2015-09-13 18:30 | カテゴリ:国体
※地元「和歌山県」が圧倒的な強さで天皇杯・皇后杯連覇達成!
12016620_10153113783347091_1906785091_n.jpg
【全種目入賞!連覇を果たした和歌山県選手団の皆さん】

和歌山セーリングセンターで実施されていた『第70回和歌山国体セーリング競技』は、トライアルレースが台風により中止されたものの、まずまずの風に恵まれ、10種目・予定の計60レースを消化し、閉幕した。

国体での最重要ポイントである「天皇杯・皇后杯」の行方は、地元『和歌山県』が、全種目で入賞となり、圧倒的大差で昨年に続き連覇を達成した。

※各種目の入賞者(8位まで)と優勝チームの寸評を簡単に述べてみることにする。

①【成年男子470級】(39艇)

※次世代の五輪候補に名乗りを挙げる
11209682_722976677829470_1736792731232288524_n.jpg
【激戦の470級を制した「磯崎哲也/中川大河」ペア(福岡)】 ※Manzo magazineより

①磯崎 哲也/中川 大河  (福岡)   12点(5-1-2-3-(8)-1)  
②出道 耕輔/田口 西   (長崎)   15点(2-4-4-(6)-1-4)
③岡田 奎樹/吉田 雄悟  (佐賀)   21点(7-(14)-1-2-9-2)
④市野 直毅/大矢 勇輝  (和歌山)  22点(6-3-(10)-1-5-7)
⑤元津 大地/外薗 潤平  (鹿児島)  24点(1-6-5-(8)-4-8)
⑥河合 龍太郎/小川 晋平 (神奈川)  26点(3-2-(14)-13-2-6)  
⑦村田 俊彦/土井 航平  (広島)   54点(12-10-18-(BFD)-11-3)
⑧加藤 弘章/吉永 琢磨  (滋賀)   54点(4-12-(UFD)-7-18-13)

オリンピックラスであり、国体の花形種目「成年男子470級」を制したのは、昨年学生ながら準優勝の磯崎/中川コンビであった。
2日目に有力チームがUFD・BFDなどで脱落していく中、磯崎/中川とこちらも好調だった出道/田口(長崎)の最終決戦となり、磯崎のトップフィニッシュで文句なしの優勝となった。

このペアは日本経済大OB・現役コンビであり、スキッパーの磯崎はクルーも一流のマルチプレイヤー。それに加えクルーの中川は和歌山県出身(星林高OB)ともあってか、今シリーズ有利に働いたか?

この凄いメンバーの中で優勝できたのは本人達にとってかなりの自信になったことだろうし、東京五輪代表候補に名乗りを挙げたと言えるのではないだろうか?今後の活躍にも期待である。



②【成年男子レーザー級】(44艇)

※若い世代が初代チャンピオンに輝く!

①北村 勇一朗   (静岡)       14点(3-1-3-5-(6)-2)
②永井 久規    (愛知)       15点(1-2-5-3-(8)-4)
③南里 研二    (三重)       19点((8)-5-2-8-3-1)
④瀬川 和正    (鳥取)       22点(7-11-1-1-2-(RET))
⑤樋口 碧     (神奈川)      24点((13)-4-7-7-1-5)
⑥前田 博志    (広島)       27点(6-8-4-4-5-(15))
⑦谷口 斉謙    (和歌山)      30点(2-3-6-11-(12)-8)
⑧大塚 邦弘    (東京)       31点(5-6-(18)-6-4-10)

今年からレーザー級に統一された同クラスでは、国体4勝の実力者・永井久規(愛知)がシリーズリーダーだったものの、最終レースで逆転し優勝したのは、若手のホープ・北村勇一朗(静岡)がレーザー級初代チャンピオンに輝いた。一方、3連覇を狙う南里研二(三重)は、序盤から出遅れ、3位に敗れた。

北村は、ユース時代からシングルハンド一筋のセイラーであったものの、少年時代は強敵に跳ね返されていたが、昨年の全日本インカレ個人戦シングルクラスで優勝、そしてレーザーユースワールドでも健闘し、メキメキと力をつけて今回の優勝だ。しかもオリンピック代表を狙う南里やスペシャリスト永井を破ったのは、価値ある勝利だろう。まさに次世代の五輪候補が誕生した瞬間であろう。



③【成年男子国体ウインドサーフィン級】(40艇)

※国体セーリング優勝記録更新!

