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2018-09-03 18:00 | カテゴリ:インカレ
※総合力を問われるコンディション!

学生全日本第一弾であり、今年の学生№1を決める全日本学生ヨット個人選手権大会は、個人戦初の東京開催となったが、風にも恵まれ、予定の8レースを消化しての決着となった。
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【葛西臨海公園の観覧車をバックに開会式】

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【文句なしの優勝!平野/野田ペア(日本経済大)同校6人目の優勝スキッパー】

470級では日本経済大の平野 匠/野田友哉がライバルにプレッシャーをかける素晴らしい走りで、同校7度目の470制覇ならびに、平野は今年の最優秀選手に選出された。

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【安定した走りで快挙達成!松尾(右)/海老原ペア(早稲田大)】

スナイプ級では早稲田大の松尾虎太郎/海老原崇が接戦を制し、昨年の永松 礼/川上健太に続く連覇ならびに、同校4度目の制覇。


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【シングル優勝の岩城海都(鹿児島国際大)スナイプ全日本出場復活へ向け奮闘中!】

シングルハンドレガッタは鹿児島国際大の岩城海都が昨年に続く連覇となり、無事閉幕した。


※入賞チームは以下の通りである。



※【470級上位成績】 (55艇)

※強風域で圧倒!
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【圧巻の三連続トップフィニッシュ!優勝した平野/野田(日本経済大)】

①平野 匠 /野田 友哉 (日本経済大) 30点(1-1-1-3-3-2-19-(20))
※日本経済大は6年ぶり7度目の470級制覇

②矢野 航志/三浦 匠  (同志社大)  43点(7-17-3-1-1-3-11-(25))
③田中 美紗樹/嶋田 篤也(早稲田大)  48点((26)-2-10-2-5-1-24-4)
④村瀬 志綱/樫本 達真 (慶應義塾大) 58点(4-3-12-8-6-4-(33)-21)
⑤堀 久太朗/小道 大輔 (関西大)   68点(11-9-(20)-19-15-10-2-2)
⑥高宮 豪太/久保田 空 (慶應義塾大) 70点(18-8-15-12-(27)-9-3-5)



※【スナイプ級上位成績】 (55艇)

※史上初!二年生スキッパー制覇
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【勝負所でトップをとった事も優勝への要因!松尾/海老原ペア(早稲田大)】

①松尾 虎太郎/海老原 崇(早稲田大)  38点(5-1-17-1-6-7-1-(27))
※早稲田大は2年連続4度目のスナイプ級制覇

②加藤 卓 /斎藤 洋童 (慶應義塾大) 45点(2-7-16-3-4-11-2-(41))
③高山 颯太/齋藤 健斗 (中央大)   58点(1-4-6-17-16-(44)-7-7)
④松世 拓也/小野山 裕也(慶應義塾大) 72点(4-3-4-18-25-(32)-10-8)
⑤村上 義龍/村瀬 奏斗 (日本大)   73点((22)-15-19-10-14-8-4-3)
⑥入江 裕太/原 潤太郎 (早稲田大)  75点(8-20-7-11-5-9-15-(23))

※シングルハンドレガッタは省略させて頂く。続いて総括!




※【470級レース推移】
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【東京ゲートブリッジをバックに470級スタートシーン】

8/31(金) 晴れ・気温35℃・風向190~200°・風速7~10m/sec
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【総合4位入賞の村瀬/樫本ペア、慶應のエース(慶應義塾大)】

前日に個人戦では初となるトライアルレースと同様、絶好のコンディションでレースは始まり、3レース実施。若洲の海面は距離が長くとれない事情もあり、470級では、第⑥レースまでO3のコース(風下-風上レグが3回)が設定された。

初日1-1-1と圧巻の走りをみせた2年連続入賞の平野/野田(日本経済大)が首位に立つ。三レースともに下よりの絶好のスタート+有利な右海面に展開と完璧なレースであった。2位に関東№1の楠瀬/玉井(明海大)、3位は慶應のエース村瀬/樫本(慶應義塾大)、そして中山/中村(日本大)-元津/古橋(早稲田大)の女子スキッパーが4-5位と続く。

しかし優勝候補筆頭の女子スキッパー田中/嶋田(早稲田大)は、第①レースから躓いてしまい、苦しい立ち上がりとなる。


9/1(土) くもり・気温31℃・風向190~200°・風速5~8m/sec 
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【惜しくも総合準優勝、矢野/三浦ペア(同志社大)】

昨日より風速は落ちたものの、強風域のコンディションとなった2日目は三レース実施。昨日と若干違ったのが、右海面が圧倒的有利な状況となり、スタート時に多くの艇が本部船に集中、ごまかしが利かないレースとなる。

この日1-1-3と絶好調だったのは初日7位スタート・近北のエース矢野/三浦(同志社大)だった。スタートもピンポイントで狙い、暫定2位へ浮上。しかし暫定首位の平野/野田(日本経済大)は3-3-2とこの日も好調であり、2位とは7点差と優勝へ王手をかける。3位には初日失敗してしまった田中/嶋田(早稲田大)が2-5-1と本来の実力を発揮し上がってきた。

