2016-10-19 21:00 | カテゴリ:インカレ
最近少々気温が下がってきたと思っていたら、気づけばもう10月下旬。いよいよ学生にとっては最高峰の大会第81回全日本学生ヨット選手権大会(団体戦)の季節がやってきた。
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【風が吹くイメージがある蒲郡開催。果たしてどうなるのか?】※中部学連より

今年は6年ぶりに通常個人戦の舞台となる豊田自動織機・海陽ヨットハーバーにおいて開催される。(11/3~6開催・最大11レース制)

今まで団体戦については説明してこなかったような気がするので、改めてポイントと特徴を述べてみることにしよう。

①各校3艇出場(チームレース)
②スコアは全カウント(捨てレースなし)
③登録メンバーなら、乗員交代自由(もちろんレース毎に)
④当然だが、スコアの少ないチームが上位

となる。3艇がまとまって上位へくれば良いのだが、意外と難しいのがこの団体戦だ。また捨てレースはないので、英語がつくと今年なら一気に70点となることから、注意が必要である。(毎年述べていることだが、優勝チームは英語はないのが特徴である)


※出場校は以下の通りである。


※【第81回全日本学生ヨット選手権大会出場校一覧】
81all japan college
【中部学連が開催水域枠を返上した為、今年は各クラス23校・69艇となる】

※33校出場・内、総合優勝が狙える両クラス出場は「13校」である。

今年の学生ヨット日本一はどのチームに輝くのか?早速、展望をしていくことにする。



※全日本改革第一弾!

本題へ入る前に、今年の全日本からは大きな意味を持つレースとなる。それは来年から各水域出場枠数が変更になるからだ。(定数枠+前年入賞枠制)

私は数年前から当ブログで全日本の改革を訴えてきた。特に出場枠数については厳しく言及したつもりだ。それが(一部)実現される運びになった。

具体的に述べると以下の表の通りである。

※2017年第82回全日本インカレ水域別枠数(予定)
2017枠数

※各クラス24校72艇については変更なし。

①各水域の定数枠は、現行2枠以上の水域(関東・中部・近北・関西・中国・九州)はマイナス1(計17校)
②開催水域枠(来年は近北開催なので+1)
③最大の変更点は残りの6枠が前年入賞枠となる(但し、各水域最大2枠まで)

※(例)昨年80回大会を基に解説
80回成績

470入賞水域・・・関東2・近北1・関西1・九州2
スナイプ入賞・・・・関東3・近北1・関西1・九州1

となったが、470については上記の枠数がそのまま追加されるが、スナイプ級については関東が3校入賞した為、7位の九州大までが対象となり、関東2・九州2となる。

※以上が関係者から聞いた話だ(間違っていたなら申し訳ありません)

今までは優勝争いばかりクローズアップされていたが、入賞争いも大きな意味を持つことになる。これは大きな改革だろう。多少の不満はあるのだが(※入賞枠が最大2であること)、一定の評価をしたい。



※【資料1】蒲郡開催での優勝校一覧
蒲郡開催優勝

※全日本個人戦が固定開催されているのもあり、意外にも団体戦は過去4度しか開催されていない。

※【資料2】全出場校過去10年の大会順位と平均順位
出場校10年の成績

※過去10年では、早稲田が5勝、同志社・日大がそれぞれ2勝となっている。

※【資料3】過去10年の優勝スコアと1レース平均スコア
優勝スコア

※優勝するためには1レース平均40~50点ではあるのだが・・・?

前置きが長くなってしまったが、展望へ入ることにしよう。



※【第81回全日本インカレ展望と解説】

※2度目の三連覇となるか?
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【昨年江の島開催で総合優勝し、東の横綱の地位を確立した早稲田大】

今大会最大の注目点は、目下総合二連覇中の早稲田大が、2度目の総合三連覇となるのか?であろう。
従って今年も総合優勝を狙えるチームから解説しなければならない。

その早稲田は、過去10年で総合5勝と現在の学生ヨット界で№1なのは、誰もが認める所だろう。一昨年の小戸大会では史上3校目の完全優勝、昨年はクラス優勝はなかったものの、堅いレースで総合二連覇と王者に相応しいレースを見せている。

