2014-07-28 23:30 | カテゴリ:インターハイ・FJ・420
茨城県土浦市ラクスマリーナ沖(霞ヶ浦)で開催されていた『全日本FJ』は、まずまずのコンディションで予定の⑧レースを全て消化し、決着した。
今回、オリンピックメダリスト関 一人氏(土浦日大OB)と、シドニー五輪代表の宮井祐治氏(霞ヶ浦高OB)とのスペシャルコンビを迎え、高校生チームがどこまで対抗できるのか?に注目だったが、吉村 直将/森 栄貴ペア(海津明誠)が最終日に関を逆転し、見事栄冠に輝いた。

まずは成績から
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【初の霞ヶ浦での全日本開催!5年後の茨城国体へ向けて未知なるレース湖面で実施】


※【最終成績】 ※41艇エントリー

①吉村 直将/森 栄貴  (海津明誠)     25点
((15)・8・2・1・6・1・1・6)
②関 一人 /宮井 祐治 (トヨタ自動車東日本)27点
(8・1・1・2・3・(16)・3・9)
③入江 裕太/長塚 正一郎(逗子開成)     41点
((17)・3・5・8・1・10・10・4)
④植木 武成/岩井 裕樹 (磯辺)       48点
(6・5・8・(13)・5・11・5・8)
⑤宇田川 真乃/齋藤 由莉(霞ヶ浦)      53点※女子ペア最高成績
(9・18・(DNC)・4・8・9・4・1)
⑥井戸 闘記也/波多野 諒(海津明誠)     53点
(12・2・4・(19)・12・4・2・17)

入賞チームの皆さまおめでとうございます!続いてレース総括


※【レース総括】

◎7/25(金) 天候 晴  最高気温34℃

開会式後に③レース実施された初日。夏の霞ヶ浦で最も安定した風向となり、順調に消化する。
そんな中で、メダリストチーム「関/宮井」(トヨタ自動車東日本)が2度のトップと貫禄の走りで首位スタートとなる。以下「井戸/波多野」(海津明誠)、「植木/岩井」(磯辺)が続くものの、順位にムラがあり、早くもメダリストが優勝しそうな雰囲気が漂う。
女子チームでは「伊藤有希/伊藤愛梨」(海津明誠)が4位の最高位、「山下/末谷」(海津明誠)が7位と好調な滑り出し。一方、地元期待の「宇田川/齋藤」(霞ヶ浦)は艇のトラブルなどもあり、大きく出遅れてしまう。

◎7/26(土) 天候 晴  最高気温33℃

2日目も午前よりまずまずのコンディションとなり、レースは順調に消化する。
初日首位の「関/宮井」は、第④・⑤レースで2・3と優勝へ向けて突き放すかに見えたが、第⑥レースで16位と首位は守ったものの、決着をつけられない。
一方、初日5位スタートの「吉村/森」(海津明誠)はこの日1・6・1とまとめ、首位の関まで2点差の2位に一気に浮上。
初日6位の「入江/長塚」、8位の「土橋/宮脇」の逗子開成勢も同点の3・4位まで上がってきたものの、優勝となると点数的に苦しい展開となる。

※第⑥レースまでの暫定

①関/宮井  (トヨタ東日本) 15点(16)
②吉村/森  (海津明誠)   18点(15)
③入江/長塚 (逗子開成)   27点(17)
④土橋/宮脇 (逗子開成)   27点(13)
⑤清水/西村 (海津明誠)   31点(42)
⑥伊藤/伊藤 (海津明誠)   33点(18)

◎7/27(日) 天候 晴  最高気温36℃

最終日も風速はまずまずなものの、西よりの岸風で昨日までの安定した風向とは違い、大きな振れ幅がある難しいコンディションとなる。
暫定首位の「関/宮井」は3位フィニッシュ、2位の「吉村/森」は見事トップフィニッシュとなり、ついに1点差まで迫る。
優勝の行方は最終レースで決着することになる。

※最終第⑧レースダイジェスト 

※11:25スタート 風向220→205度 風速3m/sec 上下距離1100m

風向は220度を軸に±10度の安定傾向にみえるものの、時折左は190度、右は260度の突発的なブローも入り、非常に難しいコンディション。
このレース、前半の失敗を取り返し、後半戦好調の「宇田川/齋藤」が左海面のブローラインを掴み、後続を大きく突き放し、リードする。
一方、優勝争いの2艇は本部船よりでお互いに徹底マーク。首位の「関/宮井」は右海面へ即展開、2位の「吉村/森」はスターボードで我慢し、左海面へ展開する。宇田川の展開同様、左が有利なため、関コンビは返すタイミングを失ってしまう。
宇田川は後続に迫られたものの、トップフィニッシュ。同点の5位入賞となる。吉村コンビは6番手フィニッシュ。関も追い上げたものの、吉村コンビに迫ることができず、「吉村/森」コンビの逆転優勝となった。

以上レース概況であったが、入賞チームの寸評を簡単に述べてみよう。

※メダリストを逆転した「吉村/森」ペア(海津明誠)
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中部FJで準優勝の「吉村/森」ペアだったが、実力ある同校OGチームを上回っての準優勝だった訳であり、上位候補であった。序盤戦は大苦戦したものの、第③レース以降はトップ3回と圧倒!
最終レースも関に果敢に勝負を挑み、勝利したことは大いに評価でき、大きな自信になったことだろう。インターハイでも上位候補に名乗りを挙げたことは間違いないだろう。

「見事な勝利であった、本当におめでとう!」


※まだまだ健在!「関/宮井」ペア(トヨタ自動車東日本)
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今回、招待選手として参加して頂いたオリンピアンコンビ。FJには全く乗っていなかったことから、大会前日に丸一日練習するなど、相手が高校生とはいえ容赦しない姿勢は、現役セーラーは学ぶ所が多いのではないだろうか?
来年は420級と同様、FJ級も日本でワールドが開催されるが、是非出場したいと公言してくれた。
今回は出場して頂いてありがとう!


