2016-10-19 21:00 | カテゴリ:インカレ
最近少々気温が下がってきたと思っていたら、気づけばもう10月下旬。いよいよ学生にとっては最高峰の大会第81回全日本学生ヨット選手権大会(団体戦)の季節がやってきた。
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【風が吹くイメージがある蒲郡開催。果たしてどうなるのか?】※中部学連より

今年は6年ぶりに通常個人戦の舞台となる豊田自動織機・海陽ヨットハーバーにおいて開催される。(11/3~6開催・最大11レース制)

今まで団体戦については説明してこなかったような気がするので、改めてポイントと特徴を述べてみることにしよう。

①各校3艇出場(チームレース)
②スコアは全カウント(捨てレースなし)
③登録メンバーなら、乗員交代自由(もちろんレース毎に)
④当然だが、スコアの少ないチームが上位

となる。3艇がまとまって上位へくれば良いのだが、意外と難しいのがこの団体戦だ。また捨てレースはないので、英語がつくと今年なら一気に70点となることから、注意が必要である。(毎年述べていることだが、優勝チームは英語はないのが特徴である)


※出場校は以下の通りである。


※【第81回全日本学生ヨット選手権大会出場校一覧】
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【中部学連が開催水域枠を返上した為、今年は各クラス23校・69艇となる】

※33校出場・内、総合優勝が狙える両クラス出場は「13校」である。

今年の学生ヨット日本一はどのチームに輝くのか?早速、展望をしていくことにする。



※全日本改革第一弾!

本題へ入る前に、今年の全日本からは大きな意味を持つレースとなる。それは来年から各水域出場枠数が変更になるからだ。(定数枠+前年入賞枠制)

私は数年前から当ブログで全日本の改革を訴えてきた。特に出場枠数については厳しく言及したつもりだ。それが(一部)実現される運びになった。

具体的に述べると以下の表の通りである。

※2017年第82回全日本インカレ水域別枠数(予定)
2017枠数

※各クラス24校72艇については変更なし。

①各水域の定数枠は、現行2枠以上の水域(関東・中部・近北・関西・中国・九州)はマイナス1(計17校)
②開催水域枠(来年は近北開催なので+1)
③最大の変更点は残りの6枠が前年入賞枠となる(但し、各水域最大2枠まで)

※(例)昨年80回大会を基に解説
80回成績

470入賞水域・・・関東2・近北1・関西1・九州2
スナイプ入賞・・・・関東3・近北1・関西1・九州1

となったが、470については上記の枠数がそのまま追加されるが、スナイプ級については関東が3校入賞した為、7位の九州大までが対象となり、関東2・九州2となる。

※以上が関係者から聞いた話だ(間違っていたなら申し訳ありません)

今までは優勝争いばかりクローズアップされていたが、入賞争いも大きな意味を持つことになる。これは大きな改革だろう。多少の不満はあるのだが(※入賞枠が最大2であること)、一定の評価をしたい。



※【資料1】蒲郡開催での優勝校一覧
蒲郡開催優勝

※全日本個人戦が固定開催されているのもあり、意外にも団体戦は過去4度しか開催されていない。

※【資料2】全出場校過去10年の大会順位と平均順位
出場校10年の成績

※過去10年では、早稲田が5勝、同志社・日大がそれぞれ2勝となっている。

※【資料3】過去10年の優勝スコアと1レース平均スコア
優勝スコア

※優勝するためには1レース平均40~50点ではあるのだが・・・?

前置きが長くなってしまったが、展望へ入ることにしよう。



※【第81回全日本インカレ展望と解説】

※2度目の三連覇となるか?
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【昨年江の島開催で総合優勝し、東の横綱の地位を確立した早稲田大】

今大会最大の注目点は、目下総合二連覇中の早稲田大が、2度目の総合三連覇となるのか?であろう。
従って今年も総合優勝を狙えるチームから解説しなければならない。

その早稲田は、過去10年で総合5勝と現在の学生ヨット界で№1なのは、誰もが認める所だろう。一昨年の小戸大会では史上3校目の完全優勝、昨年はクラス優勝はなかったものの、堅いレースで総合二連覇と王者に相応しいレースを見せている。

ただ今年に入り、春・秋両関東インカレでは、最大のライバル慶應に敗れてはいるものの、春はベストメンバーではなかったし、秋は僅か3レースで決着と決して参考になるものでない。
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【関東インカレでワンツーの岡田艇と田中艇。このシーンは重大な意味を持つ】

470級では、ジュニアワールド金メダリスト・岡田奎樹(3年・唐津西)を筆頭に、女子インカレ準優勝・市川夏未(4年・早大本庄)、そしてスーパールーキー・田中美紗樹(1年・関西大第一)となるだろう。関東インカレではクラス優勝を飾っており、実力は上位である。特に田中の加入は大きく、岡田の近くで走れることから上位は堅い。

思惑通りいけば、間違いなく優勝に近いのではないだろうか?

