2015-11-10 02:00 | カテゴリ:インカレ
全日本インカレ80回記念大会は、前評判通り早稲田大学の総合2連覇で幕を閉じた。果たしてレース内容はどうだったのだろう?まずはレース推移をご覧頂くことにする。
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【連覇を達成した「早稲田大」が喜びに浸る】 ※Manzo Magazineより



※【レース推移】

11/5(木)  天気・晴れ  最高気温20℃

レース初日は、第①レースが午前中にスタートはしたものの、いつ風が無くなってもおかしくない状況。スナイプは途中でノーレース、470はアウターループ2上でコース短縮となったのだが、運営の不手際により一旦N旗を揚げてしまうミスもあり(結果的に)5艇が救済されることとなった。
このレースは王者早稲田がまずまずの順位で推移していたものの、フィニッシュ寸前で大きく左へシフトし大幅に順位を上げ、1-2-9の11点で連覇へ向けて好スタートを切る。以下日大・関学・同志社が続く。この3校は好レースだったものの、前述の案件により大幅に順位を落としてしまった日大1艇・同志社2艇・関学1艇が救済された。

11/6(金)  天候・晴れ  最高気温22℃

一度は出艇したものの、無風となってしまい午前はハーバーバックとなる。午後になんとか両クラス1レースのみ実施となる。
470級第②レースは、首位早稲田が46点で堅くまとめたものの、3艇アウターよりスタートがきれいに決まった関西学院大が1-2-10の13点で逆転首位に立つ。以下早稲田・同志社そして前日の案件で樋口艇が救済された慶應大が続く。

スナイプ級は1-4でコース短縮となる位、風が弱くなってしまう。しかも14艇がブラックで失格となり、波乱の幕開けとなるも、その中で慶應が佐藤艇のトップフィニッシュを始め、14-15の30点で首位発進、そして王者早稲田が2-5-32の39点で続いた。

(2日目までの総合順位)

①早稲田大    97点
②関西学院大  126点
③慶應義塾大  150点
④同志社大   168点

11/7(土)  天候・晴れのち曇り  最高気温20℃

週末ともあってか、ハーバーには多数の人が溢れ、観覧艇・支援艇合わせて100を超える盛況ぶり。しかしここまで470級2レース、スナイプ級1レースしか成立しておらず、最初の予告信号も30分早まる。勝負の分かれ目となる3日目は470級2レース・スナイプ級3レース実施。

470級は第③レースでまたしても2位早稲田が2-5-9のオールシングル、第④レースも3-11-30の44点と堅くまとめ、関学を逆転し、32点差へと広げる。しかし前日3位の同志社は、第③レースで渡辺艇がUFDと痛恨の100点超え、前日4位の慶應も42-65と3位へは浮上したものの、首位早稲田とは既にダブルスコアと大きく離され、残りレース数を考えれば早稲田・関学一騎打ちの様相となった。
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【全日本インカレ4例目となるパーフェクト達成の慶應スナイプチーム】

スナイプ級は初日首位に立った慶應が、第③レースにおいて全日本インカレ4例目のパーフェクトを達成し、海上に衝撃が走る。
前日2位の早稲田は41-95-55と首位慶應に40点差となるもそのままキープ。3位には第①レースでBFDと苦しい発進となった鹿屋体育が23-46-33と理想的なスコアにまとめ大きく浮上。4位には第④レースで意地を見せた同志社が続く。2~4位の点差は僅か13点であり、優勝争いは以上の4校に絞られた。

(3日目までの総合順位)

①早稲田大   332点
②慶應義塾大  404点(+72)
③同志社大   460点(+132)

※早稲田が他を離す展開。72点差は逆転の可能性はあるものの、レース数を考えると早稲田の連覇の可能性が高まった。

11/8(土)  天候・雨   最高気温15℃

最終日もできる限りレースを実施したいとの思いから30分早めてのスタート。スムーズなレース進行により3レースを実施。しかし相変わらず風は弱い。

470級優勝は早稲田なのか?それとも関学なのか?点数は僅か32点差。第⑤レースでは神木艇が4回目のトップフィニッシュを始め13-22と続き36点に対し、首位早稲田は12-27-35の74点と苦しいレースとなり逆転される。
しかし続く第⑥レースではお返しとばかりに、早稲田が2-7-10の19点と完璧なレースをみせ、68点を叩いてしまった関学に対し43点差の再度首位に立つ。これで決まりかと思われたが、最終第⑦レースでは衝撃の結末が待っていたとは・・・。