※関東No.1が堂々の3位入賞!「入江/長塚」ペア(逗子開成)
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東日本FJで優勝し、今回優勝候補に挙げた「入江/長塚」だったが、第⑤レースまではまずまずの展開だったものの、風向が変わった第⑥~⑧レースで対応できず、3位に留まった。ただ比較的安定していた前半戦では良いレースを見せてくれた。この調子ならインターハイでの活躍は期待できるであろう。


※レースに強い!?「植木/岩井」ペア(磯辺)
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東日本FJ・関東大会連続準優勝、関東3強の一角「植木/岩井」が4位入賞だったが、成績は安定していたものの、トップに絡むシーンがなかったのはいつもの彼ららしくなかったか?
とはいうものの、成績はきっちりまとめてくるのは実力がある証拠であり、インターハイでも勝負強いレースを見せてもらいたいと思う。


※話題のルーキー「宇田川/齋藤」ペア(霞ヶ浦)が5位入賞!
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今回のレースで注目だったのが女子チームで入賞できるチームがあるのか?であろう。長崎勢が欠場したこともあり、どうなるかが注目されたが、地元霞ヶ浦の「宇田川/齋藤」が序盤戦に艇のトラブルなどにより大きく出遅れたが、後半戦には調子が上がり5位入賞を果たした。
地元だから当たり前ではないのか?と思われる方もいらっしゃるかと思うが、今回のレースは全くレースをやったことのない湖面。やはり実力がある証拠だろう。ますますインターハイが楽しみになったのは間違いない。


※東海大会準優勝の「井戸/波多野」ペアが6位入賞
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東海大会では優勝した吉村ペアを上回り準優勝の「井戸/波多野」ペアだったが、レース毎に順位のバラつきは大きく目立ったものの、トップに絡むレースが多数あり大きくアピールしたといえるだろう。インターハイではレース状況をうまく見極められれば上位候補になりえる走りであった。

尚、5・6・7位は同点であり、惜しくも入賞を逃した女子チーム「伊藤有希/伊藤愛梨」ペアは7位、オープニングレースでトップフィニッシュした「清水/西村」が9位と海津勢は大いに活躍したと言えるだろう。


簡単ではあったが、寸評を述べさせて頂いたが、やはりインターハイ上位候補が順当に活躍した大会であった。
また今回は、私が発着水路部長としてレースを仕切る立場となり非常に緊張したが、少なくともおかしなレースにはならなかったと自負している。
また、今後2019年茨城国体開催へ向けて茨城県連は積極的にレースを誘致することであろう。その時は是非霞ヶ浦にお越し頂きたいと思う。

尚、来年は4度目となる日本での「FJワールド」が神奈川・葉山で開催予定である。来年からインターハイの種目も変更し、出場できる選手も少なくなることから、是非高校生FJセーラーはこの大会を目指して頂きたいと思う次第である。


選手の皆さん、酷暑の中大変お疲れ様でした。


以上

※第32回全日本FJ最終成績表



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2014-07-22 11:30 | カテゴリ:インターハイ・FJ・420
いよいよ江の島インターハイの展望も最後になりました。今年で最後となる「男女デュエット」です。
男女共にラストタイトルの栄冠はどこに輝くのか?早速解説することにしよう。

デュエット競技は、各校ソロ上位2艇の得点で順位が決定される為、チームレースではなく、あくまでもソロ競技の延長線上と思って頂きたい。また1艇での参加に関しては、もう1艇DNCの得点となる為(出走艇数+1)、覇権争いは実質2艇以上の参加校に絞られる。さて、過去5年はどうだったのか?ひとまず表をご覧頂くとしよう。

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※皆さんもお判りの通り、この表は過去5年の、優勝・3位メダル圏内・6位入賞圏内の数値をまとめたものである。
平均値をみれば男女共にほぼ同じ数値となっているのが興味深い。しかしここ2年は数値が大きくなっており、混戦だったのがお判り頂けるだろう。この数値を頭に入れて頂き、本題へ入るとしよう。



※【男子デュエット展望】

昨年、唐津インターハイ男子の優勝争いはインターハイ史上に残る名勝負であったが、今年はどうなるのだろうか?
2艇以上の通過校は北から挙げていくと、青森工業・宮古・宮古商業・磯辺・慶應義塾・逗子開成・羽咋工業・海津明誠・関西学院・星林・光・聖光・高松工芸・中村三陽・唐津西・別府青山、以上16校である。
有力校を中心に解説する。

※創部20周年記念のインターハイで優勝数更新を狙う『中村学園三陽』(福岡)
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【徹底してまとまってレースをするのが三陽の特徴であろう】

昨年の三陽と言えば、1艇しか通過できず、10年連続デュエット3位以内の大記録が途絶えてしまったが、ソロでは劇的な優勝を飾ったのは記憶に新しいだろう。
今年の九州大会では強いレースで3艇通過。別府青山の矢野に負けはしたものの、(3艇とも)ほぼ互角の勝負であったことから、今年は優勝候補の筆頭であることは間違いないだろう。
ソロ・デュエット時代を牽引してきた同校は、さらなる金字塔を打ち立てることができるのか?

※デュエット3連覇を狙う『唐津西』(佐賀)
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【三陽(オレンジ)と競り合う唐津2艇(白・水色)、安定した成績なら3連覇も可能!?】

昨年の地元インターハイでは逆転のデュエット連覇を果たした「唐津西」(佐賀)。連覇の中心メンバーであった岡田奎樹や榊原隆太郎は卒業し、3連覇の偉業は後輩達に託されることになった。
榊原(隆)の弟で、昨年3番艇で出場した「榊原 健人」(2年)と、昨年は榊原(隆)のクルーで今年はスキッパーでチャレンジの「楠瀬 和旺」(3年)の2艇で挑戦だが、力自体は昨年より落ちることは致し方ないか?しかし2艇とも上位へ進出できる可能性は十分にあり、3連覇も夢ではないだろう。果たしてどうなるのか?

※ソロ優勝候補の2校は?

