2013-05-24 22:30 | カテゴリ:インターハイ・FJ・420
高校生セーラーにとっての一番の目標といえば・・・?おそらく多数の生徒が「インターハイ出場!」との答えが返ってくることだろう。その出場権を懸けた大会が全国各水域で始まる。まず最初の出場校が決まる『第65回関東高等学校ヨット大会』が6/7~6/9の日程で「千葉・稲毛ヨットハーバー」を舞台に開催される。(6/7は計測・開会式)

インターハイ予選という重要な大会だけあって、数々の名勝負や涙を見てきた。この大会だけは予想するのは大変心苦しいのだが、どうかご容赦頂きたい。
DSC_0019_convert_20130523231948.jpg
【男女ソロ優勝チームには優勝旗が授与される】

◎【男子ソロ・デュエット展望と解説】(インターハイ通過艇数・10)

「関東選抜」「東日本FJ」に続いて稲毛開催が今年は3回目であり、どのチームもこの海面に慣れてきたことであろう。有力チームもかなり絞られていると言って良い。従って今回は若干趣向を変え、男子については各校『何艇インターハイに行けるのか?』に焦点を絞って解説することにする。

※各校3チームまでエントリ-することができる(1チームの登録は4名まで)


◎昨年優勝旗を獲得した『霞ヶ浦』は連覇できるのか?(※昨年2艇通過)
DSC_1201_convert_20130523233156.jpg
【強風域なら優勝濃厚なのが「沼崎・木村」組、ソロアベック優勝もかかる】

昨年圧倒的な力で優勝した「霞ヶ浦」だが、今年も優勝候補の一角ではある。「関東選抜」優勝の「沼崎 圭太・木村 直矢」が今シリーズも中心。両者とも昨年のインターハイも経験しており、本来圧倒的優位なはずである。しかし先日の「東日本FJ」では、軽風域の大会で辛うじての6位入賞。強風シリーズなら優勝はほぼ間違いないが、この大会はあいにく梅雨時期の開催、従って不得意な風域の可能性が高い。そうなると評価を下げざるを得ない。ただインターハイには間違いなく行けるレベルではある。今年度よりコーチに就任した「西村 裕司」教諭の作戦は如何に?

※インターハイ通過艇数予想・『1』


◎今年の『土浦日大』はかなり苦しいか?(※昨年2艇通過)
DSC_1098_convert_20130523233723.jpg
【関東選抜では健闘した「青木・本井」組だが、東日本FJで不安を残している】

昨年は大方の予想を覆し、2艇通過した「土浦日大」だったが、今年の有力選手は以下の通り。

・青木 祐哉・本井 凜太郎(関東選抜6位・東日本FJ21位)
・横手 亮太・仲澤 源樹 (関東選抜12位・東日本FJ27位)

関東選抜ではまずまずの成績だったものの、東日本FJでは惨敗。こういうケースは大変珍しいのだが、東日本ではまったくといって良いほど上位に絡めなかったことから、明らかにボートスピードが不足しているのであろう。その証拠に2チームとも合計体重が重い。チューニングを変えて大会に臨むことと思うが、かなり苦しい戦いとなることだろう。下手をすると1艇も通過できない可能性は十分に考えられる。ただ一番のキーマン校であるのは間違いないだろう。彼らが活躍すれば他チームの通過艇数が大きく変わってくるのだから・・・。

※インターハイ通過艇数予想・『1』


◎念願のメダルを獲得した今年の『逗子開成』は如何に?(※昨年3艇通過)
DSC_1146_convert_20130523233030.jpg
【必ずこの時期になると調子が上がってくる逗子開成勢、前回は「山口・田中」組の健闘が光った】

昨年のインターハイでは、ソロ・デュエット共に「準優勝」を勝ち取った同校であったが、今年の有力選手を挙げると?

・松本 拓・澁谷 直樹(関東選抜4位・東日本FJ5位)
・山口 元気・田中 宏明(関東選抜10位・東日本FJ3位)
・永島 慶也・江頭 英翔(関東選抜13位・東日本FJ10位)

この布陣なのはほぼ間違いない。関東選抜では松本艇のみ入賞であったが、東日本FJでは山口艇が3位入賞、松本艇が5位入賞、永島艇もリコールがなければ入賞圏内と大きな成長をみせた。実際、神奈川県大会でも山口艇の優勝を始め、デュエットでも慶應を破っており、順調な仕上がりになってきたと言えるだろう。松本、山口の通過はほぼ間違いないが、3艇になるかどうかは永島次第か?だが、かなりの確率で通過できる実力ではある。その点は内田監督、加藤コーチが指導されているのだから、作戦に抜かりはないだろう。

※インターハイ通過艇数予想・『3』


◎引き続き好調の『慶應義塾』は3艇通過なるか?(※昨年2艇通過)
DSC_1135_convert_20130523233005.jpg
【優勝候補の「斎藤・永井」組、前回までの反省を生かせたなら優勝できることだろう】

昨年は3艇通過確実と思われたが、強風シリーズに翻弄され、惜しくも2艇通過に留まった同校だが、インターハイでは初のデュエット5位入賞を果たし、新たなステージに突入したといえるだろう。今年の有力選手を挙げると?

