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2018-10-09 13:30 | カテゴリ:インカレ
※早稲田大が総合連覇!

蒲郡全日本へ向け、最も注目されるシリーズ第85回関東学生ヨット選手権大会は、台風25号の影響が心配されたものの、470級6レース・スナイプ級5レースが成立し、決着した。
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【470級スタートシーン】

レースは470級は圧倒的な力をみせた早稲田大が見事5連覇達成。スナイプ級ではスタートダッシュを決めた慶應義塾大、そして注目の総合は早稲田大がそれぞれ優勝し、閉幕した。

※入賞校(6位まで)と全日本進出校(8位まで)は、以下の通りである。




※【470級上位成績】 (15校)
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【個人成績3位の元津/古橋ペア(早稲田大)】

①早稲田大学     135点(47-19-21-15-23-19)
(西村宗至朗/秦 和也・元津志緒/古橋捷太・田中美紗樹/嶋田篤哉)
※早稲田大は5年連続13度目の470級優勝

②日本大学      208点(34-53-34-41-31-14)
③明海大学      223点(38-45-27-38-35-40)
④慶應義塾大学    269点(52-45-55-21-22-64)
⑤中央大学      273点(54-59-34-25-38-63)
⑥法政大学      298点(31-64-54-64-51-34)
⑦千葉大学      424点(64-54-89-82-72-53)
⑧学習院大学     446点(71-88-80-61-68-88)


※【参考・470級個人成績TOP6】
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【強い早稲田のエース・田中/嶋田ペア(早稲田大)】

①田中 美紗樹/嶋田 篤哉 (早稲田大)  18点(1-7-4-1-2-3)
②楠瀬 和旺/玉井 瑛士  (明海大)   26点(2-9-2-2-10-1)
③元津 志緒/古橋 捷太  (早稲田大)  48点(16-11-3-4-5-9)
④中山 由紀美/中村 大陽 (日本大)   49点(10-8-7-15-1-8)
⑤高宮 豪太/久保田 空  (慶應義塾大) 58点(5-17-1-6-6-23)
⑥榊原 健人/桑野 絵里佳 (中央大)   68点(7-10-12-5-12-22)
      /齊藤 七大




※【スナイプ級上位成績】 (15校)
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【春より数段成長!優勝した慶應スナイプチーム】

①慶應義塾大学    118点(15-29-23-35-26)
(松世拓也/小川昭人・加藤 卓/斎藤洋童・岡 豪太/曽我駿亮)
※慶應義塾大は2年ぶり3度目のスナイプ級優勝

②早稲田大学     120点(64-14-11-20-11)
③日本大学      141点(63-18-13-22-25)
④法政大学      260点(67-59-45-43-56)
⑤中央大学      266点(74-62-80-23-27)
⑥明海大学      290点(64-80-62-40-44)
⑦明治大学      331点(83-47-51-82-68)
⑧東京大学      378点(65-76-45-86-86)


※【参考・スナイプ級級個人成績TOP6】
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【圧倒!さすがは全日本個人戦チャンピオン・松尾/海老原ペア(早稲田大)】

①松尾 虎太郎/海老原 崇 (早稲田大)  11点(1-1-1-2-6)
②村上 義龍/村瀬 奏斗  (日本大)   28点(5-7-2-7-7)
③岡 豪太 /曽我 駿亮  (慶應義塾大) 30点(2-12-4-10-2)
④矢野 伸一郎/吉永 温  (日本大)   31点(12-2-6-6-5)
⑤入江 裕太/原 潤太郎  (早稲田大)  38点(17-8-7-5-1)
⑥加藤 卓 /斎藤 洋童  (慶應義塾大) 42点(9-3-8-1-21(SCP))




※【総合成績】 (13校)
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【優勝に貢献、ルーキー西村/秦ペア(早稲田大)秦は昨年岡田のクルーとして鍛えられた】

①早稲田大学     255点(135①+120②)
(470級-西村宗至朗/秦 和也・元津志緒/古橋捷太・田中美紗樹/嶋田篤哉)
(スナイプ級-岩月大空/三宅功輔・入江裕太/原潤太郎・松尾虎太郎/海老原崇)
※早稲田大は2年連続13度目の総合優勝

②日本大学      349点(208②+141③)
③慶應義塾大学    387点(269④+118①)
④明海大学      513点(223③+290⑥)
⑤中央大学      539点(273⑤+266⑤)
⑥法政大学      558点(298⑥+260④)


※入賞チーム及び全日本進出を決めた各校の皆さんおめでとうございます。続いて総括。




※【レース推移】


10/6(土) 天気・晴れ 最高気温29℃ 風向・風速 170° 3m/sec

台風25号の影響が出そうな予報であったが、予想に反し、午前中は風速が上がってこない。ようやく午後に出艇したものの、運営の不手際もあり、なかなかレースは始まらない。ようやく整ったのが15時過ぎであり、470級は1レース成立したものの、スナイプ級は途中でノーレースとなってしまう。

その470第①レースでは、沖風ながら微妙に振れる難しいコンディション。どのチームも決め手に欠ける珍しい状況の中で法政-日大-明海-早稲田-慶應と続いた。


10/7(日) 天気・晴れ 最高気温32℃ 風向・風速 210° 3m/sec

台風が日本海側を通過した影響で朝は強風で待ちの状況となるも、あっという間に風速が落ちてしまう。しかもうねりが残り、さらに難しいコンディションとなる。正午前後に両クラス共に1レース成立したものの、昨日同様運営の不手際も輪をかけ、コミッティーの判断も遅く、結局そのレースのみで終了してしまう。

470級第2レースでは4位スタートとなった早稲田大が西村/秦のトップフィニッシュを始め、唯一3艇まとまったレースで、あっさり首位に躍り出る。明海-日大-法政と続いた。

スナイプ級第1レースではなんと早稲田、日大、中央、法政と上位校がそれぞれ1艇ずつBFD排除となり、大波乱。そんな中で好調の慶應義塾大が2-4-9の15点と素晴らしいレースを見せ、首位に立つ。2位以下は大混戦となってしまう。

総合は慶應が首位に立つも、当たり前だがまだまだわからない状況。


10/8(日) 天気・くもり 最高気温25℃ 風向・風速 40-50° 8-5m/sec

あっという間に最終日。上記の通り僅かのレースしか成立しておらず、出艇を30分早めるも、結局通常の予定時刻までモタモタしてしまう。それでも風向・風速共に安定し、両クラス共4レース成立と最終日にしてここからが本番という奇妙なレースになるのであった。

強風域だったことから、明らかに実力差が出始める。470級第3レースでは前日5位の慶應が意地をみせ高宮/久保田のトップフィニッシュを始め、3-9と続くも、3位フィニッシュの村瀬/樫本が早稲田元津艇とのケースにより結局は失格。その早稲田は3-4-5の14点と堅調であり、後続と差が広がり始める。

スナイプ級第2レースでは、慶應、早稲田、そして日大と高レベルによる争いで抜け始める。

続く470級第4レースでも首位早稲田は、田中/嶋田のトップフィニッシュを始め4-10の15点とさらに差が広がり、他校は全く太刀打ちできない。スナイプ級でも第2レース同様三強のオンパレード、早稲田・日大がジリジリと慶應に迫る展開となった。

※この時点で470級で圧倒している早稲田が総合でも首位に立つ。

続く470級第5レースでも早稲田は23点に抑え、2位以下を50点引き離す展開となり、クラス優勝は最終レースを残しほぼ確定。注目は全日本進出ボーダー争いに集まる。

この時点で7位東大-8位学習院-9位千葉と特に学習院が健闘、熾烈な争いになる。

スナイプ級第4レースでは早稲田・日大がさらに猛追、慶應のアドバンテージも残りわずかとなってしまう。こちらの全日本進出争いは、470とは違い、シード校で決定する情勢となる。

※総合は、早稲田スナイプが慶應に迫ったこともあり、2年連続の制覇は目前となる。

そして最終となった470級第6レース、早稲田は3-7-9の19点と文句なしの制覇。そして意地を見せたのは日大であった。2-4-8の14点と好レースをみせトータル2位、そして明海-慶應-中央-法政の計6校は余裕で全日本進出を決める。そして7・8位争いにまたしてもドラマが生まれるのであった。

スタートで7位東大・8位学習院共に1艇ずつUFDとなってしまう。一方3年連続全日本出場に黄色信号が灯っていた9位千葉は、リーダー辻/畑が5位、伊東/荘が11位とこの時点で7位は確定。そして8位争いは、東大と学習院になるも、失格になった艇の順位で明暗を分けてしまう。東大は16位フィニッシュとなった塚本/斉藤が対象だったのに対し、学習院は途中でハリヤードトラブルでリタイアした藤井/諸星だった。しかも他2艇も16-26と健闘し、東大を4点上回り、12年ぶりの全日本進出となった。

