2013-10-24 00:20 | カテゴリ:インカレ
◎【総合展望】
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【全日本インカレにおける3本の優勝旗 (※写真は『BEST WIND』より)】

外道無量院

現在、全日本インカレには3本の優勝旗がある。

470級・・・・・ヤマハ発動機提供
スナイプ級・・・日本スナイプ協会提供
総合・・・・・・全日本学連提供

の3本だ。

提供元の予算の関係からだろうが、「総合」の優勝旗がその他の2本に比べて一回り小さいのだ。

実は、1977年に現在の470級、スナイプ級、そして総合の3つの優勝制度になってからしばらくは「総合」の優勝旗は存在しなかった。

一方で今年、第80回を終えた関東インカレには、クラス別の優勝旗はなく、「総合」の優勝旗のみが持ち回りとして引き継がれている。

そうだよね?生ちゃん!

なまちゃん

はい、確かに私が3年生時(1991年)までは、総合優勝旗は存在しませんでした。

470級・・・・・ヤマハ発動機㈱(現在も一緒)
スナイプ級・・・読売新聞社(当時の大会後援)

の2本だったのです。

しかし4年生時(1992年)の琵琶湖全日本インカレでスナイプ旗が「日本スナイプ協会」より進呈され、読売さんの旗が総合優勝旗になりました。その時、皆さんがご存知の通り同志社大が完全優勝し、3本全部獲得した訳であります(あ~ぁ思い出したくない(笑))

でもいつの間にか読売さんも後援から外れたせいなのか、現在の総合優勝旗に変更されてますよね。いつ変更されたかは私はわかりません。

あと、現在の470とスナイプの2クラスになってからの全日本の「総合」はいつからなのか?ということですが、パンフレットなどでは1979(昭和54年)となっていることが多いのですが、様々な資料、当時を知るOBの話などを総合すると、正式には1977年(昭和52年)からが正解だと思います。ちなみに昨年琵琶湖大会のパンフレットは1977年からになっております。

外道無量院

なるほど、よく調べたね。しかし、今年のパンフの原稿では、また1979年(昭和54年)の七ヶ浜大会の広島大優勝からの表記になっている。

そこまで言うなら、実は私は1975年(昭和50年)の淡輪大会の時の「総合優勝」という小さなトロフィーを見たことがある。その大会の表彰式で実際に受け取った本人(当時の総合優勝校主将)から直接に見せて貰ったので間
違いない。現在はおそらく、その方の母校の艇庫・合宿所に置いてあると思うので、インカレ観戦の時にでも一緒に見に行こうか?

今となっては、「総合」が公式な表彰対象で無かった頃から、そういう評価自体は存在していたという証拠としては逆に貴重なものかもしれない。

なまちゃん

確かに非公式では総合は存在したらしいんですよ。1977年の前年1976年も無理やり某大学が総合優勝を表彰させたとの逸話が残っております。(※この話は当事者の話だけではなく、他大学の証人もおり真実であります)
でもそれ以前もあったんですね、それは初耳です。

んんん?といいますと、今度見に行くって事は西宮の大学ですね。

え~っと、1975年(昭和50年)の成績表をチェックしてみると・・・・。

な・なんと!470・3位、スナイプ・4位の関西学院じゃないですか!?

それは是非、見てみたいですね。

でも、総合優勝がいつからか?という「命題」の「解」がますます混沌としてきましたね(笑)

外道無量院

残念ながら今迄は、”Deed of Gift"(贈与証書)という観念が全く欠如している歴史感だったのだな。「合掌」しかないな。(笑)

まあ、終わってしまった過去の事は仕方ないので、未来に期待しよう。

さて、勿論その3つの「優勝」があるので、それぞれの大学が戦力に見合った「優勝」を目指すのは当然で自由であろうが、「学生スポーツ」として考えた場合、「総合」の優勝に対して一番価値のある評価をしなければならないと考えるのは私だけではあるまい。

スナイプ編で、ラグビーやアメフトのポジションに例えてみたが、さらに分かりやすい例えで言えば、470やスナイプに特化してクラス優勝のみを目指すという事は、箱根駅伝で言えば470級優勝=往路優勝、スナイプ級優勝=復路優勝みたいなもので、往復の総合タイムで勝って初めて「総合優勝」=箱根駅伝の王者だと思うからなのである。

勿論、往復10名の戦力に充分足りないチームは往路か復路の一方に有力選手を固め、「往路優勝」とか「復路優勝」を狙うのは一つの手だし、それなりの評価も得れる。しかし、箱根駅伝の場合、真の勝者は「総合優勝」であるとの評価に疑問を持つものはおるまい。

ところが、ヨットのインカレの場合はどうだろうか?

細かい事で恐縮だが、冒頭に触れたそれぞれの「優勝旗」の大きさを見た印象でも、やはり疑問が大きくならざる得ないのである。

ここは、分かりやすくするためにも「総合」の優勝旗は、甲子園で授与されるもののように、持って歩くのが辛いくらいの「大優勝旗」にでもしたらどうだろうか?

ところで生ちゃん、インターハイや国体で好評だった実況中継はインカレではやらないの?何と言っても、ココが一番盛り上がるでしょ!?

なまちゃん

それがですね~、選手やOBのみならず世間一般からの要求はたくさんあるんですが、肝心の全日本学連からは声も掛からないですよ!確かに、この大会が一番盛り上がる事は間違いないし、選手もOBも張り合いが出ると思うんですがねぇ・・・。

予算の関係が一番大きいのでしょうが、あまりお金を掛けずにやる方法だってあると思うんですが・・・。でもインカレの実況は是非やってみたいですねぇ~(笑)

外道無量院

資金に加え、マーケティング力や技術力の欠如だな。
またまた「合掌」。(笑)

まあ、ここに及んではさらに時間の問題もあるので、今年はあきらめるとして、来年の福岡大会以降に期待しよう。

さて、余談はこのくらいにして、それでは本題の今年の「総合」の優勝争いについての見解を述べてみよう。

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【昨年総合優勝の「同志社大」、両クラスとも強さが際立った文句なしの勝利!】

両クラス揃っての出場は15校のみであるので、「優勝予想」とすれば、一番易しそうだが、競馬でも多頭数立てのレースより小頭数立てのレースの予想が簡単ではないようにそういうものではない。だいたい、クラス別の順位は3艇の合計のみの評価でよいものの、総合となれば6艇の合計点を計算して予想しなければならないのだ。またまた、「ヨットと競馬を一緒にするな」との批判を浴びそうだが・・・・。

それでは、まず分かりやすくするために、この15校をA・B・Cの3つのグループに分けてみた。

Bグループ以下に評価した関係者からの批判・非難は承知の上だ。

また、グループ内の並びは、北から順番に並べただけで、けっして「評価順」ではないので、誤解無きように。

Aグループ
日本大、早稲田大、慶應義塾大、同志社大、関西学院大

Bグループ
明海大、横浜国大、関西大、甲南大、九州大

Cグループ
東北大、法政大、立命館大、岡山大、鹿屋体大

Aグループ内の順番付けであるが、470で単穴、スナイプで本命にした関西学院大が総合も本命だ。クラス別の評価は既に述べたので省略するが、スナイプでは悪くても3位以内は外さないだろうし、470にして
もどんなに悪くても5位以内は外しそうもない。

総合では不動の本命だろう。

対抗は穴狙いの批判は覚悟の上で早稲田とした。関東インカレでは両クラスで不調を極めたが、逆に悪いところを出しつくしてしまえば、選手個々の力から巻き返す力はあるとみたのだ。

「両クラス3位」なら、総合で「2位」以上は確保出来るか?関学が自滅して崩れたりすれば、優勝まであるかも知れない。これについて生ちゃんはどう感じている?