・斎藤 文人・永井 裕太朗(関東選抜準優勝・東日本FJ4位)
・伊藤 優希・須田 壮 (関東選抜5位・東日本FJ10位)
・越川 智博・久保 雄器 (関東選抜9位・東日本FJ9位)

クルーは変更の可能性があるものの、スキッパー陣はこの3人で間違いないだろう。斎藤艇は今シリーズも優勝候補の一角であるのだが、問題はそれに続く2艇か?伊藤は東日本では失格してから急に流れが変わり入賞圏内から脱落、越川は順位にムラがある。しかし他校との比較からみても実力は上位である。特にスタートはうまい。テクニカルコーチ「堤 智章」氏はさらに何らかの作戦を立ててくることを考えれば、念願の3艇通過は濃厚なのかもしれない。

※インターハイ通過艇数予想・『3』


◎地元開催の『磯辺』、今年は気合いが入る(※昨年1艇通過)
DSC_1159_convert_20130523233107.jpg
【地元勢期待の「今井・田中」組、優勝してもおかしくない実力である】

昨年は1艇のみの通過と非常に悔しい思いをした同校だったが、今年は地元開催というのもあり気合いが入る。有力選手を挙げてみると?

・今井 拓也・田中 颯人(関東選抜8位・東日本FJ準優勝)
・丹羽 巧・木村 隆 (関東選抜7位・東日本FJ9位)
・植木 武成・玉井 瑛士(関東選抜16位・東日本FJ12位)

昨年国体7位の今井はようやく本来の調子となったのか東日本FJで準優勝、今回は優勝候補の一角である。丹羽は東日本FJでリコールし脱落したものの、十分な実力はあり、通過はほぼ濃厚。問題は2年生チームが通過できるのかどうか?植木はスタートは良いセンスを持っているものの、レース展開が荒い。ツボにはまれば通過できるだろうが、まさに当落線上と言っても良いだろう。

※インターハイ通過艇数予想・『2』


以上男子の有力校・有力選手を挙げてみたが、この大会の重要なポイントが1つだけある。

・「全6レース」実施予定だが、全レース実施しないと『カットレース』は発生しない。(梅雨シーズン開催のため、風が吹かない可能性は十分に考えられる)従って大きなミスは許されない。
昨年を思い出して欲しい、オールトップで優勝した霞ヶ浦高は、1レースリコールしている。カットがなかったら7・8位だったことから、かなりシビアであると言っても良い。この辺りも勝負の分かれ目になるような気がする。

◎【男子ソロ結論】

※優勝争いは大混戦!

◎斎藤 文人・永井 裕太朗 (慶應義塾)
○今井 拓也・田中 颯人  (磯辺)
▲沼崎 圭太・木村 直矢  (霞ヶ浦)
▲山口 元気・田中 宏明  (逗子開成)
△松本 拓・澁谷 直樹  (逗子開成)
△丹羽 巧・木村 隆   (磯辺)
△伊藤 優希・須田 壮   (慶應義塾)
×永島 慶也・江頭 英翔  (逗子開成)
×越川 智博・久保 雄器   (慶應義塾)
×青木 祐哉・本井 凜太郎 (土浦日大)
注横手 亮太・仲澤 源樹  (土浦日大)
特注 植木 武成・玉井 瑛士(磯辺)

※レースは軽・順風域とみて、上記の印となったが、△印まではどのチームが優勝しても不思議ではない。その中で本命は「斎藤・永井」(慶應義塾)を指名。スタートのうまさ、レースの安定性を評価した。調子が上がってきた「今井・田中」(磯辺)を地元開催の優位性を生かし逆転候補、強風域となった場合は「沼崎・木村」(霞ヶ浦)が断然優位となる。
成長著しく絶好調の「山口・田中」(逗子開成)は東日本FJ時のような軽風域なら優勝まであるのかもしれない。

2大会入賞の「松本・澁谷」(逗子開成)、東日本FJ優勝の「井嶋」が使用していたボートに乗り必勝を期す「丹羽・木村」(磯辺)、決め手はないものの高いレベルでの走りをみせる「伊藤・須田」(慶應義塾)この3チームが通過安全圏内か?