ソロ優勝候補、小泉 維吹を擁する「光」(山口)と、矢野 航志を擁する「別府青山」(大分)は、もちろんデュエットでも有利になることは確かである。しかし優勝するためには、2番艇の動向が重要だ。光はルーキー松尾虎太郎がどこまで上位進出となるのか?がポイント。
また別府青山については、2・3番艇の力的に優勝となると若干苦しいのかもしれないが、メダル圏内なら十分に可能であろう。

※若干有利となる3艇通過校は?

今年の男子は例年に比べ、3艇通過したチームが特に多く、2艇以上参加16校のうち11校が3艇での参加なのだ。デュエット順位は上位2艇の得点カウントだが、2艇より3艇の方が若干有利であることは当然であるといえよう。先ほど中村三陽・別府青山を挙げたが、その他の勢力を見ていくとしよう。

近畿大会優勝の「星林」(和歌山)は、リーダー艇「山田 祐杜」(3年)や、2番艇の元OPワールドセーラー「高山 大智」(2年)が中心となり、上位進出は濃厚だろう。
また、近畿大会準優勝の「関西学院」(兵庫)も3艇での参加となり、鳥取選抜優勝など実力があるリーダー艇「己斐 健太郎」(3年)を中心に、こちらも十分上位候補である。

東北大会で1・2・3を決めた「宮古」(岩手)は、リーダー艇「金澤 淳」(3年)を中心に上位進出を狙える状況にはあるだろうが、やはり2・3番艇がポイントか?

昨年8位の「海津明誠」(岐阜)や、9位の「高松工芸」(香川)は両校ともに平均的ではあるが、入賞に届くかどうか?

※地元開催で気合いが入る関東勢!
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【機は熟した!創部65年の「慶應義塾」は初のメダルを獲得できるのか?】

2年連続デュエット入賞を果たし、関東大会でも連覇を果たした「慶應義塾」(神奈川)。今年も入賞できる実力は十分にあるのだが、果たして目標のメダルまで届くのかどうか?ソロ優勝の「村瀬 志綱」が中心になるが、ポイントは2・3番艇だろう。元OPワールドセーラー「高宮 豪太」の起用方法によっては、さらに情勢が変化することは間違いないだろう。
同校初のメダル獲得となるか?

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【JPN-1はFJの歴史を語っているようなもの、2年ぶりのメダルを狙う「逗子開成」】

4年連続3艇通過した「逗子開成」(神奈川)だが、昨年はあと一歩で入賞を逃した悔しさを晴らしたい所だろう。東日本FJ優勝の「入江 裕太」が上位候補であり、計算はできるものの、問題は2・3番艇。果たしてリーダー艇がどこまで牽引できるのか?

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【東日本FJ・関東大会の反省を生かせばメダルも夢ではない「磯辺」】

今年は初の3艇通過となった「磯辺」(千葉)だが、ここも東日本FJ・関東大会連続準優勝の「植木 武成」を筆頭に、結果は出てないが「佐藤 武」「久保田 大介」も同等の力があり、いかに力を出し切れるか?だけだろう。

関東3校は関東大会でも僅差の戦いであったことから、同等の力があり、期待できると見て間違いないだろう。

※【結論】

※中村三陽が圧倒的有利!

◎中村学園三陽   (福岡)
○星林       (和歌山)
▲光        (山口)
▲慶應義塾     (神奈川)
△唐津西      (佐賀)
△別府青山     (大分)
△逗子開成     (神奈川)
△海津明誠     (岐阜)
△関西学院     (兵庫)
△宮古       (岩手)
特注 磯辺     (千葉)

※3艇共、高いレベルにある中村三陽が優勝となる公算が高い。対抗としては2艇が揃っているとみて星林を指名。
ソロ優勝候補筆頭チームが存在する・光は、小泉が圧勝し、松尾がシングルに絡むようなレースが条件。地元勢は若干有利と見て、慶應の順につけさせて頂いた。
唐津西以下4校は全て2番艇がポイントと見て△
男子で一番の要注目は磯辺、全艇が力を出し切れれば、メダルどころか、それ以上の可能性まであると私は見ている。



※【女子デュエット展望】

昨年の女子デュエットは、宮古・宮古商業の1・2となった訳だが、今年はソロでも混戦模様であることから、当然デュエットでも激戦となることだろう。
2艇以上通過校を北から挙げると、宮古・宮古商業・霞ヶ浦・羽咋工業・海津明誠・碧南・光・高松商業・長崎工業・別府青山、以上10校である。
男子同様有力校を解説するとしよう。

※優勝に近いチームはどこなのか?

デュエットの予想をする上で、ソロ上位候補校を挙げていくことが当然といえるのだが、今年の優勝候補上位校は1艇のみでの参加が多く、デュエットで上位になるのがほぼ不可能である。従って、まずは上記の10校で2艇揃っているところを挙げてみよう。
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【今年は優勝候補筆頭!海津明誠(岐阜)】

東海大会優勝の「海津明誠」(岐阜)は昨年も2年生中心のメンバーで5位入賞を果たした。今年も3艇通過しており、同等の力がある東海3強の2艇「伊藤 有希」「山下 夏澄」両スキッパーが上位進出の可能性があることから、優勝候補の一角と見て間違いない。7年ぶりのデュエット優勝となるのか?

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【2年生ながら良いレースをみせる「赤嶺/三重野」ペア(別府青山)】

九州大会優勝の「別府青山」(大分)も海津と同様に、昨年は2年生中心のメンバーで6位入賞。昨年出場した「足立 茉莉花」「小泉 志織」両3年生スキッパーに加え、2年生スキッパー「赤嶺 華歩」と充実の布陣である。5年ぶりのデュエット優勝となるのか?

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【宮古は、昨年のインターハイを経験した「長谷川/大川」ペアを中心に連覇を狙う】

昨年の優勝校「宮古」(岩手)はどうなのか?
優勝メンバーの3番艇「長谷川 碧/大川 七海」は、予選ではチームを分けたが、結局は元に戻したようだ。東北大会では「川戸 望里」(3年)が優勝したことから、長谷川と同等の力がついたとみての判断なのだろう。東北大会では1・2を決め、強力なライバル宮古商業に勝利し、デュエット連覇も見えてきたのか?

