2017-09-24 20:00 | カテゴリ:国体
今年もいよいよセーリング最大のイベントの季節がやってきた。第72回国民体育大会(愛顔つなぐえひめ国体)が愛媛県新居浜市にある新居浜マリーナで開催される。(10/1~4開催・全種目6レース制)

新居浜マリーナ
【セーリング会場の新居浜マリーナ】 ※マリーナHPより

昨年は山口県が男女総合・女子総合共に優勝したが、今年はどうなるのだろうか?例年通り全10種目ならびに男女総合(天皇杯)・女子総合(皇后杯)まで簡単に展望したいと思う。

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【愛媛国体キャラクター「みきゃん」愛媛県の形が犬に似ていることから名産のみかんを掛け合わせたキャラクター】



①【成年男子470級】 (※41艇出場予定)

※前代未聞の学生3勝なるか?
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【高校時代の岡田/宮口ペア(佐賀)】※Daily Sailing 中嶋氏より

国体セーリング競技最大の花形であるこの種目は、東京五輪へ向け熾烈な戦いが各大会で展開されているが、エントリーを見ると今年も豪華メンバーとなっており、どのチームが優勝するのか?には特に注目だろう。

昨年は岡田奎樹/宮口悠大(佐賀)が、学生にして2度目の優勝と快挙を成し遂げたが、今年に入り8月の全日本470では史上最年少となる初優勝を飾るなど、やはりこの選手は一味違う。学生最後の国体で3勝目と偉大が記録が生まれるのか?

続くのは一昨年優勝の磯崎哲也/金子壮太(福岡)や、優勝経験もあり7年連続入賞の市野直毅/長谷川孝(和歌山)、470ジュニアワールド2年連続銅メダリストの高山大智/疋田大晟(大分)以上4チームの力は抜けている。さらには軽風域に強い昨年準優勝・神木 聖/俣江広敬(兵庫)、今村 亮/大嶋龍介(愛媛)や、出道耕輔/中川大河(福井)の今年・来年の地元強化チームが絡めるのか?にも注目。まさに激戦である。

◎岡田 奎樹/宮口 悠大   (佐賀)
○磯崎 哲也/金子 壮太   (福岡)
▲市野 直毅/長谷川 孝   (和歌山)
△高山 大智/疋田 大晟   (大分)
△神木 聖 /俣江 広敬   (兵庫)
△今村 亮 /大嶋 龍介   (愛媛)
△出道 耕輔/中川 大河   (福井)
△高橋 洸志/杉浦 博之   (愛知)
注松尾 虎太郎/冨永 理貴  (山口)



②【成年男子レーザー級】 (※47艇出場予定)

※若手による争いか?
瀬川
【世界でも活躍する瀬川(鳥取)、初優勝なるのか?】※BHMより

全種目の中で唯一のフルエントリーとなったこのクラスは、五輪種目も我が国は2大会出場できなかった苦戦の種目であるが、東京五輪へ向け注目の若手が出てきており、昨年の上位はガラリと変化したのもその表れなのか?

昨年優勝であり、成年3勝の南里研二(三重)を筆頭に、頭角を現してきた瀬川和正(鳥取)・樋口 碧(神奈川)そして一昨年のチャンピオン北村勇一朗(静岡)以上若手4強の争いか?しかしシングル4勝の永井久規を始めとする、経験豊富なNT経験者陣も黙ってはいないだろう。

◎瀬川 和正   (鳥取)
○南里 研二   (三重)
▲樋口 碧    (神奈川)
△北村 勇一朗  (静岡)
△永井 久規   (愛知)
△安田 真之助  (京都)
△大塚 邦弘   (東京)
△斉藤 大輔   (秋田)
△前田 博志   (広島)
注藤村 裕二   (山口)



③【成年男子国体ウインドサーフィン級】 (※37艇出場予定)

※前人未到の5連覇&10勝に王手!
富澤
【3大会五輪代表の富澤 慎(新潟)】 ※BHMより

昨年このクラスではウインドサーフィンの第一人者であり、国体セーリング競技初の4連覇&9回の最多勝記録を樹立した富澤 慎(新潟)が、前人未到の大記録に挑戦する。先日の江の島RS-Xワールドでもゴールドフリート進出と活躍したように、力は圧倒的に抜けており、達成は間違いない。

もはや連覇を止める選手はいないのか?そうなると倉持大也(福井)を始めとする若手に期待せざるを得ないだろう。

◎富澤 慎    (新潟)
○尾川 潤    (和歌山)
▲倉持 大也   (福井)
△山﨑 大輔   (神奈川)
△板庇 雄馬   (滋賀)
△福村 拓也   (愛知)
△工藤 輝    (愛媛)
△黒石 勇次   (大分)
△広津 秀治   (鹿児島)



④【成年女子セーリングスピリッツ級】 (※29艇出場予定)