ただ今年に入り、春・秋両関東インカレでは、最大のライバル慶應に敗れてはいるものの、春はベストメンバーではなかったし、秋は僅か3レースで決着と決して参考になるものでない。
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【関東インカレでワンツーの岡田艇と田中艇。このシーンは重大な意味を持つ】

470級では、ジュニアワールド金メダリスト・岡田奎樹(3年・唐津西)を筆頭に、女子インカレ準優勝・市川夏未(4年・早大本庄)、そしてスーパールーキー・田中美紗樹(1年・関西大第一)となるだろう。関東インカレではクラス優勝を飾っており、実力は上位である。特に田中の加入は大きく、岡田の近くで走れることから上位は堅い。

思惑通りいけば、間違いなく優勝に近いのではないだろうか?

ただ若干不安があるとしたらスナイプ級となるだろう。昨年に引き続き、主将・平川竜也(4年・逗子開成)、永松 礼(3年・別府青山)は強力なものの、昨年のリーダー・島本拓哉の抜けた穴は、なかなか埋めきれずに苦戦していたが、3番艇・岩月大空(2年・碧南工業)も力をつけており、あとは本番でどうなるのか?だけである。

関東インカレでは負けはしたが、その後の六大学戦や早慶戦(4艇ずつのチームレース)では完全優勝を飾っており、三連覇は視野に入ったように思われる。果たしてどうなるのだろうか?


※史上最大のチャンス!総合初優勝なるか?
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【昨年の江の島大会でパーフェクト!慶應義塾大スナイプチーム】

前出で述べた通り、今年の関東インカレでは王者・早稲田を上回っているのが慶應義塾大である。今年こそは悲願の総合初優勝を達成したい所だろう。両クラス共にレギュラースキッパーは昨年とほぼ変わらない。従って史上最大のチャンスであることは間違いない。

昨年はスナイプ級で優勝とはならなかったものの、圧巻の1・2・3パーフェクトや、今年の全日本個人戦でも3艇が入賞するなど、実力的には№1だろう。リーダー・佐藤帆海、個人戦優勝・細沼豪太、同3位・増田健吾(全員塾高・4年)それぞれ持ち味を発揮できれば、クラス優勝は濃厚だろう。

しかし若干の心配は470級となるのか?中嶋 颯、樋口 舵、多々羅友貴(全員塾高・4年)と実力ある布陣ではあるが、成績にムラがあり、この点がちょっと気がかりではある。

最も総合優勝へ近づいた6年前の大会は蒲郡であった。早稲田に僅か58点で敗れたリベンジとなるのか?何かの因縁を感じずにはいられない。


※西の№1は?
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【早稲田とのこのようなシーンは必ず見られることだろう】※関西学連より

過去10年で総合2勝、西のリーダーである同志社大は、早慶に続く勢力なのは間違いないだろう。

全日本個人戦470級では、3艇の成績はトップであり、戦力的には申し分ない。個人戦優勝の渡辺 駿(3年・中村学園三陽)を筆頭に、同4位の矢野航志(2年・別府青山)、同10位であり女子インカレでも見せ場を作った平野若菜(4年・長崎工業)の3艇であり、早慶と比べても遜色ない。

スナイプ級においても個人戦で健闘。ルーキー藤野流星(1年・中村学園三陽)が5位入賞と活躍したのを始め、同8位の杉山航一朗(3年・清水東)、同12位の岡村俊祐(4年・西南)と慶應には及ばなかったものの、上位入賞できる要素は多分にある。

トータル的に見ても早慶に勝てるとしたら同志社しかないだろう。3年ぶりの総合優勝となるのか?