逆転優勝を懸ける関学は、神木・山本が1・2体制、松浦も34位まで上がり、37点に抑える。一方早稲田は2艇が後方となり苦しいレースとなる。特に市川艇がなかなか上がってこれない。結果9-22-51の82点となり、関学が僅か2点上回り、逆転優勝となった。
そしてこの日気を吐いたのが日本経済大であった。第⑥レースのオールシングルなどにより3位へ浮上となり、終了した。

スナイプ級では第⑤レースにおいて鹿屋体育大が35点で抑えたのに対し、首位慶應は74点を叩き、僅か3点差まで迫られる。3位早稲田も87点を叩き、クラス優勝が苦しい状況となる。
続く第⑥レースでも鹿屋の勢いは止まらない。今度は川村艇のトップフィニッシュを始め12-14と僅か27点に抑えたのに対し、慶應も悪くはなかったものの首位を明け渡してしまう。最終レースでも鹿屋は優勝へ向けて大驀進!元津艇の2回目のトップを始め1-8-17の26点と完璧なレースを見せた鹿屋体育大が文句なしのチャンピオンとなった。

2位・慶應、3位・早稲田と思われたが、両者でプロテストがありその結果、慶應が失格し、早稲田が2位となり終了した。

注目の総合は、470級第⑥レースで慶應が痛恨のUFDもあり、この時点で早稲田の連覇がほぼ確定となる。準優勝には470級優勝と最終日にスナイプ級がオールシングルのレースなどで5位まで上がってきた関西学院大、3位には同志社大の結果となった。


※以上レースを簡単に振り返ってみたが、総合連覇を果たした早稲田大勝利の要因は何だったのだろうか?私見を含めて述べたいと思う。

※総合優勝のみを意識したレースプラン
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【スーパースター岡田奎樹/岩井俊樹ペアの個人成績2位はさすがである】

昨年の小戸大会では派手な勝ち方をし、今年は地味な勝利のように思えるが、関口功志監督は「総合優勝のみで良い、クラス優勝はあくまでもおまけ程度に過ぎない」と公言し、その戦い方に全くブレはなかった。昨年あれだけの派手な勝ち方をすれば普通なら「2年連続完全優勝!」と言ってしまいそうだが、あくまでも謙虚だ。今年も過去の失敗を基に完成された勝利の方程式を忠実に実行しているのが随所にみられた。

①英語は絶対NG

これは当ブログでも散々言ってはきたが、今回総合入賞校の中で英語がなかったのは早稲田だけだ。これだけでも随分違うのは明白なのである。

②絶対無理はしない

スタート時でも決して無理はしない・ケースなどでも回る勇気なども徹底されている。例を一つ挙げたならば、スタート時に下ピンエンドで小泉艇が神木艇に弾き飛ばされているシーンがあった。お互い昨年と今年の個人戦チャンピオンである。これだけの選手なら意地を張ってしまいそうな感じになってしまいがちだが、冷静に撤退。決して無理はしないのである。

③各艇それぞれのターゲットスコアの意識付け

今回は荒れる要素が多い軽風域のレースであったことから1レース平均40~50点を意識し、各艇の力量に合わせたターゲットスコアを目標設定していると思われる。今回のスコア平均は470が41.9点、スナイプ級が55.1点、そして総合は48.5点と例年並だ。
力がないとできないのも事実だが、我慢も必要なのである。

※また今大会の同校は特に注目されていたのもあり、大きなプレッシャーもあったかと思うが、第①レースの470級でラッキーな側面もあったが、オールシングルで好発進、しかも今シーズン冴えてなかった主将・小泉艇がトップフィニッシュしたこと、並びに成立していていたら150点コースだったスナイプ級がノーレースになったことは、精神的にも優位に立てたのは大きかったに違いない。

