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2017-08-21 20:30 | カテゴリ:インターハイ・FJ・420
⑤【女子FJ級総括】
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【女子FJ級スタート風景、女子は12回大会から採用され、46年の歴史に幕を閉じた】※高体連より

最後の女子FJ級覇者はどこになるのか?展望でも述べた通り、各種大会で目立った活躍をしたチームが激突した。どのような結果になったのか?まずはレース推移をご覧頂くことにする。



※【レース推移】

※8/13(木) 天気・晴れ 最高気温33℃ 風向35~310° 風速5~7m/sec

レース初日、女子420級同様3レース成立した中で、2-1-2の5点で首位に立ったのが優勝候補筆頭の蓮 千鶴 /鈴木せいら(霞ヶ浦)であった。続いたのは、3-3-1の7点で昨年7位・稲毛ウィーク総合優勝の工藤紗弥/三浦 ありさ(宮古商業)が2位に付け、6-2-3の11点で近畿優勝の秋岡なおみ/松家瑞歩(芦屋)が3位スタート。

ところがこちらも優勝候補の一角、初日第①レースでトップフィニッシュした村川麻耶/米崎莉花(高松商業)は、第②レースで10位フィニッシュとなってしまうも、それでも1-10-4の15点で4位スタート。以下、長崎工業-海津明誠が続いた。

※予想通り、優勝候補がずらりと並んだ初日であった。


※8/14(金) 天気・晴れ 最高気温33℃ 風向285~310° 風速4~3m/sec

この日軽風域ながらも2レース成立。初日暫定首位の蓮/鈴木(霞ヶ浦)は堅調にレースを進め、2-1のトータル6点と首位をキープ。暫定2位の工藤/三浦(宮古商業)も2-6のトータル9点とまずまずのレースを見せ、首位とは3点差の2位キープ。暫定3位の秋岡/松家(芦屋)も7-4のトータル15点で3位キープとなる。

しかし暫定4位スタートの村川/米崎(高松商業)は14-1の16点と2度目の二桁順位で優勝戦線から脱落。また川口/吉田(長崎工業)はこの日3-3のトータル16点と高商と同点の4位に上がってくる。以下、海津明誠-宮古-磯辺の順になる。

※霞ヶ浦・宮古商業は安定しており、明日にも順位が決定してしまいそうな情勢。


※8/15(土) 天気・晴れ 最高気温31℃ 風向205° 風速5m/sec

この日は1レース成立。第⑥レースで優勝は決まってしまうのか?その一点に注目が集まる。その中で暫定首位の蓮/鈴木(霞ヶ浦)は宮古商業との争いを制し、3度目のトップフィニッシュで最終レースを残し、優勝確定。2位フィニッシュの宮古商業も準優勝確定となる。

焦点はメダル争いに移る。このレース高商-長崎工業-芦屋が3~5位フィニッシュとなり、トータルでは高商・長崎工業が同点、1点差で芦屋と3校の最終決戦となる。


※8/16(日) 天気・晴れ 最高気温34℃ 風向285° 風速2~3m/sec

3位メダル争いに注目が集まった最終第⑦レース。3チームの中で高松商業のスタートは優勢。長崎工業は不利サイドから出て非常に苦しい。また芦屋も高商の下で牽制されスタートは遅れるも、第①マークでは芦屋6番手、高商8番手と芦屋優勢。長崎工業は大きく遅れ、メダル争いからは脱落となる。

1下までには高商が芦屋を逆転し、そのまま守り、高商がメダル獲得、長崎工業-芦屋-海津明誠の順でレースは終了した。


※霞ヶ浦・宮古商業が安定したレースを展開し、霞ヶ浦が最後の女子覇者となったレースであったが、入賞校の顔ぶれと寸評を述べてみることにしよう。



※インターハイ優勝10回の大台に乗せる!
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【完勝!霞ヶ浦女子僅か3年で4勝目!優勝した蓮/鈴木ペア(霞ヶ浦)】

昨年、このクラスで連覇が濃厚だった同校は、新チームとなってからも勢いが続いていた。優勝した蓮 千鶴/鈴木せいらは、トップフィニッシュ4回を含む、最低順位は2位とこちらも危なげない勝利で、最後の覇者となった。

クルーの鈴木は、横浜市民ジュニアの出身。母・あづさの影響でヨットを始める。昨年も出場し、優勝に王手がかかった第⑥レースのフィニッシュ直前で、自身のパンピングでペナルティーをとられ、そこから大きく流れが変わり、準優勝と悔しい思いをした。優勝を決めた第⑥レース後に感動のあまり涙をみせていたが、昨年の失敗や、苦しい練習に耐えたからこその涙であったのではないのか?