ただ若干不安があるとしたらスナイプ級となるだろう。昨年に引き続き、主将・平川竜也(4年・逗子開成)、永松 礼(3年・別府青山)は強力なものの、昨年のリーダー・島本拓哉の抜けた穴は、なかなか埋めきれずに苦戦していたが、3番艇・岩月大空(2年・碧南工業)も力をつけており、あとは本番でどうなるのか?だけである。

関東インカレでは負けはしたが、その後の六大学戦や早慶戦(4艇ずつのチームレース)では完全優勝を飾っており、三連覇は視野に入ったように思われる。果たしてどうなるのだろうか?


※史上最大のチャンス!総合初優勝なるか?
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【昨年の江の島大会でパーフェクト!慶應義塾大スナイプチーム】

前出で述べた通り、今年の関東インカレでは王者・早稲田を上回っているのが慶應義塾大である。今年こそは悲願の総合初優勝を達成したい所だろう。両クラス共にレギュラースキッパーは昨年とほぼ変わらない。従って史上最大のチャンスであることは間違いない。

昨年はスナイプ級で優勝とはならなかったものの、圧巻の1・2・3パーフェクトや、今年の全日本個人戦でも3艇が入賞するなど、実力的には№1だろう。リーダー・佐藤帆海、個人戦優勝・細沼豪太、同3位・増田健吾(全員塾高・4年)それぞれ持ち味を発揮できれば、クラス優勝は濃厚だろう。

しかし若干の心配は470級となるのか?中嶋 颯、樋口 舵、多々羅友貴(全員塾高・4年)と実力ある布陣ではあるが、成績にムラがあり、この点がちょっと気がかりではある。

最も総合優勝へ近づいた6年前の大会は蒲郡であった。早稲田に僅か58点で敗れたリベンジとなるのか?何かの因縁を感じずにはいられない。


※西の№1は?
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【早稲田とのこのようなシーンは必ず見られることだろう】※関西学連より

過去10年で総合2勝、西のリーダーである同志社大は、早慶に続く勢力なのは間違いないだろう。

全日本個人戦470級では、3艇の成績はトップであり、戦力的には申し分ない。個人戦優勝の渡辺 駿(3年・中村学園三陽)を筆頭に、同4位の矢野航志(2年・別府青山)、同10位であり女子インカレでも見せ場を作った平野若菜(4年・長崎工業)の3艇であり、早慶と比べても遜色ない。

スナイプ級においても個人戦で健闘。ルーキー藤野流星(1年・中村学園三陽)が5位入賞と活躍したのを始め、同8位の杉山航一朗(3年・清水東)、同12位の岡村俊祐(4年・西南)と慶應には及ばなかったものの、上位入賞できる要素は多分にある。

トータル的に見ても早慶に勝てるとしたら同志社しかないだろう。3年ぶりの総合優勝となるのか?


※戦力・実績からみれば、早稲田・慶應・同志社がリードしているのは間違いないとみる。引き続きこの3校に続く勢力を見ていくとしよう。


※旧三強の意地をみせられるのか?
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【関東インカレで初登場したスーパールーキー高山大智】

総合優勝が正式導入された昭和52年より現在まで11勝の最多勝記録を持つ日本大は、長らく東の横綱として君臨してきた。近年では5年前の江の島大会で復活優勝したものの、その後は入賞はしているが、優勝戦線に絡めず、苦しい状況が続いている。しかも得意であった昨年の江の島大会でも勝てず、完全に王座を明け渡してしまった歴史的瞬間をみたような気がするのであった。

但し総合導入以降で、必ず両クラス出場しているのは同校のみである。従って王座からは陥落したが、上位校なのには変わりがなく、無視できるような存在ではないだろう。

今年は関東春インカレで470級が優勝と幸先良いスタートを切ったものの、先日の関東インカレでは早稲田・慶應に敗れ、苦しい状況となってしまった。

レギュラー陣はリーダー・玉山千登(4年・中村学園三陽)、今井拓也(3年・磯辺)の起用は間違いないのだが、3番艇をどうするのか?であろう。奥村将文(3年・高松工芸)は十分健闘しているものの、ここはやはりスーパールーキー高山大智(1年・星林)を起用しなければならないだろう。高山にジュニアワールド金メダリストクルー木村直矢(3年・霞ヶ浦)のコンビとなれば、全体的の底上げも期待でき、優勝戦線にも絡めるのではないか?