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【昨年の全日本FJでもトップを走るシーンが・・「妙川/後川」ペア(宮古商)】

昨年の準優勝校「宮古商業」(岩手)はどうだろう?
2番艇として出場し、デュエット準優勝に大きく貢献した「妙川 沙玖良/後川 歩美」(3年)は、ソロでは12位だったものの、要所要所で良いレースを見せ、私も非常に記憶に残るチームであった。
また昨年出場はなかったが、東北大会3位の「鳥居 郁海/鳥居 雪乃」も、県大会では宮古勢を上回って優勝するなど力はほぼ同等とみて良いのではないか?デュエット初優勝を狙う。

2校ともに抜けてるポイントはないものの、昨年の経験を生かし、上位進出は濃厚か?

※2番艇がポイントのチーム

ソロ連覇を狙う元津 志緒を擁する「長崎工業」(長崎)はどうなのか?
元津については計算できることは確かだが、問題は2番艇だろう。本番での2番艇は2年生チームであることから、デュエット優勝を狙うのはさすがに苦しい。ただ絶対的なリーダー艇がいることから、作戦次第では大きく情勢が変化することは間違いない。3年ぶりの優勝を狙う。

似たような2艇のチームは、ソロ上位が期待される藤井 渚を擁する「光」(山口)や、内藤 風香を擁する「碧南」(愛知)も、明らかに2番艇がポイントなのは間違いないだろう。

実際、過去5年の成績をみれば、ソロ優勝がなくともデュエット優勝はできるとの結論が出ている。いかに2番艇の存在が成績を大きく左右することがお判り頂けるのではないだろうか?

※平均的な2艇のチームは?
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【今年は入賞を狙う、羽咋工業!(写真は、矢田 奈津美艇)】

昨年は2年生スキッパー中心で挑んだ「羽咋工業」(石川)だが、7位と入賞には届かなかった。今年も「矢田 奈津美」「鍋岡 薫」両スキッパーが上位進出を狙う。遠征も積極的にしており、びわこウィーク・中部FJの成績を見る限り、上位とまではいかないものの、力は平均的である。力を出し切れれば十分入賞圏内となることだろう。

昨年はデュエットでも3位とメダルを獲得した「高松商業」(香川)だが、「小田 恵巳」「下河 実咲」両艇は初めてのインターハイ出場ではあるものの、光ウィーク・鳥取選抜でもまずまずの成績。昨年のソロ準優勝山下万理までの力ではないものの、羽咋と同様、平均的なチームである。

※ルーキースキッパー2艇の実力はいかに?

関東大会でルーキースキッパー2艇ながら、1・2の完全優勝を果たした「霞ヶ浦」(茨城)。今回、ここが一番怖い存在である。「宇田川 真乃」は、OPワールドセーラーの看板を引っさげ、各大会での活躍はもうご存知であろう。また「仲 美南」も着々と実力をつけており、非常に楽しみな布陣だ。両者共に神奈川県出身であり、江の島での海面も慣れていることから、その点もプラスに働くであろう。どのような結果となるだろうか?

※【結論】

※「海津明誠」「別府青山」との一騎打ち!

◎海津明誠    (岐阜)
○別府青山    (大分)
▲宮古      (岩手)
▲宮古商業    (岩手)
△長崎工業    (長崎)
△光       (山口)
△碧南      (愛知)
△羽咋工業    (石川)
△高松商業    (香川)
特注 霞ヶ浦   (茨城)

※2艇共に上位進出濃厚な海津明誠と別府青山が優勢だが、2艇を比べてみると海津が上と見て本命。別府が逆転筆頭、昨年優勝・準優勝の宮古、宮古商業にもチャンスは十分にあることだろう。
以下、どのチームも甲乙つけがたく、僅差の争いとなることだろう。



長々と解説してきたが、今年はレギュレーションが変わる前のインターハイとあって、各校この大会に懸ける思いは一層強くなっていることだろう。その重要なレースがセーリングのメッカでもある「江の島」で開催されることは、非常に喜ばしいことであるし、舞台は整ったと言えるだろう。
選手の皆さんは、全力を出し切るのはもちろん、楽しんでレースをして頂きたいと思う。

※尚、今年のレースもネット中継が予定されている。こちらからも是非応援して頂きたいと思う、乞うご期待!

『頑張れ、高校生セーラー!』


以上


※江の島インターハイ実施要項

※江の島インターハイ特設サイト

2014-07-22 11:20 | カテゴリ:インターハイ・FJ・420
昨年のインターハイや国体で優勝したのは、両大会ともに2年生スキッパーであったのを始め、入賞した下級生チームやインターハイを経験したチームが多く、今年の女子は男子以上の大激戦が予想され、非常に見応えのあるレースになることは間違いないだろう。
早速、解説することにする。


※昨年のインターハイチャンピオンと国体チャンピオンの激突!

上記のことから、まずはこの2チームから語らなければならないだろう。

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【インターハイ連覇に挑戦!「元津/濱本」ペア(長崎工業) ※東京国体より】

昨年の唐津インターハイ、見事なレース運びでソロ優勝を飾った「元津 志緒」(長崎工業・3年)。東京国体でも4位と活躍、今年は地元長崎国体へ向け、中心選手として活躍が期待されるはずなのだが、3連覇がかかった九州大会では4位と彼女にしてみれば惨敗と意外な結果となった。若干苦手な強風域だったことや、下級生クルーとのコンビに影響があったのかもしれないが、らしくなかったのは事実だろう。
しかし、元々順風域までは素晴らしいスピードを見せるのが彼女の特徴、従って優勝候補からは外せないだろう。予選では2年生がクルーだったが、本番では本来のクルー「濱本 郁」(3年)であり、まさに必勝体制である。
1993年以降のソロ連覇は、高橋友海(三ケ日/2005・2006)や中山由佳(唐津西/2011・2012)の2名しかいない。果たして3人目のインターハイソロ連覇を達成できるのか?

