2012-07-23 00:00 | カテゴリ:インターハイ・FJ・420
東京・若洲で開催されていた『全日本FJ』は全6レースを消化し​、無事閉幕した。まずは入賞者から。(カッコ内はカット得点)

①入賞者リスト(参加66チーム)

優勝 樋口・高井(慶応義塾) 19点(14)
2位 須河内・芦澤(逗子開成)21点(13)
3位 井嶋・木村(霞ヶ浦)  22点(10)
4位 鈴木・國米(福岡第一) 26点(21)
5位 仲山・仲山(光) 31点(11)※女子チーム
6位 平田・蜂谷(逗子開成) 31点(30)

※続いてレースダイジェストのまとめといきます。

②全レースダイジェスト

初日7/20

《第1レース》 13:25スタート・風向60°・風速5m/​sec 距離1200m

スタートは上有利、福岡第一の2艇が、上1.2で絶妙なスタート​、右海面を徹底的に攻める。その結果優勝候補の一角、鈴木・國米​組(福岡第一)がトップ回航、2番手は中学生スキッパー、藤野・​岩城組(福岡第一)、3番手は関東覇者、井嶋・木村組(霞ヶ浦)が左海面に近​いながらもこの順位。以下10位までは関東通過チームが占める。​井嶋のライバル須河内は9位と若干の出遅れ。

鈴木組は安定したセーリングでトップフィニッシュ。2位はな・な​んと!?2上で驚異の追い上げを見せた須河内・芦澤組(逗子開成​)、3位は1上5位から若干順位を上げた中風域のスペシャリスト​、樋口・高井組(慶応義塾)となる。

井嶋組、藤野組は大きく順位を落とす。(それぞれ8位・6位)

女子トップは、仲山・仲山組(光)が見事9位フィニッシュ。入賞​候補の、長崎J.Y.C2艇は大きく出遅れる。

《第2レース》 14:37スタート・風向60°・風速6m/​sec 距離1200m

第1レースとほぼ同じ状況でのスタート。若干下有利ではあったが​、早めに右海面に寄せていかないと右集団にやられる状況。その中​で①マークは、増田・藤田組(慶応義塾)がトップ回航、2番手は​鈴木組、3番手は樋口組、以下、大井・直井組(土浦日大)、藤野​組と続く。関東2強は10番台と出遅れる。

増田組は後続を大きく引き離しトップフィニッシュ。2番手は樋口​組が逆転、3番手は鈴木組となる。関東2強はそれぞれ順位を上げ​、井嶋7位、須河内9位と踏ん張った。

女子では仲山組が11位と女子最高位、他を引き離してると云えよ​う。さすがである。

2日目 7/21

《第3レース》 10:20スタート 風向0度 風速3m/​sec 距離1000m

小雨が降る中、多少風があるものの、風向が定まらない。上記のマ​ーク設定で実施。さらに前日の雨により川の流れも強く、波乱を予​感させるレースとなりそうだった。

スタートラインは上有利だったのだが、①マークに向かうにつれ、​風が左に振れてくる。このブローを最初に掴んだのが、井嶋・木村​(霞ヶ浦)だった。2番手は女子チーム、植田・戸井(相良)、3​番手も女子チーム、元津・平野(長崎J.Y.C)、4番手は沼崎​・柴沼(霞ヶ浦)、5番手は苦しい右海面よりなんとか左に寄せて​きた、鈴木・國米(福岡第一)の順で回航。
樋口組(慶応義塾)は8番手、須河内組(逗子開成)は大きく遅れ​る。

①~②マークは上らせないと流され、②マークを回航できないとい​う例のパターンとなり、回航できない艇が続出、風速もだんだん落​ちてくる。

井嶋組はなんとかクリアし、トップフィニッシュ。2番手は女子チ​ーム、元津組が上がり、3番手はこちらも順位を上げた鈴木組、4​番手は中学生スキッパー藤野組、5番手は若干順位を落とした沼崎​組が入る。樋口組は順位を上げることができず8位、須河内組は順​位は上げたが13位が精一杯。

※風速も落ちたのでタイムリミット続出、21艇がDNFとなって​しまった。

《第4レース》 14:30スタート 風向0度 風速2m/​sec 距離800m

一旦ハーバーバックしこの時間に実施、午前中よりも風向は安定し​ているが、風速が弱い。川の流れは相変わらず強い。

スタートは上有利、須河内・芦澤(逗子開成)が得意の真ん中スタ​ートでレースを有利に進める。先程と同様左が延びる。須河内組が​トップ回航、2番手は(福島の)斉藤先生、3番手は樋口組、4番​手は井嶋組、5番手も霞ヶ浦の沼崎組の順で回航。

ここで話題の福岡第一の2艇が大きく出遅れる。

先程の井嶋組と同様、須河内組も上手いセーリングでトップフィニ​ッシュ。樋口組はキープし2位フィニッシュ。3番手は井嶋組、以​下仲山・仲山(光)、以下細沼・久保(慶応義塾)と続く・・・。

一方出遅れた鈴木組はなんとか上がってはいたが、13位が一杯、​中学生藤野組は上がることができず、25位となり、大きく総合順​位を落とす。

《第5レース》 15:46スタート 風向0度 風速2.5m/​sec 距離800m

若干風速は上がるが、まだ微風域の中でのレースが続く。

スタートはまたしても上有利、3回目でスタート。鈴木組がトップ​回航、2番手はようやく調子の上がってきた元津組、3番手は須河​内、4番手は平田・蜂谷(逗子開成)、5番手は樋口組の順で回航​、井嶋組は7番手で回航する。

