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2018-08-01 16:00 | カテゴリ:インターハイ・FJ・420
※平成最後のインターハイ

7月下旬より、三重県を中心とする東海地区で平成30年度全国高校総体が開幕。各競技で熱戦が展開されているが、いよいよ我がヨット競技も幕を開けようとしている。第59回全国高等学校ヨット選手権大会は、今年も固定開催4年目となった和歌山セーリングセンターがその舞台である。(8/12開会式・その後トライアルレース、8/13~16の7レース制)
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【インターハイヨット競技が開催される和歌山セーリングセンター】


インターハイヨット競技の改革として3年前に420級が導入され、今年からの新種目であるレーザーラジアルが加わったことで完結することになった。さらには以前のデュエット競技に似たコンバインド競技(団体総合)も導入され、より盛り上がることは間違いあるまい。

平成最後のインターハイであり、今年の高校ヨット日本一はどのチームになるのか?既にインターハイ予選結果とその考察で大部分は述べてしまったので、重複する部分もあるが、展望してみたい。



※今年からのレース概要

過去3年間では420級・FJ級で争われたが、出場は各校1艇ずつに限られた。今年からは420級・レーザーラジアル各2艇ずつ最大4艇出場が可能となった。2艇以上出場ならば新種目コンバインド競技の上位候補となり、この辺りが過去3年間と大きく違う所なのである。


※【競技概要】
概要競技




①【男子420級展望】 (※36校48艇出場予定)

※420初制覇&単独最多勝へ王手!
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【昨年の男子420級熱戦の様子】※WSCより


3年前に導入された420級は、新レギュレーションとなっても大きな変化がないように思えるが、出場艇数が基本32から47に増え(※今年は推薦もある為48)、さらには各校2艇まで出場できることが昨年までと違う所である。

過去3年間では、松尾虎太郎(光)-西村宗至朗(清風)-蜂須賀晋之介(霞ヶ浦)がそれぞれ優勝。松尾・西村は2年生で圧勝、蜂須賀は激戦の中での制覇であった。果たして今年はどうなるのか?

昨年インターハイ終了後から今日まで、国内・海外を含め活躍しているチームを優勝候補として挙げていくのが妥当であろう。その筆頭はやはり昨年インターハイヨット最多勝タイ記録に並んだ中村学園三陽(福岡)勢となるだろう。

今年のユースワールド代表・倉橋直暉/河津優理とヨーロッパ選手権代表の小柳倫太郎/池田隼太である。両者共に昨年420ワールドの権利までは届かなかったが、今年に入り、特に倉橋ペアはJOC以外の主要大会は負けなしと非常に強い印象を受ける。インターハイ予選でも倉橋-小柳と同校ワンツーを達成、海外レースも経験し一回り成長した彼らは悲願の420級初優勝を狙うと共に同校単独最多勝の大記録もかかる。


※三陽勢を破るとしたらどのチームになるのか?


その筆頭は香川勢ではないのか?1年生ながら昨年FJ級10位・2017ワールド(U-17)出場の長谷川真大/藤村龍也(香川・高松商業)が今年は中心になるかと思われたが、石川和歩/白坂京輔(高松商業)が成長、長谷川ペアを上回る成績なのである。この高商2艇に加え、JOCでは三陽勢に続く7位と健闘した鈴木 虹/小松維吹(高松工芸)も含め、この3チームは同じ力を持っているのは間違いないだろう。

JOCの話が出てきたところで上位進出となりそうなのが九州選抜2位・九州予選3位の東 璃矩/深田 光(鹿児島・鹿児島商業)だ。JOCでは12位だったが、九州では常に三陽に続く成績と実に安定している。

また420といえばこの三年間1位-2位-4位と常に上位となっている光(山口)だ。今年は昨年420ワールド(U-17)出場、光ウィーク・中国予選優勝の玉山義規/中田侑成が上位進出を狙う。JOCでは13位だったものの、本番までに仕上げてくることだろう。