しかし問題なのはスナイプだ。女子インカレで史上初のワンツーを決め、関東インカレでも期待していたのだが、何故か惨敗。現時点では優勝となると苦しいのかもしれない。リーダー・大井航平(4年・土浦日大)、女子インカレ準優勝の中山由佳(4年・唐津西)、同優勝の池田紅葉(2年・横浜創学館)のメンバーでどこまで巻き返せるのか?


※優勝となると・・・?
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【平均的な戦力の関西学院大・悲願の総合初優勝を目指す!】※関西学連より

どのスポーツでもいつ優勝してもおかしくないが、なかなかできないことを「無冠の帝王」などと表現されることがある。失礼ながらこれに当てはまるのが関西学院大となるだろう。但し無冠なのは総合であって、470級では3勝・ここ5年で総合準優勝3回と、いつ獲れてもおかしくない状況ではある。しかし初優勝までの道のりは本当に険しい。

昨年三大全日本を制した470級は、その立役者となった神木 聖・松浦朋美が抜け、さすがに戦力ダウンは否めない。但し昨年活躍した山本一徹(4年・安芸南)を筆頭に、藤本智貴(4年・関学高等部)、そして女子インカレ入賞の山下万理(3年・高松商業)となるだろう。

ただ昨年のような積極的なレースができたならば、優勝戦線に絡めるのではないだろうか?

しかし3度の優勝経験がある470級に比べ、苦戦しているのがスナイプ級となるだろう。ただし今年は昨年のメンバーがそっくり残り、今までとは違うのも特徴だ。一昨年個人戦準優勝の西原成駿(4年・関学高等部)、喜田将史(4年・高松工芸)、後藤陽一郎(3年・別府青山)のレギュラーメンバーだが、実力を発揮できれば上位を狙える存在なのは間違いない。

今年の関学は、平均的な戦力でも混戦なら優勝を狙える決して侮れないチームである。


※今年は一味違う?
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【調子は上がってきたか?林/木村ペア(明海大)】※関西学連より

先日の関東インカレで、三強の一角を崩し総合3位となった明海大は、上位候補となるだろう。

470級では、個人戦女子ペア最高位・女子インカレ3位の林 優季(4年・羽咋工業)を筆頭に、又村 優(3年・大湊)、楠瀬和旺(3年・唐津西)とまずまずの戦力。

但し、今年はスナイプ級の活躍が特に目立ち、関東個人戦準優勝の杉浦良介(4年・碧南工業)、全日本個人戦4位入賞の柴沼拓也(4年・霞ヶ浦)、女子インカレ5位入賞の花本菜美とそれぞれ結果を出しているのが、一味違うところだ。

3年前の西宮全日本で初優勝した時に比べると、同等もしくはそれ以上の実力ではないのか?

力を出し切れれば、上位を脅かせる存在であることは間違いないだろう。


※クラス優勝も夢でない!?
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【このような爆発的シーンがあるのは好材料!3年連続入賞を目指す九州大】※関西学連より

ここまで挙げてきたのは、私大チームばかり。現在国立大で№1なのがやはり九州大となるだろう。

2年連続総合入賞と立派な実績を残しており、今年は上位進出を狙っていきたい所だろう。

470級では、絶対的なエースであった田中航輝が抜け、戦力ダウンとなってしまったのは致し方ないが、鄭 愛梨(2年・芦屋国際)、佐藤菜々恵(3年・八幡)、桑岡 育(4年・長崎北陽台)でどこまで戦えるのか?

