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2017-08-19 09:30 | カテゴリ:インターハイ・FJ・420
②【男子420級総括】
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【男子420級のスタートシーン】 ※高体連より

男子420級過去2大会を振り返って見れば、両大会共に最終レースを残し優勝が決定してしまうほどの圧勝劇だった。展望でも述べた通り、今年のメンバーはハイレベルであり、激戦どころかレースが始まってみれば、レース毎に順位が入れ替わるほど見応えある展開であった。

※どのように推移したのか?早速振り返ってみることにする。



※【レース推移】

※8/13(木) 天気・晴れ 最高気温33℃ 風向330~310° 風速8~6m/sec

レース初日、2レース予定であったが、翌日以降風予報が芳しくなかった為、前倒しで3レース実施。風速はO旗が揚がるほど申し分なかったが、風向は過去2大会とは違い、どうなるかと注目されたが、優勝候補は順当に上位を占める。

4-1-4の9点で首位に立ったのは、小木曽/兼子(慶應義塾)そして2-2-6の10点で蜂須賀/狩野(霞ヶ浦)と関東ワンツー発進。そして1-11-2の14点の3位に、尾道/三浦(光)、連覇を狙う西村/蔵田(清風)は6-5-5の14点で4位発進。昨年5位の本多/上田(中村学園三陽)が3-3-12の18点で5位、そして下石/玉村(西南学院)・谷口/伊藤(津工業)が24点の6位で続いた。

この時点で勢いがあるのは小木曽と尾道か?蜂須賀は2レース共にトップ目ながら順位を落とし、西村はトップ目に絡めなかったのが少々気になった所か?


※8/14(金) 天気・晴れ 最高気温33℃ 風向280° 風速4m/sec

予想通り2日目は穏やかな状況となり、午後1レースのみ実施される。風速が落ち、若干荒れ気味の展開となる。首位発進の慶應・霞ヶ浦は二桁順位を叩き、それぞれ順位を落としてしまう。代わって首位に立ったのは、この日4位だった尾道/三浦(光)であった。5点差の2位にはついに西村/蔵田(清風)が上がってくるも、カットが入ると順位が落ちてしまう苦しい状況。3位には霞ヶ浦とこの日2位フィニッシュした津工業が上がり、5位にはここまで安定している西南学院、そして慶應-三陽と続く。


※8/15(土) 天気・晴れ 最高気温31℃ 風向205~210° 風速5~7m/sec

勝負の3日目、男子は2レース実施。カットが入る第⑤レースでは、ついにチャンピオン西村/蔵田(清風)がトップフィニッシュを飾るも、ライバル達も順当に上位となり4位後退となってしまう。続く第⑥レースでは13位となり、4位キープも首位とは5点差となり、連覇達成に黄信号が灯ってしまう。

この日、4-8とまとめた尾道/三浦(光)と、2-7でまとめた蜂須賀/狩野(霞ヶ浦)が19点で首位タイへ躍り出る。蜂須賀と同様、カット後上がってきた小木曽/兼子(慶應義塾)が首位と1点差の3位。以下清風-西南-三陽となり、それぞれ最終レースで逆転の可能性はあるものの、優勝となると光・霞ヶ浦・慶應3校に絞られた。


※8/16(日) 天気・晴れ 最高気温34℃ 風向305° 風速2~3m/sec

勝負の最終第⑦レース。コンディションは非常に苦しいながらも、レース実施できる風域であり、スタートは切られる。霞ヶ浦・清風が良いスタートだったものの、6位三陽と5位西南が中盤に左海面で勝負し、大きく伸びてくる、福岡勢ワンツー回航。首位の霞ヶ浦はライバルを見ながら真ん中でレース展開し、4番手回航。清風は9番手回航となる。ところが首位争いの光は中途半端なコース取りで14番手、スタート失敗した慶應は21番手と優勝どころか下手するとメダル獲得も危うくなる大ピンチとなってしまう。

大過なくレースは進み、三陽-西南-霞ヶ浦の順にフィニッシュ。この時点で霞ヶ浦の優勝が確定。清風は6位、光は12位、慶應は16位となり、トータル三陽・西南が29点の同点。さらには清風と光が30点。それぞれタイを解消し、西南-三陽が逆転メダル獲得。光と清風はそれぞれ4・5位、慶應は6位でレースは終了した。

※以上大激戦の男子420級だったが、入賞校の顔ぶれと寸評を述べてみよう。



※JOCに続き、二冠達成!
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【勝負強さを発揮し、インターハイ制覇!蜂須賀/狩野ペア(霞ヶ浦)】※BHMより

ついに高校日本一も達成!激戦を制したのは5月唐津JOCで優勝を飾った蜂須賀晋之介/狩野弁慶(霞ヶ浦)だった。蜂須賀は一昨年は18位、昨年は4位入賞と着実に順位を上げるも、特に最大のライバル西村宗至朗にはなかなか勝てなかった。しかしながら厳しい練習の中で精神的にも大きく成長。特に狩野とコンビを組むようになってからは、成績も安定。JOCでは最終レースの勝負強さが特に印象に残っていた。そして今回も最終レースでの冷静なコース取りもチャンピオンらしい対応ではなかったのか?