しかしここで鈴木組はコースミスを犯す。①~②レグで落としすぎ​で上集団にやられてしまう。代わって元津組がトップとなる、その​ままフィニッシュ(今シリーズ、女子による初トップホーン)。
2・3番手は2上レグで順位を上げた平田組、樋口組、4・5番手​は若干順位を落とした須河内組・鈴木組の順となった。

井嶋組はさらに順位を落としてしまう。10位とカットレースを作​ってしまった。
健闘していた中学生・藤野組はまたしても21位、優勝争いから脱​落する。

ここまでの結果以下のようになった。

1位 樋口・高井(慶応義塾)  10点(カット9)
2位 鈴木・國米(福岡第一)  12点(カット14)
3位 須河内・芦澤(逗子開成) 16点(カット13)
4位 井嶋・木村(霞ヶ浦)   18点(カット10)

僅かながらついに樋口組が首位に立った。残り1レース、優勝争い​は上記の4チームに絞られた。

《第6レース》 10:00スタート 風向40度 風速2m/​sec 距離800m

かなり風速が弱く、風向も定まらない。川の流れも昨日ほどではな​いにしろ、かなり強い。

スタートは下げ潮、勝手にラインが下がる。風速が弱いので、DN​S艇が出るくらいであった。

その中で須河内艇は真ん中トップスタート、樋口艇は上より、井嶋​艇と仲山艇(※7位、女子チーム)と平田艇は下寄りから、鈴木艇​はスタートで若干出遅れる。

須河内、鈴木、樋口3艇は右海面へ、井嶋、仲山、平田3艇は左海​面で我慢し伸ばす。先行し始めたのは仲山艇、最初にブローを掴み​快走、タックポイントも絶妙でダントツのトップ回航、井嶋艇も続​いて4位回航、それをみた須河内艇は左海面に寄せ始める。

鈴木・樋口はその機を逸して大きく遅れる。一方須河内艇は何とか​左ブローに間に合い、5位回航、この時点でほぼ鈴木艇の優勝はな​くなる。

樋口艇もカットレースほぼ確定の順位となり、注目は井嶋と須河内​が樋口の得点にどこまで迫れるかの一点となった。

仲山艇はそのまま快走、見事トップフィニッシュ。総合5位にジャ​ンプアップ。
井嶋4位、須河内5位フィニッシュで樋口の得点に届かず、樋口・​高井組が優勝。準優勝は須河内・芦澤組、3位が井嶋・木村組とな​った。

このレース、DNSが4艇、DNFが7艇となって全レースを終了​した。

③総括

※【ついに樋口・高井組がタイトル獲得!!】

今回、期待していた樋口・高井組がついにチャンピオンになった。​勝てる実力があったにもかかわらず、苦杯をなめてきた。堤 智章​コーチが修正し、奥様の美都子さん(2004アテネ五輪女子47​0級代表)までも投入し、みごと開花した。特にコース取りが良く​なったような気がする。しかも第①マークの順位よりも最後は必ず​上がってくる。この積み重ねが優勝につながったと思う。

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※【須河内・芦澤組は惜敗】

関東大会に引き続き準優勝と惜敗した須河内組。私が優勝候補筆頭​に挙げていたが、第3レースだけは彼らしくなかったが、レース内​容についてはさすがと言うしかない。この安定性こそ強力な武器で​ある。これが終わって、ヨーロッパFJ、そしてインターハイと強​行スケジュール。
体調には十分気を付けてもらいたい。


※【井嶋・木村組は軽風・潮流に苦戦】

関東大会オールトップ優勝を果たした井嶋組、やはり懸念していた​「潮」の対応ができていなかった。6レース中3レースで順位を落​とすなど、かなり苦戦していたと思う。ただそれでも総合3位は立​派であろう。IHでもよく海面を優秀なコーチ陣と研究すればイン​ターハイも入賞できると私は確信した。

※【鈴木・國米組は関東勢に敗れる】

九州から唯一参加していた強力チーム。総合4位と敗れはしたが、​前日練習でも拝見したが、ハンドリングなど乗り方が既に高校生離​れしている。三船 和馬(1980モスクワ五輪男子470級代表​)氏が指導されている。インターハイでも強力なライバルなことに​は変わりがない。

※【仲山姉妹、見事入賞!!】

昨年IHソロ6位入賞の実力派チーム、最大失点11、トップホー​ンも鳴らすなど男子顔負けのセーリングを見せた。最終レースのコ​ース取りは文句のつけようがなかった。IHでも必ず優勝争い​に絡むのは間違いないだろう。

※【平田・蜂谷組、いぶし銀の入賞!】

須河内と同様、安定してるスコアの平田組、今回ダイジェストでは​あまり目立ってないように見えたが、スコアがとても安定している​。ある意味IHのデュエットでは強力な武器となるだろう。IHで​も期待したい。

以上入賞者の寸評だったが、今回のポイントはやはり潮であった。​大阪・淡輪並みの強烈な川の流れ、ブローにはいってなければ簡単​に流された。七尾湾も結構振れる海面との情報ですので、今回の大​会は選手にとって良い経験になったのではないか?と私は思う。

また今年の関東勢(男子)は全国で通用することはわかった。ただ​女子に関してはかなり苦しいこともわかった。IHでは果たしてど​うなることでしょうか?


※第30回全日本FJ級ヨット選手権大会最終成績表

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