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【大きく成長!インターハイも優勝できるのか?「中山/姫野」(唐津西)】

昨年の地元インターハイでは期待されながらも入賞とはならず、悔しい思いをした「中山 由紀美」(唐津西・3年)だが、東京国体では優勝し、リベンジを果たす。また3月九州選抜ではパーフェクト優勝、そして九州大会でも最終レースを残して優勝と他を圧倒し、さらにパワーアップしているのは間違いないだろう。今年のクルーは「姫野 紗采」(2年)とのコンビで優勝を狙う。
尚、中山の姉・由佳は数少ないソロ連覇を達成した偉大な選手、姉に続けるのか?

※420級女子№1チームは?
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【様々なハンデを乗り越えられるのか?「田中/高野」ペア(関西大第一)】

来年から採用される420級での活動が中心の「田中 美紗樹/高野 芹奈」(関西大第一・2年)、今年は3月の和歌山で開催されたユース代表選考会において女子最上位となり、「ISAFユースワールド」「仁川アジア大会」の日本代表を勝ち取る。
近畿大会でも順当に連覇を達成し、このチームも優勝候補の一角なのは間違いない。
しかし、インターハイ直前まで海外遠征が続くことからFJに全く乗れないことや、ギリギリの日程でインターハイ本番を迎えることになることから、評価は若干下げなければならないだろう。ただこの強行日程で優勝できれば本物だ。果たしてどうなるのか?


※上記3チーム以外の有力チームは?

上記有力優勝候補に対し、その他の勢力はどうなのか?引き続き見ていくとしよう。

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【調子は上がってきたか?「北林/宮野」ペア(磯辺)】

昨年のインターハイでは20位だったものの、東京国体では準優勝と大きく躍進した「北林 妙恵子/宮野 菜々」(磯辺・3年)も上位入賞候補だろう。今年は優勝を目標にしていることと思うが、レースでは結果は出し切れていないのが現状である。
ただ、関東大会では失格こそあったものの、ボートスピードなどは抜群であった。本番では力を出し切れるのか?
両者それぞれの母親はインターハイチャンピオンであり、親子制覇の実現となるのか?(男子では土浦日大の石川靖雄・裕也親子が達成している)

※キーポイントとなりそうな「東海3強」!
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【東海大会では3連続トップの「内藤/川邉」ペア(碧南)】

昨年のインターハイではクルーとして出場し、その後スキッパーに転向、12月クリスマスカップでは6位入賞と健闘した「内藤 風香/川邉 朱里」(碧南・3年/2年)。その後、3月の光ウィーク3位、5月中部FJ5位、そして東海大会でも準優勝と抜群の安定感を誇っている。昨年上位候補ながら序盤の失格で脱落した悔しさを晴らせるのか?

内藤を挙げるなら、やはり次の2艇も上位入賞候補だろう。
昨年のインターハイでは振るわなかったものの、東京国体では8位入賞した「伊藤 有希/伊藤 愛梨」(海津明誠・3年)は、中部FJで6位、東海大会優勝と実力十分である。
また昨年のインターハイソロ9位、デュエット5位入賞に貢献した「山下 夏澄/末谷 優理」(海津明誠・3年)は中部FJ4位と3チームの中では最上位、東海大会では3位と、今年はさらなる上位進出を狙う。

この東海3強は高いレベルで同じような力であり、レース展開を左右する重要な3チームと言って良いのかもしれない。

※今年も上位進出を狙う「宮古」・「宮古商業」勢!
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【最終レース2位フィニッシュの「妙川/後川」ペア(宮古商業)】

昨年のインターハイデュエットで感動的な優勝・準優勝を勝ち取った岩手勢はどうか?
ソロ12位の「妙川 沙玖良/後川 歩美」(宮古商業・3年)やソロ13位の「長谷川 碧/大川 七海」(宮古・3年)が、昨年の経験を生かし、上位進出を狙う。また、この2艇と同等の力で競り合っている東北大会優勝の「川戸 望里/小笠原 彩乃」(宮古・3年/1年)や、同3位の「鳥居 育海/鳥居 雪乃」(宮古商業・3年)にも期待がかかる。

※北信越・近畿・中国・四国勢は?
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【着実にレベルアップしている「藤井/内冨」ペア(光)※420全日本より】

3月びわこウィーク4位、5月東日本FJ11位、そして近畿大会準優勝の「側田 晴楽/今岡 咲良」(宮津・3年/2年)も昨年のインターハイを経験していることから上位候補になることだろう。

東京国体で7位入賞の「藤井 渚/内冨 佳恵」(光・3年)は、今年唐津JOCに出場し、女子最高位となる8位と躍進している。
中山以外の九州勢女子を上回った訳だから、力はアップしていることは間違いないだろう。

また、昨年のインターハイも経験し、光ウィーク12位、鳥取選抜4位、そして中国大会では準優勝の「花本 菜美/品川 雛乃」(聖光・3年/2年)も十分上位候補となるだろう。

※中山以外の九州勢は?
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【昨年の経験を生かせるのか?「足立/丸山」ペア(別府青山)】

中山由紀美が圧倒した九州勢だが、やはり3艇通過した「別府青山」勢は挙げておかなければならないだろう。
まずは昨年ソロ11位の「足立 茉莉花/丸山 南美」(3年/2年)は九州大会で準優勝、今年は上位を狙っていきたい所だろう。
またソロ24位の「小泉 志織/小松 日向」(3年)や唯一の下級生スキッパー「赤嶺 華歩/三重野 友紀」(2年/3年)も同等の力があり、期待される。

※関東勢のルーキーにも注目!
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【どこまで上位進出できるのか?「宇田川/齋藤」ペア(霞ヶ浦)】

関東大会では、2艇共にルーキースキッパーながら1・2を決めた「霞ヶ浦」は、まさにダークホース的存在だろう。
特に東日本FJで3位・関東大会優勝の「宇田川 真乃/齋藤 由莉」(1年/2年)は上位進出が可能であろう、クルーの齋藤は昨年4位とメダルを逃しており、リベンジを果たしたい所だろう。

※【結論】

※「中山/姫野」(唐津西)が優勢か?