※戦力・実績からみれば、早稲田・慶應・同志社がリードしているのは間違いないとみる。引き続きこの3校に続く勢力を見ていくとしよう。


※旧三強の意地をみせられるのか?
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【関東インカレで初登場したスーパールーキー高山大智】

総合優勝が正式導入された昭和52年より現在まで11勝の最多勝記録を持つ日本大は、長らく東の横綱として君臨してきた。近年では5年前の江の島大会で復活優勝したものの、その後は入賞はしているが、優勝戦線に絡めず、苦しい状況が続いている。しかも得意であった昨年の江の島大会でも勝てず、完全に王座を明け渡してしまった歴史的瞬間をみたような気がするのであった。

但し総合導入以降で、必ず両クラス出場しているのは同校のみである。従って王座からは陥落したが、上位校なのには変わりがなく、無視できるような存在ではないだろう。

今年は関東春インカレで470級が優勝と幸先良いスタートを切ったものの、先日の関東インカレでは早稲田・慶應に敗れ、苦しい状況となってしまった。

レギュラー陣はリーダー・玉山千登(4年・中村学園三陽)、今井拓也(3年・磯辺)の起用は間違いないのだが、3番艇をどうするのか?であろう。奥村将文(3年・高松工芸)は十分健闘しているものの、ここはやはりスーパールーキー高山大智(1年・星林)を起用しなければならないだろう。高山にジュニアワールド金メダリストクルー木村直矢(3年・霞ヶ浦)のコンビとなれば、全体的の底上げも期待でき、優勝戦線にも絡めるのではないか?

しかし問題なのはスナイプだ。女子インカレで史上初のワンツーを決め、関東インカレでも期待していたのだが、何故か惨敗。現時点では優勝となると苦しいのかもしれない。リーダー・大井航平(4年・土浦日大)、女子インカレ準優勝の中山由佳(4年・唐津西)、同優勝の池田紅葉(2年・横浜創学館)のメンバーでどこまで巻き返せるのか?


※優勝となると・・・?
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【平均的な戦力の関西学院大・悲願の総合初優勝を目指す!】※関西学連より

どのスポーツでもいつ優勝してもおかしくないが、なかなかできないことを「無冠の帝王」などと表現されることがある。失礼ながらこれに当てはまるのが関西学院大となるだろう。但し無冠なのは総合であって、470級では3勝・ここ5年で総合準優勝3回と、いつ獲れてもおかしくない状況ではある。しかし初優勝までの道のりは本当に険しい。

昨年三大全日本を制した470級は、その立役者となった神木 聖・松浦朋美が抜け、さすがに戦力ダウンは否めない。但し昨年活躍した山本一徹(4年・安芸南)を筆頭に、藤本智貴(4年・関学高等部)、そして女子インカレ入賞の山下万理(3年・高松商業)となるだろう。

ただ昨年のような積極的なレースができたならば、優勝戦線に絡めるのではないだろうか?

しかし3度の優勝経験がある470級に比べ、苦戦しているのがスナイプ級となるだろう。ただし今年は昨年のメンバーがそっくり残り、今までとは違うのも特徴だ。一昨年個人戦準優勝の西原成駿(4年・関学高等部)、喜田将史(4年・高松工芸)、後藤陽一郎(3年・別府青山)のレギュラーメンバーだが、実力を発揮できれば上位を狙える存在なのは間違いない。

今年の関学は、平均的な戦力でも混戦なら優勝を狙える決して侮れないチームである。


※今年は一味違う?
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【調子は上がってきたか?林/木村ペア(明海大)】※関西学連より

先日の関東インカレで、三強の一角を崩し総合3位となった明海大は、上位候補となるだろう。

470級では、個人戦女子ペア最高位・女子インカレ3位の林 優季(4年・羽咋工業)を筆頭に、又村 優(3年・大湊)、楠瀬和旺(3年・唐津西)とまずまずの戦力。

但し、今年はスナイプ級の活躍が特に目立ち、関東個人戦準優勝の杉浦良介(4年・碧南工業)、全日本個人戦4位入賞の柴沼拓也(4年・霞ヶ浦)、女子インカレ5位入賞の花本菜美とそれぞれ結果を出しているのが、一味違うところだ。

3年前の西宮全日本で初優勝した時に比べると、同等もしくはそれ以上の実力ではないのか?