但し、力的に注目したいのはスナイプ級となるだろう。個人戦でも期待通りの活躍であり、惜しくも準優勝だった高山達矢(3年・上野丘)、牧野碧依(4年・福岡)、高橋将至(3年・膳所)と実力的には上位だ。

高山・牧野2艇が上位の走りを見せ、高橋が30位前後のレースができれば優勝できる可能性は十分ある。非常に楽しみだ。


※以上7校を挙げてきたが、この中から総合優勝が出ることは間違いないだろう。引き続き、片クラス出場チームで上位進出の可能性がある大学を挙げてみることにしよう。


※【片クラス出場有力校】
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【2年生ながら同校のエースに成長した平野/高柳ペア(日本経済大)】※関西学連より

まずは2003年に470級のみで初参戦・初優勝以来、クラス優勝8回・13年連続入賞の記録を持つ日本経済大は、やはり外せないだろう。昨年は苦戦が予想されたものの、それでも3位入賞とはさすがであろう。

今年は2年生ながら個人戦準優勝の平野 匠(2年・長崎鶴洋)、女子インカレ優勝の山本佑莉(4年・邑久)、松田のどか(4年・本荘)となりそうだが、戦力的にみれば十分であり、4年ぶりの制覇となるのか?


※今年は470級で勝負!

昨年は片クラス出場ながら、見事なチームレースでスナイプ級優勝を飾った鹿屋体育大。今年も片クラスのみで出場。但し今年は470級で勝負だ。

メンバーは女子インカレ入賞の仲山 好(4年・光)を始め、岩城拓海(3年・福岡第一)、宇野智貴(3年・邑久)となるだろう。九州インカレでは日経大に僅か10点差まで迫るなど、昨年のような旋風を巻き起こすことができるのか?


※奇跡は起こるのか?

現在、関東では7校が上位校と言われる中で、明治大が、3年ぶりにスナイプ級のみでの出場となってしまう。まさに危機的な状況ではある。但し関東インカレでは3位通過と意地をみせた。その要因としては、リーダー直井滉燿(4年・土浦日大)が好調であることや、470級の鈴木颯太(3年・福岡第一)がスナイプへコンバートされたのもあるだろう。この2艇に近藤かんな(4年・登別明日)を加え、入賞は狙えるのではないだろうか?


※ここまで有力校を挙げてきたが、結論を出すことにしよう。


※【470級結論】

◎早稲田大
○同志社大
▲日本経済大
△慶應義塾大
△日本大
△関西学院大
△明海大
注鹿屋体育大

※1・2番艇の実力上位なのは、早稲田と同志社であり、総合的にみれば早稲田の方が優位なのか?

※【スナイプ級結論】

◎慶應義塾大
○早稲田大
▲九州大
△同志社大
△関西学院大
△日本大
注明海大・明治大

※慶應の実力上位は間違いなく、初優勝となるのか?早稲田は3番艇次第で逆転候補。但し混戦模様であり、作戦次第では上記に挙げたチームならどこも優勝の可能性はあるのでは?

※【総合結論】

◎早稲田大
○慶應義塾大
▲同志社大
△関西学院大
△日本大
△明海大
注九州大

※早稲田・慶應・同志社の争いが濃厚。3校の中で、両クラス共に上位はやはり早稲田であろう。2度目の三連覇となるのか?


以上であるが、今年は蒲郡開催でもあり、風も少々期待できるのではないだろうか?全力を出し切り、良き思い出となるよう頑張って欲しい。


以上


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2016-10-05 22:00 | カテゴリ:国体
※山口県が男女総合・女子総合共に5年ぶりの優勝!
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【地元国体以来5年ぶりに天皇杯・皇后杯を獲得した山口県選手団の皆さん】

4日間に渡り、リアスハーバー宮古で開催された希望郷いわて国体セーリング競技は、最終日のレースは実施できなかったものの、全60レース中56レースを消化しての決着となった。

注目の男女総合・女子総合は、山口県が3種目の優勝で大きくポイントを獲得し、5年ぶりの制覇となった。


※各種目の入賞チームは以下の通りである。



①【成年男子470級】(※38艇)

※学生にして2度目の花形種目制覇!
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【ジュニアワールド金メダリストの実力を発揮!岡田/宮口ペア(佐賀)】

①岡田 奎樹/宮口 悠大  (佐賀)  13点(2-3-1-6-1-(10))
②神木 聖 /俣江 広敬  (兵庫)  15点((6)-1-3-1-4-6)      
③市野 直毅/長谷川 孝  (和歌山) 18点(3-(22)-2-10-2-1) 
④磯崎 哲也/野田 友哉  (福岡)  24点(4-4-(8)-8-6-2)
⑤河合 龍太郎/小川 晋平 (神奈川) 32点(9-2-6-(DSQ)-10-5)
⑥高橋 洸志/杉浦 博之  (愛知)  37点((17)-8-10-4-12-3)
⑦出道 耕輔/中川 大河  (福井)  40点(1-5-(DSQ)-5-16-13)
⑧高山 大智/疋田 大晟  (大分)  44点((25)-6-17-2-7-12)

