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2018-08-19 21:00 | カテゴリ:インターハイ・FJ・420
そして今年より新種目として加わった個人種目レーザーラジアル級だ。既に国体では1994年から少年種目として採用(シーホッパーSR)されていたが、実に24年遅れでインターハイ種目に採用されたのだった。待ちに待った関係者も多かったのではないだろうか?その証拠にラジアルのみの初出場が男女合わせて14校とそれを物語っているだろう。

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【新しいレースシーン・男子レーザーラジアル級のスタート】 ※WSCより

※男女レーザーラジアル級初代チャンピオンはどの選手になったのか?男子から簡単に振り返るとする。



※【男子レーザーラジアル級レース推移】

8/13(火) 天気・快晴 気温33℃ 風向240° 風速6m/sec
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【オープニングレースより1-1と圧倒!優勝した鈴木義弘(光)】※WSCより

ラジアルのスタートは420級の後で、コースはインナーループ、初日は2レース実施。絶好のコンディションでレースは始まった。

初日2レースでトップに立ったのは、優勝候補筆頭・ユースワールド代表の鈴木義弘(光)であった。ダウンウインドのスピードが桁違いであり、1-1の好スタート。2位は3-2の水田隆文(清風)、3位は4-3の桔川翔太郎(逗子開成)のワールド出場組が続く。

しかし優勝候補の一角・西尾拓大(桐蔭)は、いきなりBFDスタートと苦しい立ち上がりとなる。

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【総合2位の水田隆文(清風) 上位選手の実力は見せつけた】※WSCより


8/14(水) 天気・快晴 気温33℃ 風向265~300° 風速4~3m/sec
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【昨年の愛媛国体に続く3位とメダルを獲得した桐井航汰(明星学園)】※WSCより

2日目も2レース実施された。しかしながら風速が弱く、若干荒れ模様となる。暫定首位の鈴木は9-1と3度目のトップで首位をキープしたが、他は軒並み二桁順位を叩き、早くも抜け出してしまう。2位は水田、3位は桐井航汰(明星学園)が上がってくる。

8/15(木) 天気・くもり 気温31℃ 風向170~190° 風速4~3m/sec
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【惜しくも4位の松原穂岳(日進西)国体に期待!】※WSCより

3日目もさらに難しいレースとなる。暫定首位の鈴木は1-3に対し、2位水田は2度目の二桁順位となり、この時点で最終レースを待たずして、鈴木の初代チャンピオンが確定する。2位は水田、以下桐井-松原-桔川-そしてBFDがカットされた西尾拓大(桐蔭)が上がってきた。

最終日第7レースも上記6人が上位を占め、順位は変化せず、勝負は決した。

※鈴木の圧勝だったが、上位入賞者の顔ぶれをご覧頂くとしよう。



※ワールドレベルの走りを披露!
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【勝利のウイニングラン、ガッツポーズで応える鈴木義弘。将来の五輪候補】

スーパースターには、難しいコンディションも関係なかった・・・。初代チャンピオンには鈴木義弘(光)が輝いた。オールトップではなかったが、最終レースを残し優勝を決めたことはさすがである。レースについては私が改めて言うまでもないが、勝因はボートスピード、特にダウンウインドの走りが桁違いだったことである。実況中継の川井淳史アナウンサーも「我々のボートも追いつけない-!」との名言も生まれるほどだった。

彼のプロフィールを紹介すると、OP時代にはワールドに出場。中学3年で迎えた和歌山国体で並みいる高校生を撃破し、ラジアル初代チャンピオンならびに中学生優勝の快挙を達成。その後光高に入学後もダブルハンドには転向せず、シングルハンドで活動してきた。その後岩手-愛媛両国体でも圧勝し三連覇達成。世界でも昨年2017レーザーラジアルユースワールドでは日本人初の入賞とまさに記録づくめの選手なのである。

ここまでの選手になったのは常に前向きな姿勢と、豊富な練習量であることは言うまでもない。

もちろんインターハイは今大会が初めてであり、最初で最後の大会を初代チャンピオンの称号まで手にしたのはさすがである。このことについて彼はインターハイに出場できたことがうれしいと語ってくれた。これほどの選手でもそう思っていたのだから、シングルハンドをインターハイで導入したことは正解だったのだと私は感じた。

あと残すは福井国体で前人未到の少年種目4連覇のみだ。もし達成できれば、まず破ることができないとてつもない大記録となるだろう。実直にセーリングへ取り組む彼なら間違いなく達成することだろう。そして是非ともオリンピックを目指して頂きたいものである。

初代チャンピオンおめでとう!



