2015-09-08 15:30 | カテゴリ:インカレ
学生全日本戦線初戦である「全日本個人戦」は、滞りなく終了し、第二弾である『第24回全日本学生女子ヨット選手権大会』が、シルバーウィーク期間中の9/19~21に女子インカレの聖地「葉山港」を舞台に開催されようとしている。
D1409220521.jpg
【昨年23回大会のレース風景】    ※この記事全ての写真は羽田氏より

この大会は第一回大会より、日建リース工業㈱がスポンサードされている特別なレースとなっている。昨年は様々な問題を指摘させて頂き、その声が届いたのかどうか?は定かではないが、470級は規定数を超える36艇、スナイプ級が32艇のエントリーとなったことは、誠に喜ばしい限りであるし、これならスポンサーに対しても格好はつくことだろう。

※3日間最大8レースで争われるが、今年より個人戦同様6レース成立以上1カットが導入され、より白熱したレースが期待できるであろう。早速展望させて頂くことにする。

※全日本女子インカレ過去5年の優勝チーム一覧
無題2

※この5年間で最も輝いているのは、やはり関西学院大が総合4勝と圧倒しており、現在の女子インカレ界をリードしているといえる。

また昨年、スナイプ級で2人目の連覇となった持田由美子(日本大)がレジェンドの仲間入りを果たしたのは記憶に新しいだろう。



※【470級の展望と解説】 (36艇エントリー)

※470級4人目の連覇達成となるのか?
D1409270977.jpg
【昨年は最終レースで逆転!連覇を狙う・松浦/関ペア(関西学院大)】

昨年大会では混戦模様の470級を制したのは、「関西学院大」の松浦朋美/関友里恵(4年・長崎工業/3年・高松商業)であった。今年も同一コンビで出場であり、470級4人目の連覇を懸けて臨むことになる。先日の全日本個人戦にも出場しており、もちろん今大会も彼女たちがレースの中心になると思われるが、対抗できる勢力を順を追って紹介することにする。

※最大のチャンス到来か?
D1409271295.jpg
【昨年の雪辱を晴らせるのか?昨年準優勝の長堀/武井ペア(慶應義塾大)】

昨年、タイトル獲得目前でありながら逆転準優勝と涙を呑んだ「慶應義塾大」の長堀友香/武井裕子(4年・青山学院/4年・慶應女子)だが、関東春女子インでは準優勝、先日の秋イン(全日本予選)では他を圧倒し、今年は堂々と優勝候補に名乗りを挙げたと言えるであろう。

長堀は全日本個人戦には進出できなかったのは残念だったが、武井は中嶋のクルーとして関東個人戦で優勝しており、自信もついたことだろう。秋インで初優勝した勢いのままに同校初の女子インカレ制覇となるのだろうか?

※今年実績№1コンビは?
DSC_6923_convert_20150908150657.jpg
【破竹の勢いで女子インカレ制覇となるのか?市川/永松ペア(早稲田大)】

そして今年突如現れた注目株であるのが「早稲田大」の市川夏未/永松瀬羅(3年・早大本庄/3年・別府青山)だ。春インカレでは長堀を破り初優勝、江の島オリンピックウィークでは松浦を上回る。秋女子インでは長堀に負けはしたものの、先週の全日本個人戦では女子ペア最高の7位と高レベルなのをアピールした。

元々市川は、2009年ブラジルOPワールド出場経験者であり、その選考レースでは現在チームメイトでもあるあの岡田奎樹を破ってのトップ通過を果たした実力者なのである。高校時代はブランクがあったものの、大学入学後はトップレベルの選手達に囲まれ、その素質が一気に開花したといえるのではないだろうか?クルーは様々なレース経験をし、定評のある永松であるのは心強いだろう。一気に優勝候補筆頭に躍り出たのは間違いない。

※三強に続く勢力は?
D1508160118_convert_20150908013655.jpg
【今年は入賞を狙う・新谷/小松ペア(日本大)】

その長堀・市川に続くのが秋イン3位となった「日本大」の新谷つむぎ/小松日向(3年・横浜創学館/1年・別府青山)となるだろう。春インでは結果は出せなかったものの、きっちり3位入賞できたことは、ルーキー小松とのコンビも合ってきた証拠ではないだろうか?その実力を発揮できるのかが上位進出のポイントとなるだろう。

