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2014-07-22 11:00 | カテゴリ:インターハイ・FJ・420
今年も高校ヨット日本一を決定する季節がやってきた。
『第55回全国高等学校総合体育大会ヨット競技』が、今年はセーリングのメッカ・神奈川県藤沢市江の島ヨットハーバーを舞台に開催される(8/4は開会式・トライアル、レースは8/5~8)。毎年、高校日本一を決める大会であることから、各方面から注目され、今年も熱きドラマが生まれることであろう。
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【江の島でのインターハイは、な・なんと33年ぶりの開催!(全日本FJより)】


※過去5年のインターハイ上位入賞校と通算優勝実績
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※【ソロ・デュエット方式では最後のインターハイ】

今年のインターハイを語る上で、この件については取り上げなくてはならないだろう。皆さんもご存知の通り、現行の競技方式「FJ級ソロ・デュエット」としては最後の大会となる。1993年土浦大会から採用され、22回目となる今大会まで実施されてきた。そこで簡単に足跡を振り返ってみるとしよう。

スナイプ級が廃止され、FJ級一本化となった1993年土浦大会では、いきなり快挙となる記録が生まれる。地元「土浦日大」が男女ソロアベック優勝を果たす。男子は後にアテネ五輪銅メダリストとなった「関 一人」氏であり、女子では後にナショナルチームで活躍した「井嶋 千寿子」さんであった。以後、アベック優勝はソロ・デュエット双方とも出ていない。
また男子デュエットでは、地元「霞ヶ浦」が優勝、メンバーの中には後に関のクルーとなりメダリストとなった「轟 賢二郎」氏の姿もあった。

ただこの時、新しい競技方式には関係者から疑問の声が上がっていたのは事実である。特にデュエットについては2艇以上参加していなければ上位にくることが無かったり、ソロ・デュエット双方の「優勝の価値」についても釈然としない部分があったと思われる。
しかしながら、それまでスナイプ・FJ各1艇計2艇までしか出場できなかったのが、(予選を通過すれば)最大3艇までが出場できるようになったことは、選手達にもチャンスが広がり、今となっては評価できることは事実であった。

翌年1994~1996年にかけて、ある大記録が生まれる。女子デュエット3連覇を果たした「博多女子」(福岡)である。同校はまさに女子の強豪校として君臨し、通算記録も女子トップの8勝と輝かしい記録が残っている。しかし学校の方針などにより2009年和歌山大会を最後に廃部、非常に残念なニュースであった。

また廃部に関連して、主に静岡県ジュニアセーラー卒業後の受け皿ともなっていた男女通算8勝の「三ケ日」(静岡)も、学校統合の影響により、2012年度を最後に活動停止となってしまった。ちなみに三ケ日といえば、特に高橋3姉弟妹(礼子・洸志・友海)が思い出される。それぞれがソロ優勝を成し遂げるなど(友海は1993年以降女子初の連覇)、素晴らしい記録が残っている。

このような記録に残る強豪校がなくなっていったのはある意味異常である。他の競技では考えにくいことではないのか?様々な事情があるにせよ「ヨット競技」自体に対する問題が多数含まれているような気がしてならない。

90年代で活躍した選手には、2008年北京五輪男子470級代表であり、次回のリオ五輪でも最有力候補の「松永 鉄也」氏(清風・1997年デュエット優勝)や、2004年アテネ五輪女子470級代表の「吉迫 由香」さん(鈴峯女子・1996年ソロ優勝)も含まれ、(関を含め)ジュニアセーラーが本格的に台頭、席巻してきたのは紛れも無い事実だろう。

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【中村三陽高・唐津インターハイでのミーティング風景、北方 貴紀監督(右奥)も指導方針にブレがない優秀な指導者、昨年も見事な采配でソロ優勝を勝ち取った】

その後1999年には、現在男子FJ界でリーダーとなっている高校が初優勝を果たす。そう、1995年創部の「中村学園三陽」(福岡)である。ソロ優勝・準優勝、そしてデュエット優勝の完全優勝は史上初であり、衝撃的な出来事であった。その後も、昨年までに、デュエット3連覇を含む14回のソロ・デュエット優勝と、これは男子タイトル数の3分の1にあたる数字であり、まさに驚異的な記録である。
この頃からは定かでないが、2艇以上の出場なら比較的上位を狙いやすいデュエット競技を重視するチームが多くなってきたことも、三陽が出現したからに他ならないと言えるだろう。

同校で評価すべきなのは、優勝数もさることながら、ジュニアセーラー卒業後の受け皿として、全国から積極的に受け入れたことである。大分前にも述べたことがあったが、特に神奈川県のジュニアセーラーは、地元の高校ヨット部に入りたくても入りにくい特殊な事情があり(※公立高校ヨット部が存在しない、私立でも中高一貫校や難関校であり、女子については、入れるヨット部すら存在しない)、そのような点からもセーリング界に大きく貢献していると言えるのではないだろうか?
実際、卒業後も各大学ヨット部で活躍している選手が多く、きっちり鍛えられているのが良くお判り頂けると思うのである。
今年2014年は同校ヨット部20周年であり、華を添えるべく、優勝候補としてさらなる記録更新を狙う。

この流れは三陽だけでなく、1999年にモスクワ五輪470級代表・三船 和馬氏が創設した「福岡第一」(男女通算5勝)や「玄海セーリングクラブ」(唐津西・男女通算13勝)にも波及し、21世紀に入ってからはタイトルも九州勢たらい回しの状況が続くようになるのである。

実際、上記過去5年の記録をみても、男女20タイトルのうち15回が九州勢と圧倒している。優勝した各校指導者の顔ぶれを見ても極めて優秀な方々ばかりである。まさにヨット界の発展を願って指導されているのは共通点であり、敬意を表する次第である。

また九州勢だけでなく、各地にヨット経験者の教師が増えたことも喜ばしい限りであるが、まだまだ不足しているのが現状だろう。今後も各県連などが中心になってもっと増やしていくことが、高校ヨット界を発展させる為には重要であると思うのである。

簡単に足跡を振り返ってみたが、オリンピック代表を多数輩出しているこの大会は、ある意味オリンピックへの登竜門であることと、高校ヨットがユース世代にとって、まだまだ重要な位置を占めているのは紛れもない事実であろう。レギュレーションが変わっても、この伝統が今後も引き継がれていくことを強く願い、肝心の本題へ入ることにする。


つづく

※江の島インターハイ実施要項



※1993年以降、高校ヨット部出身のオリンピック代表!

・関 一人    (土浦日大高・2004年アテネ五輪男子470級銅メダリスト)
・轟 賢二郎   (霞ヶ浦高・ 2004年アテネ五輪男子470級銅メダリスト)
・宮井 祐治   (霞ヶ浦高・2000年シドニー五輪男子470級代表)
・吉迫 由香   (鈴峯女子高・2004年アテネ五輪女子470級代表)
・松永 鉄也   (清風高・2008年北京五輪男子470級代表)
・上野 太郎   (西南学院高・2008年北京五輪男子470級代表)
・石橋 顕    (修猷館高・2008年北京五輪49er級代表)
・牧野 幸雄   (碧南高・2008・12年北京・ロンドン五輪49er級代表)
・原田 龍之介  (長崎海星高・2012年ロンドン五輪男子470級代表)
・吉田 雄悟   (唐津西高・2012年ロンドン五輪男子470級代表)
・田畑 和歌子  (福岡第一高・2012年ロンドン五輪女子470級代表)

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