2012-08-25 00:00 | カテゴリ:高校ヨット部探訪記
現在、高体連ヨット競技に採用されている「国際FJ」クラス。日本では約1800艇が建造されているが、最初のFJはどこの所有者なのでしょう?そう、既に全国的にも「JPN-1」でお馴染みの『逗子開成高等学校ヨット部』を紹介してまいりましょう。
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①歴史

逗子開成高等学校は開校100年を超える歴史ある学校だが、同校ヨット部も慶應義塾と同様、高校ヨット界の歴史を語る上でかかせない学校である。

1942年(昭和17年)から活動の記録は残っているが、正式な発足は1949年(昭和24年)である。第1回関東大会に参加するため、それに合わせたと思われる。

関東水域のリーダー的存在でもあり、関東のみならず、インターハイでも輝かしい成績を残している。主な記録は以下の通りである。

1960(塩釜) 男子A級準優勝
1961(熱海) 男子スナイプ級優勝・男子A級準優勝
1963(両津) 男子A級3位
1964(鹿児島)男子スナイプ級優勝
1966(石巻) 男子A級3位
1970(蒲郡) 男子FJ級優勝
1971(高松) 男子スナイプ級優勝・男子FJ級準優勝
1974(福岡) 男子FJ級3位
1976(蒲郡) 男子スナイプ級3位
1984(本荘) 男子FJ級優勝

となっているのだが、1987年以降長きに渡りインターハイ出場もままならない状態となってしまった。様々な要素が重なった結果であったのだが、1998年に同校卒の内田 伸一監督が就任し、同年から全国戦線に復活。2012年七尾インターハイでついに、男子FJ級ソロ準優勝・男子デュエット準優勝の栄冠を勝ち取った。

②オリンピック選手と主な卒業生

※長い歴史の中、2人のオリンピック選手を輩出している。

・田上 泰利(1964年東京五輪FD級代表)
・高澤 幸吉(1988年ソウル五輪フィン級代表)

※主な卒業生

・吉澤 一彦(同校-日本大学卒)
日大4年時、全日本インカレ史上初の両クラス完全優勝の立役者、卒業後は1992年アメリカズカップに挑戦、ニッポンチャレンジのメインセールトリマーとして活躍。我々の憧れでもある人物である。

・千葉 芳広(同校-日本大学卒)
・武田 純(旧姓鈴木・同校卒)
千葉は日大4年時、2年連続全日本インカレ両クラス完全優勝に貢献、卒業後、武田とペアを組み、1985年千葉全日本スナイプで優勝、翌1986年山梨国体成年男子スナイプ級でも優勝と、現在でも非常に記憶に残るペアであった。

③監督・コーチ

監督 内田 伸一(教諭・同校-関東学院大卒)
1998年監督就任、インカレで活躍。ヨットに携わっていたいとの思いから教職の道を選択。現在でも時間があればスナイプのレースに出場するほどのヨット好きである。まさに生徒のお手本となり尊敬される、素晴らしき指導者である。

コーチ 加藤 真(教諭・安房水産高-日本大学卒)
内田監督同様、高校-大学で活躍、同監督の心強いパートナーとして連日指導にあたっている。

コーチ 吉田 真浩(教諭・宇都宮高-横浜国立大卒)
2人とは違い大学からヨットを始める。現在学連界では国立大ブームとなっているが、そのきっかけとなった人物でもあるだろう。中学・高校両ヨット部の指導にあたる。
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【2012七尾インターハイソロ・デュエット準優勝・前列真ん中から内田監督・加藤・吉田両コーチ】

④練習場所・練習日・練習時間

※葉山港ヨットハーバー(学校より徒歩15分)
葉山港ヨットハーバー
・以前は逗子海岸から出艇していたが、ヨットハーバーが整備されたのを機に拠点を移した。

・学校の「文武両道」の方針により、土日を含めた週4日の練習となっている(長期休暇中は別)

⑤その他論評

・男子校である。
・2003年より完全中高一貫教育となり、高校からの入学はできない。同校でヨットを志すなら、中学から入学するしかない。
・海洋教育に力を入れており、中学からヨットを制作し帆走するなど、部員が集まる下地は出来ている。(部員は相当多い)
・内田監督はヨットももちろんだが、礼儀も重視している。まさに体育会的な部であるといえよう。(各大会では会った人には必ず挨拶するし、積極的に手伝いもする。非常に気持ちが良い生徒達である)
・問題があるとすれば練習時間だろう。学校の方針なので仕方ないが、さらなるレベルアップの為には何らかの方策は必要であろう。
・現在、有数の進学校として評価されており、大学への進学率も非常に高い。実際、関東学連でも各大学でヨットを続け、活躍している学生が多い。

※2012七尾インターハイでの活躍は同校にとって非常に自信となったことであろう。この経験を生かして頂いて優勝を勝ち取ってもらいたい。内田監督の胴上げされる姿を見たいものである。
須河内
【男子ソロで準優勝の須河内・芦澤ペア】

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【出艇前のエール・部員も多いので圧巻である】


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