2016-09-21 01:00 | カテゴリ:インカレ
※日本大学が総合最多勝更新!

女子学生セイラーにとって最大の祭典である第25回全日本学生女子ヨット選手権大会は、秋雨前線や台風の影響などにより、470級⑤レース・スナイプ級④レースでの決着となった。

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【470級のレースシーン】

各校470級・スナイプ級上位一艇ずつで争われる注目の『総合』は、日本大学が6度目の優勝を飾り、同大会最多勝を更新する結果となった。

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【総合優勝の日大女子チーム。リオ五輪入賞の吉田 愛が3年ぶりにコーチとして手腕を発揮】

※入賞チームは以下の通りである。



※【470級最終結果】 (36艇出場)

※実力者が有終の美を飾る
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【終始安定した順位で優勝の山本/牟田ペア(日本経済大)】

①山本 佑莉/牟田 琴美  (日本経済大) 17点(2-3-5-4-3)
※日本経済大は6年ぶり4度目のクラス優勝!
②市川 夏未/永松 瀬羅  (早稲田大)  18点(7-1-1-1-8) 
③林 優季 /木村 沙耶佳 (明海大)   32点(8-8-6-6-4)
④山下 万理/関 友里恵  (関西学院大) 33点(4-6-9-5-9)
⑤中山 由紀美/工藤 彩乃 (日本大)   36点(14-4-7-9-2)
⑥仲山 好 /伊藤 愛梨  (鹿屋体育大) 44点(18-9-2-8-7)



※【スナイプ級最終結果】 (35艇出場)

※日大圧巻のワンツー!
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【2年/1年ペアで制覇!池田/林ペア(日本大)】

①池田 紅葉/林 佳奈   (日本大)   12点(4-1-6-1)
※日本大は2年ぶり7度目のクラス優勝!
②中山 由佳/上田 育美  (日本大)   14点(6-3-2-3)
③岸 祐花 /伊藤 未波  (中央大)   17点(1-5-3-8)
④花島 瑞紀/浅田 静香  (関西大)   18点(13-2-1-2)
⑤花本 菜美/仁杉 衣里  (明海大)   21点(2-6-9-4)
⑥根本 彩加/石川 紗葉子 (法政大)   26点(9-4-7-6)



※【総合成績】
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【過去最高の女子部員数となった今年、価値ある総合優勝を飾った日本大】

①日本大学       48点(36+12)
※日本大は3年ぶり6度目の総合優勝!
②明海大学       53点(32+21)
③早稲田大学      55点(18+37)
④中央大学       79点(62+17)
⑤鹿屋体育大学     83点(44+39)
⑥関西学院大学     84点(33+51)



※【最優秀選手賞】
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【10m/secの強風で圧巻のレースをみせた市川/永松ペア(早稲田大)】

毎年申し上げているが、スポンサー側の意向により、この賞は敢闘賞的位置づけとなっており、従って優勝チーム以外から出るのが慣例となっている。

今年の受賞は早稲田大の市川夏未選手に決定した。

受賞理由としては、2年連続全日本女子委員長として大会開催における様々な案件でリーダーシップを発揮しただけでなく、選手としても好成績を治めたことが決め手となった。文句なしの受賞であろう。



※【レース推移】

・9/17(土)  天候 くもり  最高気温29℃

開会式後にレース予定も、風は弱い。なんとか4ノットの風となった所で、レースはスタート。

②レース実施された中で、470級ではこの風域で抜群のスピードを見せ、平野/黒木(同志社大)が1-2の首位発進。2番手は山本/牟田(日本経済大)、3番手は市川/永松(早稲田大)となり、優勝候補がずらりと上位に並ぶ。

スナイプ級では、関東王者の池田/林(日本大)が4-1の首位発進。1点差の2位は、岸/伊藤(中央大)、さらに2点差の3位には花本/仁杉と続いた。

初日暫定総合は、スナイプ級の元津/松岡の頑張りもあり、早稲田が首位に立つ。優勝候補筆頭の日大は、470級での失格もあり、苦しいスタートとなる。


・9/18(日)  天候 くもり一時雨  最高気温27℃

台風の影響が出始めたのか?朝から10mオーバーの風が吹き荒れ、レース実施が微妙な状況も、470級①レースのみ実施。

たった①レースではあったが、優勝の行方を左右する重要なレースとなり、市川/永松(早稲田大)が圧巻のレースを見せ、暫定首位に立つ。1点差で山本/牟田が続く。一方、初日首位発進の平野/黒木(同志社大)は、苦しいレースとなり、3位後退となる。

総合はさらに離れた状況となり、早稲田が総合優勝へ一歩前進となる。


・9/19(月)  天候 くもり時々雨  最高気温24℃

あっという間に最終日となり、ここまで470級③レース・スナイプ級②レースしか実施されておらず、この日のリミット時刻も早いことから、カットが発生する⑥レースまでは苦しい状況から、いくら上位であっても大きなミスは許されない。