※国体の花形クラスの470級では、国内のトップクラスが集結し、東京五輪へ向け重要なレースとなった中で、難解な風の中でも優勝候補は順当なレースをみせる。最終レースを残し、岡田/宮口(佐賀)と神木/俣江(兵庫)の一騎打ちとなり、岡田/宮口が一昨年に続き、2回目の優勝を飾る。

今大会は宮口とペアを組んだが、高校時代には4年前の岐阜国体SS級で優勝を飾った実績があり、3年ぶりのペア復活であった。

大学生の470級優勝経験者はそれなりに存在するが、二回目ともなるとおそらく史上初だろう。しかもまだ3年生である。(※優勝経験者はほとんど4年生)まさしく次回東京五輪へ向け、トップバッターに躍り出た瞬間だろう。

今後、全日本などの大会でもどうなるのか?非常に楽しみな逸材である。



②【成年男子レーザー級】(※45艇)

※第一人者が3度目の制覇!
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【少年から国体通算6勝目!第一人者の南里研二(三重)】

①南里 研二  (三重)   15点(3-1-8-(11)-1-2)
②瀬川 和正  (鳥取)   19点(2-(32)-2-10-2-3)
③樋口 碧   (神奈川)  29点(9-(34)-1-6-12-1)
④大塚 邦弘  (東京)   32点(1-6-9-(15)-10-6)   
⑤安田 真之介 (京都)   41点(11-10-12-1-7-(UFD))
⑥佐藤 嘉記  (岩手)   42点((31)-12-4-2-20-4)
⑦齋藤 大輔  (秋田)   45点(16-(17)-7-3-8-11)
⑧前田 博志  (広島)   48点(4-2-10-(28)-14-18)

難しいコンディションの影響もあり、優勝候補の多くが二桁順位を叩く中で、優勝候補筆頭の南里研二は、まずまずの順位で順調に推移。最後のレースでも1-2にまとめ、見事2年ぶりの優勝を飾る。成年になってからは3勝目、少年時代の3連覇を合わせると通算6度目の国体優勝となる。

今年のリオ五輪は、出場枠が取れず涙を呑んだが、このクラスでは第一人者であり、現段階ではオリンピックに最も近い選手であることは、誰もが認めるところであろう。是非とも頑張ってほしい。

準優勝には瀬川和正、3位には樋口 碧と期待の若手が上位に入賞したのも印象に残る大会となった。



③【成年男子国体ウインドサーフィン級】(※39艇)

※国体セーリング史上初の4連覇&9度目の優勝!

①富澤 慎   (新潟)   19点(4-(7)-1-3-4-7)      
②山﨑 大輔  (神奈川)  21点(5-2-(13)-2-2-10)
③尾川 潤   (和歌山)  23点(6-(12)-9-6-1-1)
④廣津 秀治  (鹿児島)  29点((17)-15-3-1-5-5)
⑤板庇 雄馬  (滋賀)   32点((11)-5-11-4-3-9)
⑥福村 拓也  (愛知)   34点(1-10-10-6-7-(23))
⑦倉持 大也  (東京)   36点(8-(21)-5-5-14-4)
⑧黒石 勇次  (大分)   37点(3-13-2-(UFD)-17-2)

※3大会五輪代表の富澤 慎が新たな記録を更新するのか?に注目が集まった同クラスであったが、オリンピック終了後の影響もあったのか、若干出遅れる。しかし他の選手のほとんどが二桁順位を叩く中、富澤はオールシングルで安定し、見事セーリング競技史上初の4連覇を達成した。しかも国体9勝目は、単独トップ(※他に国体8勝は佐藤麻衣子が記録してる)に踊り出る不滅の記録が誕生した瞬間であろう。



④【成年女子セーリングスピリッツ級】(※27艇)

※4連覇を阻止!
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【和歌山の4連覇を阻止した廣田/高橋ペア(山口)】