なまちゃん

まったく異論はございません(笑)関西学院がクラス優勝がなくても悲願の総合優勝は間違いなさそうですよね。ましては地元開催なのですから、圧倒的有利なはずです。

対抗以下は若干違いますが・・・

外道無量院

いやいや、私は余計なプレッシャーがかかるというだけでなく、「地元開催」が逆にハンディキャップに成る危険性も高いと考えている。

まあ、「審問」で遅くなる分には宿舎がすぐ目の前であるだけに不利にはならないだろうが、大会期間中の寝泊りが普段使っている合宿所になるだけに、OBや大学関係者他の来訪者も多かったりして遠征組の旅館のように夜になってもゆっくりと休養が取れない事も考えられるからだ。

例えば、宿舎にシャワーしかなければ、途中で近所の銭湯にでも連れて行って湯舟にゆっくりと浸からせて肉体的・精神的な疲労を取る事もしなければならないだろうし、レース経過がゲームプラン通りに上手く行かない場合などは、気分転換も兼ねて途中で外食に連れ出すなどの手を打つ必要もあるだろう。

他の競技の場合、指導陣はそういった選手への心身のケアを万全にやるものだが、ヨット部の場合はそういった「競技期間中の選手の扱い」が、全体的に時代遅れだと感じているので老婆心ながら敢えて書かせて頂いた。

もっと極端な例で言えば、1年生と言えどもレースに出場しているレギュラー選手が朝の3時から起きて炊事当番をしているなどは、「言語道断」だとおもわないか?

まさか、今でもそういう事をやっているチームはないだろうな?(笑)


さて、本題に戻ろう。

単穴は、昨年度の王者・同志社と一昨年の覇者・日大のどちらを取るか悩みに悩んだ。

結論は、4年生が一人も居ない日大よりも、久々に4年生が充実してのレギュラー争いが激しい同志社を上位に取った。来年も出場選手全員が残る日大は、順調なら1年待っていれば不動の本命だろうからな。

従って、Aグループ内で残った慶應義塾大が5番手という評価となる。昨年までに比して、全体的に今年は新戦力に頼る面が大きく、昨年までのような「試合巧者」振りを発揮し難いと読んだからだ。

残る6位入賞枠を争うのは、Bグループに挙げた5校のうちのどこかであろう。

クラス別の24チームに比して、総合は15チームのみなので思いきって印は一つに絞りたい。この中の順番付けは、正直、Aグループ以上に難しいのだが、470で優位に立てそうな九州大が一歩リードと読んだ。スナイプが爆発すれば明海大、両クラスのバランスで横浜国大、さらには地元開催が有利に働けば関西大、甲南大も差は少ないが・・・。

それでは結論に入ろう

※外道無量院の予想

◎・・・・・関西学院大
〇・・・・・早稲田大
▲・・・・・同志社大
△・・・・・日本大
△・・・・・慶應義塾大
△・・・・・九州大

生ちゃんは?

※なまちゃんの予想

◎・・・・・関西学院大
〇・・・・・日本大
▲・・・・・早稲田大
△・・・・・同志社大
△・・・・・慶應義塾大
△・・・・・九州大
注・・・・・明海大

はい、正直いってわかりません(笑)それくらい激戦・混戦になるように思います。実力も重要ですが、チーム全体の雰囲気が勝敗に左右されると・・・全日本インカレはそういう要素も大きいですからね。

その中でやはり関西学院は両クラスともエースがおり、ましては地元開催ならば有利と言わざるを得ないと思います。2番手以降はどこが来ても不思議ではないでしょう。勢いのある日大、実力十分の早稲田、昨年総合優勝の同志社までが候補となるでしょう。慶應もいつもの堅いレース運びだと思わぬ結果が・・・また、入賞候補として九大・明海には特に注目してみたいです。

最後に、そろそろ現地入りするチームが多くなると思いますが、また大型台風が近づいているのもあり、くれぐれも事故などに気をつけて頂き、本番では良いレースになることを願っております。

今回も外道さんありがとうございました。

外道無量院

こちらこそありがとう。

それでは参加選手各位の健闘と幸運を祈る。


合掌

外道無量院&なまちゃん共作


※第78回全日本インカレ特設サイト(関西学生ヨット連盟)



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2013-10-22 12:30 | カテゴリ:インカレ
◎【スナイプ級展望】
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【関東インカレでのスタートシーン】

外道無量院

2009年の牛窓大会以来、スナイプでのクラス優勝が4年連続で総合優勝に直結している。

この事は470でのクラス優勝が「片クラス特化」の日経大にほぼ独占されているからだと思われがちだが、2011年などはその470で日経大他を破ってクラス優勝した関西学院と言えども、スナイプでクラス優勝した日大に総合の座を譲っていることから、「総合」を狙う各チームにとっては、このクラスの優勝だけでなく、470以上に重要視しなければならないクラスなのだ。

しかしこれは、「物理的」には不思議な話ではある。

2クラスが同海面を使用してレースするため、途中までの消化数が少ないからと言って、通常のスピードに劣るスナイプを470より先にスタートさせる事は難しい。結果的にレース実施数において470を上回る事はなく、上手くいって同じ数どまり。2009年の牛窓大会などは、2レースもスナイプのレースが少なかったにも係らず、スナイプクラス優勝=総合優勝という結果に終わっているのだ。

これは何故か?

私なりの解釈を記す。

日経大のように「片クラス特化」のチームを除けば、何処の大学チームもまずは「両クラスでの全日本出場」、そして「総合優勝」を目論んでチーム作り、あるいは一歩進んだ大学は計画的にリクルート段階から選手確保に取り組むため、ほんの一部のチームを除けば限られたセレク組である高校以前からの経験者を、両クラスに振り分けなければならない。一方で、細かく両クラスの出場校を見れば分かる事だが、例え優勝争いに絡めないチームであっ
ても、必然的に高校以前の経験者は少なくともクルーを含めれば470に多く配される事になる。

この事から、スナイプで「3艇が揃う絶対的に強力なチーム」を作ることが出来れば、「総合」まで含んで考えた場合には、470より確実に「点差」を広げる事が出来るからではないだろうか。かつ実戦の場においても、実は先
行する470の艇団の動きを観察出来る事から、スタート位置やコースの選択にも関しても「外す」リスクが470よりも小さくて済む。72艇/クラスでスタートしなければならない全日本インカレの場合、この「リスク軽減」の効
果も大きいのだ。

水域を限らず、学連のレースを数多く見ている方は必ず感じる事だと思うが、470と同じマークを回らねばならないため、スナイプはレース中の時間が長くなるし、必然的にインターバルの時間も短い。勿論、吹けば体力的にもきついクラスだ。

新入生に470とスナイプの両方を見せ、

「どちらに乗りたいか?」

と聞けば、経験者・未経験者を問わず、多くが

「470」

と返してくるのではないだろうか。

従って、「スナイプ」や「総合」で勝とうと思うなら、まず、艇種選びから「学生任せ」にはせず、指導陣の「意思」が必要なのである。

さらに余談だが、ラグビー/アメフトに例えれば、スナイプ=フォワード/ラインで、470=バックスといった役割分担のように感ずるのだ。素人目には目立たなく、また脇役に見えてしまう「フォワード」、「ライン」、そして「スナイプ」の役回りだが、ラグビー/アメフトにおいて強いフォワード/ライン無しには、バックスの力も絶対に生かされない。それと同じで、最終的な目標が「総合優勝」の場合、後からフィニッシュしてくるスナイプが悪い
と好調な470チームでもガックリと来るだろうし、逆に後のスナイプが良れば先にフィニッシュしている470が悪くても励まされるだろう?

