2016-09-13 15:00 | カテゴリ:インカレ
先々週の個人戦に引き続き、学生ヨット全日本第2弾は、女子学生セイラーによる華やかな祭典「全日本学生女子ヨット選手権」だ。この大会は今年で25回目となり、四半世紀を数える記念すべき大会となった。

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【昨年24回大会・470級スタートシーン】 ※この記事全ての写真は羽田氏より

第1回当時、私は大学4年であったが、関東学連加盟校の中でも女子在籍校は僅かであったことから、正直ここまで続くとは思っていなかったが、女子部員の増加はもちろん、日建・レンタコムグループによる手厚いバックアップや、関係者の努力もあり、ここまで続いてきたのだと思う。

今年のリオ五輪代表である吉田 愛(日本大)、吉岡美帆(立命館大)、宮川惠子(日本大)3名は、この大会から世界へと羽ばたいていった訳であり、セーリング界に大きく貢献しているのは間違いなく、女子学生にとっては非常に重要な大会である。

※今年も女子インカレの聖地・葉山港において開催されようとしている(9/17~19・最大8レース制)

昨年は慶應義塾大が、女子インカレ8校目の総合初優勝、クラス別では関西学院大の松浦朋美/関 友里恵ペアが470級4人目の2連覇と、新たな輝かしい記録が達成された。

しかしながらその慶應は、今年は残念ながら470級のみの出場となり、総合・スナイプ級連覇は狙えない。関学においても松浦は卒業した為、個人3連覇はないことから、ある意味リセット状態になったかと思われる。つまりスキッパーにおいては、両クラス共に優勝すれば初優勝ということになる(※今大会参加選手の中で優勝クルーは存在する。470の関 友里恵とスナイプの上田育美である)

※まずは470級からみていくことにする。



※【470級展望と解説】

※混戦模様なのか?

上記で述べたとおり、リセット状態になったと思われる470級は、今年はどうなっていくのか?やはり参考になるのは、先日の個人戦の動向や、昨年の上位チームから見ていくのが当然だろう。

※実力最上位も・・・!?
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【同校3年ぶりの470級制覇となるのか?市川/永松ペア(早稲田大)】

昨年はどの大会でも上位進出し、まさにブレイク状態であった早稲田大の市川夏未/永松瀬羅(4年・早大本庄/4年・別府青山)は、一気に優勝かと思われたが、序盤の出遅れやミスなどもあり、惜しくも3位入賞に留まるも、優勝した松浦に対抗できたのはこのチームのみであり、当然ながら今年は優勝候補筆頭に挙げねばなるまい。

ただ今年は昨年ほどの勢いはなく、成績をみても本調子ではなかったが、全日本個人戦では上昇の兆しがあり、チャンスは巡ってきたといっても過言ではないだろう。果たしてどうなるのか?

※3度目の正直なるか?
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【レース経験も豊富である林/木村ペア(明海大)】

今年の関東では2連勝(通算3勝)と好調である明海大の林 優季/木村沙耶佳(4年・羽咋工業/4年・磯辺)も十分優勝候補だ。一年次からずっとコンビを組んでおり、ジュニアワールド2年連続出場や、この大会も2年連続で入賞、そして先日の個人戦では女子最高位と優勝の手が届く所まできているのは間違いないだろう。三度目の正直で同校にとっても初制覇となるのか?

※十分チャンスはあるのか?
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【順風域なら優勝へ大きく近づくのか?新谷/小松ペア(日本大)】

この大会では昨年4位入賞であり、予選でも準優勝だった日本大の新谷つむぎ/小松日向(4年・横浜創学館/2年・別府青山)は、個人戦でもトップフィニッシュがあるレースがあるなど、元々レースセンスはある選手である。
予選でも明海とは僅かの差であり、チャンスは十分あるとみて間違いないだろう。

日大はもう一艇上位に絡める可能性大の中山由紀美/工藤彩乃(2年・唐津西/1年・芦屋)もおり、昨年は惜しくも7位と入賞とはならなかったが、全日本個人戦も出場しているなど、下級生ならではの思い切ったレースをみせると優勝の可能性まで秘めているチームである。

日大・中山同様、上位に絡める可能性がある下級生といえば法政大の足立茉莉花/馬渡凪沙(2年・別府青山/3年・七里ガ浜)となるだろう。ルーキーイヤーから団体戦でも見所あるレースも多く、要注目であろう。

※虎視眈々と狙う!
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【全日本個人戦でも10位と健闘!平野/黒木ペア(同志社大)】

近畿北陸からは、4年連続出場となった同志社大の平野若菜/黒木彩花(4年・長崎工業/3年・宮崎第一)は、一昨年5位入賞の実績があり、先日の個人戦でも明海・林に続く10位と健闘しており、十分優勝は狙えることだろう。同校初の女子インカレ制覇となるのか?

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【1・2年次は苦戦も、そろそろ開眼となるのか?山下/本田ペア(関西学院大)】

そして関西からは、松浦の後を継ぎ、クラス3連覇がかかる関西学院大からは、予選トップ通過の山下万理/本田有咲(3年・高松商業/2年・新湊)と、石川満里奈/関 友里恵(1年・広島なぎさ/4年・高松商業)の2艇で上位進出を狙う。関は史上2人目のクルー3連覇の記録がかかるも、両艇ともに優勝となると若干苦しいか?

※九州勢も強力!

