2010-11-05 00:00 | カテゴリ:外道無量院(インカレ)
「蒲郡の風は裏切らない」

2004年のアテネ五輪前まで、この海陽YH沖が国内でのナショナルチーム選考レースの開催場所となり、12月の極寒の強風下、約1週間にも及ぶ死闘が繰る広げられてきた。2003年12月に行われた選考レースでは、今や、商売大繁盛、「忙しすぎるコーチ」と変身した高木克也や、現在では国内敵無し、「スナイプ番長」を名乗る白石潤一郎が、NT枠の6位まで(当時)に入れず、この地で実質上の470五輪キャンペーンを終えたシーンが、今でも私のまぶたには鮮明に焼きついている。

冒頭は、小松一憲(当時・オリ特コーチ/現・アビームコンサルティング・コーチ)がその選考レースを終えて吐いた言葉だ。

その「蒲郡の風」が吹くには、若干、微妙な開催時期ではあったが、ヨットの神様が、学生各位の日頃の努力に応えたかたちなのか、2日目以降の7本は、疑い無く、「蒲郡らしい裏切らない風」の条件下でのレースとなった。

従って、ごまかしようの無い、非常に「実力どおり」に近い結果が出たのだ。数多くの参加校の中には細かい事情や事件もあり、多少の順番に狂いは出たが、470級日本経済圧勝とスナイプ級・総合の早稲田優勝を含め、総合は「早慶関関日同」に、スナイプでの国立・金沢大の6位入賞。

予想が外れると、「ビックリしましたねえ!」と言ってごまかした、「競馬の神様・大川慶次郎」などは話にならない、我ながら完璧な予想だった。何か文句があるら直接にメールで書いて来い!!

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470級では、誰も文句がつけられないという程の日本経済の圧勝に終わった。最終レースを迎えた段階で、2艇が出なくても(+146点)、残り1艇が40番で入れば良いという180点差をつけ、まさに「横綱相撲」。出なくても良い2艇には、4、5番手のスキッパーが当然の如く使われた。それでも、3着、4着、11着という強さ。470級に関しては、このまま他の大学が手をこまねいていては、来シーズン以降も4連覇、5連覇と続くであろう彼らの独走を、いったい何処のチームが止められるのか?クラス優勝の記録である「日大のスナイプ4連覇」に並び、そして越えるとしたら、現在のところ、「日本経済の470」しか考えられない。来年の江の島大会以降の焦点は早くも定まった感がある。特別版では予告もしたが、それにしても、20・00点/レースの平均得点は、少なくとも3レース以上行われた現行ルール上の大会での史上最少の驚異的なロースコアだ。

同級2位の慶應義塾も、10レースで375点。37.5点/レース平均は、例年ならば、充分にクラス優勝に値する得点である。そして、両クラスで「英語」が無かったのも唯一、慶應義塾のみ。佐竹美都子コーチは、冒頭で述べた2003年12月にこの地で行われた選考レースで、鬼コーチ・雜賀秀夫(現・セラヴィセーリングチーム・オーナー)の下、前年NT落ちの4番手から一挙にこの選考レースをトップ通過した。余談だが、現在、日本セーリング界の期待の星となっている近藤愛(当時・ミキハウス/現・アビームコンサルティング・北京五輪代表)は、同じレースで4位とNT落ちを喫した。

そして、佐竹は、その後の欧州遠征に帯同した山本悟(ロス五輪代表・現・プロコーチ)臨時コーチから、究極の五輪キャンペーンのノウハウを吸収、一挙に実力を増して5月のクロアチアでの最終選考(世界選手権)を勝ち抜き、アテネ五輪代表となった。佐竹コーチは、レース期間中の海上では、出場している選手と全く同しビブスを着込み、選手のみならず、コーチ・監督を含むスタッフ全員が「気持ちに一つ」にして戦っていた姿が印象的であった。

「唯一の両クラス英語無しチーム」に象徴されるように、今回は非常に巧く戦い、力は出し切ったが、結果的には「470級」も「総合」も、あと一歩力及ばず、と言ったところか・・・・・。スナイプも、「英語無し」でクラス3位なのだから健闘したと言って良い。惜しむらくは、昨年の12月、わざわざタイに住む私のところに「蒲郡必勝法」を聞きにきた中村将人・前主将(現・三菱商事)に伝授した事のうちの一つ、「乗員の体力強化と増量」について、いまひとつ足りなかった感があったか?

また、特別版を読んだ読者は理解している通り、総合では、昨年の牛窓大会のように、470がスナイプより数多く実施されるようなケースにでもなれば、もう少し点差は少なく、あるいは肉薄、逆転まであったかもしれないか?

どちらにしても、今年は470も総合も戦った相手が悪かった。

470の日本経済も、スナイプ・総合の早稲田も強く、また、見事な戦いぶりだったのだ。

今年の慶應は良く戦った。ここは、潔く勝者を讃えるしか無いだろう。

だいぶ冷え込んで来たので、私も今年はそろそろタイに帰るか・・・。

合掌


前評判の通り、スナイプ級2連覇と総合3連覇を達成した早稲田。

偶然にも、インカレ最終日には、神宮球場で20年ぶりに満員札止めのスシ詰め状態で、「勝ったほうが優勝」という、天皇杯をかけた東京六大学野球リーグ・優勝決定戦の早慶戦が行われていた。決戦のマウンドに立ったのは、斉藤祐樹(4年・早実)。4年前の夏の甲子園決勝で延長15回引き分け、再試合も一人で投げきったヒーロー・ハンカチ王子だ。実は、スナイプ2連覇・総合3連覇の主役、古谷信玄も、この大学4年間の活躍は、ハンカチ王子に優るとも劣らない、非常に立派なものだ。もっと早く、ちょんまげ王子とでも名乗って、売り出していたら、大学ヨットももう少し脚光を浴びられたのだろうか?
野球が一人で出来ないのと同様に、インカレのクラス優勝、総合優勝は一緒に戦うスキッパー、クルーは勿論、それを支える控えの選手という、ハンカチ王子と同じく「仲間」が必要なのは勿論だ。そして、何よりもまだまだ「半分大人・半分子供」に過ぎない現役の大学生を指導する現場に密着したコーチの存在が不可欠なのだ。

冒頭のセリフを吐いた小松一憲がコーチを勤めた20余年間、早稲田のヨット部にも数多くの優秀なセーラーが育った。今をときめく日本470現役選手の第一人者・原田龍之介(アビームコンサルティング)もその一人だ。ただ、不思議な事に、その小松コーチの直接指導した期間中には、近藤/鎌田組という北京五輪出場チームを抱えて実質上、現場にほとんど来られなかった2008年を除いて、インカレでは総合優勝どころか、クラス優勝も無かったのだ。

また、一般には、他に、「畠山監督が就任以降、早稲田は強くなった」、と思われている方々も多いだろう。
しかし、私には疑問だ。
明らかに2008年・神谷航路主将の世代から、「インカレでの戦い方」が変わったのだ。
そこには何があるのだろうか?

つづく・・・・・。

「つづき」は、「特別版」にて。

希望の読者は、「2010年インカレ総括特別版希望」として、下記までメールにて請求の事。

締め切りは、11月12日。締め切り後、返信にて一斉送付する。
なお、「件名」や「本文」が空白ではSPAM扱いになりファイアーウォールに掛かり、届かないので返信不能である旨を加えておく。

QZT00265@nifty.ne.jp
俺に是非を説くな 激しき海が好き

合掌

外道無量院


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