さらには、ここ数年でガラっと変化したハード面についても少しだけ触れておきたい。

前回西宮大会(2008年)では久々に辻堂が出した新艇(当時)を使用した早稲田が総合優勝した事が刺激になったのか、それまでの学生のスナイプと言えば「スターンに窓付き」の圧倒的シェアから、同志社のようにピアソンの中古艇を導入したチームあり、さらに早慶や明治のように辻堂のニューデザイン艇(金井亮浩氏設計)の導入あり、また、今年になっては日大や関西学院のようにオクムラの最新型艇導入あり、と470とは異なり「ビルダー間
の競争」も激しくなったということだ。関東インカレを見た印象でも、あっと言う間に「スターンの窓」が減った感があった。今年から導入可能となったピアソンの新艇を購入した大学もあるようだが、関東インカレでは見なか
ったなぁ。

なまちゃん

全日本個選で優勝した関西学院の小栗艇は、降ろしたてのその「オクムラ最新型艇」だったようですね。また、ピアソンの新型・「DB-R1」については、母校も1艇は購入はしたようですが、何故、関東インカレで使わなかっ
たかのコメントは控えさせて頂きます。

外道無量院

さて、それではスナイプクラスの有力チームの解説をしながら展望に入るとしよう。

本命は、地元・西宮の関西学院大。9月の全日本個選を圧勝した小栗康弘(4年・中村三陽)/浅井宗一郎(3年・東大寺学園)、同4位の舟木葵(3年・中村三陽)/難波尚之(4年・市立葺合)、昨年度全日本女子チャンプ(今年度3位)で同10位の樫原梨乃(4年・啓明学院)/末繁まゆ(4年・別府青山)を擁する関西学院が、地元開催で他を一歩リードした立場で本番を迎える。
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【今年のスナイプ学生No.1「小栗 康弘・浅井 宗一郎」組(関西学院大) ※写真はバルクヘッドマガジンより】

エース・小栗は、全日本インカレに1年時からレギュラーとして出場しながら、毎年「英語」を喫して悔しい思いをしてきた。今年は春シーズンから絶好調で、順当に個選チャンプともなって総合的にも一皮剥けた感もある。過去3年間の雪辱に燃えている事だろう。2番艇の舟木も高校以来の先輩の後を追うように順調に成長を続けているようだ。全日本女子イン連覇が出来なかった樫原艇だが、元々、昨年の優勝がまれにみるハイスコアで「ラッキー」だったと考えれば、自身の「クラス連覇」とチームの「総合4連覇」という相当のプレッシャーの中での3位なら、男子含めての個選10位と合わせて、ソコソコに力はあると評価したい。

不安材料は、地元開催であるだけに、逆に各方面から掛かる余分なプレッシャーのみであろう。

関学について生ちゃんの評価はどうなの?

なまちゃん

はい、470に引き続き、スナイプでも個人戦における3艇のトータルを見てみると?(カットなし)

①関西学院大     163点
②慶應義塾大     221点
③同志社大      270点
④早稲田大      290点
⑤日本大       291点

であり、関西学院が圧倒したことがわかる。点数的にも文句なしであり、外道さんのおっしゃるとおり、優勝候補の筆頭なのは間違いないと思います。ただ、軽風域になったときがどうなのか?が疑問ではある。3番艇の樫原さんが女子インカレでの走りがいま一つに見えたからです。しかし、そこをうまく乗り越えられれば圧倒すると思いますよ。
さらに、エース小栗君はある意味、昨年優勝同志社大主将の西村君を思い出させる絶対的エースに思えます。その他の布陣も非常に似ていますよね。


外道無量院
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【関東インカレで優勝した日本大勢、チームは上昇気流に乗ってるのか?】

なるほど、生ちゃんもほぼ同意見なんだな。
対抗は、関東王者の日大とした。伊村仁志(3年・碧南)/大野雅貴(2年・別府青山)、井嶋清芳(3年・霞ヶ浦)/大井航平(1年・土浦日大)、そして今年の女子チャンプ・持田由美子(3年・磯辺)/稲垣美穂(2年・海津明誠)or 塩谷涼(3年・高松工芸)と揃える布陣だ。3艇が揃って出場した全日本個選では、意外にも伊村艇9位、井嶋艇12位、持田艇25位と全く奮わなかったが、持田艇が2週間後の全日本女子インを制し、残り2艇も関東インカレでは明海大以下の追撃を振り切って優勝したように、3艇に大きな「穴」がないのがこのチームの強みである。
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【関東インカレでは良くなかった「早稲田大」このままで終わるような実力ではない!】

単穴評価は早稲田。関東インカレでは苦手な風域のみだったのか、全くの期待外れに終わったものの、全日本個選6位の桐岡洋平(4年・早大学院)/櫛田佳祐(3年・早大学院)にジュニアワールド・準優勝の島本拓哉(2年・磯辺)/花岡航(2年・洛北)、同出場のルーキー・平川竜也(1年・逗子開成)/三ツ木駿(4年・明学東村山)と揃える布陣は見限れない。春先は不安定だった桐岡艇の夏を越した充実ぶりは目を見張るものがあると感じていたのだが、関東インカレでは彼を含めて3艇とも不調を究めたのが残念ではあった。

残り2艇は地球の裏側・ブラジル(ジュニアワールド開催地)から帰っての時差ボケでも残っていたのだろうか?

以上を「3強」と評価したが、生ちゃんは日大と早稲田についてはどう見てるの?

なまちゃん

はい、まず日大については、関東インカレで(ようやく)優勝できましたが、春の段階でも優勝できる力はあったとは思います。ただ3艇がうまく噛み合わなかっただけだと・・・
あとは持田さんが東日本スナイプで優勝したのが大きかったです。さらに全日本女子でも優勝旗を持ち帰り、男性陣に火をつけたのは間違いないですよね。チームとしても上昇気流に乗ってるような気はします。ただ、問題は強風域になるとどうなのか?が不安ですよね。ただ順風域までならかなりのチャンスはあると思います。

早稲田については評価が非常に難しいところですが、関東インカレでは序盤から上位にいればそのままキープすることができ、序盤苦しい展開だとなかなか上がってこれない、そのような印象を持ちました。実力はあるのは間違いないでしょうが、レース展開により大きく変化してしまう可能性が非常に高いですよね。

外道無量院

今年の早稲田はその辺が少し物足りないのだろう。総合三連覇したころは、1上が悪くても何とかソコソコの順番まで這い上がってくる底力というか、冷静さがあったのだが。一方で確かに日大は春に比べてかなり成長した。昨年度クラス優勝の同志社、関東インカレ準優勝の明海、同3位の慶應義塾、さらには九州王者で前回の西宮大会王者の鹿屋体育あたりまでがその次のグループ。

同志社は、昨年の優勝メンバーで今年の全日本個選8位の垣野雅人(3年・清風)/柳林俊(4年・洛南)、同15位の山田剛士(2年・中村三陽)/石川雅也(3年・三島)の2艇に同16位の藤田康明(4年・修猷館)と同17位の桂川洋介(4年・岐阜北)の両スキッパーが3番艇スキッパーの座を競う。見なければ良かったのだろうが、470チーム同様にオリンピックウィーク最終日での強風の下では、チーム全体が揃いも揃って全く走れなかった。あれを見てしまったので評価を一枚下げた。

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【6月の関東個人戦より成績が非常に安定しているルーキー「佐藤 帆海・目黒 剛志」組(慶応義塾大)】

