2017-04-27 13:00 | カテゴリ:インカレ
2017年度に突入し、各大学チームは部員勧誘、また最上級生は就職活動と忙しい日々を送っているに違いないだろう。そしてGWに突入するといよいよ本格的なレースシーズンが始まる。関東では関東学生ヨット春季選手権大会が葉山港(森戸海岸)で開催。主な日程&概要は以下の通りである。

※平成29年度関東学生ヨット春季選手権 日程&概要

4/29(土)~30(日) 女子レース(8レース制)

5/5(土)~6(日)   予選(8レース制)
※前年度 第83回関東学生ヨット選手権大会 各クラス上位6チームはシード

5/13(土)~14(日) 決勝(6レース制)
※470級15チーム、スナイプ級14チームで覇権を争う。各クラス上位6チームは秋に開催される第84回関東インカレシード獲得(予選免除)

となっている。

例年通りではあるが、秋インカレシード7→6校に変更されたのが、唯一の変更点か?

以上を踏まえ、展望に入るとするが、まずは昨年を振り返ることが重要であり、続いて上位校をみていくとしよう。



※昨シーズンを振り返る

昨シーズンは、皆さまもご存知の通り早稲田大が、全日本インカレにおいて史上初となる2度目の総合三連覇に輝き、幕を閉じた。今年はもちろん史上2校目の四連覇に挑戦となるが、ライバルチームもこれを強く意識しているに違いない。
各校、今年度のチーム状況はどうなっているのか?全日本成績上位順にみていくことにする。

従って、王者・早稲田から戦力分析をしていくとしよう。



※苦しかったシーズンを乗り越え、四連覇へ向け充実!?
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【数々の記録を打ち立てるスーパースター・岡田奎樹/岩井俊樹ペア(早稲田大)】※この記事の写真は全て羽田氏撮影

昨年、総合三連覇を果した早稲田は、簡単に達成したものではない。春・秋関東インカレではライバル慶應の後塵を拝し、どうなるかと思われたが、全日本本番では、重要な局面で持っている力を出し切ったのが印象的だった。今年のレギュラースキッパーを予想してみると?

470・・・・岡田奎樹(4年・唐津西)、元津志緒(3年・長崎工業)、田中美紗樹(2年・関西大第一)

スナイプ・・永松 礼(4年・別府青山)、岩月大空(3年・碧南工業)、入江裕太(2年・逗子開成)

と、470の市川夏未・スナイプの平川竜也が抜けたが、470では昨年も出場してもおかしくなかった元津が、スナイプでも昨年大きく成長した岩月が同志社ウィークと併催だった全日本ジュニア優勝を飾るなど今年も期待でき、入江も続いていくことだろう。

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【今年の新入生の中では№1!松尾虎太郎】

さらに現メンバーに加え、期待の新入生も存在する。そう、昨年ユース界№1の松尾虎太郎(1年・光)だ。今年の新入生で(高いレベルの)即戦力となりうる逸材は(現時点では)彼しかいない。実際オープン参加となった8大学定期戦では、個人成績2位となり、強烈にアピールできたことだろう。しかも乗り慣れてないスナイプである。ただ今後のチーム状況をみて変更もありうるのかもしれない。まさにジョーカー的存在である。
また松尾の他にも、インターハイ・国体3位の佐香将太(1年・宮古)や、一昨年インターハイ優勝・昨年準優勝の仲 美南(1年・霞ヶ浦)と優秀な選手が入学し、戦力もさらに充実していくことだろう。

昨年ジュニアワールド金メダルに輝いた岡田奎樹主将を筆頭に、四連覇達成の可能性は大きくアップしたといえるだろう。あとは小松一憲コーチについていくだけか?



※レギュラーメンバー総入れ替えも?
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【今年も十分戦える!慶應470級チーム】

昨年は「勝負の年」と位置づけ、春・秋ともに王者・早稲田に勝利した慶應義塾大は、全日本総合優勝の夢は潰えたが、強さは際立っており、記憶に残るシーズンだったのではないのか?特にスナイプのボートスピードは目を見張るものがあっただけに、非常に惜しかったといえるだろう。

さて今年は、両クラス共にレギュラースキッパーが全て卒業した為、総入れ替えとなる。戦力ダウンは避けられないと思いきや、先日の8大学定期戦では、健闘どころか早稲田を上回り、今年もインカレ戦線を盛り上げてくれるのではないのだろうか?

レギュラースキッパー候補を挙げてみると?

470・・・斎藤文人(4年・塾高)、村瀬志綱(3年・塾高)、吉村彰人(2年・塾高)、柳内航平(2年・塾高)

スナイプ・・・越川智博(4年・塾高)、小澤 駿(4年・塾高)、太中 賢(4年・塾高)

となりそうだが、斎藤・越川・村瀬は高校時代から特に努力していたのが印象的であり、柳内に至っては慶應高校初のインターハイでのメダルを獲得するなど、選手層は厚い。インカレ本番でも十分戦えそうだが、唯一の不安は団体戦でのレース経験不足があげられる。とはいうものの、クルー陣の経験値は高いこともあり、主将・片山拓哉(4年・逗子開成)・江頭英翔(4年・逗子開成)がそれぞれのクラスでリーダーシップを発揮できれば、昨年のレベルと同様なのではないのか?