スナイプ級最終第5レースでも早稲田が1-4-6と完璧なレースをみせたのに対し、慶應も2-3-7と高レベル。慶應のクラス優勝と思いきや、早稲田・松尾艇と慶應・加藤艇とのプロテストが発生。しかし加藤艇は失格までには至らず、SCPとなり、わずか2点差で慶應が逃げ切り、クラス優勝を果たした。

総合は早稲田が2位日大に100点近く離す圧勝、2位日大、3位慶應となる。この3校は全日本でも必ずや総合優勝争いに加わることだろう。


※以上早稲田の圧勝であったが、展望でも述べたとおり、チームの総合力が全く違っているということだ。普通なら今年は岡田奎樹・永松 礼の抜けた穴は相当大きかったはずだが、西村宗至朗を始めとするルーキーが活躍できていることや、スナイプの海老原崇のようにクルーも非常に育っているのも強さの秘密であろう。さらには今までなかったレギュラー争いが熾烈になっている事も、昨年までとは違うのが今年の同校ではないのか?2年ぶりの総合制覇へ向け、順調だといえるのではないだろうか?

そして今回目立ったのは470級の全日本ボーダー争いの中で千葉大は3年連続の進出は本当に見事という他はない。やはり同じ水域で活動する明海大との練習を通じてレベルアップしているのがその要因であろう。

また、見事学習院大が12年ぶりの進出となったのは驚いた方も多いと思うが、ここ数年、何度も全日本を逃してきた中堅校である。展望でも紹介した田中智也の力もそこまで抜けている訳ではなく、他2艇もレベルアップしての全日本進出であった。現監督である中島 淳氏は、みなさんもおなじみの雑誌KAZIの編集長であり、今年再登板、監督として初の全日本進出なったことは、喜びもひとしおだろう。





※レース運営改革必須!
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【470級スタート数秒前、高宮/久保田(慶應義塾大)など数艇がポートスタートを狙っていた。これをみて風向が変化していることもわからないのだろうか?風向を測るまでもないだろう】


レースの話はここまでにして、選手や関係者の皆さんは今大会かなりの不満を感じていたのは分かっている。これは今回に限った話ではないのだが、いつも思うことはなかなかレースが始まらないことが、一番の問題なのだ。

特に最近ではGPSを重要視していることから、④マークを打たないことにはどうしようもないのだが、本当に遅いのだ。海上本部の位置が決まったら、自分たちで判断し早く打て!と私は言いたい。そして最も問題なのはアウターだ。いつもアンカーが効かなく、レース時刻が遅れる元凶となっている。この対策ははっきりいって簡単な話であるのだが、学連側でしっかりしたアンカー、長いロープを用意すれば済むことなのである。(長いロープを用意すれば調整だってきくだろう)

そして最も困るのは間違った風向を伝えていることである。アウターでほぼポートスタートとなっているのに全く右の角度を報告している。さらには海上本部も風向なんか測るまでもなく、クローズの走りやスピンの形などで、変化しているのがわからないのだろうか?

極めつけは、470でノーレースとなった第3レースの話である、一下でコース変更をしたまではいいが、全く一本コースの角度と本当にでたらめだ。その前からそんな風向ではなかった訳だから、海上本部はレース全体を把握していないことになる。

(もう既に)選手から馬鹿にされているのがわからないのだろうか?

全く以って酷かったが、過去にも事件は多発しているのだ。何故そうなってしまうのかというと関東学連の独特の考え方がこうしてしまっているのである。

レース進行担当を学生がやっているのが、そもそもの問題であるからだ。「学生のレースだから学生自身が考えなさい」などと意味不明なことを言う役員も存在する。本当に理解できないのだが、毎年学生も入れ替わる中でまともなレース運営なんかできる訳がないだろう。

※しかもこういう言い方は申し訳ないが、決勝では予選落ちしている学校のメンバーが中心なのだから・・・・・・・・。(※ここに続く文言はみなさん判るはずである。省略)

※5年前に私は問題提起したはずである。(下のリンク)


※関東学生ヨット連盟への提言


この中で一番重要なのはきちんとしたレース委員会を作ることなのである。先日江の島ワールドカップが開かれた際にも、某海面でミスが多発し、①レースも消化できなかった日もあったと聞いている。しかも全国から集まったレースオフィサーでもそうなるのだから、はっきりいって(水深も深く)難しいのである。それを学生にやらせるなんてもっての外だ。はっきり言って学生は(レース運営は)お手伝いの存在だけで十分なのである。これによりスピーディーな進行になることは間違いないと私は断言する。


しかし学連側も悪いが、何故各校の指導者層は何も言わないのだろうか?ここも全く以って疑問の一つなのだ。先日約20校の監督同士が会議を開き、意見交換したことは私も知っているが、色々言うべきなのである。現存する重要な理事会も各校理事だけでなく、監督も参加するように変更すべきではないのか?その中で議論を活発にすることが、関東学連の為になるのではないだろうか?

※何としても改善して頂きたい。


※努力すれば全日本も夢でない!

※厳しい論評をしてしまったが、最終日のレースは非常に見応えがあった。優勝争いはもちろんのこと、特に全日本枠数が8となったことで、今まであきらめムードだったチームも練習、そしてレベルアップしており、全日本へ出場させてあげたいチームはいくつも存在した。その証拠にトップ艇とラスト艇の時間は本当に短く、さすがは関東の決勝だな!と私は思うのであった。

全日本出場できなかったチームは、わずかな差でしかない。代が変わり、全日本進出できるよう是非とも頑張ってほしい。今年の関東も必ずや8枠を持って帰ってきてくれるであろう。


※さあ今年の学生レースも残すは最大のビッグイベント蒲郡全日本のみとなった。出場校が決まり、どのようなレースになるのかは本当に楽しみである。



以上


※【第83回蒲郡全日本インカレ出場校】
全日本


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2018-10-03 04:00 | カテゴリ:インカレ
今年の蒲郡全日本インカレ戦線を占う重要シリーズ第85回関東学生ヨット選手権大会は、既に予選シリーズは終了し、いよいよ決勝シリーズが開幕する(10/6~8開催、最大10レース制)

各クラス15校出場の内、両クラス出場は13校であり、それぞれ上位8校が晴れの全日本インカレの舞台へと進出する。

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【蒲郡全日本に進出するのは??全日本個人戦より470級スタート】※この記事の写真は羽田氏より

※決勝進出校は以下表の通りである。




※【決勝進出校】
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※今年の関東チャンピオンはどの大学になるのか?また全日本進出はどうなるのか?簡単ではあるが解説していきたいと思う。




※【第85回関東インカレ展望】

※参考・各大会各校上位3艇の得点データ
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今年度新体制となってからの春季選手権では早稲田大が総合優勝を飾り、今年も関東のリーダーの中心であることを認識させられたシリーズであった。昨年まで中心を担っていた岡田奎樹や永松 礼が卒業しても戦力ダウンすることなく、好スタートを切った。

上記データは春インカレやその後の大会での各校得点データである。単純に各校3艇の得点で計算してある為、厳密なデータとはいえないのだが(※個人戦では4艇以上出場しているチームもある為)、多少は参考になるはずである。

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【全日本個人戦3位の田中/嶋田ペア(早稲田大)】

まず470級から見ていくと、優勝争いはデータを見ればお判りの通り、早稲田大明海大日本大慶應義塾大、以上春インカレ上位4校の争いとなる。その中でも早稲田は、続く関東個人戦-全日本個人戦の上位3艇を合計した得点でも他校を上回るトップの成績であり、優勝候補の筆頭であることは間違いない。

女子でありながら強力リーダーの田中美紗樹/嶋田篤哉(3年・関西大第一/3年・鎌倉学園)を筆頭に、元津志緒/古橋捷太(4年・長崎工業/4年・早大学院)、ルーキー西村宗至朗/秦 和也(1年・清風/3年・早大学院)とレギュラー陣は春と一緒か?

