2013-08-28 18:00 | カテゴリ:外道無量院(インカレ)
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【昨年の470級スタートシーン、日本経済大の強さが際立っていた】

今年の日本列島の夏は酷暑に見舞われ、いつ終わるのかがわからない今日この頃であるが、いよいよ学生ヨットの本格的なシーズンに突入する。全日本学生3大タイトルの一つである「全日本インカレ個人戦」が9/5(木)~9/8(日)の日程で、愛知・海陽ヨットハーバーで開催される。11月の西宮全日本インカレに向けての前哨戦ともいえるこの大会、今年も熱戦が期待される。

皆さん、お待たせ致しました。学生ヨットの展望には欠かせない「外道無量院」氏にご登場いただき、恒例の展望をお願いした。今回も対談形式で展望をしようと考えていたのであったが、私自身がインターハイの熱き戦いに魅了され、興奮し燃え尽きてしまった・・・(笑)従って私は今回遠慮させて頂く。

というわけで外道無量院さんの展望と解説です。(※写真下のコメントについてはなまちゃんです)

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諸君、

長いご無沙汰であった。

最近は、高校生のデータ集めから展望、総括、そしてインターハイや国体の実況中継まで幅広く活躍する生ちゃんにすっかりとお株を奪われている状態だ。立派な後継ぎが出来て嬉しい限りなので、そろそろ私は引退を決め込んでいたのだが・・・。それでも各方面からの要望も多いので、気を取り直して蒲郡で行われる2013年度の全日本個選の展望を記すことにした。

◎【470級】

昨年・一昨年と連覇中の土居一斗(福岡第一~日本経済大4年)は、ナショナルチーム選出となり、今シーズン当初から海外遠征続きで予選にも参加していないので、同一スキッパー3連覇は開催前段階でなくなった。また、1年生時より名門・日大のエースを張り続ける中村睦宏(中村三陽・3年)も、ジュニア世界選手権出場で日程が被り、同様に欠場が決定しているのが残念ではある。

さて、それでは有力どころを紹介して、展望してみよう。
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【昨年3位入賞の岩下・磯崎組(日本経済大)今年は分かれての勝負!】

土居を欠くとはいえ、今年も強力な布陣が揃う日本経済大勢。土居に代わってエース格になるのは磯崎哲也(福岡第一・3年)か岩下哲也(長崎鶴洋・4年)の「W・TETSUYA」だろう。山本孝俊(邑久・4年)も伸びており、九州個選では主将の岩下に先着。
しかし、そうした日経大勢を蹴散らして九州王者となったのは、田中航輝(清風・2年)だ。高校時代はインターハイ制覇寸前までいきながら最終日の逆転で涙を呑んだ。その後に一浪しながら「旧帝大」の難関・九州大に入学。ジュニア~高校時代の実績からすぐにレギュラーの座を掴んだのは当然として、チームを全日本インカレ出場に導いたのは立派。しかし、インカレ終了後に脱臼癖克服のための大手術をしたため、冬シーズンは全く練習出来なかった。そうしたハンディキャップを克服しての快挙だけに全日本の舞台での活躍を期待したい。

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【ルーキーイヤーの昨年は5位入賞、村田 俊彦艇(同志社大)】

昨年の全日本インカレ総合優勝(470クラスは3位)の同志社大勢は、今年に限り日経大に勝るとも劣らないほどに部内でのレギュラー争いが過酷だ。
昨年のレギュラースキッパー全員が残る状況に加え、徳重樹(中村三陽・3年)が順調に成長を続けて、1年時からレギュラーを張り続ける奈良大樹(別府青山・4年)、豊田華世(別府青山・4年)といえども、いつ降ろされるか油断できない激しさだ。その中でもエースの座を確固たるものにしつつあるのは村田俊彦(福岡第一・2年)。昨年の全日本インカレ総合優勝は、エース・西村秀樹を擁するスナイプチームが引っ張った印象が強かったが、今年は全く逆で、今年はともに僅差で敗れた関西学院や早稲田との定期戦で、470チームとしてはどちらもアウェイで相手に勝る成績を収めた。クルーに北川英幸(土佐塾・4年)、二井俊二(豊中・3年)、山下剛(清風・2年)などの長身選手を揃えるのも強みになるか?
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【470女子スキッパーとしては2人目の全日本個人戦制覇となるのか?「山口 祥世」艇(早稲田大)】

関東勢では、女子スキッパーながら早稲田のエース格となる山口祥世(長崎工・4年)/石原裕太(早大学院・4年)組と小泉颯作(光・2年)/槌谷祥吾(早実・3年)組は全日本の舞台でも戦えそうだ。

樫本真徳(塾高・3年)/成川健一(逗子開成・2年)、樋口舵(塾高・2年)/森健吾(渋谷教育学園渋谷・4年)組、中嶋颯(塾高・1年)/冨田弘之(塾高・3年)という若手スキッパー&ベテランクルーという組み合わせ中心の慶應勢もどこまで戦えるか?

日大勢も今年は玉山千登(中村三陽・1年)、若林友世(藤嶺学園鵠沼・2年)という若手スキッパー中心の布陣だ。

一昨年の全日本インカレ・470クラス優勝の関西学院勢は、西尾駿作(関学高等部・4年)/俣江広敬(関学高等部・4年)という高校時代以来の息の合ったコンビネーションを発揮して全日本タイトルに挑む。
ここも部内競争が激しい中、成長した神木聖(県芦屋・2年)や松浦朋美(長崎工・2年)が、ベテランクルーの疋田大晟(別府青山・3年)や中川千晶(長崎工・4年)を乗せて「全国」の舞台でどこまで戦えるか?