彼女の母親・あづさは、我々の世代では有名な美人セイラー。実力はあったが、出場したくてもできなかったインターハイを娘に経験させたいと、何度も口にしていた。そして念願が叶い、さらには優勝をも手にしたことは、まさに感無量であろう。

スキッパーの蓮は2年生であり、OP時代にはヨーロッパ選手権に出場。そして同校の門を叩く。明るい性格で先輩の鈴木を牽引する存在。昨年から同クラスに乗り始めてから、好成績を連発。私が今回の優勝を確信したのは、やはり葉山全日本だった。あの強風の中で4位入賞できるのは只者ではない、そう感じたものだ。今回も得意のフリーレグで冴え渡り、圧倒した。

来年は420に乗るのか?またはシングルなのか?はまだ未定であるが、いずれにせよ注目の選手が誕生したのは間違いないだろう。

現在女子の強豪となった霞ヶ浦はこの3年間で一気に5勝を積み上げ、大台の10勝に到達した。ここ数年、他都道府県から同校の門を叩いた齊藤由莉・宇田川真乃・仲 美南、そして今年優勝した蜂須賀晋之介・鈴木せいら・蓮 千鶴全員がインターハイ優勝となった。厳しい練習を通じ、改めて凄い集団になったし、来年以降も目が離せない存在になったことは間違いない。

※優勝おめでとう!



※力は出し切った準優勝!
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【初日の3レースは霞ヶ浦と接戦を演じた準優勝の工藤/三浦ペア(宮古商業)】

2年生で出場した昨年は、トップフィニッシュがあったものの惜しくも7位、今年は稲毛ウィークで男子を蹴散らし総合優勝と今大会でも優勝候補の一角であった工藤紗弥/三浦ありさ(宮古商業)は、霞ヶ浦には及ばなかったが、競る場面も多く、最終レースを残し準優勝を確定させたことは、前評判どおりの強さではなかったのか?

一昨年は男子が3位入賞であり、女子では2013年唐津大会デュエット準優勝以来の表彰台となった。



※完全制覇は逃したが立派な3位入賞!
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【第①レーストップフィニッシュ!3位の村川/米崎ペア(高松商業)】

唐津JOCで二度の英語がありながらも6位入賞。今大会も優勝候補の一角であり、トライアルから爆走した村川麻耶/米崎莉花(高松商業)は、トップフィニッシュが2度ありながらも、二桁順位も2度叩いてしまう。しかし最終レースでメダル争いに勝利し、見事メダルを獲得した。

今年の高商女子FJは、実力がほぼ同等の島原夏音/杉山友里華もおり、四国大会では交代で出場し、2チームでオールトップで優勝した。従って、この大会ではどちらを出場させるかについて、樋上聡史監督は迷ったことだろう。しかしながら爆発力高い村川/米崎を選択し、この采配は見事的中した。島原/杉山は出場できなかったが、このメダルはいわば4人で切磋琢磨した結果なのだと私にはそう感じるのであった。



※420とダブル入賞!
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【惜しくも4位入賞の川口/吉田ペア(長崎工業)】 

強風下の九州大会で初日痛恨の沈をしてしまい、ギリギリの通過となってしまった川口莉子/吉田鈴奈(長崎工業)は、今大会最後までメダル争いを展開し、スタートから勝負したが、裏目に出てしまい惜しくも4位となってしまう。しかしこの成績は健闘だろう。葉山全日本をみてもここまで上位にくるとは私自身も思っていなかった。この後にスロベニアFJワールドに出場し、何かを得たことも大きかったのではないのか?

同校は両クラスで入賞し、完全復活まであと一歩のところまできた。特に来年は新種目コンバインド(団体総合)も狙える位置まで来ていることは間違いないだろう。



※メダルは逃すも同校女子初の入賞!
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【実力は出し切った5位入賞の秋岡/松家ペア(芦屋)】

近畿大会では男子を上回る成績で優勝し、上位候補として名乗りを挙げた秋岡なおみ/松家瑞歩(芦屋)だったが、葉山全日本でも健闘し、今大会こちらも評判通り、最後の最後までメダル争いを展開。惜しくもメダル獲得は逃したものの、5位入賞を果たした。おそらく女子では初の入賞なのではないのか?