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【もう一度勝負!リーダー楠瀬/玉井ペア(明海大)】

春インカレ第①レースでパーフェクトを達成した明海大は、両個人戦での得点データは良くなかったものの、順風域までなら優勝できる実力があることは間違いなく、エース楠瀬和旺/玉井瑛士(4年・唐津西・4年・磯辺)を筆頭に、鍋岡 薫/青木美優(4年・羽咋工業/2年・磯辺)、花井静亜/鈴木真人(3年・海津明誠/3年・磯辺)とこちらも春と変化無く、再度早稲田へ挑戦し、関東初優勝を狙う。

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【関東個人戦チャンピオンの赤木/佐藤ペア(日本大)】

春インカレで3位だった日本大は、関東個人戦で優勝チームを輩出するなど、まずまずの状況であるが、優勝するためには劇的なレースがないと苦しいだろう。関東個人戦優勝の赤木恒平/佐藤海志(4年・中村学園三陽/2年・大島海洋国際)を筆頭に、女子上位の中山由紀美/中村大陽(4年・唐津西/2年・磯辺)、各大会で健闘している宮野菜々/服部勇輝(4年・磯辺/3年・土浦日大)とこちらも安定したメンバーで早稲田を逆転することができるのか?

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【全日本個人戦4位入賞の村瀬/樫本ペア(慶應義塾大)】

昨年、全日本クラス制覇の慶應義塾大は、戦力が大幅に変化した訳ではなかったが、春は4位と不本意な結果となってしまった。しかし徐々に調子が上がってきているのは、両個人戦をみても明らかである。全日本個人戦で4位入賞の村瀬志綱/樫本達真(4年・塾高/3年・塾高)、6位入賞の高宮豪太/久保田空(2年・塾高/3年・塾高)、3番艇は柳内航平/武内元彦(3年・塾高/4年・塾高)なのか?それとも吉村彰人(3年・塾高)を出場させるのか?クルーも流動的なのでどうメンバーを組むのかは不明だが、優勝まで期待できる布陣である。


※以上4校を紹介したが、これに続くのは春インカレ5―6位の法政大中央大となるだろう。
女子スキッパー3艇で挑む法政はかなり面白い存在であり、4強に割って入ることができるのか?中央は菅野 翔(4年・中村学園三陽)・榊原健人(3年・唐津西)が期待できるものの、3番艇が少々不安。しかしながらこの2校は全日本進出圏内なのは明らかだろう。

そしてここからは全日本ボーダー争いの話となり、今年も熾烈な争いだ。春インカレ7位の千葉大・8位の明治大、そして予選トップの東京大・2位の学習院大以上4校の争いが現実的か?

春時点では、シード校と予選回りとでは実力の差があったが、関東個人戦では千葉・明治ともに苦戦、今大会予選で抜けていた東大・学習院が逆転する可能性は十分にあり得る。千葉・明治共にエースは存在するが、2・3番艇次第というところか?東大は3艇ともに上位を走れる力は持っており、この中では有利なのか?また春より大きく成長したのが学習院である。江の島ジュニアからの経験者である田中智也(4年・学習院高等科)が他を牽引しているのがその要因、ライバルが英語などのミスがあると全日本も見えてくるだろう。


※高レベルの4校
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【全日本個人戦スナイプスタートシーン】

スナイプ級の優勝争いは春インカレでパーフェクトを達成し優勝した日本大、関東・全日本両個人戦で優勝チームを輩出した早稲田大、全日本個人戦で躍進した慶應義塾大、そして優勝も狙える中央大以上4校の力は圧倒的に抜けている。

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【全日本個人戦優勝の松尾/海老原ペア(早稲田大)】

どのチームも3艇揃って強く、また470の優勝候補と同様春インカレと同じ布陣のように思えるが、早慶は若干違う。早稲田は全日本個人戦チャンピオン松尾虎太郎/海老原崇(2年・光/3年・川越東)がスナイプに戻っていること、慶應は全日本スナイプ3位・全日本個人戦準優勝の加藤 卓(2年・宮古商業)が成長したことではないのか?早稲田は関東個人戦でワンツーを決めた岩月大空/三宅功輔(4年・碧南工業/4年・早大学院)や入江裕太/原潤太郎(3年・逗子開成/3年・早大本庄)と万全の体制。

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【全日本2位と躍進した加藤 卓/曽我駿亮ペア(慶應義塾大)】

慶應は上記の加藤 卓/斎藤洋童(2年・宮古商業/4年・九州学院)に加え、全日本4位の松世拓也/小野山裕也(4年・塾高/3年・塾高)、そして全日本7位の岡 豪太/曽我駿亮(4年・公文国際/3年・塾高)のメンバーでいく事だろう。

実際全日本個人戦では慶應が一番上位、そして日大はこの中では一番下の成績と逆転現象が起きている。ただ実力は拮抗しており、どこが優勝するかは本当に予測がつかないが、松尾が戻った早稲田が有利なのか?いずれにせよ各校の作戦次第であり、好レースが期待できることだろう。


圧倒的上位の4校に対し、5番手以降はどうなのか?実力が顕著に出たのは、強風域だった関東個人戦である。シード校をみれば明海大の全日本進出は安泰だが、データから見ても法政大明治大東京大は春の段階で予選組とは470以上に大きな差があったが、油断できない状況ではある。予選組からは関東学院大がトップ通過を果たしたが、シード校を逆転できる唯一の存在であろう。11年ぶりの全日本進出なるか?

但し、成蹊大東京海洋大学習院大も予選では良いレースを見せており、決勝で英語がなく、力を出し切れたなら夢の全日本も見えてくることだろう。


※総合優勝争いは早稲田・慶應・日大の争いなのは間違いなく、早稲田が一歩リード、慶応・日大が喰らいつけるか?中央は470次第、明海はスナイプ次第となることだろう。


※他水域も注目している関東インカレであるが、またしても台風の影響が出そうである。10レースの消化は難しいのかもしれない。果たしてどうなるのか?好レースを期待している。


以上

2018-09-25 12:00 | カテゴリ:インカレ
学生全日本第二弾である日建・レンタコムカップ 第27回全日本学生女子ヨット選手権大会は、不安定な風に悩まされ、難しいコンディションの中での戦いとなり、470級5レース、スナイプ級3レースの成立で決着した。

2018-09-24 001 240
【日大の三連覇を阻止!総合5勝目の関西学院大チーム】

470級では得意風域を生かし、二強に勝利した小泉志織/本田有咲(関西学院大)が優勝。スナイプ級でも軽風域で抜群のスピードをみせた側田晴楽/森嶋衿香(立命館大)が、ライバル強豪校を破り、見事栄冠に輝いた。

注目の総合は、唯一の総合三連覇校である関西学院大が、自らが日大の三連覇を阻止する形になり、5度目の総合優勝を果たした。


※入賞チームは以下の通りである。




※【470級上位成績】 (37艇)

※会心の勝利!
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【勝負強さをみせ優勝した小泉/本田ペア(関西学院大)】

①小泉 志織/本田 有咲  (関西学院大)13点(6-3-2-1-1)
※関西学院大は3年ぶり4度目の470級優勝

②中山 由紀美/工藤 彩乃 (日本大)  19点(2-1-1-10-5)
③川邉 朱里/北林 風花  (鹿屋体育大)37点(8-6-10-5-8)
④赤嶺 華歩/盛田 冬華  (法政大)  38点(1-2-3-9-23)
⑤宮野 菜々/岡村 保乃加 (日本大)  38点(4-5-8-11-10)
⑥鄭 愛梨 /比嘉 みなみ (九州大)  39点(3-4-15-15-2)




※【スナイプ級上位成績】(39艇)

※劇的な勝利!
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【勝負強さも光った!優勝した側田/森嶋ペア(立命館大)】

①側田 晴楽/森嶋 衿香  (立命館大)  8点(2-1-5)
※立命館大は13年ぶり5度目のスナイプ級優勝

②岸 祐花 /谷 美月   (中央大)  10点(4-2-4)
③石川 満里奈/尾井 恵子 (関西学院大)18点(1-5-12)
④花本 菜美/仁杉 衣里  (明海大)  20点(5-14-1)
⑤仲 美南 /松岡 嶺実  (早稲田大) 22点(10-4-8)
⑥川野 真依/髙島 理奈子 (九州大)  28点(14-8-6)




※【総合成績】(15校対象)
2018-09-24 001 241
【スナイプ最多勝の笠井美帆(旧姓増川)コーチ(中央)の存在はやはり大きい】

①関西学院大学   31点(13+18)
※関西学院大は4年ぶり5度目の総合優勝

②明海大学     62点(42+20)
③日本大学     64点(19+45)
④法政大学     67点(38+29)
⑤九州大学     67点(39+28)
⑥甲南大学     83点(51+32)




※【最優秀選手賞】
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【最優秀選手賞を獲得したクルーの松岡嶺実(早稲田大)スキッパーの仲は2年生で初入賞】