蜂須賀はなごやジュニアクラブ出身、OPワールドへ一緒に出場した宇田川真乃の影響もあり、同校の門を叩く。狩野は高校から始め、努力しここまでの選手となった。この後も470ジュニアワールド・愛媛国体・三亞ユースワールド・豪420ワールドと世界へも挑戦。是非とも頑張って頂きたいと思う。

尚、霞ヶ浦男子の優勝は1993年(平成5年)土浦大会デュエット以来24年ぶり、ソロ種目となると1991年(平成3年)七ヶ浜大会以来26年ぶりとなった。

※優勝おめでとう!



※昨年の屈辱を晴らし、大爆発!
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【唯一のオールシングルで準優勝!下石/玉村ペア(西南学院)】 ※高体連より

今回大爆発し、周囲を驚かせたのはこのチームだったのではないか?序盤から安定したスコアでまとめていた下石 煕 /玉村賢太郎(西南学院)だったが、優勝争いを尻目にトップフィニッシュを果たすなど、準優勝を達成した。

しかし彼らにとってここまでの道のりは決して平坦ではなかった。OP時代アジア選手権出場経験がある下石は、昨年の福岡県大会で敗退してしまい、九州大会にも出場できない屈辱を味わってしまう。岩手国体ではレーザーラジアルで出場し3位と躍進するも、今年のJOCでは惨敗、そして九州大会でも失格し、ギリギリの通過であった。

今回、全チームの中でオールシングルだったのはこのチームのみであり、フロックでないことは明らかである。また特にトップフィニッシュとなった第⑥レースにはちょっとしたエピソードがある。レース前、和歌山を良く知る某T氏にコースのレクチャーを受け、それを素直に実行した結果がこれである。これで勢いづいたし、最終レースにも繋がったと言えるのではないのか?

下石は昨年同様に愛媛国体ではレーザーラジアルで出場する。是非とも頑張って頂きたい。

尚、西南学院のメダル獲得は平成6年(1994)新湊大会デュエット優勝以来23年ぶり、ソロ種目としては昭和49年(1974)年福岡大会FJ級以来43年ぶりとなった。



※昨年の5位から躍進!
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【最後にメダルを引き寄せた本多/上田ペア(中村学園三陽)】

昨年は2年生ながら中盤までメダル争いを展開しながらも、5位入賞に留まった本多佑基/上田健登(中村学園三陽)だったが、今年もチーム内のレギュラー争いに勝ち、同校420級初優勝を託された。昨年同様、序盤は好スタートだったものの、中盤に優勝戦線からは脱落してしまったが、最後まで諦めずトップフィニッシュしてメダル獲得したのは、大きく成長した証なのか?

このチームは既に420級ワールド出場が決定しており、年末へ向けまだまだ挑戦が続く。この記事が出る頃には鳥取全日本でも優勝候補として出場し、FJ・420両全日本を制覇できるのか?が楽しみである。



※悔いの残る4位入賞
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【国体では頑張れ!4位入賞の尾道/三浦ペア(光)】 ※高体連より

まさかの結末・・・。最終レースを残し首位であった尾道佳諭/三浦 匠(光)は、最終レースでまさかの失速。優勝を逃すどころか、メダルをも獲得できなくなってしまう悔しい結果となってしまった。やはり緊張してしまったのか?あのコース取りをみれば明らかであった。

しかしここで切り替えて欲しい、まだ国体がある。山口県少年男子ダブルハンド5連覇の記録や、クルーの三浦は3連覇がかかる。今回の反省を生かして是非とも有終の美を飾って欲しいと思うのである。



※連覇はならず・・・
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【連覇は逃したが5位入賞!西村/蔵田ペア(清風)】 ※高体連より

ディフェンディングチャンピオンであり、このクラス初の2連覇を懸けていた西村宗至朗/蔵田翔也(清風)は、決して悪くはなかったものの、昨年とはまるで違う展開。ようやく第⑤レースではトップフィニッシュと意地をみせたが、第⑥レースではカット順位を作ってしまい、この時点で連覇の可能性が遠のいてしまう。

昨年とは違い、ボートスピードが不足していたのか?順位からみればそんな気がしてならなかった。連覇はならなかったものの、今年の3年生世代のレベルが高いのは、西村の存在があったからなのは間違いないだろう。

彼も国体では必ずリベンジしてくることだろう。これを優勝すれば、昨年のインターハイ・全日本に続き、3冠の大記録がかかる。
是非とも期待したい。



※今年は420で挑戦し6位入賞!
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【見せ場は十分あった小木曽/兼子ペア】 ※高体連より

昨年は2年生ながらFJ級で準優勝した小木曽涼/兼子 烈(慶應義塾)は、優勝戦線に最後まで残りながらも、最終レースのスタートで痛恨のミス。尾道同様、悔しい結果となってしまった。

昨年インターハイ後420に転向し、優勝することを目標とした。この時私が思ったのは「FJで優勝目指せばいいのに・・・」と、浅はかな考えだったが、彼は、OP時代にワールド出場したライバル達に勝利してこそ価値があると考えたのだろう。特に関東では何度やっても蜂須賀とのマッチレースとなってしまうほどのハイレベル。関東選抜では蜂須賀に勝利と、平日は練習できない環境ながらここまで来たのは大したものだろう。

おそらく大学でもヨットを続けるものと思われるが、この経験は必ず生かされることだろう。是非とも期待したい。


※男子420級は、霞ヶ浦の初制覇に終わったが、2-3位・4-5位がそれぞれ同点ならびに僅か1点差と大接戦であり、稀に見る名勝負だったのでは?記憶に残るシリーズだったといえるであろう。国体でもこの争いはどうなるのか?は非常に興味深い。


※男子FJ級へ続く






※【男子420級成績表】

男子420級



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