ここまでくると残り3席となるのだが、通過ボーダー上の争いも熾烈を極めることだろう。風向・風域などにより結果は大きく変わってくると思われるが、「土浦日大」2艇が今シリーズの行方を左右するキーマンだと言ってよい。


◎【男子デュエット結論】

※逗子開成が3連覇濃厚か?

◎逗子開成
○磯辺
▲慶應義塾
△土浦日大
×霞ヶ浦

各校ソロ成績上位2艇の合計得点で争われる「デュエット」だが、ソロも混戦模様なのだからデュエットも当然予想は難しくなる。その中で本来なら逗子開成・慶應の優勝争いとの見方が普通だが、磯辺も調子を上げており3校の争いとなるだろう。
上り調子の「逗子開成」が本命。また地元に敬意を表して「磯辺」を対抗、「慶應義塾」は2番艇の動向次第で逆転の可能性があるだろう。


◎【女子ソロ・デュエット展望と解説】(インターハイ通過艇数・4)

※『橋本 杏奈・齊藤 由莉』(霞ヶ浦)が優勝濃厚!
DSC_1165_convert_20130523233131.jpg
【すでに目標は「インターハイでの入賞」を見据えているか?「橋本 杏奈・齊藤 由莉」組(霞ヶ浦)】

男子は熾烈な争いとなりそうなのだが、女子に関しては力の差が歴然としている。昨年インターハイ経験者の「橋本 杏奈・齊藤 由莉」(霞ヶ浦)が優勝濃厚。その証拠に関東選抜総合3位、東日本FJ8位、さらに茨城県大会でも男子勢を上回る活躍、ここまでくれば申し分ない、相手はいないといっても過言ではない。


※『磯辺』は1艇?それとも2艇参加?
蛹玲棊_convert_20130523235138
【まだ2年生チームの「北林 妙恵子・宮野 菜々」組(磯辺)、東日本FJではトップ回航するシーンもみられた】

今まで関東勢の女子といえば『磯辺』が中心であり、毎年ほぼ「3艇」インターハイに出場しているイメージだったのだが、なんと3月時点での女子部員はたったの「2名」と随分寂しい状況となってしまった。その2年生「北林 妙恵子・宮野 菜々」は両者ともスキッパーはできる。新一年生をクルーにしたとしても2艇通過はできる実力はある。1艇のみで確実に経験を積ませるのか?それとも2艇でデュエットを狙いに行くのか?今年度より監督に就任した同校OBでもある「藤原 達矢」教諭はどのような判断を下すのかが非常に興味深い。

もし磯辺が1艇のみならば、残り2艇は「大島海洋国際」となるだろう。「大井 汐里・関 春花」「杉村 紀香・森谷 雪乃」が有力。レベルは正直まだまだの実力だが、是非積極的なレースを見せていただきたい。

土浦日大は4年ぶりに女子が2名入部したが、たった1ヶ月ではさすがに通過するのは難しいか?

◎【女子ソロ結論】

◎橋本 杏奈・齊藤 由莉  (霞ヶ浦)
○北林 妙恵子・宮野 菜々 (磯辺)
▲大井 汐里・関 春花  (大島海洋国際)
△杉村 紀香・森谷 雪乃  (大島海洋国際)


※上記で述べたように橋本がパーフェクトで優勝できるか?それだけが唯一のポイントだろう。

◎【女子デュエット結論】

◎大島海洋国際
○霞ヶ浦
▲磯辺

※現在、女子のエントリーは独自情報によると「7~8」艇の参加となる。霞ヶ浦・磯辺共に一艇での参加見込みだが、全レース実施されたと仮定するならば、大島海洋が優勢となる。但し、磯辺が二艇出場なら当然本命となる(注・1艇の場合は、もう1艇は「DNC」扱いとなる、出場艇数・レース数により大幅に変わる)なんとも非常に奇妙な構図となっているのだ。これは致し方ないだろう。


以上長々と解説してきたが、選手の皆さんは悔いのない様全力で戦って頂きたい。その結果どうなったとしても良い思い出となり、必ずや今後の人生の役に立つと私は信じている。


安全と健闘をお祈りすると共に、私は高校生セーラーを全力で応援致します。



以上


※第65回関東高等学校ヨット大会特設サイト(千葉県セーリング連盟)
http://sports.geocities.jp/chiba_saf/event201303.htm


スポンサーサイト
2013-05-21 21:30 | カテゴリ:外道無量院(インカレ)
お待たせ致しました。学連ご意見番「外道無量院」氏よりランキングが届きました(対談予定だったのだが、外道さんがまた何処かへ雲隠れ・・・(笑)、そういう訳で、『春季学連勝手ランキング』を発表させて頂きます。

※写真下のコメントについては私(なまちゃん)です。(写真はHIKオフィスより)