470級では、暫定首位の市川/永松は第④レースでも3連続のトップフィニッシュとなり、2位山本とは4点差へ広がる圧倒的優位な状況。

ところが時間的に最終となりそうだった第⑤レースで、波乱のレース展開となる。2位山本は3番手前後で①マークを回航したものの、市川は10番手以降と大ピンチ。3マークまでにはかなり上がってきたが、2上で右へシフトする風向に対応しきれず、順位を上げることができない。
山本は3番手フィニッシュ。市川が8番手フィニッシュとなり、山本/牟田が逆転勝利した瞬間であった。


スナイプ級第③レースでは、花島(関西大)-中山(日本大)-岸(中央大)の順となるも、初日暫定首位の池田(日本大)は6番手フィニッシュとなり、この時点で岸が首位に立つ。2点差で池田・中山が同点であり、実質優勝争いはこの3チームに絞られた。

最終レースとなった第④レースでは、1上で中山/上田がトップ回航、池田は4番手前後、岸は10番手前後と苦しくなる。このまま守れば中山が優勝と思いきや、池田が2上で逆転し、そのままフィニッシュ。岸は上がってこれず、池田/林に凱歌が上がった瞬間であった。2位には中山/上田となり、日大ワンツー。岸/伊藤は3位でレースを終えた。


注目の総合は、早稲田が圧倒的優位に思えたが、スナイプで大きく順位を叩いてしまう。また、日大470・中山由紀美/工藤彩乃の健闘もあり、日大が逆転優勝を飾る。明海大は一歩及ばず準優勝、早稲田は3位となり、終了した。




※【470級入賞チームの顔ぶれ】

※堅いレースが勝因!
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1・2年次から入賞と元々実力者であった山本佑莉/牟田琴美(日本経済大)だったが、3年次は不出場で影に隠れた感じであったが、ついに栄冠を勝ち取った。以前は強風で強いイメージがあったが、今回はオールラウンドの風域に対応できるようになったのは成長した証だろう。それは全て5位以内の順位が物語っているのではないだろうか?

しかし高校時代は並の選手であり、今回入賞した4年生の中でインターハイの成績が下であった彼女が、自身の努力があったのはもちろんの事、ここまで成長させる日経大の凄さを改めて感じたのは私だけであるまい。全日本インカレでも活躍してくれることだろう。

※優勝おめでとう!



※逆転負けも最優秀選手賞受賞!
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優勝候補筆頭であった市川夏未/永松瀬羅(早稲田大)は、3回のトップフィニッシュを飾り、ほぼ決まりかと思われた優勝が、最終レースで逆転されてしまう悔しい結果になってしまった。強いレースをみせていただけに、この準優勝は不思議な感じに思えてしまう。

市川はジュニア時代には大活躍した選手も、高校時代はヨットに関して空白の時間がある。大学に入ってからも下積みの日々が続き、なかなかレースに出られるチャンスがなかったが、団体戦でもレギュラーになるほどまでに成長した。

また全日本女子委員長の要職を務めながら、選手としても優秀な成績を治めた例はほとんどないはずである。そんな彼女に拍手を送りたいと思うのである。

クルー永松も実力がありながら、全日本では無冠に終わってしまったのは非常に残念だが、両者共に団体戦で悔しさを晴らしてくれることであろう。



※最高位の3位入賞!
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2年連続で入賞し「今年こそは」と、同校初の優勝と期待がかかった林 優季/木村沙耶佳(明海大)ではあったが、3位入賞と最高位となるも、頂点には届かなかった。
緊張してしまったのか、持っている実力を出し切れなかったのは残念だったか?しかし同校初の総合準優勝には貢献した。優勝まではあと一歩。是非後輩達にその夢を托してもらいたいと思うのである。

※三連覇は逃すも、4位入賞!
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松浦朋美の2連覇を継ぎ、クラス三連覇がかかっていた山下万理/関 友里恵(関西学院大)は、オールシングルだったものの、上位との壁は厚く、4位入賞に留まった。とはいうものの、スキッパー山下にとっては初入賞となった。山下はインターハイ準優勝の実力者ではあったが、大学に入学してからは苦しみ、ようやく入賞を果たしたことはようやく殻を破ったという所か?