①富澤 慎     (新潟)        7点(2-1-(9)-1-2-1)    
②尾川 潤     (和歌山)      12点(1-2-(6)-3-4-2)  
③鳥取 雅嗣    (山口)       20点(8-3-1-2-6-(12))    
④福村 拓也    (愛知)       23点(6-(9)-5-6-1-5)    
⑤黒石 勇次    (大分)       29点(9-(19)-4-5-3-8)    
⑥山本 遼     (大阪)       32点(4-(11)-3-9-5-11)
⑦倉持 大也    (東京)       34点(3-4-14-4-(UFD)-9)
⑧山崎 大輔    (神奈川)      36点((21)-5-2-7-8-14)

既に国体7回の優勝を飾っているリオ五輪代表の富澤 慎(新潟)が2度目の3連覇&8度目の優勝と、自身の記録を更新した。
しかし今回はプレ五輪時の怪我により本調子ではなかったはずである。普通なら五輪へ向けて回避してもおかしくない所を出場したのは、本人にとって重要な大会の位置づけなのだろう。本当に立派だと思うし、是非五輪本番でも好成績を獲れるよう頑張って欲しいと思うのである。



④【成年女子セーリングスピリッツ級】(29艇)

※同級初の3連覇達成!
11992139_722958794497925_1655317183_n.jpg
【地元で3連覇達成の「宮川 惠子/栗栖 佐和」ペア(和歌山)】

①宮川 惠子/栗栖 佐和  (和歌山)   9点(2-(4)-1-1-1-4) 
②後藤 沙季/岩下 沙織  (大分)   21点(6-8-2-3-(12)-2)
③河合 由香/松原 なぎさ (大阪)   24点(1-2-(16)-8-7-6)
④平岡 沙希/西尾 知美  (鳥取)   24点(7-3-4-(11)-5-5)  
⑤矢口 梨絵/馬渡 凪沙  (神奈川)  25点(5-1-3-5-11-(20))  
⑥山本 佑莉/安田 真世  (福岡)   25点(4-9-(10)-7-2-3)
⑦重 由美子/宮崎 歩美  (佐賀)   34点(3-(13)-9-4-8-10)
⑧高橋 友里/田村 愛子  (広島)   37点(8-6-7-12-4-(15))  

このクラスでは史上初の3連覇を狙う宮川惠子/栗栖佐和(和歌山)は、最終レースを残し優勝と文句なしの勝利であった。
このペアは日大OGコンビであり、宮川は全日本女子インカレでも優勝したことのある実力者。栗栖は地元和歌山県出身(星林高OG)であり、3連覇を達成したのもさることながら、地元で勝利できたことがより嬉しいのではないのか?

今回で一区切りをつけるかと思われるが、是非可能なら来年以降も記録更新にチャレンジして欲しい。本当に見事な優勝であった。



⑤【成年女子レーザーラジアル級】(24艇)

※DNC優勝で初代チャンピオンに輝く!

①多田 桃子    (和歌山)       6点(1-1-1-2-(3)-1)    
②蛭田 香名子   (愛知)       11点((DSQ)-4-3-1-1-2)     
③佐藤 麻衣子   (福岡)       23点(5-5-2-4-7-(16))     
④石川 智香    (千葉)       26点(6-2-8-3-(9)-7)
⑤多田 緑     (佐賀)       28点(2-(9)-6-5-6-9)
⑥村山 仁美    (東京)       28点(3-8-7-7-(10)-3)
⑦池田 紅葉    (神奈川)      29点(14-3-4-6-2-(DSQ))
⑧松永 貴美    (岐阜)       30点(8-7-5-(9)-4-6)

まさに圧勝であった。高いレベルでスコアを安定させ、最終レースを残し優勝を決めたのは地元期待の多田桃子(和歌山)であった。少女SR時代には連覇(2009~2010)を飾っていたものの、意外にも成年になってからは今回が初優勝だったのだ。それだけ周囲の期待値が高いことをお判り頂けるのではないだろうか?
この初優勝を機に世界へ羽ばたいて欲しいと私は願っている。



⑥【成年女子国体ウインドサーフィン級】(22艇)

※4回目の優勝は史上2位の記録!