N1508150722_convert_20150908015640.jpg
【今年はさらに上を狙う林/木村ペア(明海大)】

N1508150976_convert_20150908112712.jpg
【昨年は大健闘の又村/澤田ペア(明海大)】

昨年の全日本女子では2艇入賞した「明海大」からは、ルーキーながら昨年4位入賞と健闘した又村 優/澤田しおり(2年・大湊/4年・大島海洋国際)と6位入賞であり、ジュニアワールド2年連続日本代表の林 優季/木村沙耶佳(3年・羽咋工業/3年・磯辺)であるが、今年は上位進出してもおかしくないのだが、決め手に欠ける状況だ。但し、この2艇は力を十分に発揮したならば、波乱も起こせる今シリーズのキーマンであることは間違いないだろう。

D1409270914.jpg
【順風域までならチャンスか?平野艇(同志社大)】

そして昨年5位入賞した「同志社大」の平野若菜/黒木彩花(3年・長崎工業/2年・宮崎第一)だが、平野は先日の全日本個人戦にも出場しており実力者ではあるものの、女子インカレ特有の急造ペアなのは否めない。順風域までなら上位進出は可能であろう。

同じ近北水域からは昨年スナイプで出場し4位入賞した「立命館大」の廣田英恵/西代 周(4年・光/3年・豊中)はどうだろうか?
廣田は同校主将として奮闘しており、この大会を入賞し、団体戦予選へ向けての足がかりにしたいと思っていることだろう。果たしてどうなるのか?


そして私自身が昨年から特に出場して欲しいと思っていたのが「和歌山大」だ。関西予選では松浦に続き2位通過・本田美里/橋本美咲(4年・星林/4年・開智)のレベルは未知数ながら、入賞は狙えるのではないだろうか?後述するスナイプと併せても総合入賞は狙える位置であることから期待してみたい。

D1409271271.jpg
【九州インカレでも活躍している松田/牟田ペア(日本経済大)】

そして470級といえばやはり「日本経済大」の存在は忘れてはならないだろう。今年は団体戦でも女子スキッパー2艇であることもあり、今大会は特に注目される。昨年9位の松田のどか/牟田琴美(3年・本荘/3年・唐津西)と同13位の平岡沙希/矢田奈津美(3年・境/1年・羽咋工業)の布陣であるが、期待するならば松田といったところか?全日本個人戦には出場できなかったが、先月の九州インカレ(全日本予選)では好成績であり、全日本団体戦へ向けてもアピールしておきたい所だろう。

そして、日経大の2艇を破り全日本個人戦進出となったのは「鹿屋体育大」の仲山 好/伊藤愛梨(3年・光/1年・海津明誠)である。昨年は部員不足により出場できなかった仲山だが、高校時代から活躍しており、しかもクルーは昨年のインターハイ・国体上位である伊藤なら間違いなく上位進出可能ではないだろうか?

※ルーキー勢は?
N1508150226_convert_20150908020645.jpg
【ルーキーながらここまでの活躍は立派!足立/馬渡ペア(法政大)】

これだけ強者揃いの中で果してルーキー勢は活躍できるのか?が気になるところだが、先日の全日本個人戦に進出した「法政大」の足立茉莉花/馬渡凪沙(1年・別府青山/2年・七里ヶ浜)や「早稲田大」の元津志緒/岡田香桜(1年・長崎工業/1年・湘南)、そして「日本大」の中山由紀美/宮野菜々(1年・唐津西/1年・磯辺)辺りに期待だが、この中で今年最も好成績なのは足立である。しかも同校は総合優勝へ絡めそうな状況になっていることから要注目であろう。

※【470級結論】

女子インカレではどうしても即席コンビになりがちではあるが、実力的には早稲田・市川、慶應・長堀、関学・松浦の力が抜けているのは事実である。従ってこの三強から優勝チームが出る可能性は高いだろう。

この三強を脅かすとしたら、日大・新谷、鹿屋・仲山、日経大・松田、そしてキーマンに挙げた明海の2艇か?さらに注目としては法政・足立がどこまで上位進出できるのか?であろう。

※【470級エントリー表】
無題



※【スナイプ級の展望と解説】(32艇エントリー)