全日本個選では、「あわや優勝か?」という快走を見せてくれた同2位の加藤賢人(4年・塾高)/松垣諭(4年・世田谷学園)、同5位のルーキー・佐藤帆海(1年・塾高)/目黒剛志(4年・淑徳)、そして昨年来のレギュラーで同13位の阿部七海(2年・酒田西)/小野木一憲(3年・塾高)。ココも早稲田と同様、関東インカレでは今一つ冴えなかったが、全日本個選での走りを再現出来れば面白い存在だ。

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【明海大のエース艇「伊東 雄基・矢萩 健生」組、同校初の入賞を狙う】

関東インカレでは一時、優勝した日大に肉薄する場面もあった明海大。全日本女子イン2位の川戸志織(4年・碧南)、同4位の田上歩(4年・東海大二)に唯一の男子レギュラースキッパーであるエース・伊東雄基(4年・別府青山)という布陣を揃える。なかなか結果が出せない470に比べ、スキッパー陣に経験豊富な4年生が揃い、かつエース艇に男子スキッパーがいる事からようやく「壁」を突き破りそうな雰囲気が出て来た。入賞の可能性が一番高いのは、このクラスだろう。

生ちゃんは同志社・慶應・明海の見解はどうなの?

なまちゃん

はい、まずは同志社ですが、昨年に比べれば戦力ダウンにみえますが、近北では圧倒したでしょう?そういう意味では決して侮れませんよね。やはり風域によって大きく変化するものと思われます。

続きまして慶應ですが、関東インカレではかなり期待していたのですが、3位という結果に終わりました。これをどう見るべきか?おそらく勢いの問題なんでしょうね。ルーキー佐藤君は頑張ってますよね、非常に安定しております。やはりリーダー艇加藤君の出来次第にかかっているとは思いますよ。

さらに明海ですが、関東インカレでは日大に最後まで喰らいついてたのが好印象でした。470とは違いリーダー艇は伊東君であり、川戸さん・田上さんを引っ張ってる印象があります。女性両艇も全日本女子インカレ、関東インカレでも健闘したが、全日本でこの実力を出し切れるのかどうか?だけではないでしょうか?

外道無量院

そうだな、特に明海はスナイプに期待したいところだ。
次に前回の2008年西宮大会でクラス初優勝を飾った九州王者の鹿屋体育。2年前の全日本個選覇者の鈴木章央(4年・碧南)、久保風太(4年・鎌倉学園)のコンビが夫々に舵を握る2艇は充分に戦えるだろうし、得意のサバイバルな強風状況にでもなれば、優勝争いにまで割って入ってくるか?

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【関東インカレ最終レース、意地のトップフィニッシュ「横田 貴大・鈴木 将平」組(明治大)】

以上に挙げたチームの一角を崩して入賞圏に入るチームの筆頭は明治だろう。エース・横田貴大(4年・藤沢西)という大黒柱がいるものの、関東インカレを見た限り、残りの2艇に不安が大きい。さらに、ここは470が落選して「片クラス」出場となったが、気をとり直して「部員一丸」となっての総力戦を挑めるか?

さらには水域インカレで関大の上位につけ、優勝した関学に迫まる場面も作った地元・甲南大、両クラスで予選を突破して意気上がる横浜国大、九州大なども得意とする条件が揃えば入賞圏に入る力を秘めるか?

生ちゃんは他に注目しているところはあるの?

なまちゃん

はい、やはり明治ですよね。思わぬ片クラスだけの出場となりましたが、やはりリーダー横田君中心に奮起を期待したいところですよね。彼らなら入賞圏内まで入れる実力はあると私は思います。

外道無量院

それでは、意見が出揃ったところでまとめに入る。

470に比較すると、すんなりと順位付けが出来た感がある。

※外道無量院の予想

◎・・・・・関西学院大
〇・・・・・日本大
▲・・・・・早稲田大
△・・・・・同志社大
△・・・・・慶應義塾大
△・・・・・明海大
△・・・・・明治大
△・・・・・鹿屋体育大
注・・・・・横浜国大
注・・・・・九州大
注・・・・・甲南大

生ちゃんもよろしく。

なまちゃん

はい、私は勢いのある母校を本命にさせて頂きます(笑)チーム内の雰囲気もだいぶ良いみたいですから・・・。こういう流れは団体戦では重要ですね。

※なまちゃんの予想

◎・・・・・日本大
〇・・・・・関西学院大
▲・・・・・同志社大
△・・・・・早稲田大
△・・・・・明海大
△・・・・・慶応義塾大
注・・・・・明治大

外道無量院

おぅ!生ちゃんが母校に本命をつけるとは珍しい!!
自信の現れか、はたまた義理か!?(笑)


※総合に続く。



※第78回全日本インカレ特設サイト(関西学生ヨット連盟)




2013-10-20 20:30 | カテゴリ:インカレ
さぁ~学生の皆さま、お待たせ致しました。いよいよ肝心の本題に入りたいと思います。「外道無量院」氏による展望と解説です。今回も女子インに続いて、私との対談方式で進めてまいります。さて、2人の結論はどうなったでしょうか?(文・なまちゃん)
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【ついに初公開!外道無量院氏(右)とのツーショット(笑)先日の関東インカレではどこからともなく颯爽と自艇で海面に現われ、熱心にレース見学されておりました】

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外道無量院

今年は2008年以来、5年ぶりに新西宮YHをベースに11月1日~4日に開催される。
冬本番ともなれば、同じ西宮市内にある甲子園球場を本拠地とする阪神タイガースの応援歌にもうたわれる「六甲おろし」の季節風や、春から夏にかけて行われるこの水域でのレースでは主流となる南西風が比較的安定する海面ではあったのだが、実は、この南西風の吹き出し方向に丁度あたる場所の沖に神戸空港(2006年2月開港)が出来て以降、南西系の風でも振れ回る不安定な傾向になった事は意外と他水域の学生・OB間では知られてはいない。
また、特にこの秋も本番となる11月の初頭、冬の風が吹くには少し早すぎ、南西系の風が強まるには気温が上がらない、という中途半端な時期でもある。
こういった事から、台風の接近や低気圧が日本海を通過中とか、または強力な大陸性の高気圧の発生で等圧線「縦じま」の冬型気圧配置にでもならない限り、強風が吹き荒れる場面は期待できないか?
そうは言っても、4日間もあるので1日くらいは良い風が吹くだろうし、微・軽風から中・強風までのバラエティーに富んだコンディションでの総合力を問うシリーズを期待したい。

全国9水域の各インカレを勝ち抜いて「全国」の舞台に駒を進めた参加校は、

470クラス

北海道:小樽商科大
東北:東北大
関東:日本大、早稲田大、慶應義塾大、明海大、横浜国大、法政大、中央大
中部:愛知学院大、愛知大
近北:同志社大、立命館大、金沢大
関西:関西学院大、関西大、甲南大、和歌山大
中国:岡山大、鳥取大
四国:徳島大
九州:日本経済大、九州大、鹿屋体育大

スナイプクラス

北海道:北海道大
東北:東北大
関東:日本大、明海大、慶應義塾大、明治大、早稲田大、横浜国大、法政大
中部:名古屋工業大、三重大
近北:同志社大、龍谷大、立命館大
関西:関西学院大、甲南大、関西大、大阪大
中国:広島大、岡山大
四国:香川大
九州:鹿屋体育大、九州大、福岡大

両クラス揃っての出場、すなわち「総合」を争うのは、(昨年より一校少ない)15校である。

それではクラス別に有力チームの選手を紹介しながら、クラス優勝と総合の優勝争いを展望して行こう。

女子インに続いて、今年はインターハイ・国体で解説を務めた話題の「生ちゃん」に登場して頂き、議論することとした、生ちゃんよろしく。
今年は色々と大変だったねぇ~、お疲れさんでした(笑)

なまちゃん

外道さんこんにちは~、いやぁ、今年はこんなことになるとはまったく想像もしてなかったので正直戸惑っておりましたが、なんとか任務を終えてホッとしております(笑)たくさんの方々よりお褒めの言葉を頂けて大変うれしかったです、ありがとうございました。今回もよろしくお願い致します!