◎中山 由紀美/姫野 紗采  (唐津西)
○元津 志緒/濱本 郁    (長崎工業)
▲田中 美紗樹/高野 芹奈  (関西大第一)
▲藤井 渚 /内冨 佳恵   (光)
▲内藤 風香/川邉 朱里   (碧南)
▲北林 妙恵子/宮野 菜々  (磯辺)
△伊藤 有希/伊藤 愛梨   (海津明誠)
△山下 夏澄/末谷 優理   (海津明誠)
△足立 茉莉花/丸山 南美  (別府青山)
△花本 菜美/品川 雛乃   (聖光)
△側田 晴楽/今岡 咲良   (宮津)
注・宮古・宮古商業勢
特注・宇田川 真乃/齋藤 由莉(霞ヶ浦)、赤嶺 華歩/三重野 友紀(別府青山)

※やはり、圧倒的な力で優勝した「中山/姫野」が今大会で優勝となる公算が高いだろう。実績も十分、また昨年の今頃は420に乗っていたが、今年はFJに専念できるなど、プラスの材料が揃っている。期待できるだろう。
ディフェンディングチャンピオンの「元津/濱本」はやはり外せないだろう。特に得意の順風域なら実力を発揮すると見て対抗。
本来なら本命でも良い「田中/高野」は上記の理由により、評価を若干下げさせて頂いた。
後はどうしたらいいか分からないほど各チーム甲乙つけがたい。あえて挙げれば、JOCで上位の「藤井/内冨」や、光ウィーク上位の「内藤/川邉」、東京国体準優勝の「北林/宮野」が有力だろう。
ほとんどが3年生スキッパーの中で、期待のルーキー「宇田川/齋藤」や2年生の「赤嶺/三重野」が上位進出の可能性が十分にあるだろう。

※女子についてはレースをやってみないとわからない位、上記に挙げたチームならチャンスはあることだろう。今から非常に楽しみである。


④へつづく


※江の島インターハイ実施要項










2014-07-22 11:10 | カテゴリ:インターハイ・FJ・420
さぁ、ここから本題の展望に入ることとしよう。
男女ソロ競技については、名前の通り「個人タイトル」と思って頂いて良いだろう。従って優勝すれば「高校日本一」であり、価値あるタイトルであることは間違いない。ここ2年は激戦が続いており、今年も熱戦が期待されるであろう。

※超高校級セーラー「小泉 維吹」(光)が優勝争いの筆頭!
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【インターハイタイトルはラストチャンス!「小泉/光森 」ペア(光)】

今年の展望は、このチームから語らないと始まらない、昨年東京国体でDNC優勝と圧倒した「小泉 維吹」(光・3年)である。
中学3年時に兄・颯作と出場した山口国体で優勝、高校入学以降の主な成績は以下の通りである。

・2012インターハイ  (七尾)    3位
・2012岐阜国体    (蒲郡)    準優勝
・2013ユースワールド (キプロス)  4位
・2013インターハイ  (唐津)    5位
・2013東京国体    (若洲)    優勝
・2014ユースワールド (ポルトガル) 3位(銅メダル)

と1年次より活躍しているだけでなく、ユースのオリンピックと言っても良い「ユースワールド」では2年連続代表、しかも先日のポルトガル大会でついに銅メダルを獲得。あとはこのインターハイのタイトルだけだろう。経験値・実績からみても、優勝候補筆頭なのは疑いようがない。今年のクルーも、昨年のインターハイと同様「光森 慎之介」(3年)である。

※小泉に対抗できるチームがあるのかどうか?を引き続き見ていくことにしよう。


※昨年のインターハイ上位チームは?

昨年のインターハイで、下級生スキッパーでベスト10に入ったのは、わずか3艇。それだけ3年生のレベルが高かった結果となったのだが、前述の小泉の他に2艇存在することになる。

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【力を出し切れば優勝も可能!?「矢野/大野」ペア(別府青山)】

まずは昨年のインターハイソロ8位・デュエット3位に貢献した「矢野 航志/大野 将輝」(別府青山・3年/2年)だが、5月の唐津JOCで見事優勝、さらに激戦の九州大会では見事3連覇を達成し、九州№1であることは事実だろう。小泉同様、1年次からレギュラーとして出場しているが、肝心の本番で失速してしまっている。最後のインターハイではなんとしても結果を残したいところだろう。

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【優勝争いのキーマン「岩月/酒井」ペア(碧南工業)】

続いて昨年のインターハイソロ9位の「岩月 大空/酒井 幹人」(碧南工業・3年)はトップフィニッシュもあったなど、潜在的な能力はみせていた。その後12月江の島クリスマスカップでは、元インターハイチャンピオンの教師を撃破し、優勝するなど大きな話題となる。さらには3月光ウィーク・5月中部FJでも優勝、そして東海大会でもパーフェクトで優勝しており、高いレベルなのは間違いない。要注目のチームである。

※今年も強力な九州勢は?

やはり、毎年圧倒的な力を見せる、九州勢は挙げなくてはならないだろう。
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【ジュニア時代の庭で勝負!「菅野 翔」艇(江の島全日本FJより)】

昨年の九州予選では力がありながらも敗退した「菅野 翔/柴田 桂佑」(中村学園三陽・3年/2年)だったが、唐津インターハイ前の江の島全日本FJでは3位入賞と意地を見せた。今年は唐津JOCで6位、九州大会では準優勝となり、矢野には敗れはしたものの、実力はあり十分優勝候補である。
菅野は神奈川ジュニアヨット倶楽部ワンダラーズ出身、OPワールドにも出場した実績があり、江の島の海面にも慣れていることだろう。このような背景からも期待できるのは間違いないだろう。

同じ三陽勢からはJOC12位、九州大会3位の「赤木 恒平/北田 和也」(3年)やJOC準優勝、九州大会5位の「藤野 流星/緒方 怜音」(2年/3年)も同じ力を持っており、それぞれの情報の共有などをすればかなり強力であり、楽しみな布陣だと言って良いだろう。

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【5月の唐津JOCでも5位入賞の「榊原/坂本」ペア(唐津西)】

九州大会で矢野艇や三陽勢と遜色ない走りを見せ、4位入賞した「榊原 健人/坂本 大成」(唐津西・2年)も上位候補となるだろう。榊原は昨年は3番艇としてインターハイを経験し、今年はJOCでも5位になるなど、見事に成長している。彼も菅野同様、神奈川県出身。藤沢市青少年SC出身であり、ジュニア時代は江の島で育ったセーラー、有利に働くのではないだろうか?