※ワールド組・国体上位選手が全て入賞!

今回入賞したのは全てジュニアから始めた選手ばかりであり、力の違いを見せつけたと言えるのではないだろうか?
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【関東優勝の桔川翔太郎(逗子開成)1年生で5位入賞は立派】※WSCより

2位 水田隆文(清風)・・・・・B&G兵庫ジュニア海洋クラブ
3位 桐井航汰(明星学園)・・・江の島ヨットクラブジュニア
4位 松原穂岳(日進西)・・・・海陽海洋クラブ
5位 桔川翔太郎(逗子開成)・・江の島ヨットクラブジュニア
6位 西尾拓大(桐蔭)・・・・・和歌山ジュニアヨットクラブ

2位水田は鈴木には及ばなかったが、2年連続国体で入賞した実力を発揮。3位桐井も中盤苦戦はしたが、昨年国体3位の実力通りの結果。4位の松原は国体入賞経験はなかったが見事入賞。5位の桔川はこの中では唯一の1年生だったが、メダル争いに加わる健闘。そして6位の西尾は優勝候補であったが、BFDを挽回しての入賞となった。

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【地元優勝はならなかったが6位入賞した西尾拓大(桐蔭)】※WSCより

この中で、水田・桐井・西尾はインターハイ後にドイツで開催されるラジアルユースワールドに出場する。是非ともゴールドフリートに残れるよう頑張って欲しい。

※尚、優勝した鈴木、水田、桔川は、コンバインド得点にも貢献しており、この辺りも注目すべき点だったのではないだろうか?



 
※【女子レーザーラジアル級レース推移】

8/13(火) 天気・快晴 気温33℃ 風向290~240° 風速4~7m/sec
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【優勝候補の三浦と須田のデッドヒート】※WSCより

女子420級と同様に、初日は3レース実施。順風域以上の風域だったことから、力の差が早速出始める。初日1-1-1で首位に立ったのは、ユースワールド代表の三浦凪砂(湖西)であった。しかし申告ミスを取られトータル5点のスタート。そして2-2-2は4.7ユースワールド代表の須田英実子(膳所)が1点差の2位と早くも2人による優勝争いの様相となる。3位には1年生の大槻多恵美(済美平成)が続いた。

8/14(水) 天気・快晴 気温33℃ 風向265° 風速3m/sec

この日は1レース、第4レースでは風速も弱かったことから難しいレースとなる。この日軽風域に強い中四国勢が躍進、石田穂乃香(高松商業)-大槻多恵美-松尾 華(鈴峯女子)の順でフィニッシュ。暫定首位の三浦は苦戦したがそれでも4位フィニッシュでトップをキープ。暫定2位の須田も苦戦し6位フィニッシュと離れ始める。

8/15(木) 天気・くもり 気温31℃ 風向170~190° 風速4~3m/sec

この日も軽風域のレース。カットが入る第5レースで、石田が連続のトップフィニッシュで3位まで浮上したにに対し、首位三浦は7位フィニッシュと苦戦、2位須田も4位フィニッシュと、優勝争いは混沌としてきた。

続く第6レースでは風速が若干上がり、三浦が意地のトップフィニッシュで2位に3点差を付け、首位をキープ。そして石田-須田が続いた。石田が須田に追いつき、同点ながらも2位浮上、3位は須田となり、優勝争いはこの3人に絞られた。

しかし最終日は女子420級同様レースは実施されず、三浦凪砂の優勝で決着した。


※以上が女子のレース推移であったが、優勝者及び入賞チームを紹介するとしよう。



※優勝候補筆頭のプレッシャーを乗り越え優勝!
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【見事初代チャンピオンとなった三浦凪砂(湖西)】

以上のように初代女子チャンピオンになったのは、ユースワールド代表の三浦凪砂(湖西)だった。軽風域ではやや苦戦したものの、ある程度の風が吹けば力の差は歴然だった。しかし彼女は3年生であり、インターハイは最初で最後だったことから優勝へのプレッシャーはあったに違いない。

三浦は浜名湖ジュニアでヨットを始め、昨年は4.7ユースワールド代表、国体は中学3年生から出場し2年連続の入賞と力をつけてきた。そしてこのインターハイ後にはラジアルユースワールドにも出場する。是非とも頑張って頂きたいと思うし、福井国体でも二冠に挑戦する。

※初代チャンピオンおめでとう!

