2016-08-20 00:00 | カテゴリ:インターハイ・FJ・420
③【女子420級総括】
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【第②マーク回航シーン】

昨年の56回大会では、男子420級同様、女子でも2年生スキッパーによる初代チャンピオンが誕生した。その後の和歌山国体・葉山全日本420女子優勝と三冠を飾った・宇田川真乃/大橋未奈(霞ヶ浦)が連覇を達成できるのか?に注目が集まる。

果たして阻止できるチームは現れるのか?

※早速、レースを振り返ってみることにしましょう。



※【レース推移】

8/13(土)  天候・晴れ  最高気温34℃

今年は男子からではなく、女子種目からレースが組まれたのも特徴であり、レースは始まる。

第①レースでは、いきなり驚きの光景が広がる。15年ぶり出場の續木/寺脇(法隆寺国際)がトップフィニッシュ、第②レースでは、有力の石井/盛田(磯辺)がトップフィニッシュとなり、2チームが首位発進。

一方、連覇を狙う・宇田川/大橋(霞ヶ浦)は、若干苦戦気味だったものの、それでも3-4の7点で3位と好位置につけた。

※【初日第②レースまでの暫定】

①石井/盛田   (磯辺)      6点(5-1)
①續木/寺脇   (法隆寺国際)   6点(1-5)
③宇田川/大橋  (霞ヶ浦)     7点(3-4)
④池淵/福田   (境)       9点(7-2)
⑤長岡/森    (高松商業)   10点(2-8)
⑥佐々木/前川  (宮古商業)   11点(4-7)

※各水域の優勝チームがずらりと揃う。

8/14(日)   天候・晴れ  最高気温33℃

この日も女子は2レースの予定だったが、翌日のコンディションを勘案し、前倒しで3レース実施。2日目にして勝負ポイントが訪れる状況となる。

第③レースでは、1上3番手の宇田川/大橋と、2番手の石井/盛田の争いで、宇田川-石井の順で決着。

第④レースでは、今度は石井/盛田が2回目のトップフィニッシュで首位をキープも、宇田川は1上4番手から順位を上げられず。

風速も上がってきた第⑤レースでは、2上2マークからではあったが、インターハイ初の「O旗」が掲揚されるまでのコンディションとなり、この風域が得意な宇田川が圧倒。首位の石井も4位フィニッシュと粘り、カット後でも首位をキープした。

3位續木/寺脇は安定したスコアでキープも、メダル争いは混戦模様となる。

※【2日目第⑤レースまでの暫定】

①石井/盛田   (磯辺)      8点((5)-1-2-1-4)
②宇田川/大橋  (霞ヶ浦)     9点(3-(4)-1-4-1)
③續木/寺脇   (法隆寺国際)  16点(1-5-5-5-(6))
④池淵/福田   (境)      18点(7-2-(17)-2-7)
⑤小林/中野   (邑久)     22点(6-(10)-8-3-5)
⑥佐々木/前川  (宮古商業)   22点(4-(7)-4-7-6)

※カット後でも石井が首位をキープ、1点差で宇田川となり。実質2チームによる優勝争いに絞られる。

8/15(月)   天候・晴れ  最高気温36℃

前日前倒しで3レース実施したため、この日は1レースのみ実施。

第⑥レースでは、1上2番手の宇田川は連続のトップフィニッシュとなる。一方首位の石井は大きく嵌ってしまい、ついに首位を明け渡してしまう。

暫定3位の續木も大きく嵌り、宇田川・石井のメダルは確定してしまう。3位から8位までは接戦であり、最終レースの注目は、宇田川・石井のどちらが優勝なのか?また3位メダル争いも目が離せない状況となる。

8/16(火)   天候・晴れ  最高気温33℃

3点宇田川リードで迎えた最終第⑦レース、スタートより宇田川は石井を徹底マークする。これに石井は対応できず出遅れてしまい、この時点で連覇達成はほぼ濃厚となる。

このレースは福家/黒川(高松工芸)がダントツのトップフィニッシュ。2位には宇田川/大橋が入り、420級連覇達成。3位の續木/寺脇も苦しみながらも9位フィニッシュで、4位宮古商業を振り切り、メダル獲得となる。

前日7位の長岡/森(高松商業)は、3位フィニッシュで逆転5位入賞。さらには前日8位の鈴木/大嶋(日南振徳)も4位フィニッシュで逆転6位入賞を果たした。

※終わってみれば、宇田川の圧勝となったが、3~8位はそれぞれ1点差ずつと混戦であったとも言えるだろう。

続いて入賞校の顔ぶれと寸評を述べてみるとしよう。



※女子420史上初の連覇達成!宇田川真乃/大橋未奈(霞ヶ浦)
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【女子ユース界では№1!宇田川/大橋ペア(霞ヶ浦)】

結果を見れば圧勝、まさに女王の走りでの連覇達成は見事であった。ライバル石井の先行にぴったりとつけ、重要場面の第⑤・⑥レースではしっかりと連続のトップフィニッシュでついに逆転。最終レースでもシビアにライバルをマークし、決着させたのはさすがである。

宇田川に関しては語りつくしてしまったので、今更言うことはないが、さらなるレベルアップの為、朝練では日本一のレスリング部に混じり、厳しいトレーニングを積んできた。また、2年生クルー大橋もよくついてきたといえるだろう。彼女は、同高の付属中学時代からヨットを乗り始め、真剣に取り組む姿は頼もしいものがあった。昨年よりもフリーのスピードが速いのは、彼女の努力の成果なのかもしれない。