※混戦模様なのか?
D1409221734_convert_20150908112148.jpg

続いてスナイプ級の展望に入るが、昨年まではこのクラス2人目の連覇を果たした持田由美子(日本大)が圧倒的な力を見せていたが、昨年大会の470級でもそうだったように、どのチームから解説したら良いのかわからない位、混戦模様であることは明らかである。

まずは今年出場の中で、昨年入賞したチームから語らなければならないだろう。

※総合優勝の為には入賞必須?
N1508150442_convert_20150908105658.jpg
【調子に乗ったらどうなるかわからない?高橋/松岡ペア(早稲田大)】

昨年、3回のトップフィニッシュで6位入賞となった「早稲田大」の高橋友海/松岡嶺実(4年・桐蔭学園/1年・國學院久我山)ではあるが、上記の状況で6位だったことから、いかに出入りが激しかったかはお判り頂けるのではないだろうか?今年の春は9位、秋は6位とライバル達には遅れをとってはいるものの、昨年も似たような状況の中で全日本本番は爆発したのだ。

優勝となると苦しいのは事実だが、少なくとも470級では市川が優勝候補であることもあり、総合を獲る為にはいかに点数が離されないか?がポイントになるだろう。

※470級同様絶好のチャンス!
D1508160189_convert_20150908105932.jpg
【優勝へ一直線!?阿部/窪田ペア(慶應義塾大)】

ここ数年、前述した持田由美子が席巻していただけに、2番手の印象が強かった「慶應義塾大」の阿部七海/窪田明莉(4年・酒田西/4年・横浜国際)だが、今年の春インカレではようやく初優勝し、先日の秋インカレでは敗れはしたものの、僅差の3位と本来持っている力をそのままレースに出せているという印象だ。
全日本は2年次から出場しており、8-7位とあと一歩の所で入賞を逃してきた。今年は入賞はもちろん、優勝を狙える絶好のチャンスであろう。

※夢の1・2もあるのか?
N1508150849_convert_20150908110119.jpg
【いよいよ上位進出となるのか?中山/上田ペア(日本大)】

過去5年間でこのクラスにおいて3回の優勝と存在感を示している「日本大」は、持田の後を引き継ぎ3連覇となるのか?にも注目だ。470からコンバートとなった中山由佳/上田育美(3年・唐津西/2年・宮古商業)は、春インカレではトラブルRETで結果は出せなかったものの、トップフィニッシュがあったなど、インターハイ連覇の実力をようやくみせ、秋インカレでは同点準優勝ではあったが、自信を取り戻せたのではないだろうか?全日本個人戦でも女子スキッパー最高位であり、大いに期待がかかるだろう。

N1508151083_convert_20150908110243.jpg
【ルーキー優勝も十分にありえる池田/稲垣ペア(日本大)】

もう1艇は春インカレのデビュー戦で3位入賞と実力を発揮した昨年の国体シーホッパーSR級チャンピオン・池田紅葉/稲垣美穂(1年・横浜創学館/4年・海津明誠)となるだろう。秋インカレでも5位であり、彼女の実力ならいきなり優勝してしまうこともありうる逸材である。

両艇のクルーは連覇した持田のクルーを務めた稲垣・上田であるのは相当なアドバンテージだ。ひょっとすると夢の1・2なんてこともあるかもしれない期待の布陣である。

※今年は勝負の年か?
N1508151075+(1)_convert_20150908110405.jpg
【初タイトルは自信になったか?根本/石川ペア(法政大)】

秋インカレでは日大の中山と同点ながら初タイトルを獲得した「法政大」の根本彩加/石川紗葉子(3年・磯辺/3年・磯辺)もこのタイトルを獲れる絶好のチャンスだろう。このコンビも3年目であり、一昨年のルーキーイヤーはいきなりの5位入賞、昨年は振るわなかったものの、今年は一味違うのが一目瞭然である。元々このペアは高校時代から気心知れた仲であり、その点も最大の武器となるのではないだろうか?

※総合連覇の為には・・・?
D1409272494_convert_20150908111924.jpg
【どこまで上位進出できるのか?相澤/川村ペア(関西学院大)】

昨年初出場ながらトップフィニッシュもあったなど10位と健闘した「関西学院大」の相澤こずえ/川村凪咲(3年・塩釜/3年・新湊)は、同校連覇の為には重要な存在であることは間違いないだろう。関西予選ではトップ通過、全日本個人戦にも出場しているが、優勝を狙うとなると苦しいのは事実か?それでも混戦模様の中であるからして、チャンスがない訳ではない。果してどうなるのか?