◎【470級展望】

譌・邨悟、ァ_convert_20130521194434
【中・強風域なら今年も1・2・3フィニッシュを達成する場面もあるのか?「日本経済大」(※写真はバルクヘッドマガジンより)】

外道無量院

過去10回出場中で7回優勝という驚異的な勝率を誇る日本経済大が今年も本命だ。

エース・土居一斗(4年・福岡第一)は、2013年度470級ナショナルチーム選出・アビームコンサルティング所属となり、春先から大学チームを離れてヨーロッパ遠征や、4組の金メダリストを育てた名伯楽・ビクター・コバレンコの指導を仰げる立場になっただけでなく、ロンドン五輪金メダリストのマシュー・ベルチャー(豪)と一緒にトレーニングする機会を得て、他の学生セーラーとは別次元の環境にあった。秋になって帰国後は、江の島・オリンピックウィークで優勝、東京国体で準優勝した。

これをどう評価するか?

「本番のレース艇」はヨーロッパに置きっぱなしで、この国内レースでは「練習艇」での出場だったとの話も聞いたが、そもそも「学連艇」で出てる選手だって多いフリートだったのでは?

私が帰国後のこの両レースを見た印象は、「微軽風下の難しい条件下での進歩」であった。課題克服に成果はたしかにあったのだ。反面、強風域となるとSPNの2チーム(飯束/八山組、渡辺/野呂組)に走り負ける場面もあった。しかし、これまで課題とされた微・軽風域での著しい進歩は間違いない。学生相手のインカレでは、もともと吹けば次元の違う強さを見せていただけに、今年はちょろいモンだろう。

他には一昨年来のレギュラースキッパーの岩下哲也(4年・長崎鶴洋)と山本孝俊(4年・邑久)あたりの起用でくるか?これにジュニア時代以来のスキッパーに戻った磯崎哲也(3年・福岡第一)が加わってレギュラー3艇の椅子を激しく争う。岩下が伸び悩んでいる一方で、山本の進歩が著しく、本番を迎えて誰が起用されるのか?ただ、「土居復帰」なら、磯崎はクルーでの起用もありそうである。毎度、書いてきたことだが日経大470チームの強さは、そのクルー陣のスキルの高さにあった。磯崎同様に石井祐典(4年・邑久)は昨年のインカレ本番経験者だが、初舞台となる選手はどうか?

今年9月の個人戦の印象では正直、今までと違う何かピリッとしない物足りなさを感じたのは何故か?ある事実を知ったとき、納得したのではあるが・・・・。

皆も知っての通り、第一経済大~福岡経済大~日本経済大と名前は変遷したが、全日本インカレに出場するようになって11年目を迎える。他の伝統校とは違う、従来の「ヨット部」の古い余分な体質を一切そぎ落としたような独自の雰囲気のチームではあったが、選手個々のヨットに取り組む姿勢は意外にも謙虚で真摯なものであった。

若い学生の事だけに、これだけの「勝率」を誇れば、「自信」が「天狗」に変わり、指導陣が少し油断するとどこかのラグビー部などのように不祥事が発生してトップチームがあっという間に転落する危険も大きいのであるが、そういった「隙」を感じさせなかった。

それには岡村勝美コーチ(福岡大OB)の存在が大きかったと思っていたのだが、彼が今シーズンからチームを離れた、と聞いた事が不安なのだ。しかし、逆に言えば、不安材料と言えばそのくらいか?

生ちゃん、日経大に関しての評価はどうだ?

なまちゃん

はい、普通に考えたら本命なのは当然ですよね。土居君も健在なわけですしね。データーからもこの強さははっきりとしております。
やはり参考になるのは「全日本個人戦」でしょう。3艇出場のチームを単純に合計してみると?(カットなし)

①日本経済大     204点
②関西学院大     240点
③同志社大      270点
④慶応義塾大     311点
⑤早稲田大      315点

となった。土居君が不在でもトップの成績であり、DNFなどがあったこのレースは団体戦ではよく起こりうる展開だったことから、かなり参考になるだろうと思われます。

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【全日本個人戦470級で優勝した「西尾 駿作・俣江 広敬」組(関西学院)が総合優勝へ向けてチームを牽引する!(※写真はバルクヘッドマガジンより)】

外道無量院

生ちゃん、今回はデーターからきたな(笑)まぁ、確かにそうだ。しかし、2番手以下の順番付けとなるとこれがまた今年は特に難しい。

2艇までだけの評価なら、西尾駿作(4年・関学高等部)、神木聖(2年・県芦屋)のスキッパー陣に、俣江広敬(4年・関学高等部)、疋田大晟(3年・別府青山)、中川千晶(4年・長崎工)、庄野智哉(2年・関学高等部)らのクルー陣を揃える関西学院と、山口祥世(4年・長崎工)、小泉颯作(2年・光)のスキッパー陣に、石原裕太(4年・早大学院)、槌谷祥吾(3年・早実)、谷口諒介(4年・桐朋)、谷口柚香(4年・長崎工)らのクルーを揃える早稲田の2チームが他を一歩リードしている感があるものの、どちらのチームも関学・松浦朋美(2年・長崎工)、早稲田・山口優(3年・唐津西)と、女子スキッパーの起用となりそうな3番艇の評価が難しいのだ。しかし、早稲田は山口優が不調でも代わりがいないが、関西学院はここまで控えに甘んじる場面が多かった昨年のインターハイチャンプ・藤本知貴(1年・関学高等部)が、このところ成長著しいとの情報もあり、松浦不調ともなれば、切り札の「秘密兵器」として使ってきそうではある。

どちらにしても、この2チームはクルーをどのように3番艇に組み合わせてくるかに注目している。早稲田と関学については生ちゃんはどう思う?

なまちゃん

はい、関西学院は全日本個人戦チャンプの西尾君というエースもいるし、2番艇の神木君も計算できる。早稲田も関東インカレでは負けたものの、山口祥世さん、小泉君ともに好調は維持してますから・・・やはり強さも感じました。ただ両校とも外道さんのおっしゃる通り3番艇がポイントですよね。どこまで引き上げられるかはチームの
作戦にかかっていると私は思いますね。それは関西学院・早稲田以外でも言えることではないでしょうか?
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【関東インカレでの「中村 睦宏」(日本大)・「山口 祥世」・「小泉 颯作」(早稲田大)3強の攻防 (※写真は羽田 誠氏より)】

外道無量院

やはりそう思うよな。
また、3艇が揃っているという点では、同志社が最有力とも思えるのだが、オリンピックウィークの最終日に10ⅿ以上吹いた状態での彼らの「惨状」を目の当たりにするとこれもまた疑問符が付いてしまった。豊田華世(4年・別府青山)は女子インと日程が被って参加していなかったが、彼女にしてもあれだけ吹くと同じではないかと想像してしまうのは私だけではあるまい。ただ、微軽風域までの走りとなると、その豊田に加え、村田俊彦(2年・福岡第一)、奈良大樹(4年・別府青山)に徳重樹(3年・中村三陽)が控えるスキッパー陣は安定感もあり、かつ強
力ではある。