※まとめ

九州勢対同志社勢の争いに、関東、関西水域の上位どころが何処まで戦えるかに注目だ。

◎・・・・・村田/二井組(同志社大)
○・・・・・田中/宗村組(九州大)
▲・・・・・磯崎/津留組(日経大)
△・・・・・岩下/石井組(日経大)
△・・・・・山本/高瀬組(日経大)
△・・・・・山口祥/石原組(早稲田大)
△・・・・・西尾/俣江組(関西学院大)
△・・・・・樫本/成川組(慶應義塾大)
△・・・・・小泉/槌谷組(早稲田大)
△・・・・・神木/疋田組(関西学院大)
△・・・・・豊田/北川組(同志社大)
△・・・・・玉山/本吉組(日本大)


◎【スナイプ級】

ここはあくまで「個人戦」ではあるが、学生ヨットの集大成である全日本インカレの総合優勝を考えると、このスナイプでのクラス優勝が大きな決め手となるのは歴史が教えている。470と同じく、有力チームを紹介して展望してみる。

470での日経大の5艇/6枠中に匹敵する「水域寡占」状態が、近北水域の同志社と関西水域の関西学院だ。どちらも6艇の出場枠中に5艇を入れてきた。しかも、関西学院は水域予選の1~5位にずらりと名を連ねた。

エース艇は、1年時から出場する小栗康弘(中村三陽・4年)。今シーズンは水域内の学生相手には無敵の強さを誇るだけでなく、関西選手権では社会人を相手に互角の走りを見せた。クルーの浅原宗一郎(東大寺学園・3年)が頭脳派なので、上手くスキッパーの弱点を補っているようだ。舟木葵(中村三陽・3年)、昨年の全日本女子イン・チャンプの樫原梨乃(啓明学院・4年)、三好紀子(県芦屋・3年)、西原成駿(1年・関学高等部)らは2番艇以下も熾烈なレギュラー争いで一時も気が抜けない部内競争で鍛えられている。

同志社勢では山田剛(中村三陽・2年)、垣野雅人(清風・3年)が全日本タイトル射程圏内か?部内事情で言えば、今年はどちらかというと、ここまで470チームの足を引っ張っている状況だが、全日本インカレ総合連覇に向けて、ここらで巻き返しをしておきたいところだ。
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【昨年3位の「横田 貴大」艇(明治大)今年はまさに優勝候補筆頭!】

関西の小栗に匹敵する立場を関東で築きつつあるのが、横田貴大(藤沢西・4年)だ。ほぼ関東の学生相手では無敵状態ではあるが、層の厚い社会人にはも度々挑戦しては跳ね返される場面が繰り返されている。この夏、葉山に完成した鉄筋コンクリート3階建ての実に立派な新・合宿所に明治大としては久々となる全日本タイトルをもたらし、優勝旗を飾る絶好のチャンスだろう。

以上が総合的に見て絞った場合の優勝候補ではあるが、その他の有力ところも挙げておこう。

サバイバルな状況となると頭角を現す鹿屋体大からは鈴木章央(碧南・4年)、久保風太(鎌倉学園・4年)という一昨年のチャンピオンコンビが各自スキッパーとなって出場してくる。またまた偶然にもサバイバルな状況にでもなれば、優勝争いに割って入ってくる事も充分に考えられる。

その他、集大成である全日本インカレは団体戦であるので、チームとしては力が足りないにので、文字通り「個人」としてこの一戦に全力投球してくる艇も侮れないところだ。

その筆頭格としては九州水域を制した村上広司(修猷館・3年)/出口裕也(近大附東広島・4年)組(九州大)が不気味な存在。鹿屋体や福岡大勢の経験者を相手に互角以上に走れたのは大いに自信を持った事だろう。全日本の舞台でどこまで戦えるか楽しみだ。

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【東日本スナイプで社会人を破り優勝した「持田 由美子」(日本大)が絶好調!】

さらには、冬以来、度々蒲郡に遠征して社会人相手に合宿を重ねてきた井嶋清芳(3年・霞ヶ浦)や持田由美子(3年・磯辺)の日大勢と島本拓哉(2年・磯辺)、平川竜也(1年・逗子開成)の早稲田勢も優勝争いに絡んでくるか?彼らにとっては、最低でも全日本インカレを睨んで上位進出は必須の使命だろう。

それでは、まとめに入る。

ズバリ、小栗艇(関学)VS横田艇(明治)の「一騎打ち」と見た。
その他の有力校エース艇が割って入るスキはあるか?

◎・・・・横田/黒澤組(明治大)
○・・・・小栗/浅原組(関西学院大)
▲・・・・山田/石川組(同志社大)
△・・・・舟木/難波組(関西学院大)
△・・・・垣野/柳林組(同志社大)
△・・・・鈴木/薄田組(鹿屋体大)
△・・・・井嶋/大井組(日本大)
△・・・・持田/稲垣組(日本大)
△・・・・島本/花田組(早稲田大)
△・・・・橿原/佐野組(関西学院大)
△・・・・平川/三ツ木組(早稲田大)
△・・・・久保/宮本組(鹿屋体大)
特注・・・村上/出口組(九州大)


以上、参加各選手の健闘と幸運を祈る。


合掌


外道無量院



※愛知県ヨット連盟
http://www.ayf.jp/race/4654.html

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