繧、繝ウ繧ォ繝ャ繧、繝。繝シ繧ク_convert_20130521183802
【関東インカレのスタートシーン】

各地で春シーズンの水域インカレが終了した。

ここで、11月の全日本インカレで優勝を争うであろう2013年度の有力チームの戦力を春のレースから分析し、恒例の「勝手ランキング」をつけてみたい。

470級

まず、昨年の全日本インカレ470級優勝チームの日本経済大であるが、新人戦や西日本インカレの結果を見ると、エーススキッパー・土居一斗を海外遠征で欠く布陣でも、全くの磐石の様子である。卒業生で抜けた戦力も少なく、全国規模でも最有力なのは間違いない。
一方、同じ水域の名門・福岡大は、昨年の水域予選落ちからの発奮を期待したいところだが、「3枠」を争うであろう九州大や鹿屋体大とは現時点でほぼ同じ力。昨年同様に水域予選突破にも油断出来ない雰囲気である。

譌・邨悟、ァ_convert_20130521194434
【昨年の全日本インカレで2度のパーフェクトを達成した「日本経済大470」。観ていた私も震える位圧巻であった。今年も間違いなく全日本インカレ優勝候補筆頭である(写真はBHM編集部より)】

昨年3位の同志社も、このクラスに関してはエース級に成長した村田俊彦をはじめ、スキッパー陣に関しては全て残り、引き続き有力だ。メイレガッタでは、一部のレギュラーを欠いていた(就活の関係か?)が、バックアップメンバーを含めて大学チームとしては上位に名を連ねた。同水域内のライバル・立命館もそろそろ長期活動停止の後遺症から目覚めて欲しいところだが、メイレガッタや定期戦の結果から見ると、まだ同志社には追い付いていないようだ。
蜷悟ソ礼、セ_convert_20130521195341
【青いスピンでお馴染みの「同志社470」。スキッパー陣は昨年と変わらない。打倒日経大に燃えていることであろう】

開催地となる関西水域で圧勝した関西学院。春季関西インカレを完勝し、昨年のインカレで総合優勝を争った同志社との定期戦でも接戦の上、このクラスでは惜敗したものの、関大や立命館とは差をつけ、同志社との事実上の一騎打ちであった。昨年来のレギュラー、西尾駿作、神木聖の2名は一段と成長しているようなので、3番艇のスキッパーが
安定すれば有力だろう。ライバル校の関大は、活動休止からの復活は早かったものの、卒業した昨年レギュラーの穴埋めに苦労しており、関西インカレや関関同立の定期戦の結果からみると、現時点では関学・同志社には少し力が劣る印象である。

辟。鬘契convert_20130521184018
【関東インカレ470級圧勝の「早稲田大」。実力+チーム力が他とはまるで違った】

最大枠を誇る関東水域では、早稲田が圧勝。絶対女王・山口祥世、2番艇・小泉颯作がパワーアップし順当に活躍、さらにスナイプからコンバートされた山口優が健闘して関東王座を取り戻した。
日大はレギュラースキッパー全員が残るものの、エース中村睦宏をはじめ、まだ全体的に本調子には一息のようであった。だが、スーパールーキー中山由佳なども控えており、秋までには立て直してくるだろう。
このところ高校生に人気の明治は、上位とは差があるものの秋に期待が持てるような内容、
昨年このクラス準優勝で、有力新人が多数入部の慶應はルーキー樋口舵・中嶋颯のレベルアップ次第では、優勝争いに名乗りを挙げてくることだろう。
ここ数年進化を遂げてきた明海も、早稲田とは逆に水があいた印象ではあったが、ルーキー鈴木裕哉が健闘し、明るい兆しが見えてきたのかもしれない。
meikai_convert_20130521183726.png
【明海大ルーキー鈴木 裕哉艇の快走、チームに良い刺激を与えたのは間違いない】

keio_convert_20130521183740.png
【優秀なルーキーが多数入学し、潜在的な実力は持っている「慶応義塾470」。秋インカレ以降が勝負か?】

荳ュ譚狙convert_20130521183952
【今回の「日大470」はある意味「惨敗」といっても良い。しかし戦力は早稲田には決して劣らない。写真はエース「中村 睦宏」艇】

それでは、勝手ランキング。

1位・・・・日本経済大
2位・・・・同志社大
3位・・・・関西学院大
4位・・・・早稲田大
5位・・・・日本大
6位・・・・慶應義塾大


スナイプ級

昨年のインカレ優勝チームの同志社は、エーススキッパー・西村秀樹卒業の影響が大きいのか、関関同立の4大学定期戦では関西学院に接戦の末に敗れて2位。本番(全日本インカレ)と同じ海域でのレースという事で、同志社と、これを破った関西学院の力を素直に評価したい。関西学院は、エース・小栗康弘を筆頭に関西インカレでも上位陣をほぼ独占。あとは、関東勢との力の比較だろう。