※混戦なのか?
廣田
【昨年優勝の廣田/高橋ペア(山口)】 ※岩手国体より

一昨年に少年男女は艇種変更となり、成年女子のみ残ったこのクラスは、昨年宮川惠子の4連覇を阻止した廣田英恵/内冨佳恵(山口)が連覇を目指し、今年も中心になるだろうが、この種目は国体でしか乗らないチームも多く、予想が非常に難しい。

乗り慣れてるチームはどこなのか?を挙げていけば、地元期待・仲山 好/仲山 景(愛媛)の双子姉妹や、昨年準優勝の伊藤有希/渡邉絵美(岐阜)辺りなのか?印は実績あるクルーや、少年女子時代に実績あるチームを中心につけさせて頂いた。

◎廣田 英恵/内冨 佳恵   (山口)
○仲山 好 /仲山 景    (愛媛)
▲藤井 あゆ美/大熊 典子  (福井)
△伊藤 有希/渡邉 絵美   (岐阜)
△中山 由佳/宮﨑 歩美   (佐賀)
△山口 祥世/松下 結    (長崎)
△宇田川 真乃/土屋 百茄  (茨城)
△山本 佑莉/木村 沙耶佳  (鳥取)
注若林 友世/深沢 瑛里   (神奈川)



⑤【成年女子レーザーラジアル級】 (※37艇出場予定)

※元五輪代表が中心か?
梶本
【レーザーラジアルでも第一人者の梶本和歌子(愛媛)】 ※BHMより

昨年このクラス2連覇を達成した多田桃子は今年は不出場と残念だが、エントリーをみてみると、地元期待のロンドン五輪女子470級代表の梶本和歌子(愛媛)が登場。この後このクラスで少々活動したのもあり、レベルは一枚上と見るべきだろう。

梶本に若手が挑戦!少年女子優勝経験のある池田紅葉(神奈川)や鄭 愛梨(兵庫)辺りが対抗できるのか?がポイントだろう。

◎梶本 和歌子  (愛媛)
○池田 紅葉   (神奈川)
▲鄭 愛梨    (兵庫)
△鴨川 雪代   (山口)
△松苗 幸希   (北海道)
△小屋 英美里  (山梨)
△丸田 杏    (大阪)
△松永 貴美   (岐阜)
△濱田 華帆   (広島)
注前川 優実   (東京)



⑥【成年女子国体ウインドサーフィン級】 (※24艇出場予定)

※2度目の3連覇&単独最多勝か?
小嶺
【この種目で単独最多勝なるか?小嶺恵美(愛媛)】 ※BHMより

昨年2度目の連覇&このクラス最多勝タイ記録に並んだ小嶺恵美(愛媛)が、単独最多勝記録に挑戦。先日の江の島RS-Xワールドでも唯一のゴールドフリート進出と健闘した小嶺に対し、国体未勝利のリオ五輪代表・伊勢田 愛(福井)、ロンドン五輪代表の須長由季(東京)が阻止できるのか?この三者による争いは間違いない。

またインカレで上位経験ある河村真生(千葉)や、松永麻祐(京都)なども初参戦し、どこまで通用するのか?も楽しみである。

◎小嶺 恵美   (愛媛)
○伊勢田 愛   (福井)
▲須長 由季   (東京)
△山辺 美希   (福岡)
△錬石 恵子   (埼玉)
△原 百花    (兵庫)
△松永 麻祐   (京都)
△渡邊 純菜   (山口)
注河村 真生   (千葉)



⑦【少年男子420級】 (※39艇出場予定)

※三冠達成か?
蜂須賀
【今の勢いなら三冠達成か?蜂須賀/狩野ペア(茨城)】 ※WSCより

インターハイでも激戦だったこのクラスは、国体ではどうなるのか?もちろん優勝候補筆頭はJOC・インターハイ二冠の蜂須賀晋之介/狩野弁慶(茨城)となる。また昨年インターハイ・全日本二冠の西村宗至朗/平井徳輝(兵庫)や、クルー三連覇がかかる尾道佳諭/三浦 匠(山口)が蜂須賀を阻止できるのか?またFJ級でも話題になった松本 諒/森江勇哉(香川)は見所があり、要注意である。

◎蜂須賀 晋之介/狩野 弁慶 (茨城・霞ヶ浦)
○西村 宗至朗/平井 徳輝  (大阪・清風)
▲尾道 佳諭/三浦 匠    (山口・光)
△谷口 龍帆/伊藤 百矢   (三重・津工業)
△小柳 倫太郎/倉地 紘平  (福岡・中村学園三陽)
△河崎 聖 /永田 魁    (石川・羽咋工業)
△杉浦 涼斗/山田 大夢   (愛知・碧南)
注松本 諒 /森江 勇哉   (香川・高松工芸)

※420級国内4大大会・・・インターハイ・国体・JOCジュニアオリンピックカップ・全日本となっている。



⑧【少年男子レーザーラジアル級】 (※40艇出場予定)

※三連覇濃厚!
鈴木
【将来の五輪候補!鈴木義弘(山口)】 ※JSAFより

来年のインターハイから正式種目になるこのクラスは、今後420級と同様により注目されるようになることだろう。レースは中学3年次から目下2連覇中、ラジアルユースワールド日本人初の6位入賞を成し遂げた鈴木義弘(山口)のレベルは数段抜けており、三連覇濃厚である。

