2014-02-21 15:00 | カテゴリ:高校ヨット部探訪記
ついにこのコーナーも本州を脱出し四国へ・・・。
四国地方4県の中で、ヨット競技の盛んな県と言ったら?ヨット競技を知ってるほとんどの方が「香川県」と答えることだろう。それは過去にインターハイ・国体開催が多数の実績があったからなのかもしれない。高校ヨット部においても、現在5校が活動しているなど、盛んである。
その中の一つ、『香川県立高松商業高等学校ヨット部』を紹介することに致しましょう。
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【四国への最大の玄関口である「高松港」。多数の船が行き交うこの場所で練習する】

①歴史

高松商業高等学校ヨット部は1952年(昭和27年)に創部、そのきっかけは翌年の国体開催が高松で開催されることにより設立されたといえるだろう。前年に創部の「高松工芸高」や翌年に創部の「高松高」とほぼ同時期の創部であり、60年以上続いている伝統校である。
インターハイでも長きに渡り、数々の栄光の記録がある。

1961(熱海)  男子スナイプ級準優勝
1962(高松)  男子スナイプ級・A級優勝
1964(鹿児島) 男子A級優勝
1978(七ヶ浜) 男子FJ級3位
1980(高松)  男子FJ級3位・女子FJ級優勝
1981(江の島) 女子スナイプ級優勝・女子FJ級準優勝
1986(光)   女子FJ級準優勝
1988(芦屋)  男子FJ級3位
1989(高松)  女子FJ級準優勝
1992(日南)  男子スナイプ級準優勝
2001(宇土)  女子FJ級デュエット3位
2005(千葉)  男子FJ級デュエット準優勝
2011(由利本荘)女子FJ級デュエット3位
2013(唐津)  女子FJ級ソロ準優勝・デュエット3位
2015(和歌山) 女子FJ級準優勝
2016(和歌山) 男子FJ級3位

以上のように長きに渡り全国戦線で活躍しているのが一目瞭然であり、伝統校にふさわしい素晴らしい実績である。

②スポーツが活発な「高商」

同高は、高校野球でも全国制覇の実績があり、全国戦線で活躍している運動部が多数存在する(2013年は女子ハンドボール部がインターハイ・国体優勝の実績)。ヨット部もその一つであり、同校のキャッチフレーズは「部活の高商・就職も進学もできる高商!」と、公立高校で部活をアピールできるというのは非常に珍しいのかもしれない。

③唯一のオリンピック選手を輩出!

・山本 悟(同高-福岡大学卒・1984年ロサンゼルス五輪470級代表)
昭和55年度卒、高校時代も活躍し、福岡大在学中に学生ながら五輪代表に選ばれる。現在でもプロセーラー・コーチとしても活躍されている。

④顧問

・樋上 聡史(教諭)、正木 博(教諭)、鎌田 高明(教諭)

3名の顧問がおり、その中でも高松一高ヨット部出身の樋上教諭は、故郷に戻り、2010年度より高商ヨット部の中心顧問となる。学生時代は学連に属してはなかったが、東京・若洲のヨットスクールでインストラクターをした経験がある。

実際、樋上教諭が顧問となってからはメダル獲得も復活したのは事実である。やはりヨット経験者が指導者だと生徒も心強いのではないのか?さらにはこれからの香川県ヨットを牽引していく人物だといえるだろう。
また週末にはOBも駆けつけ、樋上教諭のサポートにあたっている。


⑤練習場所・練習日・練習時間

※高松市立競技場(学校より約2km・自転車で15分)
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学校からハーバーまでは近い距離であり、ハーバーが休みの火曜以外は海上練習を実施しており、比較的恵まれているといえるであろう。なお長期休暇時などは、遠征合宿なども実施し(場所は特に決まっていない)、レベルアップを図っている。

⑥その他論評

・高松港は風が弱く、潮流が速いイメージが強い。「ヨットは潮で走る」と冗談めいた名言が出るほどなのである。
このような難しい海面で練習していれば、上達も早い。数々の好成績があるのには、このような背景があるからなのかもしれない。

※私が今でも印象に残っているのが、1986年光インターハイ・女子FJ級とある微風レースにおいて、1艇フィニッシュ以外DNFというレースがあった。その1艇というのが高商の選手であった。このエピソードからも微・軽風域が伝統的に強いというのがお判り頂けるであろう。

・週末には前述の他校との合同練習となるが、多いときで20艇くらいの練習になるので、レースのシミュレーションにもなるし、ライバル意識がもてる効果がある。

・ほとんどの生徒が高校からヨットを始めているが、近年ジュニアクラブの活動も活発になってきてることから、同校もその受け皿として期待されるだろう。

・公立高校というのもあり、なかなか艇購入に関しては頭を悩ませてるようだ。今年の女子の2番艇は「1300」番台と非常に古い中で好成績を治めた。この背景には、他に公立高校が3校あるのも影響していると思われる。
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【唐津インターハイで女子ソロ準優勝となった山下/島本組】

※周囲も「部活の高商」と言われるほど認知度が高い同高、多少の悩みはあるにしても、近くに練習環境があるのは、大いに恵まれていると言えるだろう。ヨット経験者が指導されている顧問が指導する同高はさらなる飛躍に期待できるだろう。

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