蟲カ譛ャ_convert_20130521183921
【エース「島本 拓哉」の活躍が目立った「早稲田大スナイプ」、2・3番艇も続いており、まさにチームレースのお手本となるようなレース展開であった】

関東インカレ優勝の早稲田。2艇のスキッパーが入れ替わったが、新人の平川竜也と3番艇の桐岡洋平が安定し、危なげのない勝ち方であった。
同じく2艇のスキッパーが入れ替わった日大、慶應はエースとなるべき昨年来のレギュラーが伸び悩んだか?しかし日大は実力的には早稲田と双璧であり、どう立て直してくるのか?
絶対的なエース、横田貴大主将を含めて2艇のスキッパーが残ったダークホースとして期待した明治は、日大同様十分な実力があるのは証明された。
3艇のレギュラーが揃って残る明海ではあったが、こちらは470同様に早稲田とは逆に水が空いた感があった。
実力的には早稲田・日大・明治、この3校が上位であろう。

スナイプ
【日大・明治共に3番艇が思いのほか大きく崩れたのが誤算だった。しかし実力的には早稲田とほぼ同等と思って良いだろう】

福大、鹿屋体大の九州勢の2チームはほぼ似通った戦力のようだ。名門に敬意を表し、加えて「名門復活」の願いも込めて6位には九州王者の福大を挙げさせてもらおう。

そういえば、前回の西宮開催の全日本インカレ(2008年)では、「今年は弱い」と、全く期待されていなかった福岡大が3日目を終わった時点でトップ、そして最終的には伏兵・鹿屋体大が大混戦となったこのクラスを優勝したことを思い出した。

それでは、こちらも勝手ランキング。

1位・・・・関西学院大
2位・・・・同志社大
3位・・・・早稲田大
4位・・・・日本大
5位・・・・明治大
6位・・・・福岡大


総合

1位・・・・関西学院大
2位・・・・同志社大
3位・・・・早稲田大
4位・・・・日本大
5位以下混戦

春シーズンの現時点の総合では関西学院と同志社、それに早稲田が「3強」、それに続く日大か。

4年生が女子1名(主将)という日大は、今後にどう巻き返すか?

5位以下の候補、関大、立命館、明治、明海、慶應、そして法政、中央などの奮起にも期待したい。


11月の全日本インカレに向け、学生セーラー各位の上達と成長を祈る。

合掌

外道無量院


2013-05-18 12:00 | カテゴリ:高校ヨット部探訪記
今年2013年の国体は「東京都」で開催されるが、東京の高校ヨット部といえば?と言ってもなかなかピンとこない方も多いのではないだろうか?
現在、東京都で活動している高校は「3校」あるが、その中で非常に変わった特徴を持つ『東京都立大島海洋国際高等学校セーリング部』を紹介していきたいと思います。
螟ァ蟲カ豬キ豢祇convert_20130518104747
※「伊豆大島」といえば、海に囲まれた素晴らしい環境である。こんな場所でヨットができるとは非常に羨ましい

①歴史

学校の歴史は70年を超えているのだが、現在の流れに際し学科を再編して現在の校名になったのが2006年である。
当初は「マリン部」が存在し、どちらかというとレジャー感覚の部活であったが、現監督「網谷 宗彦」教諭が就任し、同教諭の方針により、本格的なセーリング活動に変革させた。それが始まりである。

網谷教諭の熱意により、東京都ヨット連盟一部関係者の心を動かし、その方々が指導された結果、2008年埼玉インターハイ(若洲開催)において地元開催枠ではあったが、初出場を果たす。さらに2011年にはついに女子が自力でインターハイ権利を獲得。国体出場も3度果たしている。まさにこれからといった感じの部であるといえよう。

②監督・コーチ
003_convert_20130518111253.jpg
【ミーティング中の網谷監督・宮内コーチ(奥の2人)】

監督  網谷 宗彦(教諭)

網谷教諭は大学時代は体育会野球部に所属していた。従って遊び感覚の部活が気に入らず現在の体制にした熱意ある人物である。

コーチ 宮内 梨沙(講師)

宮内は、同高卒であり、セーリング部の第2期生でもある。国体出場の実績もあり、生徒たちのお姉さん的な立場な人物といえるだろう。


③都立では珍しい『全寮制』の学校

変わった特徴としては、都立では珍しい「全寮制」の学校、しかも生徒数の7割が島外からというのも非常に驚きである。従って親元から離れているため自立心が強く、前向きな考えを持っている生徒が多い。

④練習環境・練習時間・その他

・当然、伊豆大島なのだから周りは海。毎日練習できる環境である(実際積極的に海へは出ている)
年に数回「帰省期間」(長期休暇とは別に)もあり、その時は「若洲ヨット訓練所」でも練習を実施している。