①小嶺 恵美    (愛媛)        6点(2-1-1-1-1-(3))
②須長 由季    (東京)       11点(1-(8)-2-3-4-1)     
③小菅 寧子    (新潟)       11点((3)-2-3-2-2-2)      
④小島 真理子   (和歌山)      22点((9)-5-6-4-3-4)    
⑤錬石 恵子    (埼玉)       25点(4-3-7-6-5-(10))
⑥堀川 智江    (神奈川)      27点(6-6-5-5-(8)-5)    
⑦太田 真由    (滋賀)       30点(5-(10)-4-7-6-8)
⑧原 百花     (兵庫)       35点(8-4-(14)-9-7-7) 

※3強の争いと思われたこのクラスでは、2010~12年千葉―山口ー岐阜と3連覇を果たした小嶺恵美が4回目の優勝を果たした。
現在彼女は2017年に開催予定の愛媛国体へ向けて愛媛県へ移籍し、規定によりこの2年間は出場できなかったが、早速の優勝。しかも五輪候補の須長やこのクラス5回の優勝記録を持つ小菅を破っての勝利、しかもDNC優勝である。また、2度目の3連覇へ向け来年も活躍するのはほぼ間違いないだろう。



⑦【少年男子420級】

※史上稀に見る名勝負!
11998447_722958574497947_370488392_n.jpg
【インターハイに続き二冠達成の「松尾虎太郎(右)/三浦 匠」(山口)】

①松尾 虎太郎/三浦 匠  (山口)   10点(2-1-5-1-(8)-1)   
②高山 大智/中野 翔太  (和歌山)  10点(1-(6)-1-2-1-5) 
③榊原 健人/坂本 大成  (佐賀)   18点(3-2-(10)-5-6-2)
④西村 宗至朗/平井 徳輝 (大阪)   22点(4-4-8-3-(11)-3)
⑤藤野 流星/柴田 桂佑  (福岡)   23点(5-(8)-3-6-5-4)
⑥高宮 豪太/樫本 達真  (神奈川)  24点(6-3-2-7-(10)-6)
⑦加藤 卓 /向口 瑠袈  (岩手)   40点(9-13-(15)-4-7-7)
⑧新田 大貴/原田 聖也  (鳥取)   40点(7-10-(20)-8-4-11)

※インターハイに続き、二冠達成となったのは、2年/1年コンビの松尾/三浦(山口)だった。今回は420ワールド優勝の高山大智/中野翔太(和歌山)が意地をみせ、優位な展開であったが、最終レースの勝負所で松尾/三浦はトップフィニッシュし、高山のフィニッシュを待つことになった。高山は4位以内で優勝だったのだが序盤から遅れ、必死の追い上げをみせる。しかし5番手フィニッシュとなる。この時点で同点だったのだが、タイを解消(カットレースを除く)するとこれまた一緒。従って最終レースで上回った松尾/三浦に軍配が上がる。これはまさに名勝負だろう。

しかし2年生でのインターハイ・国体二冠は、21世紀初頭に活躍した高橋洸志(静岡)や、最大のライバルであった石川裕也(茨城)でも達成できなかった凄い記録である。しかも初代チャンピオンであり、まさにレジェンドとなった。

また敗れたものの、今回の高山/中野は、地元の意地を見せたといえるであろう。今年の彼らは日本の420界いや日本セーリング界にとって新しい歴史を切り開いた選手として拍手を送りたいと思う。是非、オリンピック選手を目指し頑張ってほしい。



⑧【少年男子レーザーラジアル級】

※国体セーリング史上初の中学生優勝!

11992615_722963781164093_536253088_n.jpg
【とんでもない記録を達成した「花田義弘」(山口)】

①花田 義弘    (山口)       10点((3)-1-3-2-3-2)
②矢野 伸一郎   (和歌山)      15点(5-(8)-1-7-1-1)
③豊島 以知朗   (広島)       15点(1-(15)-6-3-2-3)
④高山 颯太    (神奈川)      21点(2-2-4-4-(11)-9)
⑤岩城 海都    (鹿児島)      22点((10)-4-2-6-5-5)
⑥杉浦 涼斗    (愛知)       32点(4-6-5-2-(17)-15)
⑦椎木 秀映    (鳥取)       34点(6-3-13-(23)-8-4)
⑧蜂須賀 晋之介  (茨城)       37点(7-9-7-(16)-6-8) 

※2連覇を狙う地元期待の矢野伸一郎(和歌山)は、序盤から早くも優勝戦線から脱落、その中で優勝したのは、な・なんと中学生セイラーの「花田義弘」(山口)であった。トップ1回を含む全て3位以内と最終レースを残し優勝を決めるなど高校生を蹴散らしたのだ。まさに文句なしの偉業達成である。

中学生の優勝となると、山口国体SS級で小泉維吹がクルーとしては制覇してはいるものの、ヘルムスマンとなると史上初の快挙である。写真をみてもお判りの通り、身長は180cmを超える立派な体格であり、将来が期待される選手になることは間違いないだろう。    