対抗勢力は昨年3位・インターハイ420級準優勝の下石 熙(福岡)や、4.7ワールド出場の桐井航汰(東京)辺りか?しかし鈴木を破るのは難しいだろう。

◎鈴木 義弘   (山口・光)
○下石 熙    (福岡・西南学院)
▲桐井 航汰   (東京・明星学園)
△水田 隆文   (兵庫・清風)
△西尾 拓大   (和歌山・桐蔭)
△石原 大地   (鹿児島・鹿児島南)
△松原 穂岳   (愛知・日進西)
△深江 哲平   (宮崎・日南振徳)
注前田 海陽   (広島・広島)



⑨【少年女子420級】 (※31艇出場予定)

※二冠濃厚!
長岡
【得意風域で圧倒か?長岡/森ペア(香川)】 ※WSCより

一昨年より採用されたこのクラスでは男女共に連覇達成となり、今年は新女王が誕生することになる。インターハイではオールトップでチャンピオンとなった長岡叶子/森 七海(香川)が、国体でも圧倒し二冠達成の可能性は高いだろう。対抗はやはりインターハイ準優勝の加藤凡尋/北林風花(岐阜)であり、長岡を逆転できるのか?この2チームが抜けており、後は混戦模様である。またインターハイとは違い、中学生ペアの出場もあり、広島・神奈川が高校生に挑戦する。

◎長岡 叶子/森 七海    (香川・高松商業)
○加藤 凡尋/北林 風花   (岐阜・海津明誠)
▲中山 由菜/鶴田 希生   (佐賀・唐津西)
△田中 真琴/加藤 美久   (岩手・宮古)
△日野 ひより/福田 ゆい  (鳥取・境)
△川口 莉子/今村 瑠菜   (長崎・長崎工業)
△門川 亜朱茄/鈴木 杏依子 (宮崎・日南振徳)
△杉浦 春香/稲吉 風生   (愛知・碧南)
△丹生 彩雲/山田 志保美  (和歌山・星林)
注小菅 楓 /橋本 歩波   (広島・安佐中/市立広島中等教育学校)



⑩【少年女子レーザーラジアル級】 (※31艇出場予定)

※二強の争いか?
赤松
【有終の美を飾れるのか?赤松里彩(和歌山)】 ※JSAFより

少年男子でもそうだが、シングルハンドは高体連では採用されていなかった為、上位はユースセイラーが中心である。
優勝争いは一昨年優勝の菅沼汐音(千葉)と、2年連続入賞・ラジアルユースワールド出場の赤松里彩が中心となるだろう。今年の活躍度合いからみれば、赤松が優勢か?この二強に対し、インターハイFJ級優勝の蓮 千鶴(茨城)が逆転できるのかにも注目である。

◎赤松 里彩   (和歌山・桐蔭)
○菅沼 汐音   (千葉・渋谷教育学園幕張)
▲蓮 千鶴    (茨城・霞ヶ浦)
△松尾 華    (広島・鈴峯女子)
△三浦 凪砂   (静岡・湖西)
△新田 そら   (三重・高田学苑高田)
△須田 英実子  (滋賀・膳所)
△谷 美月    (神奈川・横浜女学館)
注抜井 理紗   (兵庫・大阪教育大附池田)



※【天皇杯・皇后杯の行方は?】
大会会長杯
【男女総合1位に贈られる大会会長トロフィー】

国体の最大の注目点はやはり天皇杯・皇后杯の行方ではないのか?セーリング競技のポイントは3倍の得点となるダブルハンド種目(成年男子470級・成年女子セーリングスピリッツ級・少年男子420級・少年女子420級)でいかに稼ぐか?であろう。
一昨年優勝の和歌山は、ダブルハンド4種目のみでも87点と昨年の山口を上回ってしまうのである。従ってそこを注目してみると、さすがに4種目揃っているチームは見当たらない。

天皇杯は3種目で得点が見込めそうな山口(SS・少男420・470は展開次第・シングル種目も多数)・佐賀(470・SS・少女420)が優勢なのか?この2県に続くのは、愛知(ダブルハンド3種目)・福岡(2種目で上位可能)あたりか?

皇后杯となると、岐阜(SS・少女420・成女LR)が優勢、続くのは佐賀(SS・少女420)・山口(SS・成女LR)・地元愛媛(成女3種目)までか?

※各種目1位8点・2位7点・・・・8位1点を獲得できるが、ダブルハンドは3倍となり、1位24点・・・8位3点と大きく違うのが特徴である。毎年ポイントになるのが少年種目であり、昨年茨城が少年男女420級のみで45点を稼ぎ5位となったように、それだけ重要なのである。


※心配なのはレースコンディションである。穏やかな瀬戸内海であるからして軽風域の戦いとなることは間違いなさそうである。レース数によっては大荒れの展開もあるのかもしれない。是非ともこの大会が成功することを祈っている。


以上

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