・大学進学においても、「日大」「明海大」への実績があり、現在インカレなどで活躍中である。この子達が積極的にコーチするような時がくればさらに変わることであろう。

※しかし、身近にセーリング技術を教える指導者がいないのが、同校の悩みであることだろう。その課題をクリアできたなら間違いなく将来は強豪校に成長できる。その為には「東京都ヨット連盟」のバックアップもより必要になってくることであろう。熱心な網谷監督や、やる気ある生徒の為にも、是非ご一考頂きたいものである。

mihara.png
【海洋高校ならではの大型救助艇「みはら」。今年の東京国体でも使用されることであろう】

◎大島海洋国際高校セーリング部HP
http://www.osima-kaiyokokusai-h.metro.tokyo.jp/club/sailing/index.html

2013-05-14 00:30 | カテゴリ:インカレ
003_convert_20130514003010.jpg
【今年度の関東学連女子委員長の「駒崎 ナエコ」さん(東京経済大)(左)とルール委員の「安見 咲子」さん(成蹊大)。今年の学連の学生も大変頑張っていると思う。このような裏方さんがいるからこそレースができるのである、感謝しなければならないだろう】

4/20の「女子インカレ」から始まった「春季関東インカレシリーズ」は、昨日5/12にようやく幕を閉じた。
レースは週末開催のみとはいえ、普通に考えたら「3週間」の日程は長すぎではないのか?問題点を抽出し、改善策を提言していきたいと思います。

①『予選シリーズ』は必要なのか?

私が学生だった頃の20年前は関東学連加盟校が約「50校」ある時代だった。従って「予選」を実施する必要性があった。しかし、そのうち20校は現在「休・廃部」状態となっている。一方、活動中の大学も部員が集まらず「片クラスのみ」のチームも多い(※今回、春インカレに参加してないチームも存在した)

今大会では470級の「実質参加校数」は23校、スナイプ級は17校であった。そのうち470の数校は3艇揃わず参加していた。「全日本インカレ」でも24校72艇で争われているのだから、予選を実施する必要はあるのだろうか?少なくともこれが無くなれば、4日間の日程をカットすることができ、決勝のレースを増やすこともできるのではないだろうか?(10レース制にする)

※ただいくつかの課題があるのも私はわかっている。それは・・・

・関東学連のレース運営は「学生主体」で行っているため、人員不足となる可能性がある(運営に精通した学生がいなくなってしまうという意味)
・運営艇の確保にも問題がある(予選敗退校のレスキューを基本的に使用する為、経費がかさんでしまう)
・レベルに大きな差があり、強風時のレースが実施されない可能性がある。
・(平日開催だと)運営役員が集まらない可能性がある。

※しかし上記の理由は現状をみればただの言い訳にしか聞こえないと私は感じている。ではどう変えたらいいのだろうか?

・学生主体の運営を改善し、ARO以上の「レース委員長」が仕切り、指示をする方針に変えるだけで良い。その他は現状維持で問題はない。(公正なレース運営が毎年行われるようになる)
・人員が足りないなら各校OBを運営に参加させることを義務化(※昨年久々に大会運営をした際に驚いたのは、役員が20年前のメンバーと変わりがなかった。もっと若手の人材育成をすべき。そのためには交通費だけでも出さないと人員は集まらない)
・運営艇は、予選敗退校が少ないのだからあまり変化はないような気がする(レスキューを多く所持してる大学から借用するのもありだろう)
・レベルの差に関しては、元々各学校にレスキューの所持を義務付けているのだからこれも理由にはならない(危険ならばレース委員会側からリタイア勧告できるように変えればいいだけなのである)。

※全日本インカレでもレベルが低い大学は存在するのだから・・・

これを無くせば、女子インカレ2日間・決勝レース3日間の計5日間で済むことになるのでは?こうすることで「学生側の問題」も若干解決できるのかもしれない。ではその問題とは?

・多くの学校が、「部員確保」のために時間を割かなくてはならない。
・最上級生の「就職活動」の問題。
・4月と言えば「履修科目決定」などの重要な時期であり、学校も行かなくてはならない。

これらの中でやはり「部員確保」の問題が各校悩ませる案件なのではないだろうか?今回、決勝の日程がGW後になったのは、GWに試乗会を実施したい学生側の要望だったとの理由であった。私は「勧誘活動」をやったことのないチームに所属していたため、正直ピンとこない案件だった。
しかし様々なヨット部HPを拝見する限り、相当厳しい現状なのがわかった次第である。そこで・・・

②関東学連主催で「試乗会」を行うべきでは?