さて、インターハイでの連覇は達成した。続く岩手国体でも連覇を懸けて出場することになる。ちなみに国体少年女子種目は1975年からであり、ダブルハンド種目に関しては、スナイプ-FJ-SSそして420級と採用されてきたが、連覇はたったの1回(中山由紀美・唐津西・2013~14年・SS級※インターハイは未勝利)しかない。つまり国体も連覇すれば、インターハイ・国体2年連続優勝は史上初の快挙となる。

その大記録を達成できるのか?彼女の精神力ならあっさり達成してしまうのではないのか?そんな気がしてならない。まさにインターハイ史上、記憶に残る選手となったのは間違いない。

※連覇達成おめでとう!



※女王と真っ向から勝負し堂々のメダル獲得!石井 茜/盛田冬華ペア(磯辺)
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【堂々の準優勝!石井/盛田ペア(磯辺)】

「簡単には勝たせないわよ!」

そんな声が聞こえてきそうだった石井/盛田ペア。高校から始めた彼女達は、1年足らずで宇田川ペアを脅かす存在となっていた。昨年の関東大会では互角の勝負。インターハイ・国体ではレース経験が浅かったのもあり敵わなかったが、それでも国体は7位入賞。その後も力をつけ、一番驚いたのは先日のワールドで、ゴールドフリートに残ったことだった。スキッパーの石井は超小柄であり、クルーの盛田はまさにクルー向きの身長とまさにデコボココンビ。今回宇田川と勝負できたのは、彼女達だけだったのかもしれない。

そして今回も最後は失速してしまったものの、見事なメダル獲得となった。

磯辺女子のメダル獲得は、2010年沖縄大会デュエット3位以来6年ぶり、ソロ種目となると1991年三ケ日大会以来25年ぶりとなった。柳田章宏・石井 暢体制になってからは、初のメダル獲得となった。



※15年ぶりの出場で女子初のメダル獲得!續木茄可/寺脇夢紬美ペア(法隆寺国際)
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【同校女子初のメダル獲得!續木/寺脇ペア(法隆寺国際)】

前述したとおり、第①レースでいきなりのトップフィニッシュと周囲を驚かせた續木/寺脇ペア。その後も安定した順位で推移し、同校初のメダルを獲得した。

当ブログの記事「予選の結果と考察」でも述べたとおり、同校は以前の斑鳩高であり、2校が合併して現校名となったのである。海なし県の奈良県にあり、練習もままならない状況であるからして、長らくインターハイ出場は遠ざかっていた。

續木は兵庫ジュニア出身であり、両親も斑鳩高OBならびにコーチを兼ねる存在も、さすがにメダル獲得までは考えてなかったのではないだろうか?

高校ヨット部が年々減っている現状の昨今、このように復活・そしてメダル獲得は嬉しい限りである。さらには(内容は知らないが)何かしらのプロジェクトをOBで実行中であるらしく、今後の同校の行方が楽しみである。



※惜しくも4位入賞!佐々木香波/前川優香ペア(宮古商業)
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【地元国体に期待!佐々木/前川ペア(宮古商業)】

今回、見所があったチームはこのペアであった。①マークでトップ回航が3レースあるなど、抜群であったのだが、ほとんどのレースにおいてダウンウインドで順位を落としてしまったのが少々もったいなかったか。

ただ、稲毛ウィークより明らかにレベルアップしたのが、このレースで証明されたのではないだろうか?ダウンウインドさえ改善されれば、地元国体ではまさしく脅威の存在となることは間違いないと思う。



※2年生ペアで5位入賞!長岡叶子/森 七海(高松商業)
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【笑顔の5位入賞!長岡/森ペア(高松商業)】

第①レースではいきなり2位フィニッシュとなり、まずまずの順位で推移。ただ中盤崩れ、一度は入賞圏外となったものの、最後に粘り5位入賞を果たした長岡/森ペア。

長岡は地元高松ジュニア出身であり、昨年まではレーザー4.7で活動。そのハンドリングを生かし、2年生で入賞となった。

もちろん2年生の中では最高位であり、練習量も多い香川勢であるからして、さらなるレベルアップが期待できる逸材であるといえるだろう。来年が楽しみである。



※逆転6位入賞!鈴木身祐希/大嶋亜弥ペア(日南振徳)
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【九州優勝の意地を見せ6位入賞!鈴木/大嶋ペア(日南振徳】

九州大会で同校初の優勝に輝いたこのペアは、前半戦は動きが良くなかったが、中盤以降、本来の力を出し切り、オールシングルでまとめ、逆転6位入賞を果たした。

同校の入賞は、1993年土浦大会男子デュエット以来23年ぶりなのか?おそらく女子では初入賞だろう。

元々強豪の九州勢の中では目立つ存在でなかった宮崎勢だが、国体優勝経験もある平島 昇監督は、さらなる高みを目指し、この入賞を第一歩と捉えているのかもしれない。今後はさらに期待できるのではないのだろうか?




※このクラスでは大記録が達成される結果となった。ただ女王の卒業により、ある意味リセット状態となったのではないだろうか。
来年は混戦になるのはまず間違いないだろう。


※女子FJ級・全体総括へ続く



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