毎年申し上げているが、この賞はスポンサーの意向により、全日本個人戦のように優勝スキッパーが選出される訳ではなく、さまざまな角度から選考され、ある意味敢闘賞的な扱いとなっている。

今年は早稲田大松岡嶺実選手が受賞。彼女は全日本女子委員長として、この大会の為に奔走し、しかもレースでもクルーとして5位入賞となったことが理由である。一昨年も同校から市川夏未が同じような経緯で受賞しているが、再度同じ大学から選ばれることは珍しく、松岡が選ばれたということは、相当な働きがあったのだと私は勝手に想像する。


※優勝及び入賞チームの皆さんおめでとう!続いて簡単に総括。




※【470級総括】
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【470級スタートシーン】


9/22(土) 天気・晴れ 気温28℃ 風向280~320° 風速7~10m/sec
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【悲願の優勝には届かなかったが、強風域で圧倒!準優勝の中山/工藤ペア(日本大)】

開会式後、午後からレースが始まる。初日から強風域のコンディションで2レース成立、この風域ならば予想通り赤嶺/盛田(法政大)・中山/工藤(日本大)と優勝候補筆頭の2チームが圧倒!それぞれワンツーを分け合い、同点首位に立つ。

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【最後も勝負したが、コースが裏目に・・4位入賞の赤嶺/盛田ペア(法政大)】


9/23(日) 天気・晴れ 気温29℃ 風向250° 風速3m/sec
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【安定したスコアで3位入賞!川邉/北林ペア(鹿屋体育大)】

昨日とはうって変わって、軽風の苦しいコンディションとなる。午前にレースが始まったもののノーレースとなり、一度ハーバーバック後、再度出艇、2レース成立となる。

第③レースでは中山/工藤(日本大)が2度目のトップフィニッシュ。初日4位発進だった小泉/本田(関西学院大)が続き、赤嶺/盛田(法政大)が3位フィニッシュとなる。

ところが続く第④レースで中山・赤嶺両チームは、苦しいレースとなってしまう。このレーストップフィニッシュした小泉/本田(関西学院大)が逆転し、2点差の首位に立つ。2点差で中山/工藤、3点差で赤嶺/盛田でこの3チームによる最終決戦になるのであった。

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【強風域で健闘!5位入賞の宮野/岡村ペア(日本大)】


9/24(月) 天気・晴れ 気温29℃ 風向250~260° 風速3m/sec
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【最終日2位フィニッシュで6位入賞の鄭/比嘉ペア(九州大)】


最終日も全く風が無く、ようやく11時頃に3m前後のコンディションとなる。軽風域ながら安定しており、最終となった第⑤レースが始まるのであった。

注目3チームのスタートは法政・関学共にまずまずであったが、日大は出遅れる。しかし第①マークではコース取りが良かった小泉/本田がトップ回航、中山・赤嶺両艇は10番手以降と苦しい展開となってしまう。レースはそのまま進み、小泉/本田が優勝のトップフォーンを鳴らし、文句なしの優勝となる。2位は中山/工藤(日大)、3位には4度のシングルとまとめた川邉/北林(鹿屋体育大)が入り、4位に赤嶺/盛田(法政大)、5位は前半健闘した宮野/岡村(日本大)、そして6位には2日目は順位を落としてしまったが、最終日に2位フィニッシュした鄭/比嘉(九州大)が、見事6位入賞となり、決着した。


※価値ある勝利!
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【満面の笑み!優勝クルーの本田有咲、右はスナイプクルー尾井恵子(※小泉さんごめんよ)】

以上のように優勝したのは関西学院大の小泉志織/本田有咲の4年生ペアであった。勝因はもちろん軽風域の快走はもちろんのこと、強風域でも二強に喰らいつけたことではなかったのか?最終レースでも勝負強さを見せ、トップフィニッシュできたことは文句なしの勝利であろう。

スキッパーの小泉は別府青山高時代にはインターハイデュエット競技で優勝は経験しているが、個人ベースでみればその時の優勝メンバーであった赤嶺華歩や足立茉莉花(共に法政大)ほどの活躍ではなかった。同校入学後も470に乗り始めたが、苦戦を強いられ、女子インカレではここ2年間はスナイプに回されるなど、470での出場は初めてなのであった。

クルーの本田も新湊高時代は上位で活躍できた訳ではない。しかし大学入学後は成長し、常に団体戦でレギュラーとして活躍してきた選手なのである。女子インカレでも昨年は惜しくも準優勝と涙を呑んだが、見事雪辱を果たした。

熾烈な470級でありながら、力勝負で勝ったことは評価に値するだろう。最終レースのスタートでも勝負強さもあることをみせつけた見事な勝利であった。


※優勝おめでとう!





※【スナイプ級総括】
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【スナイプ級のスタートシーン、このレースが成立していればかなり熱い展開だったのだが・・・】


9/22(土)
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【ある意味不運だったが4年連続入賞は立派!準優勝の岸/谷ペア(中央大)】

スナイプ級も良いレースとなるコンディションであったが、第①レース途中で風速がターゲットMAXを超えたためノーレース。その後も実施されることなく初日を終えた。

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【最初の2レースが成立していれば・・・かなり不運><7位の中村/宮本ペア(大阪大)】


9/23(日) 天気・晴れ 風向250° 風速3-2m/sec
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【総合優勝に大きく貢献!3位入賞の石川/尾井ペア(関西学院大)】

470級同様、スナイプ級の第①レースはまたしてもノーレース。ようやく午後に2レースが成立する。しかし風速は弱い。

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【大記録達成はならなかったが、やはり最強コンビであった池田/林ペア(日本大)】

第①レースでは昨年6位の石川/尾井(関西学院大)と3連覇を狙う池田/林(日本大)の順でフィニッシュ。3位には側田/森嶋(立命館大)が続いた。

第②レースは風速が徐々に弱くなっていく非常に苦しいコンディション。第①レース3位だった側田/森嶋がトップフィニッシュし、暫定トップに躍り出る。そして岸/谷(中央大)、池田/林の順でフィニッシュ。但しこのレース、大量DNFで大荒れとなってしまう。

※さらに第①レースの件で池田/林は、スタート時のケースで石川艇から抗議され、長い審問の末に失格となり、大記録達成の夢は潰えてしまう。従って優勝争いは、側田/森嶋、岸/谷、石川/尾井この3チームに絞られた。


9/24(月) 天気・晴れ 風向250~260° 風速3m/sec
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【最後はトップフィニッシュで意地をみせた4位入賞の花本/仁杉ペア(明海大)】

優勝はどのチームになるのか?時間的に最終となった第③レース、優勝争いの3チームは、岸/谷(中央大)が5番手回航とまずまずなのに対し、暫定首位の側田/森嶋(立命館大)や、石川/尾井(関西学院大)は中盤と大ピンチであり、岸/谷の優勝はほぼ決まりか?と思われたが、なんと側田/森嶋は2上で一気に上がってくる。最終的には岸の直後でフィニッシュし、劇的な優勝を飾ったのであった。

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【2年連続総合入賞に貢献!6位入賞の川野/高島ペア(九州大)】

2位の岸/谷は惜しくも優勝できなかったが、見事な4年連続3位以内の記録。3位には石川/尾井が入り、4位は最終レースでトップを取った花本/仁杉(明海大)、そして5-6位には安定した順位でまとめられた仲/松岡(早稲田大)-川野/高島(九州大)以上が入賞し、決着した。


※軽風域に自信!
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【立命館15年ぶりの優勝!側田(右)/森嶋ペア】

劇的な勝利であった。優勝したのは立命館大の側田晴楽/森嶋衿香ペアであった。ノーレースとなった2レースに助けられた感はあったものの、軽風域では抜群のスピードをみせての制覇であった。しかも最終レースでは諦めず、中央まで追いついた所も決してフロックではないことを証明した優勝ではなかったのか?

スキッパーの側田は京都・宮津高の出身であり、オリンピアンでもある池田 正氏に指導を受けていた。しかしインターハイ・国体では上位に進出することはできなかった。大学入学後も470級で乗り始めたが苦戦、スナイプにコンバートされてしまう。しかも同校は3年連続で全日本進出を逃すなど以前の強いイメージからすると信じられない状況の中で入学したある意味苦労人なのである。
ただ先日の全日本近北予選では、他艇のミスをカバーし大活躍。その好調の中で一気に頂点に登りつめたのは見事でなかったのか?

クルーの森嶋は大学から入学してからヨットを始めた選手である。しかも本来は470級のクルーなのである。これは本当の急造コンビで優勝してしまったのだ。クルーワークをみてもそこまで見劣りせず、非常に器用な選手であることもうかがえるのではないだろうか?