ここまで西日本勢が中心であったが、少し東に目を向けると注目したいのが東海勢である。東海予選は2位と敗れたが、びわこウィーク優勝・JOCでも9位と上位の舘 優真/森 隆仁(津工業)にも期待だ。となると東海予選優勝の山田大夢/石川魁人(愛知)も期待できることになるだろう。

びわこウィークといえば近畿勢参加が中心、この大会では清風・芦屋勢が上位だったが、近畿予選で優勝したのは小澤諒真/南野 仁(膳所)であった。和歌山開催での優勝だっただけに自信を深めたことであろう。

そして関東勢である。上位候補としては3年連続出場・昨年16位である関東大会優勝の谷 望/宮内克哉(千葉・稲毛)と昨年9位の国見 有/金光宏志(神奈川・逗子開成)に期待である。この2チームは常に関東では圧倒的上位であり、今回ワールド出場の為不出場となった大石駿水/吉井稀世輝(霞ヶ浦)に肉薄する実力。特に谷ペアは昨年の愛媛国体4位と躍進しており、こちらも注目である。


※【男子420級結論】

上記の文章を読んで頂ければお判りの通り、中村三陽勢が中心なのは言うまでもない。ワンツーが決まってもおかしくない実力であり、同校420級初の栄冠に輝くのか?ここに割って入るとしたら香川勢3チーム・関東勢2チーム・光勢となるだろう。




②【男子レーザーラジアル級展望】 (※30校32艇出場予定)

※圧倒的な強さ!

いよいよ新種目のレーザーラジアル級である。個人種目であることから420級とは違い、予備の選手は存在しない、まさに一人での戦いなのである。果たして初代チャンピオンは誰になるのか?

その筆頭は私が言うまでもないだろう。中学3年から国体三連覇中・ユースワールド2年連続代表・昨年のラジアルユースワールドで日本人史上最高位となった鈴木義弘(山口・光)である。先日のユースワールドではメダル獲得は逃したものの、8位は立派な成績だ。中国予選は軽風域ながら(女子も含め)オールトップとどの風域においても死角は見当たらなく、圧倒しての初代チャンピオンは間違いなさそうだ。

鈴木に対抗できるのはどのチームなのか?その筆頭は近畿勢2チームとなるだろう。愛媛国体2位・JOC5位・近畿予選優勝の西尾拓大(和歌山・桐蔭)と愛媛国体5位・JOC3位・近畿予選2位の水田隆文(大阪・清風)である。両者共に同等の実力なのは間違いなく、鈴木の連勝街道を阻止することが出来るのか?

国体やJOCの成績を重要視するのならば、続くのはJOC7位・愛媛国体3位の桐井航汰(東京・明星学園)となるだろう。関東予選では3位と敗れたが、国体は2年連続入賞と安定した実力であり、メダル獲得を目指す。

その関東予選では桐井を上回り優勝したのは1年生の桔川翔太郎(神奈川・逗子開成)であった。彼は今年の4.7ユースワールドに出場し見事ゴールドフリートに残る健闘、ラジアルでは新参者ながらも関東でもいきなり優勝したように、思わぬ結果をもたらす可能性のある期待の新星である。

ここまで挙げたのはラジアルユースワールドなどの大会を経験している選手ばかりであり、実力的には少し抜けている感がある。
この5人に絡める可能性があるのは、JOC11位・国体9位の松原穂岳(愛知・日進西)や、東海予選で松原を上回り優勝したJOC14位の福田 廉(三重・津工業)、7月末の江の島サマーレガッタで上位と力をつけている白石誉輝(深沢)や、九州予選優勝の御厩夏颯(福岡・中村学園三陽)辺りまでか?