①廣田 英恵/高橋 美晴  (山口)  12点(8-1-2-1-(10))
②伊藤 有希/渡邉 絵美  (岐阜)  16点(2-6-(20)-5-3)
③重 由美子/宮﨑 歩美  (佐賀)  19点((11)-5-1-6-7)
④矢口 梨絵/馬渡 凪沙  (神奈川) 24点(4-7-5-(17)-8)
⑤竹広 真奈/大賀 楓   (岡山)  27点(1-2-8-(UFD)-16)
⑥高屋敷 七恵/伊藤 詩子 (岩手)  27点(3-10-(24)-12-2)
⑦山本 佑莉/安田 真世  (福岡)  29点(14-3-(25)-11-1)
⑧平岡 沙希/西尾 知美  (鳥取)  29点(5-14-6-(26)-4)

※こちらも4連覇がかかっていた注目のオリンピアンが存在した同クラス。大本命の宮川惠子/高野芹奈(和歌山)は、序盤から大きくつまづき、優勝戦線からは早々に脱落と、大波乱の展開となる。そんな展開の中で、2度のトップで安定したレースを展開した廣田/高橋ペアが優勝に輝く。

廣田は地元から立命館大に進み、女子インカレなどでも活躍、そして高校教諭となり地元に戻ってきた、5年前の少女SSでは惜しくも同点準優勝と5年越しのリベンジを果たしたことになる。一方、クルーの高橋(旧姓・矢野)はSSのスペシャリストであり、今回で3勝目となった。

先日の愛媛リハーサル大会でも宮川を破って優勝を飾っており、実力は確かであったといえるでろう。

また昨年JSAFから14年連続国体出場の特別表彰を受けた地元岩手の高屋敷七恵/伊藤詩子ペアも見事6位入賞と健闘。震災を乗り越え、地元国体での入賞は格別であったのではないだろうか?



⑤【成年女子レーザーラジアル級】(※31艇)

※2連覇達成!
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【少女から通算4勝目!連覇達成の多田桃子(和歌山)】

①多田 桃子  (和歌山)   9点(3-1-(6)-4-1)
②鄭 愛梨   (兵庫)   17点(2-3-(19)-6-6)    
③鴨川 雪代  (山口)   22点(8-2-(13)-3-9)
④松苗 幸希  (北海道)  25点(7-8-(24)-2-8)
⑤原田 小夜子 (長崎)   25点(4-5-(22)-13-3)
⑥丸田 杏   (大阪)   26点((31)-9-3-10-4)
⑦松永 貴美  (岐阜)   26点(5-6-8-7-(17))
⑧蛭田 香名子 (愛知)   34点(11-10-12-1-(13))

※難しいコンディションながらも、実力ある選手が上位に位置するも、それをさらに上回ったのが、昨年優勝の多田桃子であった。最終レースを残し、優勝を確定させたのは昨年と同じ。まさに圧勝であろう。

元々オリンピックを狙える逸材であるはずだったのだが、成年は昨年が初優勝。今回の連覇である意味壁を破ったというところだろう。2大会連続五輪代表・土居愛美に続く存在となったのは間違いあるまい。



⑥【成年女子国体ウインドサーフィン級】(※21艇)

※パーフェクトで2連覇&同種目5勝目の最多タイ記録達成!
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【2人の五輪代表を相手にパーフェクトで連覇達成の小嶺恵美(愛媛)】

①小嶺 恵美  (愛媛)    5点((1)-1-1-1-1-1)
②小菅 寧子  (新潟)   13点(2-2-(4)-2-4-3)
③須長 由季  (東京)   14点(3-4-3-(5)-2-2)
④山辺 美希  (福岡)   28点(4-3-5-8-8-(10))
⑤三石 真衣  (千葉)   31点(6-9-6-(10)-5-5)
⑥原 百花   (兵庫)   33点(5-8-10-3-(14)-7)
⑦錬石 恵子  (埼玉)   34点(7-5-(14)-13-3-6)
⑧小島 真理子 (和歌山)  34点(9-(10)-8-6-7-4)

※文句なしの圧勝劇であった。昨年優勝の小嶺恵美がパーフェクトスコアで見事2連覇を果たした。彼女はこれで通算国体5勝目となり、今回準優勝・小菅寧子(新潟)の最多優勝記録に並んだ。

以前にも3連覇を果たしており、オリンピックを狙えるはずなのだが、今度の東京五輪は狙っていくのであろうと推察される。
是非とも頑張って欲しいと思う。

以前東京国体の時にも述べたが、このクラスだけは圧倒的にエントリーが少ないのは問題だと思う。毎年入賞される選手は、大学から始めた選手が多いと聞いている。WSのインカレも盛り上がっているのだから、特に大学生は各都道府県連に売り込み、是非とも国体へチャレンジして欲しいと私は思う。