※その他の有力候補は?

東北からは、昨年ソロ13位の「金澤 淳/菅原 拓紀」(宮古・3年)も上位候補だろう。今年も東北大会では2連覇と順当に活躍しており、期待される。

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【近畿大会優勝の「山田/近藤」ペア(星林)】

近畿水域からは3月のびわこウィーク3位、唐津JOC9位、近畿大会優勝と好成績の「山田 祐杜/近藤 拓史」(星林・3年)も有力候補である。昨年のインターハイでは23位だったものの、江の島全日本FJでは随所に目立つ動きは出ていた。上位進出となるか?

同じ星林からは、元OPワールドセーラー「高山 大智/中野 翔太」(2年)にも期待がかかる。高山は主に420級で活動しているが、唐津JOCでは小泉維吹を上回る準優勝となり、大いに期待できるチームであろう。

昨年のインターハイでは32位だったが、クリスマスカップ7位・びわこウィーク5位・光ウィーク4位・そして鳥取選抜優勝と常に上位戦線に顔を出す「己斐 健太郎/上野 航」(関西学院・3年/2年)も上位候補に挙げられるであろう。
近畿大会では3位に終わったものの、これだけの安定した成績を出せるのは実力ある証拠だろう。

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【中国大会準優勝のルーキー「松尾/冨永」(光)の動きにも注目!】

中・四国の上位候補をみれば、光ウィーク・鳥取選抜連続準優勝の「山本 晧貴/岡竹 諒也」(邑久・3年)や、同大会5位・3位の「鶴田 敦士/重本 章吾」(聖光・3年/2年)、そして同大会7位・5位の「稲毛 竣哉/和良地 慎介」(高松商業・3年)が上位候補と言えるだろう。
また、ルーキー「松尾 虎太郎/冨永 理貴」(光・1年)のコンビにも要注目である。松尾は420では小泉のクルーをしており、トップセーラーの技術を吸収できる立場にある。それを十分生かすことができるのか? 

※迎え撃つ地元関東勢は?
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【関東大会優勝の「村瀬/松世」ペア(慶應義塾)】

地元開催の関東勢、果たして今年はどうなのか?
まずは関東大会優勝の「村瀬 志綱/松世 拓也」(慶應義塾・3年)はクリスマスカップ準優勝・びわこウィーク優勝・そして東日本FJでは6位と安定した実力をみせている。地元開催でメダルを狙いたいところであろう。

村瀬とほぼ5分の実力なのは「入江 裕太/長塚 正一郎」(逗子開成・2年/3年)だろう。関東選抜準優勝・クリスマスカップ4位・東日本FJ優勝とインターハイでも上位進出の期待がかかる。

また、東日本FJ・関東大会連続準優勝の「植木 武成/岩井 裕樹」(磯辺・3年)も本番に強く、要注目チームだろう。積極的なレースを見せれば上位進出の可能性が十分あるチームであろだろう。

※【結論】

※3つ巴の優勝争いか?

◎小泉 維吹/光森 慎之介  (光)
○岩月 大空/酒井 幹人   (碧南工業)
▲矢野 航志/大野 将輝   (別府青山)
▲菅野 翔/柴田 桂佑    (中村学園三陽)
△藤野 流星/緒方 怜音   (中村学園三陽)
△赤木 恒平/北田 和也   (中村学園三陽)
△榊原 健人/坂本 大成   (唐津西)
△村瀬 志綱/松世 拓也   (慶應義塾)
△入江 裕太/長塚 正一郎  (逗子開成)
△山田 祐杜/近藤 拓史   (星林)
△己斐 健太郎/上野 航   (関西学院)
△植木 武成/岩井 裕樹   (磯辺)
△金澤 淳/菅原 拓紀    (宮古)
特注 高山 大智/中野 翔太(星林)・松尾 虎太郎/冨永 理貴(光)

※レース経験・実績ともに圧倒的上位の小泉艇の首位は当然だといえるだろう。しかし昨年のように、海外遠征の影響が出ないかどうか?420からFJに乗り換えた時の対応ができるのか?が唯一の不安材料か?
逆転候補筆頭は九州勢以外の対戦で全て優勝した岩月艇、九州№1の矢野艇であろう。FJオンリーで練習している彼らなら小泉を破る可能性は十分にあるだろう。
この3チームに続くのはやはり中村三陽勢3艇だろう。作戦次第では、上位独占なんてことになるのかもしれない。
また、上位進出の可能性があるチームは多数おり、昨年同様、激戦になるのは間違いないだろう。

③女子ソロへ続く




※江の島インターハイ実施要項


2014-07-22 11:00 | カテゴリ:インターハイ・FJ・420
今年も高校ヨット日本一を決定する季節がやってきた。
『第55回全国高等学校総合体育大会ヨット競技』が、今年はセーリングのメッカ・神奈川県藤沢市江の島ヨットハーバーを舞台に開催される(8/4は開会式・トライアル、レースは8/5~8)。毎年、高校日本一を決める大会であることから、各方面から注目され、今年も熱きドラマが生まれることであろう。
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【江の島でのインターハイは、な・なんと33年ぶりの開催!(全日本FJより)】


※過去5年のインターハイ上位入賞校と通算優勝実績
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※【ソロ・デュエット方式では最後のインターハイ】

今年のインターハイを語る上で、この件については取り上げなくてはならないだろう。皆さんもご存知の通り、現行の競技方式「FJ級ソロ・デュエット」としては最後の大会となる。1993年土浦大会から採用され、22回目となる今大会まで実施されてきた。そこで簡単に足跡を振り返ってみるとしよう。

スナイプ級が廃止され、FJ級一本化となった1993年土浦大会では、いきなり快挙となる記録が生まれる。地元「土浦日大」が男女ソロアベック優勝を果たす。男子は後にアテネ五輪銅メダリストとなった「関 一人」氏であり、女子では後にナショナルチームで活躍した「井嶋 千寿子」さんであった。以後、アベック優勝はソロ・デュエット双方とも出ていない。
また男子デュエットでは、地元「霞ヶ浦」が優勝、メンバーの中には後に関のクルーとなりメダリストとなった「轟 賢二郎」氏の姿もあった。