他にも様々なことがあるかと思うが、それを全員で周知し忠実に実行できるのが早稲田の強さの秘密だろう。しかも初めて地元関東で勝利し、総合5勝目は名実ともに№1となった。しばらくは早稲田時代は続くことだろう。


「見事な連覇達成おめでとう!」


※またしても江の島で470クラス優勝の「関西学院大」
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【個人成績3位の山本一徹/佐野勇介ペアは優勝へ大きく貢献】

個人戦優勝・神木 聖、女子インカレ連覇・松浦朋美、そしてこの団体戦でもクラス優勝した関西学院大。今年の470級三大学生全日本タイトル全て総なめと素晴らしい結果となった。タイトルホルダーが揃い、得意の軽風域ならチャンスがあるとは思っていた。
もちろんこの優勝の立役者は神木が5回のトップによる所が大きいのだが、3番艇とみられていた山本艇が個人成績3位と素晴らしい走りをみせたこともポイントだったのではないだろうか?

堅い走りをみせた早稲田とは違い、神木が常にピンエンドを狙い、あとの2艇もまとまったレースをしたことが勝因だったのではなかったのか?とはいえ最終レースの43点差を逆転したのは、劇的な幕切れであった。

これで470級クラス優勝3回となり、強豪校としての地位は完全に確立したが、真の強豪校になるためには悲願の総合優勝をすることだろう。今回もスナイプが弱点だったが、これをどうするのか?が今後の課題といえるだろう。ここでは述べないが、大きく2つあると私は思っている。他校と比べればすぐ判る問題なのだ。選手層の厚い同校なら必ずクリアできることだろう。是非頑張って頂きたい。

※会心の勝利!「鹿屋体育大」
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【個人成績2位の元津大地/宮本竜成ペア・優勝へ大きく貢献】

今年は残念ながら片クラスのみでの出場であり、オープニングレースで川村艇がBFDとなり出遅れたものの、その後のレースでは平均31.6点の高水準のスコアを叩き出し、逆転優勝したのは見事であった。優勝できた要因とは?

元々、川村・昇両艇は、九州でも安定した成績の実力者であったことに加え、470級での実力者・元津大地を起用し、個人成績2位の活躍による所が大きい。しかも川村は江の島ジュニア出身であることもあり、彼の持っている情報を共有できたのもあったのか?また榮樂洋光監督は「軽風域ならば・・・?」とある程度自信を持っていたのもあり、展開が向いたと思われる。実際2艇の女子クルーは仲山景・此上友唯と軽量であり、この点も有利だったのではないだろうか?

しかし昨年は部員不足で両クラス出場できなかった同校は、今後どうなるかと思われたが、この優勝で自信になったことだろう。是非関学同様、総合優勝できるよう精進して頂きたい。



※今回のインカレをみて思うこと

昨年までは「インカレの課題」ということで当ブログでも問題提言してきたが、やはり両クラス72艇でのレースは多すぎな気がする。
軽風域だったせいもあったが、特に下マーク回航は大混雑のシーンも多くみられた(ゲートにしなければならないのでは?)

今回、どうやら「全日本学連会議」の中で出場校を減らす提言が出た模様だ。これはこれで良いかと思われるが、問題はその内容だ。昨年私が提言した内容では「予選出場校」ベースで計算したが、全日本学連では「分担金を支払っている大学数」をベースに計算し、出場数を減らす方向で考えている模様。これでは抜け道があるような気がしてならないのだが・・・。最終的にどのような結論になるかはまったくわからないが、どんどん意見を出し合って良い方向に向かうことを期待したい。

今回、またしても軽風域のレースとなったのもあり、本当にこの時期で良いのか?というのも感じた。これは各方面からもチラホラ聞こえてくる。自然相手のスポーツだからなんともいえないが、気温が下がる12月以降が理想だと思うのだが、問題も多い。
就職活動の問題で平成元年から夏から11月に変更されてもう27年であり、この案件も考える必要もあるのではないだろうか?


来年の全日本インカレは蒲郡で開催される。素晴らしいレースになるよう下級生諸君は練習し、一生懸命取り組んで頂きたい。
どんなドラマが待っているのか?今から楽しみである。


以上








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