夢への挑戦はまだまだ続く。



※昨年はクラス優勝も・・・?
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【好調の中山由紀美(日本大)今年はレギュラーでの活躍を期待!】

昨年の全日本インカレでは総合3位となった日本大は、470級では11年ぶりのクラス優勝を飾った。勝利の要因としては、やはり高山大智(2年・星林)の加入、及び起用が大きかったといえるだろう。そこにクルーは早稲田の岡田とコンビを組み、470ジュニアワールド金メダルに輝いた木村直矢(4年・霞ヶ浦)と、まさに必勝体制であった。

しかしスナイプ級ではチャンスがありながら大きく後退。実力不足を露呈してしまう結果となってしまった。今年のレギュラースキッパーはどうなのか?

470・・・奥村将文(4年・高松工芸)、中山由紀美(3年・唐津西)、赤木恒平(3年・中村学園三陽)

スナイプ・・・井嶋博之(4年・霞ヶ浦)、池田紅葉(3年・横浜創学館)、矢野伸一郎(2年・和歌山工業)

この布陣でいくのだろう。470の高山、木村についてはそれぞれオリンピックキャンペーンが中心の為、ピンポイントでの出場となりそうだが、奥村、中山由紀美なら勝機は見出せる。しかし懸案のスナイプの布陣は、一昨年関東個人戦優勝の井嶋、全日本女子優勝の池田、そして期待の矢野と選手は揃っており、期待はできそうだが、強風域となった場合、早慶のレベルにどこまで迫れるか?ではないのか?

やはり日大が強くないと盛り上がらない。今年は奮起してもらい、期待することにしよう。


※今年の関東も早・慶・日の3校がレースシーンを牽引していくことになるだろう。

この三強を脅かすチームはどこなのか?引き続き解説することにする。



※上位校の常連になれるのか?

昨年の全日本では早・慶・日に続き、総合6位入賞(470・6位、スナイプ級8位)を果たした明海大は、昨年は関東インカレでも安定した走りをみせており、全日本での入賞は必然だったと思われる。今年のレギュラースキッパー候補は?

470・・・・楠瀬和旺(3年・唐津西)、又村 優(4年・大湊)、鍋岡 薫(3年・羽咋工業)、花井静亜(2年・海津明誠)

スナイプ・・・花本菜美(3年・聖光)、稲吉龍太郎(4年・碧南)、小岩英恵(1年・海津明誠)

と470級は戦えそうだが、スナイプの柴沼拓也、杉浦良介が抜けた穴は大きく、そこがポイントとなるだろう。全日本上位常連校となれるのか?



※戦力は整った!
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【今年は久しぶりの全日本入賞を狙う中央大チーム】

昨年の全日本インカレでは470級9位・スナイプ級7位・総合は8位となった中央大の成績は総合的にみたらどうだったのか?近年の成績をみれば健闘といえるのだが、戦力が整った割には入賞できなかったところをみればやはりこれは不本意だったのではないのか?

今年のレギュラースキッパーをみてみると?

470・・・榊原隆太郎(4年・唐津西)、菅野 翔(3年・中村学園三陽)、榊原健人(2年・唐津西)

スナイプ・・・岸 祐花(3年・相模原)、山内健史(3年・磯辺)、高山颯太(1年・金井)、荒木陽菜(1年・唐津東)

470については榊原隆を筆頭に戦力的には申し分ない。スナイプについても岸を筆頭に、国体LR準優勝の高山や、女子LR3位の荒木が入学したことにより、期待できる状況ではないのか?まさに三強を脅かす存在として、是非とも暴れて欲しいと思う。



※今年度、関東の全日本出場は8校!

ここまで5校をみてきたが、戦力的にみても圧倒的に抜けている。しかし今年の全日本枠は一つ増えて「8」となったからには、今までギリギリのところで涙を呑んできたチームにとって「全日本出場」は現実的になってきたのでは?

上記5校は現時点でも両クラス全日本出場は安泰とみるべきである。ここ2年間はこれに加え、法政大明治大までがAKB風に言えば「神セブン」的存在であったが、昨年470級では千葉大が明治を上回り、久しぶりの全日本出場となった。

まず法政については、470級の戦力は安定しており、十分全日本レベルだが、スナイプ級が課題。一方明治はスナイプについては問題ないと思われるが、470級が課題と、チーム状況は非常に苦しい。例年惜しいところで全日本出場を果たせなかった他チームにもチャンスはある。この勢力図は変わっていくのか?