この女子インカレが始まった頃は立命館が西の中心であった。特に21世紀初頭は複数艇が入賞するほど強く、これはある意味復活をも意味する勝利だったのではないだろうか?


※劇的な勝利おめでとう!




※自らが日大の三連覇を阻止!
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【私は何もしてなーい!という笠井美帆コーチ、そんな訳ないでしょうよ・・・。左は宮川英之コーチ、右は21回大会スナイプチャンピオン・樫原梨乃OG】

まずは総合5勝目を飾った関西学院大選手の諸君並びに関係者の皆さんにはおめでとう!と申し上げたい。勝利のポイントは470級の優勝はもちろんのことではあるが、やはり、スナイプの審問で日大に勝ったことだろう。ここで全ては決した。

トータル的な力では日大の方が上だったが、スナイプ第①レースでトップフィニッシュした石川艇は即フィニッシュ本部艇に申告したのが印象的であった。トップを取ったなら抗議は避けるのが大半だと思われる。下手すると失格してしまう中で、結果的にライバルに勝利したのは、絶対日大の三連覇を阻止せねばならないとの執念がそうさせたのだろう。
仮に出さなかったら日大が勝っていた訳だから、この判断は正しかったといえるのではないだろうか?


※今回優勝した小泉/本田は卒業だが、下級生も充実しており、また来年も総合優勝候補に挙がることは間違いないだろう。





※【最終総括】

今年の大会は全水域から尚且つ、両クラス共に全て揃ったのは初めてのことであった。そのような意味では成功の大会ではなかったのか?しかしまだまだ女子選手が沢山いるのは私は知っている。ただ日程の都合や、遠征費の問題などで出場できないのが大きな原因なのではないだろうか?

また今回大学からヨットを始めた選手が随所に活躍している場面も多く見られた。トータルでは通用しなくとも是非とも女子選手はこの大会を目指して欲しい。


※来年も女子インカレは蒲郡で開催予定である。



以上




2018-09-17 22:00 | カテゴリ:インカレ
全日本個人戦に続き、学生全日本第二弾は、女子学生による華やかな祭典、日建・レンタコムカップ、第27回全日本学生女子ヨット選手権大会だ。今年・来年は東京五輪関連の都合により、5年ぶりに今年の全日本インカレの開催地・愛知県蒲郡市にある豊田自動織機・海陽ヨットハーバーで開催される。(9/22~24開催・8レース制)

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【今年は両クラスで全水域からエントリー!どのようなドラマが生まれるのか?】  ※羽田氏より


※本題へ入る前に、全日本個人戦直後の大型台風21号による関西直撃や、北海道地震で被災された皆様には、謹んでお見舞いを申し上げる次第でございます。新西宮ヨットハーバーの甚大な被害は大変心配したが、先日予定通り関西インカレは開催され、一安心だったことだろう。

そして地震は本当に怖い。全日本北海道予選は、続く余震や停電などにより混乱し、延期を余儀なくされた。今回、津波による被害はなかったが、選手の皆さんは、いつどこで地震が起きるか本当にわからない事から、大会期間中に起きることを想定し、避難経路位は確認することをお勧めしたい。(幸い三谷温泉などハーバー北側は高台となっている)

北海道及び関西水域の皆さんは本当に大変だったと思うが、是非とも頑張って頂きたい。


気を取り直して展望へ入ることにする。


今年の出場は44校、しかも全9水域からの出場、さらに両クラス共にすべて揃ったのはおそらく初めてのことである。これは非常に喜ばしいことであり、このまま各校は努力を続けて頂きたいと願っている。というのも先日の世界選手権や、アジア大会470級で金メダルを獲得した吉田 愛(日本大・旧姓近藤)/吉岡美帆(立命館大)を始め、特に21世紀以降、女子オリンピック代表のほとんどが学連出身だ。ある意味この大会が彼女達を育てたと言っても過言ではなく、それだけ重要な大会であり、夢見る女子セイラーの為にもこの大会を大切にして欲しい。


※今大会は大記録がかかるチームも存在し、この辺りも注目ではないのか?早速クラス毎に解説してみよう。


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【昨年ワールドカップが開催された海陽ヨットハーバー】※ハーバーHPより





※【470級展望と解説】 (37艇出場予定)


※激戦!
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【毎年激戦!470級スタートシーン】

昨年は初日から突っ走った村瀬海里/皆川綾菜(慶應義塾大・卒業)が同校初の470タイトル獲得となり、幕を閉じた。ここ10年の470級優勝スキッパーを振り返ると、2014-15年の松浦朋美(関西学院大)の連覇以外は毎年優勝者が違い、いかに勝つことが難しいのか?もお判り頂けるのではないだろうか?今年のエントリーを見てみると、昨年の入賞チームを始め、実績あるチームが多数おり、激戦必至である。


※二艇とも実力十分!
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【調子に乗ると怖い花井/ラミレスペア(明海大)一気にタイトル獲得なるか?】

今大会出場チームの中で昨年の最高位は、明海大の花井静亜/ラミレス・アラナ・イオナ(3年・海津明誠/1年・別府翔青)の3位であった。2年生スキッパーでこの順位は大健闘であろう。インターハイ420級準優勝の実績もある花井は、順調に成長しており、420ワールド出場の経験もある優秀なルーキーをクルーにして一気に頂点を目指す。

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【春女子インカレでタイトル獲得!鍋岡/青木ペア(明海大)】 ※BHMより

同じ明海からは関東春インカレで優勝した鍋岡 薫/青木美優(4年・羽咋工業/2年・磯辺)を忘れてはならない。2年連続7位と惜しくも入賞を逃しているが、今年は入賞、いや一気に頂点を目指せる所まで来てると言えるだろう。総合で日大に勝つためには、アドバンテージを得るためにも両艇の入賞は不可欠だろう。


※優勝候補筆頭!
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【最後のチャンス!優勝候補筆頭の中山/工藤ペア(日本大)】

そしてタイトルに手が届きそうで届かないのが、2年連続入賞・日本大の中山由紀美/工藤彩乃(4年・唐津西/3年・芦屋)である。強風下の関東予選では他を圧倒してのトップ通過。そしてクルーは現在ヤマハで五輪キャンペーンをしている工藤だ。なんとしても勝ちたいと思っているに違いない。エントリー中クルーのレベルもトップクラスであり、まさに優勝候補筆頭である。

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【順風域までなら面白い!宮野/岡村ペア(日本大)】

同じ日大からは全日本個人戦にも出場した宮野菜々/岡村保乃加(4年・磯辺/1年・芦屋)もおり、風域が合ったならば、活躍できることは間違いないだろう。日大勢も2艇入賞を狙うと共に470級では11年ぶりの優勝を狙う。


※逆転できるか?
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【法政久しぶりのタイトル獲得となるのか?直前の関東女子でも優勝の赤嶺/盛田ペア(法政大)】

そして久々の全日本タイトル獲得が現実的なのは法政大ではないのか?昨年5位入賞の赤嶺華歩/盛田冬華(3年・別府青山/2年・磯辺)は、関東予選では中山に続く2位通過、そして直前の関東秋女子インカレでもオールトップで快勝と、必ず優勝争いには加わるだろう。また昨年6位入賞の足立茉莉花/伊藤七瑠(4年・別府青山/2年・磯辺)は、順風域までならさらなる上位進出となるのか?法政勢は、伝説の女子セイラー・山下美香以来となる24年ぶりの優勝を狙う。


※入賞を目指す!
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【実力がなければ関東470でトップは取れない!小野/水石ペア(東京大)】

関東勢はこの6チームが中心だが、あと一チーム挙げるとしたら関東470の第①レース(高橋雅之メモリアル)でトップフィニッシュした東京大の小野万優子/水石さおり(3年・西南学院/4年・筑波大附属)だ。順風域までなら前を走れる力はあり、直前の関東秋女子インカレでも初の入賞を果たした。この全日本でも入賞となるのか?


※関東勢に対抗できるのか?

西のほうに目を向けていくと、近北水域5チームの中で期待したいのが、京都産業大の高仲みなみ/大丸琴美(3年・霞ヶ浦/2年・高松商業)だ。女子イン初出場の高仲はインターハイFJ級優勝クルーであったが、スキッパーに転向しても各種大会で健闘しており、どこまで通用するのか?クルーがこちらもインターハイ4位だった大丸とのペアは非常に楽しみである。

そして女子イン第2の勢力である関西水域は、昨年・一昨年とスナイプでの出場だった関西学院大の小泉志織/本田有咲(4年・別府青山/4年・新湊)である。関西予選では余裕のトップ通過を果たし、実力十分。特にクルーの本田は、昨年準優勝と悔しい思いをしており、このペアは満を持しての勝負コンビにみえる。優勝に手が届くのか?