女子インカレでもやはり日本経済大の存在を忘れてはならないだろう。昨年の出場はなかったが、1・2年次連続入賞の山本佑莉/牟田琴美(4年・邑久/4年・唐津西)はやはり侮れない。

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【今年は上位を狙う仲山(好)/伊藤ペア(鹿屋体育大)】

しかしながら山本を九州個人戦で上回った鹿屋体育大の仲山 好/伊藤愛梨(4年・光/2年・海津明誠)や、昨年ルーキーながら9位であった九州大の鄭 愛梨/後藤明希子(2年・芦屋国際/4年・広島大付)も上位進出を狙う。

※【470級結論】

※コンビネーションが鍵を握る!?

ここまで上位候補を多数挙げてきたが、ここ数年は必ずいた大本命が存在せず、判断に迷うが、コンビネーションやクルーレベルという観点からみれば、市川(早稲田)・林(明海)・新谷(日大)・山本(日経大)・仲山(鹿屋体育)この5チームの争いとなるのではないだろうか?

波乱があるとしたら下級生スキッパーの動向次第となるだろう。中山(日大)・足立(法政)・山下(関学)・鄭(九大)が上級生を脅かすことができるのか?にも注目だろう。



※【スナイプ級の展望と解説】

混戦模様となりそうな470級に比べ、スナイプはどうなるのだろうか?順を追ってみていくとしよう。

※強力な布陣!
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【昨年は悔しい準優勝、リベンジなるか?中山/上田ペア(日本大)】

昨年この大会では惜しくも準優勝であった日本大の中山由佳/上田育美(4年・唐津西/3年・宮古商業)は、レース内容も他を圧倒しており、優勝候補筆頭であることは間違いないのだが、今年は後輩ペアに連勝されるなど、少々苦しいのも事実か?
しかし総合優勝のことを考えるならば、後述する後輩ペアもおり、気楽に臨めるのもプラスポイントになるのではないだろうか?

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【一気に頂点なのか?池田/林ペア(日本大)】

日大からはもう一艇、昨年6位入賞・今年は関東2連勝と好調の池田紅葉/林 佳奈(2年・横浜創学館/1年・日本工業大駒場)も優勝候補に挙げられる。池田はルーキーイヤーから入賞と実力派であり、今年のクルー林は、シングルハンドや国体SS級でも連続入賞している実力派。クルー経験は浅いのだが、思いのほかうまくいっているのも驚きだ。この調子なら、一気に頂点へ登りつめる可能性は高いのではないだろうか?

※昨年の最優秀選手チームは?
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【流れに乗ったら一気に優勝か?岸/伊藤ペア】

昨年はルーキーイヤーながら3位入賞ならびに最優秀選手賞を受賞した中央大の岸 祐花/伊藤未波(2年・相模原中等教育/3年・宮古)にも期待だ。関東ではライバル・池田には勝てなかったものの、全日本個人戦では女子スキッパー最高位であり、失格さえなければ入賞だったことを考えると、上位であることをアピールしたといえるのではないだろうか?

同校初のタイトルホルダーとなるのか?

※久しぶりのチャンスなのか?
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【コンビネーションも抜群!根本/石川ペア(法政大)】

昨年は4位入賞であり、この女子インカレでは1年次からコンビを組んでいる法政大の根本彩加/石川紗葉子(4年・磯辺/4年・磯辺)も全日本では2回の入賞、関東でも優勝経験のあるチームであり、ラストイヤーで有終の美を飾りたい所だろう。同校では470・総合優勝は経験しているが、スナイプ級優勝はない。彼女達が最初の制覇となるのか?

※一昨年の準優勝チームは?
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【実力は上位!花島/浅田ペア(関西大)】

昨年は不出場だったものの、一昨年は女王・持田由美子を最後まで追い詰め、惜しくも準優勝だった関西大の花島瑞紀/浅田静香(4年・羽咋工業/4年・膳所)も優勝候補となるのは間違いないのだが、一昨年と比べ対戦メンバーもガラリと変化しており、この点がどのように影響するのか?

※その他の入賞候補チームは?

優勝となると若干厳しいが、総合優勝争いに影響しそうな入賞候補チームを挙げてみよう。明海大の花本菜美/仁杉衣里(2年・聖光/2年・熱海)や、女子イン限定でスナイプへ出場する早稲田大の元津志緒/松岡嶺実(2年・長崎工業/2年・國學院久我山)や、昨年8位・鹿屋体育大の仲山 景/此上友唯(4年・光/2年・星林)までとなるだろう。

※【スナイプ級結論】

中山・池田の日大勢が強力なものの、岸(中央)・根本(法政)・花島(関大)の力も上位であり、この中から優勝チームが出る可能性は非常に高い。



※【総合結論】

※最多勝更新となるのか?

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【女子インカレ3本の優勝旗と最優秀選手賞旗!今年はどのチームが獲得するのか?】

各校・両クラス上位一艇ずつの得点合計で争われる総合優勝は、どの大学に輝くのか?ではあるが、過去総合5勝の最多勝・両クラス2艇ずつで出場の日本大が、4艇とも優勝の可能性があるなど、圧倒的優位であることは間違いない。6度目の栄冠となるのか?

逆転候補を挙げてみると、法政・明海・鹿屋体育・早稲田・中央・関大辺りになりそうだが、法政・明海・鹿屋体育は両クラス共上位入賞すれば逆転の可能性あり、早稲田はスナイプ次第、中央・関大は470次第となるだろう。


※今年も見応え十分の大会になりそうなのは間違いない。女子学生セイラーの健闘をお祈りする!


以上

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