⑦【少年男子420級】(※40艇)

※貫禄の2連覇達成!
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【国体ではきっちり2連覇!松尾/三浦ペア(山口)】

①松尾 虎太郎/三浦 匠   (山口)   6点((7)-1-2-1-1-1)
②蜂須賀 晋之介/岩田 慧吾 (茨城)  19点((10)-6-5-2-2-4)
③佐香 将太/長澤 慶    (岩手)  25点(4-9-(11)-4-6-2)
④倉橋 直暉/上田 健登   (福岡)  30点(3-3-8-(13)-5-11)
⑤皆川 晃輝/藤井 洸輔   (兵庫)  42点((22)-2-6-19-8-7)
⑥谷口 龍帆/西田 侑世   (三重)  45点(1-12-13-17-(28)-12)
⑦岩下 メナード/緒方 晃太郎(大分)  46点(8-5-12-6-(20)-15)
⑧河崎 聖 /永田 魁    (石川)  48点(12-13-1-12-(16)-10)

※連覇を狙ったインターハイでは、まさかの敗北。今回は気合をいれ、頭を丸刈りにし連覇へ臨んだ松尾/三浦ペア。そのインターハイで優勝した西村宗至朗/平井徳輝(大阪)は、序盤から調子が出ず、早々に優勝戦線から脱落。あとは松尾/三浦の独壇場となり、最終レースを残し国体連覇を達成させ、ユース界№1の実力をみせつけた。

もう彼らについては語る必要はあるまい。あとはユースワールドで好成績を狙うのみだ。是非とも期待している。

このクラスでも地元岩手県で最も期待がかかっていた、佐香将太/長澤 慶ペアもインターハイに続き3位入賞を果たしたのは見事であった。プレッシャーがかかる中での好成績は素晴らしいという他はない。まさに敢闘賞ものだろう。



⑧【少年男子レーザーラジアル級】(※41艇)

※圧勝!2連覇達成
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【文句なしの連覇達成!鈴木義弘(山口)】

①鈴木 義弘  (山口)    7点(1-1-2-1-(3)-2)
②高山 颯太  (神奈川)  13点(4-(7)-4-2-1-1)
③下石 煕   (福岡)   26点(5-2-11-3-(38)-5)
④吉安 慶佑  (岐阜)   37点(2-6-5-(14)-11-13)
⑤水田 隆文  (兵庫)   38点((19)-15-1-11-5-6)
⑥桐井 航汰  (東京)   40点(6-5-(13)-10-7-12)
⑦岩城 海都  (鹿児島)  42点(7-(DSQ)-27-4-1-3)
⑧豊島 以知朗 (広島)   46点(11-(UFD)-22-5-4-4)

※昨年中学生優勝の快挙を成し遂げた鈴木義弘が、高校生になっても連覇を達成できるのか?に注目が集まる。しかし有力候補が続々と脱落し、まさに一人旅。最終レースを残し優勝確定と今年も圧倒し、見事2連覇を果たした。

連覇を達成した彼は、まだ1年生。そうなると夢の少年4連覇を期待してしまうのは、私だけであるまい。それだけ価値のある大記録を狙えるチャンスなのだ。是非とも頑張ってほしいし、私は期待したい。



⑨【少年女子420級】(※32艇)

※インターハイ・国体2年連続制覇の大記録達成!
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【インターハイ・国体2年連続優勝は史上初!宇田川/大橋ペア(茨城)】

①宇田川 真乃/大橋 未奈 (茨城)   6点(2-(4)-1-1-2) 
②池淵 砂紀/福田 ゆい  (鳥取)  10点(1-3-3-3-(DNF))
③石井 茜 /盛田 冬華  (千葉)  13点(3-1-5-(8)-4)  
④小林 真由/堀口 詩織  (岡山)  21点(6-2-(16)-4-9)
⑤佐々木 香波/前川 優香 (岩手)  21点((10)-7-2-6-6)
⑥續木 茄可/寺脇 夢紬美 (奈良)  22点(5-(14)-9-7-1)
⑦佐藤 亜海/尾仲 梨央  (兵庫)  29点(8-(13)-13-5-3)
⑧長岡 叶子/森 七海   (香川)  30点(4-8-(11)-10-8)