同じ関西学院から昨年14位ではあったが、高校時国体準優勝の池淵砂紀/伊東里菜(2年・境/2年・啓明学院)も期待でき、今年は上位進出を狙う。


※九州勢にも注目!
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【昨年は出場できなったが、入賞できる力は十分!鄭 愛梨(九州大)】

そして虎視眈々と上位を狙っているのが九州二チームだ。昨年8位鹿屋体育大の川邉朱里/北林風花(3年・碧南/1年・海津明誠)と九州大の鄭 愛梨/比嘉みなみ(4年・芦屋国際/4年・那覇国際)である。

前者ペアは地元地区の出身、何度も当地でのレース経験があり、クルーの北林は昨年のインターハイ準優勝であることから、ある意味チャンス。また後者は3回目の出場であり、先日の全日本個人戦でも健闘した実力派だ。この2艇の活躍によっては全体のレース内容が変わるといっても過言でないだろう。


※【470級結論】

コンビネーションのレベルが1枚上の中山/工藤(日本大)、赤嶺/盛田(法政大)の力は抜けており、圧倒的優位、従ってある程度風が吹いてしまったら、両者による優勝争いは間違いない。しかし順風域以下ならこの2チームに加え、有力チームなら上位の可能性があると私はみており、激戦模様となるのか?そうなった場合、明海2チームと九州2チームを始め、多数のチームが上位進出の可能性が出てくる。しかしこれはレースをしてみないと全くわからない。


※【470級エントリー表】
470女子

※エントリー表(スキッパー過去成績入り)




※【スナイプ級展望と解説】 (39艇出場予定)
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【昨年のスナイプスタートシーン】 ※羽田氏より


※史上初の快挙達成となるのか?
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【史上最強コンビ!快挙達成なるか?池田 紅葉/林 佳奈ペア(日本大)】

スナイプ級では過去5年を振り返ると優勝チームは全て関東勢であり、圧倒してきたといえるだろう。もちろん今年も中心であり、その中で圧倒的な強さをみせ、女王に君臨しているのは、この大会2連覇中・日本大の池田紅葉/林 佳奈(4年・横浜創学館/3年・日本工業大駒場)である。今年もし優勝すれば史上初となる同一コンビによる同一クラス3連覇の偉業がかかる一戦なのである。

※女子インカレの歴史で3回勝った選手は4名存在する。近藤 愛(日本大)はスナイプ-470-470で3連覇、スナイプ最多勝の増川美帆(関西学院大)は3勝しているが3連覇ではない。岡田風美(日本大)は、スナイプのクルーで2回・470のスキッパーで1回制覇とある意味大記録。尚クルーでは高須智子(日本大)が唯一の3連覇達成者である。しかし四者ともに同一コンビでの制覇ではない。従って達成すれば史上初となる。

同一コンビ3年目であるからして、優勝候補筆頭なのは間違いないが、今年に入って女子インカレでは一度も勝利してない所が少々不安ではある。さらにこのような大記録達成がかかる一戦ともなるとプレッシャーもさることながら、必ず阻止に燃えるチームが出てくることは宿命なのではないのか?その逆転候補が関東2チームである。


※決着をつける!
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【勝って卒業したい!岸/谷ペア(中央大)】

まずその筆頭が1年次には最優秀選手賞を受賞した昨年準優勝・中央大の岸 祐花/谷 美月(4年・相模原/1年・横浜女学院)である。過去3年間は3-3-2位とすべて上位であり、いつ優勝してもおかしくなかったが、この2年は池田を上回ることができなかった。ただ先日の全日本個人戦では女子スキッパー最上位であり、やはり力はある。勝って有終の美を飾りたい所だろう。


※絶対勝つ!
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【明海大初の全日本女子タイトルとなるのか?花本/仁杉ペア(明海大)】

そして今年この2チームを上回っているのが昨年3位・明海大の花本菜美/仁杉衣里(4年・聖光/4年・熱海)である。関東春女子イン・全日本関東予選ともに優勝と確実に力はつき、本当に強くなった。コンビ的にもお互いの信頼は厚く、明海初の全日本タイトルホルダーになれるのか?


※いつみてもこの関東三強は強く、この中から優勝チームが出るのはほぼ間違いないのだが、先日の全日本個人戦ではこの3名は思ったより苦戦を強いられ、1チームも入賞できなかったのは意外であり、他チームにもチャンスがあるように思える。


※関西勢は?
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【昨年6位入賞の石川/尾井ペア(関西学院大)】

その筆頭はやはり関西勢である。まずは昨年6位入賞の石川満里奈/尾井恵子(3年・広島なぎさ/3年・啓明学院)であろう。本来の実力が出てきたという所であり、今年はさらなる上位を目指す。総合奪還の為には是非とも三強に喰らいつきたい所だ。


※上位進出間違いなし!
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【2年生以来のコンビ、昨年7位&最優秀選手賞となった中村/宮本ペア(大阪大)】

そして要注目なのは、関西予選で優勝した昨年の最優秀選手・大阪大の中村 葵/宮本 華(4年・鷗友学園女子/4年・大阪教育大附天王寺)である。全日本個人戦出場は惜しくも逃したものの、全日本スナイプでは18位とあのメンバーで10番台の成績は見事だろう。さらには先日の関西インカレでもチームリーダーとして活躍し、2年連続の全日本出場に大きく貢献した。また今年のクルーは昨年とは違い、4年生の宮本だ。これは入賞どころか優勝を狙うとのメッセージなのか?昨年より大きくレベルアップしていることは間違いなく、非常に楽しみである。


※姉妹対決!
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【姉・紅葉とは最後の勝負!昨年4位入賞の池田樹理/川口ペア(明治大)】

そして上位候補は昨年ルーキーで4位入賞、明治大の池田樹理/川口莉子(2年・東海大高輪台/1年・長崎工業)は、大健闘であった。姉は日大の紅葉だが、高校時代も国体などで姉妹対決があったように、最後の勝負となる今回は姉に勝利することはできるのか?


※入賞候補は?
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【法政の総合制覇へはこのチームの入賞は必須、北林/松山ペア(法政大)】

他には、昨年5位入賞、法政大の北林妙恵子/松山 暁(4年・磯辺/3年・日大第二)が2年連続の入賞を狙う。法政の総合制覇の為には入賞は不可欠であろう。

また上位候補としては、惜しくも2年連続入賞を逃している立命館大の側田晴楽/森嶋衿香(4年・宮津/4年・四天王寺羽曳丘)、そして今年は総合上位を狙っている鹿屋体育大の此上友唯/伊藤愛梨(4年・星林/4年/海津明誠)や、昨年総合入賞にも貢献した九州大の荒河風夏/鹿野千尋(4年・甲南/3年・呉三津田)も入賞候補であり、上位進出を狙いたい所であろう。


※よくよく考えてみれば昨年の上位は全て下級生であり、特に4年生のレベルが高いことはお判り頂けるだろう。好レース必至である。


※【スナイプ級結論】

※関東三強中心も?

上記に述べた通り、力的には関東三強中心のレースとなるのは間違いないが、先日の個人戦の内容を見る限り、決して絶対的ではない。逆転候補を挙げると、一番の注目は中村/宮本(大阪大)である。あの全日本スナイプのレース内容なら三強に割って入っていける可能性は十分だ。他にも上記に挙げた有力チームが上位に絡むことが出来れば、大激戦になることだろう。大記録達成か?悲願のタイトル獲得か?殊勲の勝利なのか?以上どのフレーズになるのかは私も全く想像がつかない。


※【スナイプ級エントリー表】
スナイプ女子

※エントリー表(スキッパー過去成績入り)




※【総合展望】

※日本大と明海大の争いか?
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【三本の優勝旗+最優秀選手賞旗、それにダイヤモンドネックレスと女子インカレは豪華だ。男子学生はいつも嘆いている・・・】


※470・スナイプ各校上位一艇ずつの合計得点で争われる総合。その対象となるチームを北から挙げていくと・・・?