ただこの時、新しい競技方式には関係者から疑問の声が上がっていたのは事実である。特にデュエットについては2艇以上参加していなければ上位にくることが無かったり、ソロ・デュエット双方の「優勝の価値」についても釈然としない部分があったと思われる。
しかしながら、それまでスナイプ・FJ各1艇計2艇までしか出場できなかったのが、(予選を通過すれば)最大3艇までが出場できるようになったことは、選手達にもチャンスが広がり、今となっては評価できることは事実であった。

翌年1994~1996年にかけて、ある大記録が生まれる。女子デュエット3連覇を果たした「博多女子」(福岡)である。同校はまさに女子の強豪校として君臨し、通算記録も女子トップの8勝と輝かしい記録が残っている。しかし学校の方針などにより2009年和歌山大会を最後に廃部、非常に残念なニュースであった。

また廃部に関連して、主に静岡県ジュニアセーラー卒業後の受け皿ともなっていた男女通算8勝の「三ケ日」(静岡)も、学校統合の影響により、2012年度を最後に活動停止となってしまった。ちなみに三ケ日といえば、特に高橋3姉弟妹(礼子・洸志・友海)が思い出される。それぞれがソロ優勝を成し遂げるなど(友海は1993年以降女子初の連覇)、素晴らしい記録が残っている。

このような記録に残る強豪校がなくなっていったのはある意味異常である。他の競技では考えにくいことではないのか?様々な事情があるにせよ「ヨット競技」自体に対する問題が多数含まれているような気がしてならない。

90年代で活躍した選手には、2008年北京五輪男子470級代表であり、次回のリオ五輪でも最有力候補の「松永 鉄也」氏(清風・1997年デュエット優勝)や、2004年アテネ五輪女子470級代表の「吉迫 由香」さん(鈴峯女子・1996年ソロ優勝)も含まれ、(関を含め)ジュニアセーラーが本格的に台頭、席巻してきたのは紛れも無い事実だろう。

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【中村三陽高・唐津インターハイでのミーティング風景、北方 貴紀監督(右奥)も指導方針にブレがない優秀な指導者、昨年も見事な采配でソロ優勝を勝ち取った】

その後1999年には、現在男子FJ界でリーダーとなっている高校が初優勝を果たす。そう、1995年創部の「中村学園三陽」(福岡)である。ソロ優勝・準優勝、そしてデュエット優勝の完全優勝は史上初であり、衝撃的な出来事であった。その後も、昨年までに、デュエット3連覇を含む14回のソロ・デュエット優勝と、これは男子タイトル数の3分の1にあたる数字であり、まさに驚異的な記録である。
この頃からは定かでないが、2艇以上の出場なら比較的上位を狙いやすいデュエット競技を重視するチームが多くなってきたことも、三陽が出現したからに他ならないと言えるだろう。

同校で評価すべきなのは、優勝数もさることながら、ジュニアセーラー卒業後の受け皿として、全国から積極的に受け入れたことである。大分前にも述べたことがあったが、特に神奈川県のジュニアセーラーは、地元の高校ヨット部に入りたくても入りにくい特殊な事情があり(※公立高校ヨット部が存在しない、私立でも中高一貫校や難関校であり、女子については、入れるヨット部すら存在しない)、そのような点からもセーリング界に大きく貢献していると言えるのではないだろうか?
実際、卒業後も各大学ヨット部で活躍している選手が多く、きっちり鍛えられているのが良くお判り頂けると思うのである。
今年2014年は同校ヨット部20周年であり、華を添えるべく、優勝候補としてさらなる記録更新を狙う。

この流れは三陽だけでなく、1999年にモスクワ五輪470級代表・三船 和馬氏が創設した「福岡第一」(男女通算5勝)や「玄海セーリングクラブ」(唐津西・男女通算13勝)にも波及し、21世紀に入ってからはタイトルも九州勢たらい回しの状況が続くようになるのである。

実際、上記過去5年の記録をみても、男女20タイトルのうち15回が九州勢と圧倒している。優勝した各校指導者の顔ぶれを見ても極めて優秀な方々ばかりである。まさにヨット界の発展を願って指導されているのは共通点であり、敬意を表する次第である。

また九州勢だけでなく、各地にヨット経験者の教師が増えたことも喜ばしい限りであるが、まだまだ不足しているのが現状だろう。今後も各県連などが中心になってもっと増やしていくことが、高校ヨット界を発展させる為には重要であると思うのである。

簡単に足跡を振り返ってみたが、オリンピック代表を多数輩出しているこの大会は、ある意味オリンピックへの登竜門であることと、高校ヨットがユース世代にとって、まだまだ重要な位置を占めているのは紛れもない事実であろう。レギュレーションが変わっても、この伝統が今後も引き継がれていくことを強く願い、肝心の本題へ入ることにする。


つづく

※江の島インターハイ実施要項



※1993年以降、高校ヨット部出身のオリンピック代表!

・関 一人    (土浦日大高・2004年アテネ五輪男子470級銅メダリスト)
・轟 賢二郎   (霞ヶ浦高・ 2004年アテネ五輪男子470級銅メダリスト)
・宮井 祐治   (霞ヶ浦高・2000年シドニー五輪男子470級代表)
・吉迫 由香   (鈴峯女子高・2004年アテネ五輪女子470級代表)
・松永 鉄也   (清風高・2008年北京五輪男子470級代表)
・上野 太郎   (西南学院高・2008年北京五輪男子470級代表)
・石橋 顕    (修猷館高・2008年北京五輪49er級代表)
・牧野 幸雄   (碧南高・2008・12年北京・ロンドン五輪49er級代表)
・原田 龍之介  (長崎海星高・2012年ロンドン五輪男子470級代表)
・吉田 雄悟   (唐津西高・2012年ロンドン五輪男子470級代表)
・田畑 和歌子  (福岡第一高・2012年ロンドン五輪女子470級代表)