※【男子レーザーラジアル級結論】

世界でも通用する鈴木義弘の初代チャンピオンは間違いないだろう。昨年の国体でもオールトップで優勝したことが実力の差を証明しているといえるのではないだろうか?彼に対し西尾・水田が阻止できるのか?が見所である。




③【女子420級】 (※23校31艇出場予定)

※混戦模様なのか?
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【昨年の女子420級レースシーン】※WSCより

そして女子420級である。過去3大会では宇田川真乃(霞ヶ浦)が二連覇、昨年は長岡叶子(高松商業)が圧勝と実力が抜けていたのが特徴であった。果たして今年はどうなるのか?
実を言うと、このクラスだけが優勝チームがどこになるのかがわからないほど実力が拮抗しており、私は悩んだ。有力チームは考察で述べた通りであるが、優勝チームを占う意味でも、昨年からの流れを振り返ってみることにする。

昨年もインターハイ・国体に出場した選手はやはりアドバンテージがあるように思える。その筆頭は最後のFJチャンピオン・JOC女子最高位の5位である蓮 千鶴/坂巻美桜(茨城・霞ヶ浦)と、愛媛国体で優勝した中山由菜/西分美里(佐賀・唐津西)である。両ペア共にユースワールド代表と実力上位なのは間違いないが、インターハイ予選では敗れているのが不安材料。しかし前年のチャンピオンだ。蓮は二種目制覇、中山はインターハイ・国体制覇の偉業もかかる。

続くは昨年インターハイ4位の長崎工業2艇である。九州選抜優勝・九州予選2位の藤尾万唯華/山添花音と九州予選3位の今村紗栄/米田真尋のツートップは藤尾・今村両スキッパーが交代で出場し、メダルまであと一歩と迫った。特に藤尾ペアは順風域までなら優勝まであると私は見ている。5年ぶりの制覇となるのか?

しかし九州予選で唐津西・長崎工業を上回り優勝したのが桑野 遥/中堀こなみ(大分・別府翔青)であった。先日ヨーロッパ420にも出場した彼女達は大会毎に成長をみせており、インターハイでも実力を発揮できるか?

冒頭に述べた霞ヶ浦勢は昨年11位・JOC6位・ユースワールド代表の青山瑞希/福田桃奈も期待のチームであるが、関東予選では蓮ペア同様に敗れてしまっているが、強風域ならJOCで圧倒したように蓮ペアと共にワンツー達成の可能性は十分にある。

その関東予選で霞ヶ浦勢を上回り優勝したのが、岩崎祐奈/和田 萌(千葉・磯辺)であった。このペアも調子に乗れば上位進出の可能性があるチームであろう。

そして今年の春から各種大会で目立っているのが半田(愛知)勢である。東海予選でもワンツーを決めた山本 茜/和田桃佳と篠倉なつみ/井口七海この2艇だ。和田・篠倉は昨年のインターハイではクルーで出場しており9位と経験もある。びわこや蒲郡の大会をみてもどの風域でも通用するのは間違いあるまい。混戦ならば一気に頂点の可能性もあるのではないだろうか?

また中四国勢も風域によっては侮れない。昨年の420ワールド出場・光ウィーク準優勝の小林愛実/黒瀬南海(岡山・倉敷鷲羽)や、同大会4位の夛田晴香/林 千華(香川・高松商業)が上位候補か?

また女子といえば岩手勢が強いが、宮古・宮古商業ともに今年は遠征しておらず実力を測りかねるが、決して侮れないのではないのか?


※【女子420級結論】

今年の女子420は力が拮抗しており、どのチームが優勝するのか?はレースをやってみないとわからないというのが私の結論だ。ポイントは各水域予選後にどこまで成長しているのか?またコンディションが大きく左右するように思われる。

水域予選では敗れたが、実力からいったら蓮、中山の力は抜けているはずである。特に中山は昨年のチャンピオン長岡を国体で破ったのであり、あとはコンビネーションの問題だけか?逆転候補は藤尾ペア、山本ペアが有力か?