明海大・中央大・日本大・東京工業大・法政大・京都産業大・富山大・滋賀大・大阪大・甲南大・関西学院大・広島大・徳島大・九州大・鹿屋体育大 以上15校である。

どうやら3年連続で両クラス優勝候補が存在する日本大明海大の争いが濃厚である。過去2年同様、僅かな差で決着すると思われる。過去2年の日大は、スナイプでのアドバンテージが連覇の要因でもあったが、今年は明海スナイプの力が接近しており、昨年までのようにはいかないだろう。ただ470での力は上であることから、若干ではあるが日大が有利なものの、関東では明海が2連勝してることもあり、互角と申し上げておくことにする。日大が勝てば総合8勝と最多勝を更新すると共に関西学院大に続く2校目の総合三連覇達成、明海が勝てば悲願の初優勝となる。この両校に加え、直前の関東秋女子インカレで明海に僅か1点差と迫った法政大までが抜けているだろう。

そして入賞争いは激戦模様である。候補としては両クラス共に入賞の可能性がある関西学院・九大・鹿屋体育・阪大・中央この5校が候補であろう。


※5年前の蒲郡大会は風に恵まれず、僅か3レースでの決着となったが、今週末はまずまずの風に恵まれそうだ。今年は全てのレースを消化できることを祈って、皆さん頑張って頂きたいと思う。


※女子学生セイラーの健闘を祈る!


以上


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2018-09-03 18:00 | カテゴリ:インカレ
※総合力を問われるコンディション!

学生全日本第一弾であり、今年の学生№1を決める全日本学生ヨット個人選手権大会は、個人戦初の東京開催となったが、風にも恵まれ、予定の8レースを消化しての決着となった。
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【葛西臨海公園の観覧車をバックに開会式】

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【文句なしの優勝!平野/野田ペア(日本経済大)同校6人目の優勝スキッパー】

470級では日本経済大の平野 匠/野田友哉がライバルにプレッシャーをかける素晴らしい走りで、同校7度目の470制覇ならびに、平野は今年の最優秀選手に選出された。

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【安定した走りで快挙達成!松尾(右)/海老原ペア(早稲田大)】

スナイプ級では早稲田大の松尾虎太郎/海老原崇が接戦を制し、昨年の永松 礼/川上健太に続く連覇ならびに、同校4度目の制覇。


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【シングル優勝の岩城海都(鹿児島国際大)スナイプ全日本出場復活へ向け奮闘中!】

シングルハンドレガッタは鹿児島国際大の岩城海都が昨年に続く連覇となり、無事閉幕した。


※入賞チームは以下の通りである。



※【470級上位成績】 (55艇)

※強風域で圧倒!
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【圧巻の三連続トップフィニッシュ!優勝した平野/野田(日本経済大)】

①平野 匠 /野田 友哉 (日本経済大) 30点(1-1-1-3-3-2-19-(20))
※日本経済大は6年ぶり7度目の470級制覇

②矢野 航志/三浦 匠  (同志社大)  43点(7-17-3-1-1-3-11-(25))
③田中 美紗樹/嶋田 篤也(早稲田大)  48点((26)-2-10-2-5-1-24-4)
④村瀬 志綱/樫本 達真 (慶應義塾大) 58点(4-3-12-8-6-4-(33)-21)
⑤堀 久太朗/小道 大輔 (関西大)   68点(11-9-(20)-19-15-10-2-2)
⑥高宮 豪太/久保田 空 (慶應義塾大) 70点(18-8-15-12-(27)-9-3-5)



※【スナイプ級上位成績】 (55艇)

※史上初!二年生スキッパー制覇
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【勝負所でトップをとった事も優勝への要因!松尾/海老原ペア(早稲田大)】

①松尾 虎太郎/海老原 崇(早稲田大)  38点(5-1-17-1-6-7-1-(27))
※早稲田大は2年連続4度目のスナイプ級制覇

②加藤 卓 /斎藤 洋童 (慶應義塾大) 45点(2-7-16-3-4-11-2-(41))
③高山 颯太/齋藤 健斗 (中央大)   58点(1-4-6-17-16-(44)-7-7)
④松世 拓也/小野山 裕也(慶應義塾大) 72点(4-3-4-18-25-(32)-10-8)
⑤村上 義龍/村瀬 奏斗 (日本大)   73点((22)-15-19-10-14-8-4-3)
⑥入江 裕太/原 潤太郎 (早稲田大)  75点(8-20-7-11-5-9-15-(23))

※シングルハンドレガッタは省略させて頂く。続いて総括!




※【470級レース推移】
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【東京ゲートブリッジをバックに470級スタートシーン】

8/31(金) 晴れ・気温35℃・風向190~200°・風速7~10m/sec
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【総合4位入賞の村瀬/樫本ペア、慶應のエース(慶應義塾大)】

前日に個人戦では初となるトライアルレースと同様、絶好のコンディションでレースは始まり、3レース実施。若洲の海面は距離が長くとれない事情もあり、470級では、第⑥レースまでO3のコース(風下-風上レグが3回)が設定された。

初日1-1-1と圧巻の走りをみせた2年連続入賞の平野/野田(日本経済大)が首位に立つ。三レースともに下よりの絶好のスタート+有利な右海面に展開と完璧なレースであった。2位に関東№1の楠瀬/玉井(明海大)、3位は慶應のエース村瀬/樫本(慶應義塾大)、そして中山/中村(日本大)-元津/古橋(早稲田大)の女子スキッパーが4-5位と続く。

しかし優勝候補筆頭の女子スキッパー田中/嶋田(早稲田大)は、第①レースから躓いてしまい、苦しい立ち上がりとなる。


9/1(土) くもり・気温31℃・風向190~200°・風速5~8m/sec 
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【惜しくも総合準優勝、矢野/三浦ペア(同志社大)】

昨日より風速は落ちたものの、強風域のコンディションとなった2日目は三レース実施。昨日と若干違ったのが、右海面が圧倒的有利な状況となり、スタート時に多くの艇が本部船に集中、ごまかしが利かないレースとなる。

この日1-1-3と絶好調だったのは初日7位スタート・近北のエース矢野/三浦(同志社大)だった。スタートもピンポイントで狙い、暫定2位へ浮上。しかし暫定首位の平野/野田(日本経済大)は3-3-2とこの日も好調であり、2位とは7点差と優勝へ王手をかける。3位には初日失敗してしまった田中/嶋田(早稲田大)が2-5-1と本来の実力を発揮し上がってきた。

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【総合3位の田中/嶋田ペア(早稲田大)第①レースが痛かった】

※平野/野田はここまで最低順位が3位であり、ライバルチームは既にカットレースを作っている状況。余程のことがない限り、翌日の第⑦レースで決まってしまうと思われたが・・・。


9/2(日) 雨のちくもり・気温23℃・風向340~30°・風速3m/sec 
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【総合5位へジャンプアップ!関大復活!堀/小道ペア(関西大)】

前日までと違い、風向・風速ともに真逆のコンディションであり、前日降った雨の影響により、荒川河口は激流と波乱を予感させる最終日となる。2レース実施された。

第⑦レースで暫定首位の平野/野田(日本経済大)は19位と苦しいレースとなってしまう。しかし前日の上位陣も総崩れ、2位とは15点差となり、ほぼ優勝を手中にする。

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【このチームが団体戦の鍵を握る!総合6位の高宮/久保田ペア(慶應義塾大)】


続く最終第⑧レースの平野/野田は徹底して矢野/三浦をマークし、苦しいレースだったものの矢野艇に先着、見事優勝を果たす。2位は矢野/三浦(同志社)となり、3年連続の入賞。以下3位田中/嶋田(早稲田大)は女子スキッパー2人目の制覇とはならなかったが、この風域なら堂々たる立派な成績だろう。4位には2日目まで堅いレースを展開した村瀬/樫本(慶應義塾大)、そしてこの日2-2と快走したのは前日14位の堀/小道(関西大)だった。入賞圏内のチームが大きな順位を叩いてしまったのもあり、5位へジャンプアップ。そして前日15位の高宮/久保田(慶應義塾大)も3-5とまとめ見事6位入賞となり、レースは終了した。


※大学入学後台頭

上記に述べた通り、優勝したのは平野/野田ペアであった。勝因は私が言うまでもなく、初日に完璧なレースを見せたことに尽きる。このことにより優勝を狙うライバルチームはプレッシャーがかかり、攻めざるを得なくなった。その結果、BFDなどにより脱落していった有力チームも多かった。

優勝した平野は長崎工業高出身ではあるが、ダブルハンドではなく主にシングルハンドで活動と主たる実績は残していない。クルーの野田に至っては、高校生でありながら470級のクルーで活躍している妹・乙心さん(福岡第一高)の影響もあり、大学からヨットを始め、ある意味エリートとはいえないコンビが優勝したのには価値があるだろう。

日経大は2003年にインカレ参戦後、470級片クラスのみながら多数の団体戦優勝・ならびに個人戦優勝を果たしてきた訳だが、個人戦の優勝者を振り返ると、オリンピアン土居一斗(インターハイ優勝・全日本FJ連覇・この個人戦も唯一の470連覇)を除くそのほとんどの選手が高校時代の実績は上位だった訳ではない。それだけ三船和馬監督の指導が徹底されており、大学入学後でも努力次第で活躍できることを証明していると言えるのではないだろうか?