力を出し切れれば、上位を脅かせる存在であることは間違いないだろう。


※クラス優勝も夢でない!?
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【このような爆発的シーンがあるのは好材料!3年連続入賞を目指す九州大】※関西学連より

ここまで挙げてきたのは、私大チームばかり。現在国立大で№1なのがやはり九州大となるだろう。

2年連続総合入賞と立派な実績を残しており、今年は上位進出を狙っていきたい所だろう。

470級では、絶対的なエースであった田中航輝が抜け、戦力ダウンとなってしまったのは致し方ないが、鄭 愛梨(2年・芦屋国際)、佐藤菜々恵(3年・八幡)、桑岡 育(4年・長崎北陽台)でどこまで戦えるのか?

但し、力的に注目したいのはスナイプ級となるだろう。個人戦でも期待通りの活躍であり、惜しくも準優勝だった高山達矢(3年・上野丘)、牧野碧依(4年・福岡)、高橋将至(3年・膳所)と実力的には上位だ。

高山・牧野2艇が上位の走りを見せ、高橋が30位前後のレースができれば優勝できる可能性は十分ある。非常に楽しみだ。


※以上7校を挙げてきたが、この中から総合優勝が出ることは間違いないだろう。引き続き、片クラス出場チームで上位進出の可能性がある大学を挙げてみることにしよう。


※【片クラス出場有力校】
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【2年生ながら同校のエースに成長した平野/高柳ペア(日本経済大)】※関西学連より

まずは2003年に470級のみで初参戦・初優勝以来、クラス優勝8回・13年連続入賞の記録を持つ日本経済大は、やはり外せないだろう。昨年は苦戦が予想されたものの、それでも3位入賞とはさすがであろう。

今年は2年生ながら個人戦準優勝の平野 匠(2年・長崎鶴洋)、女子インカレ優勝の山本佑莉(4年・邑久)、松田のどか(4年・本荘)となりそうだが、戦力的にみれば十分であり、4年ぶりの制覇となるのか?


※今年は470級で勝負!

昨年は片クラス出場ながら、見事なチームレースでスナイプ級優勝を飾った鹿屋体育大。今年も片クラスのみで出場。但し今年は470級で勝負だ。

メンバーは女子インカレ入賞の仲山 好(4年・光)を始め、岩城拓海(3年・福岡第一)、宇野智貴(3年・邑久)となるだろう。九州インカレでは日経大に僅か10点差まで迫るなど、昨年のような旋風を巻き起こすことができるのか?


※奇跡は起こるのか?

現在、関東では7校が上位校と言われる中で、明治大が、3年ぶりにスナイプ級のみでの出場となってしまう。まさに危機的な状況ではある。但し関東インカレでは3位通過と意地をみせた。その要因としては、リーダー直井滉燿(4年・土浦日大)が好調であることや、470級の鈴木颯太(3年・福岡第一)がスナイプへコンバートされたのもあるだろう。この2艇に近藤かんな(4年・登別明日)を加え、入賞は狙えるのではないだろうか?


※ここまで有力校を挙げてきたが、結論を出すことにしよう。


※【470級結論】

◎早稲田大
○同志社大
▲日本経済大
△慶應義塾大
△日本大
△関西学院大
△明海大
注鹿屋体育大

※1・2番艇の実力上位なのは、早稲田と同志社であり、総合的にみれば早稲田の方が優位なのか?

※【スナイプ級結論】

◎慶應義塾大
○早稲田大
▲九州大
△同志社大
△関西学院大
△日本大
注明海大・明治大

※慶應の実力上位は間違いなく、初優勝となるのか?早稲田は3番艇次第で逆転候補。但し混戦模様であり、作戦次第では上記に挙げたチームならどこも優勝の可能性はあるのでは?

※【総合結論】

◎早稲田大
○慶應義塾大
▲同志社大
△関西学院大
△日本大
△明海大
注九州大

※早稲田・慶應・同志社の争いが濃厚。3校の中で、両クラス共に上位はやはり早稲田であろう。2度目の三連覇となるのか?


以上であるが、今年は蒲郡開催でもあり、風も少々期待できるのではないだろうか?全力を出し切り、良き思い出となるよう頑張って欲しい。


以上


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