④【女子レーザーラジアル級】 (※23校24艇出場予定)

※ワールド経験者による優勝争い

女子レーザーラジアル級の初代チャンピオンは誰になるのか?男子同様見極める為には重要なのがやはり国体とJOCになるだろう。出場メンバーの中で昨年の国体最高位だったのは3位の須田英実子(滋賀・膳所)である。彼女は2年連続4.7ユースワールド代表であり、今年も十分に健闘した。

そして昨年の国体では2年連続となる入賞・JOC最上位・ユースワールド代表の三浦凪沙(静岡・湖西)だ。順当ならばこの2人による優勝争いは間違いないだろう。

この二人に続く上位候補は、中学生から国体出場し一昨年の岩手国体で6位入賞した松尾 華(広島・広島修道大附鈴峯女子)や、中国予選で松尾を上回った新鋭・小菅 楓(広島・広島国奉寺)や近藤佑香(山口・聖光)、JOCでも健闘、四国予選優勝の石田穂之香(香川・高松商業)、九州予選優勝の鈴木杏依子(宮崎・日南振徳)までか?


※【女子レーザーラジアル級結論】

こちらも改めて言うまでもないが、三浦・須田の優勝争いは間違いないだろう。順風域までなら互角、強風域となった場合は三浦が圧倒すると思われる。以下は少しレベルに差があるのではないのか?メダル争いは混戦である。




⑤【男女コンバインド競技展望】

最後に今年から採用された一番の目玉であるコンバインド競技だ。男女420・ラジアル共に個人戦の性格が強いのに対し、これは団体総合であり、デュエット時代もそうだったように学校対抗としての性格が強いため、学校側からも評価されることから、上位を狙っているチームが多いに違いない。男女共に初代チャンピオンはどのチームになるのか?

※コンバインド上位候補校と順位得点一覧
コンバインド

上記の表を見ていただければお判りの通り、順位得点を比較すると420級優勝とラジアル優勝とでは16点、女子でも7点の差がある。従って420級2艇出場しているチームが有利なのは一目瞭然である。

※男女共に印をつけて解説してみたい。

※【男子コンバインド結論】

◎中村学園三陽(福岡)
○高松商業(香川)
▲逗子開成(神奈川)
△光(山口)
△津工業(三重)
△清風(大阪)

※420級で2艇参加は12校。この中で筆頭はワンツーの可能性もある中村三陽が初代チャンピオンに輝くのは濃厚であり、他チームが優勝するのはかなり苦しいように思える。逆転候補をあえて挙げていくなら、風域を味方につけた場合の高松商業や、両クラス特にラジアルの上位候補が存在する逗子開成・光・津工業・清風辺りまでのメダル争いが濃厚である。但し420の2番艇が頑張った場合(ラジアル優勝の得点より上の点数を取った場合)は、よりメダルに近づくことだろう。

※【女子コンバインド結論】

◎長崎工業(長崎)
○霞ヶ浦(茨城)
▲半田(愛知)
△高松商業(香川)
△別府翔青(大分)
△唐津西(佐賀)
注宮古商業(岩手)

※女子420級は混戦模様であるが、2艇上位を目指せるチームとなるとかなり限定される。優勝争いは長崎工業と霞ヶ浦となりそうである。キーポイントとなりそうなのはコンディションであり、順風域までなら長崎工業、強風域なら霞ヶ浦と私はみており、本番は順風域までの可能性が高いことから、長崎を本命とさせて頂いた。この2校を破るとしたら勢いのある半田が筆頭、高松商業・別府翔青は2番艇次第、唐津西はラジアルとの合計になるが入賞は堅いだろう。


※新生インターハイは新種目を含め、話題が多く興味が尽きない。今年も良き戦いになるのは間違いないだろう。全力を尽くし是非とも各自の目標を達成できるよう頑張って頂きたい。


諸君の健闘を祈る!


以上



※【関連リンク】

※インターハイヨット競技特設サイト(和歌山SC)

※インハイTV(ライブ中継)

※スマホでヨットレース(レース展開はこちらがよりお判りいただけます)

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