※今シリーズ一番怖い存在なのか?

昨年の全日本個人戦では女子スキッパー最高位の10位とブレイクし話題になった「和歌山大」の笹川莉菜/高竹瑞恵(3年・新湊/2年・広島皆実)は初出場ながら要注目のチームだ。昨年も出場していれば入賞以上が確実だっただけに残念であった。しかし今年の和大は470と併せて計4艇出場と総合も狙える状況なだけに、このチームの活躍は重要となることだろう。

※スキッパーでの実力はいかに?
D1409272421.jpg
【今年はスキッパーに挑戦!仲山 景(鹿屋体育大)】

昨年はクルーで出場し、3位入賞と活躍した「鹿屋体育大」の仲山 景/此上友唯(3年・光/1年・星林)は、スキッパーでの実力は未知数であるのだが、クルー時のコース取りには定評があり、それを生かせたなら上位進出も可能か?今年の鹿屋は双子姉妹が両クラスでスキッパーと何かと話題になりそうだ。

※ルーキースキッパー勢は侮れない?
N1508150624_convert_20150908114141.jpg
【スナイプでのキーマンは彼女達なのかも?岸/伊藤ペア(中央大)】

前述した日大の池田を春インカレでいきなりの準優勝、関東個人戦でも上回った「中央大」の岸 祐花/伊藤未波(1年・相模原中等教育/2年・宮古)には要注目だ。秋インカレでは入賞とはならなかったものの、実力を発揮できれば波乱を起こせるチームであることは間違いないだろう。

D1508160235_convert_20150908114422.jpg
【混戦ならば・・・?花本/千葉ペア(明海大)】

さらには秋インカレで4位入賞と健闘した「明海大」の花本菜美/千葉真由子(1年・聖光/4年・気仙沼向洋)も上位と遜色なかったことから、期待のチームであることは間違いないだろう。どこまで持っている力を発揮できるのか?がポイントであるが、要注目である。


※【スナイプ級結論】

ここまで有力チームを挙げてきたが、どのチームも甲乙つけがたく、混戦&大激戦になるような気がする。しかし優勝に近いのはやはり慶應・阿部、日大・中山、法政・根本となるのではないだろうか?但しレース展開によっては、上記で紹介したチームなら優勝のチャンスは大いにあり、記憶に残るレースとなることは間違いないだろう。


※【スナイプ級エントリー表】
3.png




※【総合展望&結論】

※全日本女子初制覇となるのか?
DSC_0525.jpg
【全日本女子の470・スナイプ・総合3本の優勝旗と最優秀選手賞計4本の旗が用意され豪華!】

各校、470・スナイプ上位一艇ずつの合計得点で争われる「総合」の対象は15校あり、優勝はどこが近いのかを考えると非常に難しい。しかしスナイプで大混戦になりそうなことから、上位進出の可能性があるチームを見ていくと?

慶應義塾大、日本大、法政大、早稲田大、明海大、中央大、関西学院大、和歌山大、鹿屋体育大の9校であり、これに470級の有力校をあてはめてみれば、非常にわかりすいのではないのか?

となると470級の3強は慶應、早稲田、関学であるからして、この3校に加え、両クラス上位の可能性が高い日大までが優勝候補となるだろう。さらにこの中から優勝に最も近いのは慶應となるのではないだろうか?

同校初の全日本女子制覇となるのか?また、入賞争いも熾烈となりそうだ。

しかし470級のみで出場している日経大・同志社などが上位進出の状況になると、さらなる混戦に拍車がかかることだろう。

ただ今年からはカットレースが設けられたことから非常に僅差の勝負となることは間違いないだろうし、一つのミスが大きく勝敗に影響するのではないだろうか?と私は思う。


※史上稀に見る大激戦が予想される今大会は見逃せない!女子学生セイラーの健闘をお祈りしております。


以上

N1409230166.jpg
【優勝チームに贈られるダイヤモンドネックレス】


関連記事
スポンサーサイト

管理者のみに表示する

トラックバックURL
→http://namachan70.blog.fc2.com/tb.php/298-baacd9f3