※大記録達成か?このような時は必ず阻止に燃える選手は出てくるのは普通である。女王・宇田川真乃/大橋未奈に襲い掛かったのは、池淵砂紀/福田ゆいペアと、インターハイ準優勝の石井 茜/盛田冬華だった。
特に池淵/福田は、積極的なレースをみせ、宇田川と同レベルのレースを展開する。宇田川も苦手な微風域のレースを無難に乗り越え、なんとか耐える。しかし、第⑤レースで池淵/福田がトップ回航後、無念の沈。これにより最終レースを待たずに宇田川/大橋の連覇が確定した瞬間であった。

石井/盛田も強風域のレースでは宇田川に太刀打ちできず、3位入賞となった。それでもインターハイに続き連続3位以内は、本当に立派な成績だ。

宇田川はこれで2年連続インターハイ・国体優勝の大記録を成し遂げた。これはなかなか達成できない記録なのである。新たなスター誕生といえるだろうし、これからはオリンピックを目標に活動する。是非とも期待している。



⑩【少年女子レーザーラジアル級】(※41艇)

※悲願の初制覇!
LR少女
【見事有終の美を飾った池田樹理(東京)】

①池田 樹理  (東京)    9点(3-(7)-4-1-1)
②赤松 里彩  (和歌山)   9点(1-4-(23)-2-2)
③荒木 陽菜  (佐賀)   11点(2-1-(8)-4-4)
④上園田 明真海(大分)   21点(5-12-1-3-(16))
⑤渡邊 純菜  (山口)   25点((19)-9-3-8-5)
⑥松尾 華   (広島)   28点((15)-3-2-10-13)
⑦三浦 凪砂  (静岡)   28点(8-8-(26)-6-6)
⑧小林 愛   (京都)   29点(4-6-(24)-11-8)

※昨年優勝の菅沼汐音(千葉)は、序盤から大きく出遅れ、事実上連覇の可能性が大きく遠のく。一方、実力上位の昨年準優勝・池田樹理(東京)と、荒木陽菜(佐賀)に加え、昨年も地元国体で入賞した赤松里彩(和歌山)の三つ巴の展開となる。

第⑤レースで池田と赤松が同点で並び、2点差で荒木が続くも、最終レースは実施されず、タイを解消した結果、池田が上回り、悲願の初優勝を果たした。

池田は元々実力のある選手であり、一昨年長崎国体では姉の紅葉が優勝し、彼女は3位と姉妹で活躍。昨年は菅沼に敗れ準優勝。今年はその菅沼や荒木を破っての初優勝は喜びも格別だろう。毎年順位を上げ、成長していることを見せられた勝利だったのではないだろうか?



※天皇杯を獲得した山口県の勝因とは?

3連覇を狙う和歌山県が、ダブルハンド種目で苦戦していたのもあり、混戦となった天皇杯・皇后杯争い。山口県が見事5年ぶりのトロフィーを手にした。得点内訳をみてみると?

成年女子SS優勝→24点・少年男子420級優勝→24点・少年男子LR級優勝→8点・成年女子LR級3位→6点・少年女子LR級→4点

以上だ。やはり少年男子の完全制覇が大きなポイントだったと思われる。もちろん成年女子2種目の頑張りも大きかったのももちろんあるが、やはり少年種目の強化は重要なのではないのだろうか?

来年も少年種目は強いと思われるし、成年男子種目は今回は入賞できなかったが、本来は強い。またLRで5年ぶりに復活した鴨川雪代(旧姓・才木)もベテランながら(※年齢は怒られるから言いません)3位入賞とは、凄いことではないだろうか?

しばらくはこの強さが続くことだろう。

※岩手国体を振り返って

5年前の震災後、一番注目された国体となったが、風にはやや苦労させられた部分もあったかと思うが、56レースを消化し、優勝候補が順当に決定したところをみれば、大成功といえるのではないだろうか?

今回少しだけ宮古におじゃまさせて頂いたが、ハーバー前の高い防潮堤を見て考えさせられる部分があった。特にセーリング中に大きな地震があったら、どうすればいいのか?は強く感じた。

おそらく関東以西の皆さんは、何の対策も立てていないのではないのか?とふと思ってしまった。是非ともそこの所を頭の片隅におきながらセーリングを楽しんで欲しいと思うのである。


※来年の72回大会は、愛媛県で開催。セーリング競技は、新居浜市にある新居浜マリーナで開催される。来年も素晴らしい大会になることを願っている。


以上