これは「中部学連」では既に実施されている案件である。「試乗会」や新入生に対する「ヨット講習」など大変努力されている良い事例なのではないか?確かに少人数ではなかなか新入生に(ヨットの楽しさなどを・・・)訴えかけることはできないだろう。関東でも「江の島」をホームポートにしている大学数校で、「試乗会」を実施していた。全大学の足並みが揃わない問題も出てくるだろうが、まずは「八景島」「江の島」でやってみてはどうだろうか?またオリンピックメダリストを呼んだりして(関 一人君など)、ヨット研修をすればなおのこと盛り上がるのは間違いないだろう(※これはあくまでも一例)

③日程を短くしなければならないもうひとつの理由
森戸海岸
【昔はヨットがずらりと並び、圧巻な光景だった森戸海岸。我々世代から見ると随分寂しくなった】

①の案件の続きなのだが、やはり「森戸海岸」の使用問題も日程を短くしなければならない重要なポイントだろう。我々の時代から様々な問題はあったが、特に近年では葉山住民からの苦情が絶えないと聞いている。それはそうだろう、冷静に考えてみれば、浜にずらりとヨットが並んでいるのは異様な光景だ。いくら学生がきちんとした行動を取っていても、ちょっとしたことで文句を言ってくる輩は必ず存在する。従って森戸海岸からの撤退も真剣に考えなくてはならないのではないか?

幸い「神奈川国体」で葉山新港ができた事により森戸に置いている艇は少なくなったが、全部葉山新港に(大会期間中だけでも)移すことはできないのだろうか?
できないのなら、葉山住民との「交流会」「試乗会」なども開催し、理解してもらうことも必要であるだろう。

これとはまた別に「葉山」がホームポートなのは「数校」しか存在しない。「八景島」「江の島」がほとんどだろう。大会期間が長ければ長いほど費用がかさんでしまうのである。大会期間中だけ置けることができるなら、葉山に合宿所を借りる必要はなくなる。こんなことが続けばさらに「関東学連」の加盟校数は減ってしまうだろう。

※加盟数が減ってしまえば、「全日本インカレ」の出場枠を減らされる可能性もあるのである。


※とにかく大会期間を短くすれば、さまざまな問題を減らせるのではないか?各校学連理事会などで真剣に話し合って頂きたいと思う次第である。


以上



2013-05-13 11:00 | カテゴリ:インカレ
◎早稲田大学が完全優勝!
060_convert_20130513103845.jpg

『春季関東インカレ』の決勝シリーズは5/11~12に開催され、初日は悪天候も相まって1レース・最終日は一転5月らしい陽気となって3レース実施、「計4レース」での決着となり、両クラスで優勝した『早稲田大学』の完全優勝で幕を閉じた。

※結果は以下の通りである。

◎【470級決勝】

①早稲田大学     74点(17・11・34・12)
②慶應義塾大学   142点(21・44・36・41)
③日本大学     147点(40・35・12・62)
④明海大学     211点(69・38・69・35)
⑤明治大学     222点(48・61・37・76)
⑥中央大学     224点(35・35・88・66)
⑦横浜国立大学   251点(35・68・88・61)

※以上が「秋インカレ」のシード権獲得!

※参考・470最優秀チーム
066_convert_20130513102206.jpg
【絶対女王『山口 祥世・谷口 諒介』組(早稲田大)が個人成績トップとなり、如何なく実力を発揮した。女性リーダーなのに見事な牽引力である】

◎【スナイプ級決勝】

①早稲田大学    109点(39・26・15・29)
②日本大学     133点(40・40・41・18)
③明治大学     175点(48・22・39・66)
④法政大学     202点(47・33・71・61)
⑤明海大学     204点(77・42・66・20)
⑥慶應義塾大学   241点(45・49・84・69)
⑦立教大学     242点(58・66・60・67)

※以上が「秋インカレ」のシード権獲得!

※参考・スナイプ級最優秀チーム
071_convert_20130513102245.jpg
【まだ2年生ながら早稲田のリーダー艇に成長した『島本 拓哉・花岡 航』組(早稲田大)が個人成績トップ】

◎【総合】

①早稲田大学    183点
②日本大学     282点
③慶應義塾大学   383点
④明治大学     397点
⑤明海大学     415点
⑥法政大学     472点

※入賞チームの皆様、おめでとうございます!続いてレース総括にまいります。

◎【470級総括】

※『早稲田大』が圧勝!