高商と同様にこのチームにももう1チーム存在し、出場できなかった森重新那/井上笑里との熾烈なライバル争いがあったからこそ、初入賞に繋がったのではないのか?そう思えてならない。



※入賞争いを制す!
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【最後も3位フィニッシュで6位入賞!加治木/堀田ペア(海津明誠)】 

東海大会ではパーフェクト優勝し、こちらも注目だった加治木まなつ/堀田瑠央(海津明誠)は、中盤にメダル争いからは脱落してしまったが、追い上げてきた磯辺を振り切り、FJ級では2014年江の島大会以来の6位入賞を果たした。

今年は同校はこれで2種目共に入賞し、実に安定している成績である。同校は普段平日は周囲1kmのこぎろ池で練習しているのはあまりにも有名であり、この池から、今年までにインターハイ最多勝の記録を生んだ背景を私に近いOGから聞いた所、基本を徹底していることと、権利の主張を積極的に行っていることと聞いた。これを聞いた時なるほどと思った。確かに混戦になったときは、こういうことが生きてくるのである。

近年では見所ある選手が毎年活躍しており、来年以降も楽しみである。


※最後の女子FJ級は霞ヶ浦が制し、50年に亘って活躍してきたクラスが消えることは寂しいことだが、まだまだ練習艇としての役割は残っている。特にヨットを高校から始める選手の為にも、大事に乗って頂く事を願っている。



※【勝手に男子総合成績】

①中村学園三陽 (福岡)   49点
②清風     (大阪)   50点
③光      (山口)   65点
④霞ヶ浦    (茨城)   78点
⑤逗子開成   (神奈川) 122点
⑥慶應義塾   (神奈川) 131点  

※【勝手に女子総合成績】

①高松商業   (香川)   30点
②海津明誠   (岐阜)   58点
③長崎工業   (長崎)   58点
④霞ヶ浦    (茨城)   74点
⑤宮古     (岩手)   74点
⑥芦屋     (兵庫)   97点

※男女両クラス共にメダルを獲得した中村学園三陽・高松商業が今年の学校別№1であった。




※来年以降のレギュレーションについて

FJ級最後となった第58回大会は無事幕を閉じ、早くも来年へ向けての戦いが始まっている。気になるのが来年以降のレギュレーションについてである。まずは種目をご覧頂くことにする。

①種目変更について
種目

※第59回大会からは以上の競技方式に変更される。大きく変わったところは今まで団体競技扱いの種目しかなかったが、個人種目のレーザーラジアル級が導入される。さらには以前のデュエット競技に似たコンバインド競技(団体総合)も導入される。

もちろん420級・レーザーラジアル級共に普通に競技することには変わりがない。

※但し、個人競技のレーザーラジアル級の表彰は、メダル・賞状のみの授与となる。(優勝カップはなし)


②各水域枠数(59・60回大会)
枠数

※各校420級・レーザーラジアル級共に(予選を通過すれば)最大2艇ずつ計4艇出場することができる。


③新種目コンバインド競技(団体総合)について

以前のデュエット競技に似ている新しい種目であるが、2艇の合計得点で争われるのは以前と一緒なのだが、以下いずれかの組み合わせでも可能である。

・420級2艇
・420級1艇とレーザーラジアル級1艇
・レーザーラジアル2艇

となる。しかし得点方式が大きく変更される。デュエットはそのまま競技得点を採用してきたが、コンバインド競技は順位得点に変更される。具体的に挙げると?

・男子420級  1位47点・2位46点・3位45点・・・・・・・・47位1点
・男子L.R級  1位32点・2位31点・3位30点・・・・・・・・32位1点
・女子420級  1位32点・2位31点・3位30点・・・・・・・・32位1点
・女子L.R級  1位23点・2位22点・3位21点・・・・・・・・23位1点

となる。

【例】A校男子チームが4艇出場し、420級1位と20位、L.R級1位と10位になった場合

・420級が47点と28点、L.R級が32点と23点となり、この中で多い得点は47と32になり合計80点がA校男子の得点となる。そして大きい得点から順位が決定することになる。


④特徴

・競技得点をみれば420級2艇で勝負するのが最も有利である。
・2艇以上が有利なのは当然だが、1艇のみでも上位に絡める可能性はある。

となるが、お判り頂けただろうか?


レーザーラジアルが導入されることにより大きく変わる所は、高体連に加盟していない選手が、容易に参加できるようになることではないのか?もちろん以前からダブルハンドでも可能だったが、人数の問題、費用の問題もあり困難であったが、シングルハンドならそれほどでもないことから、新規参入の高校も大きく増えると思われる。(神奈川では既に新規2校参加表明している)

全国的にみれば関東水域が大幅に変わるだろう。当ブログでも言ってきたが、特に東京・神奈川はインターハイへ出場できないユース選手が多く、その選手たちにも門戸が開かれたことにより、様変わりするだろう。

国体の上位選手はユース選手が多く、既存のチームはまず太刀打ちできないだろう。従って既存のチームは420級2艇の通過を目指し、コンバインド競技の上位を目指すことになるのではないだろうか?


※今年も見応えがあり、素晴らしい大会となったことは間違いないだろう。来年は大幅に変わるインターハイに今から楽しみである。是非とも下級生は和歌山を目指し、一生懸命練習して欲しい。



以上



※【女子FJ級成績表】
女子FJ


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