※【結論】

上記の文章をみれば、結論を出すまでもないが、戦力的には三強が大きく上回っており、実績・戦力共に早稲田が優位。慶應は思い切ったレースをみせれば逆転も可能。日大は470の布陣次第とスナイプの奮起によるが、優勝の可能性は十分にあるだろう。

※続いて女子インカレを簡単に解説することにする。




※2017年度関東学生ヨット春季選手権大会 女子レース展望

※日本大が圧倒的優位!
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【今年は中山とコンビを組み勝負!工藤彩乃(日本大)】

昨年の第25回全日本女子インカレでは日本大が最多勝更新となる6度目の総合優勝(470級5位・スナイプ級優勝)を飾った。総合得点対象となった両艇のメンバーは下級生が中心だったのもあり、連覇を強く意識しているに違いない。

2艇ずつ出場だが、470級では中山由紀美(3年・唐津西)が昨年全日本女子470優勝クルー・工藤彩乃(2年・芦屋)とコンビを組み、初優勝を狙う。一方スナイプにおいても昨年のチャンピオン・池田紅葉/林 佳奈(3年・横浜創学館/2年・日本工業大駒場)が昨年の春・秋・全日本に続き4連勝を狙う。かなりの磐石な体制である。

470級のメンバーを見るとどのチームも未勝利であり、勝てば初優勝となる。中山に対抗できる勢力を挙げれば、3艇出場の明海大や、2艇出場の法政大ではないのか?

明海大は1年次に全日本4位入賞の又村 優/青木美優(4年・大湊/1年・磯辺)や、昨年春準優勝・鍋岡 薫/戸井瀬亜(3年・羽咋工業/3年・相良)、そして昨年の出場はなかったものの実力ある花井静亜/三橋栞奈(2年・海津明誠/1年・青森工業)と強力である。

法政大はそろそろ女子インカレの優勝を狙っていきたいメンバーであり、足立茉莉花(3年・別府青山)はルーキーであり、昨年のインターハイ戦線で活躍した盛田冬華(1年・磯辺)をクルーにして出場。赤嶺華歩(2年・別府青山)は4年生クルー馬渡凪沙(4年・七里ガ浜)と組み、上位進出は可能であろう。

さらに慶應義塾大の村瀬海里/皆川綾奈(4年・比治山女子/4年・湘南白百合)もそれなりに実力ある選手。昨年は人員不足で出場できなかったが、今年は勝負できるであろう。上位進出なるか?

昨年まではクルーで出場していた日本大の宮野菜々(3年・磯辺)や、中央大の横山南泉(3年・桐蔭学園)が今年はスキッパーで登場。コンビネーションなどを考えれば苦しいかもしれないが、注目の存在となりうるであろう。

上記に挙げた9チームが優勝候補と言えるのだが、注目すべきチームも存在する。早稲田大のルーキースキッパー・仲 美南/田中美紗樹(1年・霞ヶ浦/2年・関西大第一)である。「全日本女子470優勝の田中がクルーやるの?」と思ってしまったが、どうやらそのようである。おそらく女子インカレを利用して仲を鍛えようとしている思惑なのか?さすがに勝負するには苦しいと思われるが、非常に興味深い。

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【女子インカレ3連勝中の池田紅葉/林 佳奈ペア(日本大)】

スナイプ級については日本大の池田紅葉/林 佳奈の実力が圧倒的上位であり、さすがに負けられない。対抗筆頭は2年連続全日本3位・中央大の岸 祐花(3年・相模原)なのだが、どうやら早稲田の470と同じく、ルーキー荒木陽菜(1年・唐津東)のクルーとして出場のようである。

従って、池田の4連勝は濃厚と言わざるを得ない。

さらには早稲田大の元津志緒/松岡嶺実(3年・長崎工業/3年・國學院久我山)が挙げられる。通常470スキッパーの元津は昨年も女子インカレはスナイプで出場しており、期待できる。もちろん実力も十分!展開次第では逆転も可能なのか。

そして明海大からは、昨年全日本5位の花本菜美/仁杉衣里(3年・聖光/3年・熱海)は上位で安定はしているものの、こちらも今年は優勝を狙っていきたいところだろう。

スナイプではルーキーがそこそこ出場予定である。昨年国体レーザーラジアル級で優勝した明治大の池田樹理(1年・東海大高輪台)は日大の池田紅葉の妹である。まさに姉妹対決であり、この戦いにも注目である。


※【結論】

結論を出すまでもないが、総合争いは日大が圧倒的に抜けている。対抗できるのは明海くらいか?ただ、ルーキースキッパー勢はどこまで通用するのか?は注目のポイントとなるだろう。

※昨年の学生レースはまさに関東が中心となった年であったが、今年も活躍できるよう是非とも頑張って欲しい。また全日本学連では、新しい試みを(まずは)女子インカレで実施する予定である。それは何なのか?は、当日になってのお楽しみである。

乞うご期待!学生セイラーの健闘を祈る。



以上





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