クルー関は自身三連覇の夢は果たせなかったものの、二連覇を果たした功績は大きい。今後も新たなるステージで活躍してくれることであろう。



※総合優勝に大きく貢献した下級生ペア
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昨年は7位であり、今年は最後には2位フィニッシュで5位入賞を果たした中山由紀美/工藤彩乃(日本大)。下級生であることから本来気楽に臨める立場だった筈なのだが、初日に先輩艇が失格したこともあり、総合優勝の為には重要な役割を担うことになってしまった。
そのプレッシャーを見事に乗り越え、初の5位入賞を果たしただけでなく、総合優勝にも大きく貢献することになった。非常に価値ある入賞となった。来年も楽しみである。

※自身初の入賞!
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九州では上位に位置し、女子インカレでも期待がかかった仲山 好/伊藤愛梨(鹿屋体育大)は、強風レースで良いレースをみせたものの、オープニングレースの大きな順位が影響し、6位入賞に留まった。仲山は軽風域に強いと思っていたが、あの強風で上位を走れたことは、大きく成長したといえるのではないだろうか?団体戦へ向けても期待が持てることであろう。



※【スナイプ級入賞チームの顔ぶれ】

※一気に頂点へ立つ!
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昨年6位入賞、今年は関東2連勝でまさに優勝候補筆頭であった池田紅葉/林 佳奈(日本大)は、その実力を如何なく発揮。最終レースでも同点となった中山/上田の先輩ペアに遠慮せず勝ちにいったのは、評価に値する。

このペアはユース時代はレーザーに乗っていた実績があり、それなりにレースに対する考え方も一致しているのだろう。と私は勝手に思っている。

池田は2年生での制覇となり、まさに勝負強さを発揮してのタイトル獲得は、大記録を達成できる逸材であることは間違いないだろう。スナイプで3勝している増川美帆はいるが、同一クラス三連覇は未だ達成者はいない。今後も是非頑張って欲しいと思う。

※優勝おめでとう!



※2年連続準優勝!
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昨年は最終レースで負け、今年も頂点に届かなかった中山由佳/上田育美(日本大)だが、後輩との勝負になった最終決戦は、相撲でいうと同部屋同士による優勝決定戦に似た状況であり、やりずらかったに違いないだろう。いくら同チームであってもレースでは敵だが、執拗に池田をマークせず勝負したことは立派だったのではないだろうか?

しかも同一校ワンツーは女子インカレでは史上初であり、新たな記録が誕生した。これは中山が池田のレベルを引き上げたことも大きな要因ではないだろうか?



※2年連続の3位入賞!
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昨年はルーキーイヤーながら3位と大健闘。今年は昨年とは違い、優勝戦線に絡みながらの3位であり、敗れはしたものの、強さは発揮することができたのではないだろうか?
ライバル池田には敗れはしたものの、来年以降も熾烈なライバル対決を展開していくことであろう。



※カットレースまでいってたなら・・・
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今大会、遠征勢で一番優勝へ近かった一昨年準優勝の花島瑞紀/浅田静香(関西大)だが、オープニングレースでの失敗もあり、4位となってしまったが、残りレースは1-2-1と持っている実力を発揮したのはとても印象に残った。
最大レースまで実施されていたらと思うと、若干ツキがなかったか?この実力を団体戦でもみせ、是非とも頑張ってほしい。



※初の5位入賞!
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昨年はルーキーイヤーながら9位、今年は5位入賞と大きく成長した花本菜美/仁杉衣里(明海大)だが、優勝戦線に絡んでくるなど見せ場は大いにあったといえるのではないだろうか?
ただ上位を目指すには、同級でもある池田や岸という高い壁があるのも事実である。是非とも精進して頂きたいと思う。



※三度目の入賞!
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1・3年次には2度の入賞。最終学年となった今年は、さらなる上位進出を狙っていた根本彩加/石川紗葉子(法政大)は、6位入賞と三度目の入賞となったものの、上位に絡むことができなかったのは、とても残念だったが、彼女達はここ数年、団体戦における同校のピンチを救ってきた功労者でもある。団体戦でその力を発揮して欲しいものである。



※新時代を迎えた日大
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総合最多勝を更新した日大だが、女子インカレにおいては非常に変わった勝ち方ではなかっただろうか?それはポイント対象となったのは両クラス共に下級生によるものだったからである。しかしながら最上級生の中山由佳や新谷つむぎがいたからこそ、下級生チームがリラックスして臨めたのも大きかったのではないだろうか?

女子戦線においては来年以降も日大旋風が続くのではないかと、そう感じさせる優勝であったと私は思う。

※最多勝更新おめでとう!



※【エピローグ】

四半世紀を数える記念すべき大会は、幕を閉じた。レース数は少なかったものの、エントリー数もフルエントリーとなり、大いに盛り上がったといえることだろう。ただ今後もこの大会が続く条件としては、まずは各校女子部員の確保が先決であり、出場できる体制を構築することが重要ではないのだろうか?

また北海道・中・四国の参加が極端に少ないことから、是非とも参加してもらいたいものである。


※女子インカレが終わると、全日本団体戦予選ーそして本戦と続く重要な季節となる。各校の目標達成の為に全力を出し切ってもらいたいものである。


以上








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