※大健闘の準優勝!
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【このメンバーで準優勝は立派!石田穂乃香(高松商業)】※WSCより

女子420級の記事でも紹介したとおり、準優勝となったのは石田穂乃香(高松商業)だった。得意風域となってから1-1-2と、もしシリーズが全て軽風域だったならば、優勝まであったのかもしれない。しかも入賞者の中で高校から始めたのは石田だけであり、殊勲の準優勝といえるのではないだろうか?

続く福井国体では、軽風域の難しいコンディションになる可能性が高いことから、一気に注目される立場になったのは間違いないだろう。

※タイトルには届かず
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【来年はチャンス!総合3位の須田英実子(膳所)】※WSCより

こちらも優勝候補だった4.7ユースワールド代表の須田英実子(膳所)だったが、3位に終わった。中盤戦における得意風域で順位を落としたのが痛かった。優勝を狙ってただけに不本意だと思うが、それでも3位メダル獲得はさすがである。しかもまだ2年生であり、オリンピアンでもある同校OB・兵藤和行氏にも指導される彼女は、福井国体、そして来年のインターハイも優勝候補になるのは間違いない。

※中四国勢躍進!
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【来年は間違いなく注目選手!4位入賞の大槻多恵美(済美平成)】※WSCより

今大会、非常に目立っていたのは中四国勢だった。1年生ながら4位入賞した大槻多恵美(済美平成)は大健闘、昨年地元愛媛国体は怪我の影響により悔しい思いをしたが、メダルまであと一歩と迫った。

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【インターハイでも入賞!松尾 華(鈴峯女子)】※WSCより

そしてここの所元気のなかった広島勢が5・6位に入る。国体上位経験者の松尾 華(鈴峯女子)が5位、昨年の国体は420で出場した1年生の小菅 楓(広島国奉寺)が6位と躍進した。松尾は男子420級初代チャンピオン・松尾虎太郎の妹であり、最初で最後のインターハイを入賞で締めくくった。

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【総合6位の小菅 楓(広島国奉寺)来年は上位進出間違いなし!】※WSCより

また1年生の小菅は、昨年までこの和歌山インターハイで抜群の運営をみせた坂本 亘監督の指導を受けており、和歌山を知り尽くしている監督の下なら、来年は怖い存在になるのは間違いないだろう。非常に楽しみである。




※以上新種目となったレーザーラジアルだったが、今大会は特にジュニア出身の選手の活躍が目立った。しかし女子高商石田のように高校から始めても上位を目指せることもわかったのではないのだろうか?今までダブルハンドしか活動していなかった既存校も練習し、レベルを上げてもらいたい。

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【今回一人参加校の特徴としてユニフォームではなく、制服で開・閉会式に出席する選手も多かった。う~ん新鮮だ】

そして今回高体連加盟していないユースセイラーでも、学校側の協力が得られずに出場を断念せざるを得ないケースも出ていると私は耳にした。これは非常に残念な話だが、やはり今後はジュニアクラブ側もより重要になってくるのではないのか?今回優勝した鈴木も「出場できてうれしかった」と言ったように、ほぼ全員がインターハイを経験できたことは良かったと思っているに違いない。是非とも来年以降も関係者の皆さんは選手の為に奔走して頂きたいと切に願っている。



※【最終総括】

新生インターハイは成功のうちに幕を閉じた。今年は中村三陽のインターハイ新記録達成や、半田女子が創部70年目の初優勝がより大会を盛り上げたのではないのか。そしてレーザーラジアルが導入され雰囲気もガラリと変化したように思えた。またコンバインド競技もチームワークを醸成する意味でもやはり良いものだ。やはりインターハイは活気に溢れいつ観ても素晴らしい。

来年も高校生は是非ともこの大会を目指し、練習し、出場できることを願い締めさせて頂くとする。


※来年も和歌山で会おう!


以上


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