⑨【少年女子420級】

※女子でもインターハイに続き、二冠達成!
11863407_723271094466695_2419002394496269599_n.jpg
【こちらもインターハイ・国体二冠達成の「宇田川真乃/齊藤由莉」(茨城)】

①宇田川 真乃/齊藤 由莉 (茨城)   10点(3-2-(8)-1-2-2)  
②田中 美紗樹/高野 芹奈 (和歌山)  11点(1-1-(OCS)-2-1-6)
③増本 澄子/姫野 紗采  (佐賀)   20点(5-6-2-4-3-(9))
④松本 桃果/多田 彩乃  (香川)   23点(4-5-1-6-(DSQ)-7)
⑤赤嶺 華歩/丸山 南美  (大分)   31点(2-7-(OCS)-12-7-3)
⑥花井 静亜/水谷 遥香  (岐阜)   32点(6-4-5-(13)-5-12)
⑦石井 茜 /盛田 冬華  (千葉)   36点((14)-12-10-5-4-5)
⑧池淵 砂紀/田村 愛海  (鳥取)   39点(9-13-4-3-10-(20))

※男子の松尾/三浦の二冠に続き、女子でも「宇田川真乃/齊藤由莉」(茨城)が最終レースで逆転し、二冠達成となった。
男子同様、今シリーズは田中美紗樹/高野芹奈(和歌山)が完全に上回ってたかと思われたが、最終レースの攻防で明暗がわかれたのだ。特に最終上下でコース取りが運命の分かれ目であった。

このチームはインターハイでも語り尽してしまったので、改めて紹介はしないが、勝負ポイントでは必ず強いレースを見せるのが特徴であり、日を追うごとにレベルアップしているような印象も受けるのだ。
ただ、男子の松尾とは違い、今大会でクルーの齊藤は引退だ。宇田川にとってはここからが正念場である。来年は果たしてどうなるのか?は今から楽しみだ。



⑩【少年女子レーザーラジアル級】

※昨年の雪辱を晴らす!
11998770_723255221134949_1885185361_n.jpg
【少年女子同級で初代チャンピオンに輝いた「菅沼汐音」(千葉)高校1年生での制覇!】

①菅沼 汐音    (千葉)        9点(1-3-2-(4)-1-2)    
②池田 樹理    (東京)       12点((4)-1-3-3-2-3)    
③荒木 陽菜    (佐賀)       22点(3-2-1-11-(12)-5)    
④佐藤 春菜    (神奈川)      30点((10)-6-10-1-9-4)
⑤新田 そら    (三重)       31点(7-6-(19)-2-10-7)
⑥植田 望裕    (北海道)      33点(6-4-6-(14)-7-10)    
⑦小屋 英美里   (山梨)       34点(2-9-5-13-5-(14))
⑧赤松 里彩    (和歌山)      35点(11-8-8-7-(DSQ)-1)

※昨年も中学生ながらシリーズをリードし「初の中学生制覇なのか?」と話題になった菅沼だが、惜しくも準優勝と涙を呑んだが、今年は強いレースで優勝を果たした。昨年の雪辱を晴らしたと言えるが、まだ高校1年生なのだからその精神力には脱帽である。
男子の花田に続き、凄い選手が出てきたものだ。

彼女は、千葉県内でも学力トップである渋谷教育学園幕張高校に通う才媛であるのも驚きであったが、その頭脳を生かし、セーリングに発揮しているといえるだろう。現在主に4.7で活動しているが、どんどんラジアルに挑戦し、五輪を目指して欲しいと思っているのは私だけでないだろう。是非頑張って頂きたいと思う。



※今大会総括
12002086_722856794508125_8271448209507575564_n.jpg

JSAFとしても重要視していた転換点ともなった今大会だったが、全60レース全て消化できたことは素晴らしい大会になったのは間違いないだろう。これにはインターハイ・国体連続開催となった和歌山県関係者皆さんの頑張りが大きかったといえるのではないだろうか?これは表彰に値する総合運営だったと思われる事案である。

また、情報ツールはインターハイと同様に満足できるものであった。会場にいなくとも手に取るように把握できるのは本当に素晴らしいと思う。来年以降も引き継いで欲しいと思うのである。

※来年は岩手県での開催となり、セーリング競技は宮古市にある「リアスハーバー宮古」での開催となる。復興した同ハーバーでのビッグレースであることから話題になることだろう。是非成功することを私は願っている。


以上

sailing_kiichan_convert_20150905211750.jpg



関連記事
スポンサーサイト

管理者のみに表示する

トラックバックURL
→http://namachan70.blog.fc2.com/tb.php/299-c5d76278