彼らの優勝により、団体戦へも弾みがつき、蒲郡でも久しぶりの制覇へ向け、暴れてくれるのは間違いあるまい。

見事なレースであった、優勝おめでとう!





※【スナイプ級レース推移】
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【たった一つのミスで有力選手でも下位に沈むこともあった、スナイプスタートシーン】

8/31(金) 晴れ・気温35℃・風向190~200°・風速7~10m/sec
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【初日好スタート!総合3位入賞の高山/齋藤ペア(中央大)高山はまだ2年生】

スナイプ級のコースは第①レースのみ3回ループで第②レース以降は通常通りの2回ループであった。強風域だったことから、力の差ははっきりと表れたが、初日同点で首位に立ったのは高山/齋藤(中央大)と松世/小野山(慶應義塾大)であった。以下、岡/曽我(慶應義塾大)-女子スキッパー岸/清田(中央大)-優勝候補筆頭の松尾/海老原(早稲田大)が続いた。

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【総合4位の松世/小野山ペア(慶應義塾大)安定性は団体戦への武器となる】

※10位以内に慶應4艇・中央3艇となりまさに絶好調、まるで団体戦を見ているようであった。しかし早稲田・日大勢が松尾艇を除き軒並み苦戦、早くも波乱含みの展開であった。


9/1(土) くもり・気温31℃・風向190~200°・風速5~8m/sec
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【総合準優勝の加藤/斎藤ペア(慶應義塾大)全日本スナイプ3位の力を存分に発揮!加藤も2年生】

470でも述べた通り、スナイプでは特にスタートが重要なポイントとなる。初日5位スタートであった松尾/海老原(早稲田大)が1-6-7と安定した走りで首位に立つ。7点差の2位には前日の失敗を取り返した矢野/吉永(日本大)と全日本スナイプ3位と好調の加藤/斎藤(慶應義塾大)が同点となる。

この3チーム以外は安定したスコアにまとめることができず、優勝争いはこの3チームに絞られたと言っても良い2日目であった。


9/2(日) 雨のちくもり・気温23℃・風向340~30°・風速3m/sec
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【耐えて耐え抜いて5位入賞!村上/村瀬ペア(日本大)】

第⑦レースでは暫定首位の松尾/海老原(早稲田大)と2位加藤/斎藤(慶應義塾)によるマッチレースとなり、そのままフィニッシュ。しかし前日2位だった矢野/吉永(日本大)は2度目の大きな順位となり、優勝戦線から脱落してしまう。

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【関東2位の実力を発揮!総合6位入賞の入江/原ペア(早稲田大)】

最終第⑧レースでは早慶最終決戦。松尾艇は上位を狙う必要がなかったことから、順位度外視で加藤艇を徹底マーク。かなり苦しいレースとなったが、加藤艇に先着し見事2年生スキッパー初の優勝を果たした。初日首位だった高山/齋藤(中央大)が最終日巻き返しメダル獲得の3位。入賞争いは熾烈となり、初日こちらも首位だった松世/小野山(慶應義塾大)が4位。最終日に4-4とまとめた村上/村瀬(日本大)が5位、そしてまずまずの順位にまとめていた入江/原(早稲田大)が6位入賞で決着した。


※マルチな選手!

史上初となる2年生スキッパーで優勝したのは松尾虎太郎/海老原崇ペアであった。昨年もルーキーイヤーで準優勝もある意味快挙であったが、今年は堅い走りで早くも頂点に立ったことは本当に見事である。

スキッパーの松尾は広島セーリングスクール出身であり、高校は山口・光高校へ進学。1年次にはクルーとしてユースワールドに出場しメダル獲得。2年次にはインターハイ・国体420級初代チャンピオンとなり、3年次は国体も連覇している実績ある選手だ。

早稲田大入学後は当然470に乗るものと思っていたが、チーム事情もありスナイプに乗り始めた。最初は苦戦すると思っていたが、すぐに頭角を現し、前述の通り昨年は準優勝を勝ち取る。しかし今シーズンは、有望な1年生の教育も兼ねて春インカレは470のクルーで出場し、チームの総合優勝に貢献した。、

これだけの選手ならまず転向は嫌がるはずなのだが、いつも笑顔で楽しく乗っており、本当にヨットが好きなんだなと私は感じていた。それだけでなくもちろん研究熱心であり、ここまで真面目に取り組む姿勢を持っている選手も珍しいのではないだろうか?

クルーは当初昨年の全日本スナイプ優勝した神宮の予定だったが、けがの影響により3年生の海老原が抜擢された。海老原も470優勝の野田と同様に大学から始めた選手である。高校時代はアメリカンフットボール部だったことから、非常に良い体格をしており、体幹もしっかりしているに違いない。基礎能力に長けていれば、経験が浅くとも優勝できることを教えてくれたのではないだろうか?

それぞれ2年生・3年生とこれからもどのように成長していくのか?は非常に楽しみであり、今後の団体戦も中心になるのは間違いあるまい。


※快挙達成おめでとう!



※【全体総括】

レース全体を通して、オールラウンドの条件となった今大会だったが、今年も下級生の入賞が目立った。特にスナイプ級の1~3位スキッパーは全て2年生とこれもある意味快挙なのではないだろうか?各校の総合力を見る上でも良い大会ではあったのではないのか?


※勝手に敢闘賞
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【最終第⑧レースでトップフィニッシュした岩本まなみ/堀江 哲ペア(岡山大)、最終日の難コンディションを終始快走したのは見事であった。もし敢闘賞があれば受賞しただろう。ちなみに岡山大は先日の関東470ミッドサマーレースでも高橋美歩/則友開路ペアが総合3位と2名の女子スキッパーが奮闘している!】



※新しい開催場所の仲間入り?
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【今回のレース委員長は東京都連や学連でも活躍している山本俊貴氏(左手前)】

今回初の若洲開催だった訳だが、レース海面も狭く、レース運営も難しいかと思われたが、風にも恵まれたこともあり、全レース消化できたことは良かったのではないだろうか?少なくとも力のある選手が勝ったのがその証明でもある。特に東京都連の全面的なバックアップも心強く、少なくとも普段の関東インカレよりスムーズな運営だったと思われる。

選手の皆さんはどのように感じたかはわからないが、少なくとも関東では江の島だけでなく、若洲も全日本インカレ開催地候補の仲間入りをしたことは間違いあるまい(※私自身はここで団体戦を観てみたいと思った)


※シングルハンドレガッタはどうするのか?

今回一つだけ思ったことは、シングルハンドレガッタについててある。1999年から蒲郡開催時には実施されてきたが、20年経っても未だ正式種目とはなってない。もちろん艇種変更には多額の金額が掛かり、各校そんな余裕はないことから、なかなか改革に乗り出せないのが実情だろう。

しかしインターハイではついにシングルハンドが導入され、大きく変わった。従ってそろそろ真剣に考える時期に来ているのではないだろうか?今後の五輪のことを考えるなら(少なくともパリ五輪はレーザー関連は残る)導入すべきだし、ヨットはどの艇種でも関係ない(一緒)という考え方ならば、このシングルハンドレガッタはスパッと止めてしまった方が良い。現状のままならあまりにもレベルに差がありすぎである。

この開催時に「アジア大会セーリング4つの金メダル」のニュースが飛び込んできた。ダブルハンド6名全ての選手が学連出身だ。これをみても学連は重要な組織であり、今後どうしたら良いか?の結論は私が言うまでもないだろう。是非とも議論して頂きたいと思う。


※今年の個人戦では昨年の全日本インカレ同様に初めてスマホでヨットレース(トラッキングシステム)が導入され、選手はもとより、全国の皆さんにもお楽しみ頂けたことだろう。是非とも三大全日本では引き続き導入して頂きたいと思う。

学生全日本第一弾は無事に閉幕した。しかし今年は日程が詰まっていることもあり、学生は本当に大変だが、是非とも健康に留意し頑張って頂きたい。(※既に東北は決定しているが)来週末からはいよいよ全日本インカレ予選の季節だ。近北・関西といきなり注目水域で出場校が決定する。そして全日本女子インカレだ。どのようなレースになるのか?今から楽しみである。



以上


※【全日本インカレ出場校決定日】
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