10ⅿ/sec以上の強風域のレースが無ければ2番手争いの筆頭だろう。

微風・軽風に終始した今年の関東インカレを制した日大は、エース・中村睦宏(3年・中村三陽)が欧州遠征から帰って復帰し、やっとチームに「芯」が通ったか?関東インカレ最終日のように彼がピリッとした状態で走れるようであれば、2番艇の若林友世(2年・藤嶺学園鵠沼)もシャキッとするようだ。しかし、ここも関東インカレでは最後まで調子の出なかったルーキーの玉山千登(1年・中村三陽)が心配ではある。ここでも関東インカレ同様に出足から不調のようだと、昨年のレギュラー・平松良弘(3年・碧南工)の起用もあるか?本吉剛士(3年・中村三陽)、清原遼(3年・中村三陽)、橋場一輝(3年・宮古商)のクルー陣は良く鍛えられて不安は無い。

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【昨年の全日本FJチャンプの「樋口 舵」艇(慶應義塾大)、ルーキーながら大健闘! (※写真は羽田 誠氏より)】

ここ数年、インカレ本番では期待以上に良い結果を出し続けている「試合巧者」の慶應義塾。期待のルーキー・樋口舵(1年・塾高)が、関東インカレではオールシングルの大活躍。反面、エース艇の樫本真徳(3年・塾高)が今一つだったのと、何と言っても関東インカレではどちらを使っても冴えなかった3番艇を争っている中嶋颯(1年・塾高)と長堀友香(2年・青山学院)が不安ではある。

経験豊富な森健吾(4年・渋谷教育学園渋谷)、成川健一(2年・逗子開成)らのクルー陣が、今年も上手くスキッパー陣をリード出来るか?
生ちゃん、この3校についてはどう見てるの?

なまちゃん

はい、これは春の段階でしたけど、定期戦がありましたよね?「関関同立」では、関西学院と同志社がほぼ互角、さらには八景島で開催された「早稲田と同志社」の定期戦もほぼ互角でしたよね?
そう考えれば、力的にはどこが勝ってもおかしくないと思いますけどね。

その早稲田にようやく勝った関東インカレでクラス優勝した日大も互角と見るべきでしょうね。エース中村君・若林さん両艇はクルーも変更し、先日のインカレでも結果はでました。問題は3番艇でしょうけど、全日本ではどうするんですかね?玉山君、平松君どちらを起用するか?がポイントとなるでしょう。首脳陣としても非常に迷うところでしょうね。早稲田に競り勝ったことから、関学・早稲田・同志社とほぼ互角と言っても良いのではないでしょうか?

慶應に関しては、早稲田・日大に比べたら、若干力は落ちるのは仕方ないですけど、ルーキー樋口君が成長したのは大きいですよね。樫本君・長堀さん・中嶋君、この起用をうまくやるとひょっとしたら上位進出は可能なんじゃないでしょうか?ただ、関東インカレでも安定はしていたものの、爆発力に欠けるのが気にはなりましたよね。

外道無量院

なるほど、生ちゃんは、ほぼ互角とみているんだな。
以上に挙げた「混戦の2番手争い」にも手が届きそうな可能性を持ったチームとして注目したいのが九州大だ。

エーススキッパー・田中航輝(2年・清風)に加え、2番艇スキッパー・北詰有人(3年・逗子開成)が九州インカレでは日経勢と差のない走りを見せた。まあ、しかしここの3番艇も関東・関西の私学勢以上に課題は大きいのではあるが。

その他、以上に挙げたチームで英語が続出した場合に「6位入賞圏」に飛び込んでくる可能性を秘めているところとして2チームを挙げておこう。

地元水域代表として、また「創部60周年」を飾るべく西本新監督の下、年間僅か20日間の限定ながら、ポイントポイントでプロコーチの山本悟(福岡大OB/ロス五輪470級代表)外部コーチの指導を仰いで強化してきた甲南大と、関東インカレでは今一つ期待外れだったものの、國府田由隆(磯辺高ヨット部創部監督)監督/脇永達也(山口・聖光~本田技研~ニッポンチャレンジ等所属のプロセーラー・ロス/ソウル五輪FD級代表)コーチ体制となってからメキメキと地力をつけて来た明海大の2チームだ。

どちらも、エース級のみならずスキッパー陣が女子主体であるだけに、サバイバルな強風域となるとさすがに厳しいだろうが、共に技術的にはきめ細かい指導がなされているので、経験が浅いとかえって難しい微・軽風よりも、むしろ中風域までならある程度の風が欲しいところだろう。
甲南大の学風と言えば、ミーハーな印象だが、今年は上田主将、今田副将というともに甲南高野球部出身の幹部に仕切られ、近年になく統率がとれているのが成績向上につながっているのだろう。また、明海大の選手の顔つきも年々引き締まってきてアスリート的になってきているのに感心している。

生ちゃんは他に注目しているチームはないの?

なまちゃん

いや~外道さんに全部言われてしまったからなー(笑)、やはり九大と明海大ですよね。
九大は田中君が九州個人戦で日経大各艇を抑え優勝、全日本個人戦でも活躍と2艇を引っ張るレースができれば間違いなく入賞圏内だと思います。
明海も今年は勝負の年とかなり意気込んでおり、私自身も特に期待していたのですが、470についてはどうも結果が芳しくない。3艇全てのスキッパーがおそらく女子だと思うのですが、全日本女子インカレでも、総合優勝できるチャンスを逃してしまったところから、評価は若干下げざるを得ないですよね。


外道無量院

それではお互いの意見が出揃ったところで結論に入ろう。

土居が出場となれば、何かの「事件・事故」さえなければ、日経大の連覇は濃厚。
しかし、他のチームをなめて土居を出さないでスタートするようだと逆に面白くなるカモ?である。まあ、少なくとも連れて来ていれば危なくなれば途中からでも使ってはくるだろうが・・・。

対抗以下の順番付けには悩んだが、10ⅿ以上吹くようなレースは多くても2~3本程度、12m以上吹いた場合ではやっても1レースのみと見て同志社を上位とした。

単穴は「選手層」の差で関西学院を上位にとった。次に関東インカレでは日大に敗れた早稲田の巻き返しに期待。関東覇者の日大には、逆に私への評価への奮起に期待したい。

※外道無量院の予想

◎・・・・日本経済大             
〇・・・・同志社大               
▲・・・・関西学院大
△・・・・早稲田大
△・・・・日本大
△・・・・慶應義塾大
特注・・・九州大
注・・・・甲南大
注・・・・明海大

生ちゃんも印をつけてみて。

なまちゃん

はい、私も日経大が連覇濃厚と言わざるを得ないですよね。
昨年の琵琶湖大会微風域も対応できていたのが好印象ですよね。エース土居君を中心に圧倒するのではないでしょうか?

対抗には地元関西学院大、地元開催で悲願の「総合優勝」を目指し、相当気合が入っているという情報は私にも伝わってきております。ここもエース西尾君がいるのは大きいですよね。個人戦の結果を見ても、本人達は「団体戦でも戦える!」との自信もついたことと思います。

以下、早稲田・同志社・日大と続きますが、2番手以降はほぼ力的に同じであり、各チームの長所を生かすレースをした所が上位にくるでしょうね。

入賞候補として、九州大・慶応義塾大は要注意ってところでしょうね。特に九州大はエース田中君を中心にうまくはまればさらに上位を狙えるかもしれない存在だと私は思う。

※なまちゃんの予想

◎・・・・日本経済大
〇・・・・関西学院大
▲・・・・早稲田大
△・・・・同志社大
△・・・・日本大
△・・・・九州大
注・・・・慶応義塾大



外道無量院

本命はお互い同じになったな、これは仕方ないことか?