・蓋を開けてみれば、早稲田が他を圧倒した「470級」。2位「慶應義塾」にほぼダブルスコアの差をつけて大勝。
絶対女王「山口 祥世・谷口 諒介」が個人成績トップとリーダーに相応しい成績、「小泉 颯作・槌谷 祥吾」「山口 優・石原 裕太」の2・3番艇もしっかり続いた。
山口祥、小泉が順当な活躍をみせたのもあったが、スナイプより転向した「山口優」も素晴らしい走りをみせた。まさに「圧勝」であった。

・2位「慶應義塾」、3位「日大」は早稲田とは違い、「走らなくてはならない1番艇」が苦戦していた。そこが勝敗の分かれ目となった様な気がする。しかし慶應は「樋口 舵」「中嶋 颯」のルーキーを積極的に起用し、今後に期待が持てる内容となった。
一方「日大」はリーダー「中村 睦宏」の苦戦が誤算となってしまったか?ルーキー「玉山 千登」も活躍をみせたが、42条ペナルティー2回で失格とレース内容に荒さがあったか?
しかし、実力は間違いなく上位である。今後のレースまでにどう変われるのか?に注目である。

・4位~6位の「明海」「明治」「中央」は僅差の得点となったが、「明治」が、トラブルRETや審問でDSQと2つの英語が非常に残念だった。しかし上位に迫れるような内容ではあった。今後に期待である。
「明海」「中央」においてはやはり「安定性」がキーワードであろう。明海はルーキー「鈴木 裕哉」が健闘したし、中央は序盤戦はリーダー「高木 祐輔」を中心にレースは安定していた。今後の精進に期待したい。

・注目のシード権争いはやはり「横浜国大」が滑り込む。ルーキー「須河内 健太」以上に「風間 光喜」艇が2回のシングルと健闘!秋に向けての「要注目校」に名乗りを上げたのは間違いない。

◎【スナイプ級総括】

※『早稲田大』が逃げ切る。

・戦前の予想では「混戦模様」とお伝えしたスナイプ級だが、「早稲田」がリーダー艇「島本 拓哉・花岡 航」が個人成績トップの安定した活躍や、ルーキー「平川 竜也・三ツ木 駿」も期待通りの活躍、問題の3番艇「桐岡 洋平・櫛田 佳祐」も責任を果たした。それぞれの艇の役割をきっちり理解し、それを実行できたのが勝因だったような気がする。

・準優勝の「日大」だが、各レースにおいて3番目の順位が大きいなどムラが大きい結果となった。ただやはり実力があるのはわかったような気はする。クルーのレベルアップなどを図れば早稲田に迫れることはできるだろう。

・優勝候補筆頭に挙げた「明治」は、ここも3番艇が思いのほか苦戦したのが敗因。しかし主将「横田 貴大」の力はやはり上位である。チーム全体を牽引する統率力も間違いなくある。秋までにはどう変われるかに要注目である、いや必ず脅威となるのはほぼ確実だろう。

・「法政」「明海」「慶應」は現時点では上位校と差があるのは成績をみれば一目瞭然である。今後の奮起に期待したい。

・注目のシード権争いはルーキー「村山 仁美」が活躍した「立教」が滑り込む。もちろん今後の課題は2・3番艇のレベルアップにかかっているだろう。

◎完全優勝した『早稲田大』について

早稲田が完全優勝した要因は、先ほども述べた通り、各艇がキッチリと実力を出せるところにあるのではないか?
しかも各艇の役割も理解し実践する。ミーティングなどでよく話し合われているのが見てなくてもわかる。
さらにレース外でも「ブログ・フェイスブック」の更新も一番早い。明らかにチーム全体の結束力も強く感じた。いくらヨットが速くとも部全体のまとまりがなければ『インカレ』ではまず優勝できない。それは過去の「全日本インカレ優勝校」を振り返れば一目瞭然ではないか?
また、戦力も冷静に分析されている。例をあげれば「山口 優」さんの470コンバートに関して私自身は「???」だったが、スナイプの戦力において戦えるとの判断でこういう結論となったのだろう。
しかし更なるレベルアップをして欲しい。「全日本インカレ」では、強豪チームが目白押しなのだから・・・。


※今回評価すべきこと

レース運営についてはさておき、今年の関東学連はあらたな試みを行った。それは・・・

『着順表を掲示板に発表すると同時にホームページ上でも発表』

するようになったことである。

私が昨年の「全日本インカレ」で提言した内容の一つだった案件なのだが、それを実行できたのは誠に素晴らしい。できることを一つ一つ実行していく、これは社会人になっても必ず役に立つことだろう。これをステップに色々学連レースを改革してもらいたいものである。

しかし、今回の春インカレを観戦してさまざまな問題点があることに気づかされた。これは別案件で提言したいと思います。

また「秋インカレ」に向けて更なるレベルアップできるよう安全に留意していただき精進して頂きたい、選手の皆さん大変お疲れ様でした。


以上

【※予告】

もうすっかりお馴染みとなった『外道無量院』氏による「春季学連勝手ランキング」も掲載予定です。今回は私も加わって対談方式となるのか・・・・?
どうぞご期待ください。