※スナイプ級へつづく


※第78回全日本インカレ特設サイト(関西学生ヨット連盟)

2013-10-17 04:00 | カテゴリ:インカレ
前回、西宮での全日本インカレは5年前の「第73回大会」であったが、その時はどうだったのであろうか?やはり振り返っておく必要があるだろう。そこで、その大会を見ていた学連ご意見番「外道無量院」氏のリポートを紹介するのが一番良いだろうと思う。それでは、早速振り返ることとしよう。
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◎【470級】
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【序盤苦しみながらも、最終レースで逆転した「福岡経済大」(現・日本経済大)※この記事全ての写真は高木 克也氏より】

第1レースでいきなり3艇全艇がそろいも揃ってジュリーから、「ロッキング」の反則とみなされて、笛を吹かれた本命・福岡経済は、その影響でリズムが狂ったか、26・28・54の計108点・13位と、いきなり、いわゆる、絶望を意味する「三桁」と苦しいスタートとなった。「普段どおりのロールタック」で、判定に納得の行かない三船監督/岡村コーチが、上陸後にジュリーに対して、「どこまでが許され、どこからが反則か?」を確認に行って理論的な説明を求めたのは当然であった。しかし、その後のレースを考えると、「2回目の笛=リタイア」という恐怖との戦いが増えた感があり、いきなり得点以上に厳しい状況となった。
対する対抗格の関西学院も24・17・12の計53点・5位と本来の力が発揮出来ない。単穴評価の早稲田は、6・7・43の計56点・6位と1、2番艇は良いが3番艇が足を引っ張るという、「伝統の負けパターン」。「3強」と思われたそれぞれが、思い通りに行かないが、これがインカレか。途中で風が弱まり、2上でS旗があがったこの1レースのみで初日が終了した。暫定1位・同志社37点、同2位・明治41点、同3位・法政42点。平均40点以内/レースは、優勝パターンではある。

2日目の第2レースからも、相変わらずに不安定で弱い風ではあったが、この日の3本も1位の同志社はしぶとくまとめて4レース合計141点と踏ん張る。1レース平均で35点強なので、納得の首位キープ。一方、2位以下は、実力校がじわじわと追い上げ、関西学院、早稲田、福岡経済が4位までに名前を列ねてくる。が、2位にあがって、首位も射程圏に入れたと思われた関西学院が、夜の審問により7着(7点)がDSQ(73点)となり、3位・229点となった。(この+66点が、最後で運命を分ける事になる。)

3日目は、非常に良いコンディションの時間帯もあったのだが、この日最初のレースでゼネリコを繰り返しているうちに、やっとスタートしたらレース後半には風が落ち、また、2日目のような不安定なコンディションに戻ってしまった。そのような感じで第5・6・7レースの計3レースが行われた。早稲田は、エース村山が安定的に上位に入るも、3番艇の調子が上がらず、スキッパーの乗代わりをするくらいで苦しい展開が続く。一方、関西学院が第6レースで1・2・6の計9点と走れば、第7レースで福岡経済が1・2・9の計12点と譲らず、実力的に「2強」を証明するシーンを見せてくれた。同志社も伝統の粘りの走りを見せ、この日が終わった時点では僅かに首位をキープしたかに思えたが、夜の審問で39着(39点)がDSQ(73点)になり、第1レース以来守り続けてきたトップの位置を初めて譲る形になった。

こうして、1位・関西学院・348点、2位・同志社・357点、3位・福岡経済・389点、4位・早稲田・416点で運命の最終日を迎えた。12時以降にはスタートしないため、万事うまく行って2レース。「何としても2レースやろう」、という運営側の意思表示か、2m/secには絶対に満たない微風の中、この4日目にして初めて定刻の9:30に予告信号があがった。しかも、方向はこのシリーズで初めての陸系・北の風である。僅差でリードした関西学院がこの難しい条件下で2・5・17の計24点とまとめたのに対し、追う同志社は24・39・40の計103と三桁を叩いて脱落。代わって前日まで3位の福岡経済が3・6・7の計16点と土壇場に来て底力を見せ、ついに2位に浮上する。トップの関西学院とは33点差だ。
そして、変わらずに弱い風の中、あわててブラック旗を上げてスタートした第9レースでは、定石通りに関西学院3艇は福岡経済3艇を意識してスタートしたまでは良かったが・・・・・。結果はご存知の通りに、先頭が1上に差し掛かるあたりで風が無くなり、サイドマークでS旗が上がってフィニッシュ。福岡経済が8・10・25の43点でしのいだのに対し、関西学院が26・45・58の計129点と今シリーズ初めての三桁を叩いて何とも信じられない大逆転負け。また、前のレースの結果、3位・同志社に1点差の4位と迫っていた早稲田が、ブラックに引っ掛かった同志社が97点叩いたのに対して、9・13・16の計38点とまとめ、クラス3位を決めた。


◎【スナイプ級】
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【全日本初優勝となった「鹿屋体育大」インカレの方程式を実践した見事な勝利!】

第1レースから優勝パターンの「平均40点以下/レース」に3艇をまとめることが出来たチームがなく、これは470以上に大変な混戦となりそうだと予感が走る。
初日の暫定1位・法政45点、同2位・立命館48点、3位・日大56点と、得点もメンツも、「展望」に記した「大荒れ」のパターンか?しかし、本命に推した関大65点・4位、対抗格の早稲田66点・5位と、470以上に意外と差はない。

2日目の最初の第2レースでは何と、11艇がBFD!! この中に有力チームの早稲田、日大と昨年のクラス王者・京産大が各2艇、明治のエース・近藤艇が含まれ、BFDは避けられたもの、本命にあげた関大が50・34・32の計116点という絶望スコア!何ともいきなり大荒れどころか、激荒れの様相を呈するシリーズとなってきた。第3・第4レースも風が左右に振れたり強弱も激しく、2日目が終わってみれば、暫定1位・立命館187点、同2位・鹿屋体育197点、同3位・福大261点。関大は4位・286点、早稲田は2つのBFDが響いての8位・367点。しかし、2/12(3艇X4レース)がBFDの割りにはまだ、8位にいたのにはビックリ。だが、トップ・立命館とはダブルスコア近い点差が開いてクラス優勝には早くも赤信号が点灯。

3日目になって、ある程度良い風が入る時もあったが、途中でシフトしたり弱まったりと、相変わらずに各チームのスコアの方も荒れていた。そんな中、福大が全日本個戦チャンプのエース・川原艇を中心に良く走り、第6レースの1・7・10の計18点で一挙に上位にジャンプアップし、7レース目でOCSを叩いた鹿屋体育を抜いてついに387点でトップに立つ。関大も第5レースで5・6・30の計41点、第6レースで3・6・28の計37点、第7レースで5・9・37の計51点とこの日の3レースでは3艇中の2艇が必ずシングルに入るという力のあるところを見せて415点の2位に浮上してくる。2日目トップだった立命館はこの日の3レースを計99点、129点、69点と大たたき、7レース合計481点の4位に沈んだ。早稲田も第7レースで4・7・13の計24点でジャンプアップするが、第6レースまでの失点が大きく5位・568点どまり。

1位・福大から2位・関大までが28点差点、さらに僅かに2点の差で3位・鹿屋体育が続いて、運命の最終日を迎えた。470の欄で書いたように、北の微風という何とも難しい条件で第8レースはスタートを切った。1上で祈るように待っている「七洋会」(福大OB会)の応援艇。モヤが掛かる視界の良くない中、先頭グループに黄色のデッキ(福大スナイプ)が1艇は見えるが、なかなか2・3艇目が見えて来ない。トップの明治・近藤艇が過ぎ去った後、次に来たのは3位につける鹿屋体育の艇であったが、すぐに福大の1艇目が続く。関大はシングル目に1艇も来ないが、中盤で3艇まとめて鹿屋の2・3艇目、福大の2艇目とほとんど同時に回航していく。結局、福大の3艇目は何と、後ろからシングルの位置でやっと回航していった。何とかフィニッシュまでもった弱い風の中、福大4・32・62の計98点、鹿屋体育2・27・30の計59点、関大19・22・37の計78点となった。これで合計は、1位・鹿屋体育476点、2位・福大485点、3位・関大493点となる。順位は入れ替わったものの、点差はさらに縮まり、1~3位は17点差の中にひしめいている。この微風の中、レースをやれば無きに等しい点差だ。という状況ではあったが、470とは異なり、第9レースはダントツの先頭艇(参考までに言うと立命館)が470の下位集団を抜いて1上を回ろうかというところでN旗が上がってノーレースとなり、スナイプは第8レースまでの成績で最終となった。N旗が上がった時、上マーク付近にいたので、上位陣の形勢は分ったが、もし、470のように無理やり成立させたとしたら、最終結果はガラっと変わっていたかも知れない、とだけ言っておくが、個人的にはノーレースの判断は当然だと思う。

◎【総合】
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【総合導入後初の優勝を飾った「早稲田大」総合3連覇はこの西宮から始まった】

初日から3日目まで、クラス別の推移から分るように、海上ではほとんど何処がトップなのか全く想像もつかなかった。プロレスに例えるなら、バトルロワイヤルで皆がノックダウンし、誰が先に立ち上がれるか!?と言ったデスマッチの様相であった。3日間を終え、福大、早稲田、立命館、関大がほぼ20点内外の差でひしめき、5位の同志社でさえ、470のクラス優勝まで掴み取れれば射程圏、といった大混戦。

しかし、4日目の最初の第8レースで、前日までトップ・福大と1点差の2位だった早稲田が、両クラスを無難な順位で終えた段階で、福大、立命館、関大、オマケに同志社まで総崩れだったので、手計算せずにトップに躍り出た事が分り、混戦に断を下した。第9レースは微風の中、あわててブラックを上げてスタートさせたが、470が1上を回る前後には無風になってしまった。その証拠に5分後スタートのスナイプはノーレースになったほどなので、運の悪かった選手達、また、結果はともかく、すべての4年生にとっては現役最後のレースなので、あんなひどい形での「終わり」となり、非常に可哀想ではあった。
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※以上が外道無量院氏が「総括特別版」として希望者に送信された文章の一部である「レースダイジェスト」を抜粋した物であった。さて、この文章から私は以下の事を感じた。

①オールラウンドの風域に対応できたチームが勝利できる?

史上稀に見る大激戦だったのはお分かり頂けたと思うが、その要因としては風速の強弱が一番なのではないか?昨年の琵琶湖でも、珍しく序盤は、風速が上がっった中でのレース、終盤戦は微風で大荒れ寸前の展開になったのもこの風速の強弱が大きかったからであった。
西宮でもこの時期は、ある程度風速は上がるようである。しかし過去数年の気象庁の記録を簡単に分析した所によると、風が吹かない時もあった。従って昨年同様、オールラウンドの風域に対応できたチームが栄光を掴む可能性が高いのではないのか?と、私は感じた。

②英語をつけないことが勝利への近道

毎年同じことを誰しも言っているとは思うが、この大会でも「OCS」「BFD」のリコール関連の英語が非常に多発している。これにより大きく順位が入れ替わっている。それは73点もの得点が加算されれば当然であろう。いかにスタート時において冷静な判断ができるか?が鍵となる。昨年も英語をつけなかったチームが上位に来ているのは明らかである。こういう時はいかにチームリーダーがまとめられるかも重要だろう。

③1レース50点以内にいかに抑えられるか?

これも毎回言っていることだが、いかに1レース3艇の合計得点が50点以内に抑えれるか?が優勝する為の条件なのはもう皆さんはわかっていると思う。しかし各クラス72艇の大フリートの全日本では、なかなか難しい場面も多いだろう。悪い順位だった場合にいかに上がってくるか?など冷静に判断できる能力も必要なのではないか?



※展望と解説の最後は?そうです、外道無量院氏による「展望と解説」です。(※少々お時間を頂きます)



※web yachtingで掲載された高木克也氏のリポートも併せてどうぞ
高木克也氏の73回大会リポート


※第78回全日本インカレ特設サイト(関西学生ヨット連盟)





2013-10-16 07:00 | カテゴリ:インカレ
西宮での全日本インカレ開催は、2008年(平成20年)以来となるが、総合優勝が導入された1977年(昭和52年)以降では「5回目」の開催となる。そこで過去の優勝校を振り返ってみるとしよう。
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【2008年大会での出艇前の様子 ※バルクヘッドマガジンより】

①西宮大会での優勝校一覧

1980年 470級 同志社大   スナイプ 日本大    総合 日本大
1998年 470級 立命館大   スナイプ 同志社大   総合 福岡大 
2003年 470級 第一経済大  スナイプ 福岡大    総合 日本大
2008年 470級 福岡経済大  スナイプ 鹿屋体育大  総合 早稲田大

と強豪校が順当に優勝しているように見えるが、過去3回において、「470・スナイプ・総合」それぞれ優勝校が違うというのも大きな特徴だろう。2003年に470片クラスのみで初参戦・初優勝した「第一経済大」(現・日本経済大)の存在も大きいが、こういうデーターも珍しいと言えるのではないだろうか?
また、前回2008年大会で優勝した、福岡経済・鹿屋体育・早稲田の顔ぶれは(近年)優勝争いにおいては新参校と言うのも、全日本インカレは、有力校ならどこが勝ってもおかしくない「戦国時代」に突入した大会であったことは紛れもない事実である。

②昨年総合優勝した「同志社大」は西宮での総合は未勝利

旧3強であり、昨年8年ぶりに総合優勝を勝ち取った「同志社大」だが、思いのほか西宮での戦績が芳しくないデーターが出ている。クラス優勝2回のみと、総合が導入される以前も優勝は一度もない(淡輪開催を含めても)。関西水域での大会は鬼門と言えるのかもしれない。

③470のスーパー集団「日本経済大」は西宮開催・勝率100%
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【昨年、2度の1・2・3フィニッシュの快挙を成し遂げた日本経済大、まさに圧巻!(バルクヘッドマガジンより)】

第一経済大名称時の2003年に初参戦・初優勝を飾った「日本経済大」は全日本インカレでは「10戦7勝」と7割の勝率を誇り、すでに470クラス最多優勝の記録を樹立、その初参戦はこの西宮が最初だ。さらに2008年も優勝しており、相性も良いと言えるのではないか?今年も連覇はもちろん、最多優勝記録更新を狙う。

④地元・関西水域勢の優勝が一度もない
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【今年は総合優勝を獲得できる絶好のチャンスなのか?「関西学院大」(バルクヘッドマガジンより)】

これもまた不思議な話なのだが、総合が導入されて以降の西宮開催では地元勢の優勝は一度もない。実力が不足していたのもあったのだろうが、気になるデーターではある。近年、470クラス優勝を2回果たしたなど、実力をつけている「関西学院大」がそのジンクスを打破できるだろうか?今年は絶好のチャンスであろう。


つづく

第78回全日本インカレ特設サイト(関西学生ヨット連盟)