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【総合3位の田中/嶋田ペア(早稲田大)第①レースが痛かった】

※平野/野田はここまで最低順位が3位であり、ライバルチームは既にカットレースを作っている状況。余程のことがない限り、翌日の第⑦レースで決まってしまうと思われたが・・・。


9/2(日) 雨のちくもり・気温23℃・風向340~30°・風速3m/sec 
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【総合5位へジャンプアップ!関大復活!堀/小道ペア(関西大)】

前日までと違い、風向・風速ともに真逆のコンディションであり、前日降った雨の影響により、荒川河口は激流と波乱を予感させる最終日となる。2レース実施された。

第⑦レースで暫定首位の平野/野田(日本経済大)は19位と苦しいレースとなってしまう。しかし前日の上位陣も総崩れ、2位とは15点差となり、ほぼ優勝を手中にする。

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【このチームが団体戦の鍵を握る!総合6位の高宮/久保田ペア(慶應義塾大)】


続く最終第⑧レースの平野/野田は徹底して矢野/三浦をマークし、苦しいレースだったものの矢野艇に先着、見事優勝を果たす。2位は矢野/三浦(同志社)となり、3年連続の入賞。以下3位田中/嶋田(早稲田大)は女子スキッパー2人目の制覇とはならなかったが、この風域なら堂々たる立派な成績だろう。4位には2日目まで堅いレースを展開した村瀬/樫本(慶應義塾大)、そしてこの日2-2と快走したのは前日14位の堀/小道(関西大)だった。入賞圏内のチームが大きな順位を叩いてしまったのもあり、5位へジャンプアップ。そして前日15位の高宮/久保田(慶應義塾大)も3-5とまとめ見事6位入賞となり、レースは終了した。


※大学入学後台頭

上記に述べた通り、優勝したのは平野/野田ペアであった。勝因は私が言うまでもなく、初日に完璧なレースを見せたことに尽きる。このことにより優勝を狙うライバルチームはプレッシャーがかかり、攻めざるを得なくなった。その結果、BFDなどにより脱落していった有力チームも多かった。

優勝した平野は長崎工業高出身ではあるが、ダブルハンドではなく主にシングルハンドで活動と主たる実績は残していない。クルーの野田に至っては、高校生でありながら470級のクルーで活躍している妹・乙心さん(福岡第一高)の影響もあり、大学からヨットを始め、ある意味エリートとはいえないコンビが優勝したのには価値があるだろう。

日経大は2003年にインカレ参戦後、470級片クラスのみながら多数の団体戦優勝・ならびに個人戦優勝を果たしてきた訳だが、個人戦の優勝者を振り返ると、オリンピアン土居一斗(インターハイ優勝・全日本FJ連覇・この個人戦も唯一の470連覇)を除くそのほとんどの選手が高校時代の実績は上位だった訳ではない。それだけ三船和馬監督の指導が徹底されており、大学入学後でも努力次第で活躍できることを証明していると言えるのではないだろうか?

彼らの優勝により、団体戦へも弾みがつき、蒲郡でも久しぶりの制覇へ向け、暴れてくれるのは間違いあるまい。

見事なレースであった、優勝おめでとう!





※【スナイプ級レース推移】
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【たった一つのミスで有力選手でも下位に沈むこともあった、スナイプスタートシーン】

8/31(金) 晴れ・気温35℃・風向190~200°・風速7~10m/sec
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【初日好スタート!総合3位入賞の高山/齋藤ペア(中央大)高山はまだ2年生】

スナイプ級のコースは第①レースのみ3回ループで第②レース以降は通常通りの2回ループであった。強風域だったことから、力の差ははっきりと表れたが、初日同点で首位に立ったのは高山/齋藤(中央大)と松世/小野山(慶應義塾大)であった。以下、岡/曽我(慶應義塾大)-女子スキッパー岸/清田(中央大)-優勝候補筆頭の松尾/海老原(早稲田大)が続いた。

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【総合4位の松世/小野山ペア(慶應義塾大)安定性は団体戦への武器となる】

※10位以内に慶應4艇・中央3艇となりまさに絶好調、まるで団体戦を見ているようであった。しかし早稲田・日大勢が松尾艇を除き軒並み苦戦、早くも波乱含みの展開であった。


9/1(土) くもり・気温31℃・風向190~200°・風速5~8m/sec
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【総合準優勝の加藤/斎藤ペア(慶應義塾大)全日本スナイプ3位の力を存分に発揮!加藤も2年生】

470でも述べた通り、スナイプでは特にスタートが重要なポイントとなる。初日5位スタートであった松尾/海老原(早稲田大)が1-6-7と安定した走りで首位に立つ。7点差の2位には前日の失敗を取り返した矢野/吉永(日本大)と全日本スナイプ3位と好調の加藤/斎藤(慶應義塾大)が同点となる。

この3チーム以外は安定したスコアにまとめることができず、優勝争いはこの3チームに絞られたと言っても良い2日目であった。


9/2(日) 雨のちくもり・気温23℃・風向340~30°・風速3m/sec
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【耐えて耐え抜いて5位入賞!村上/村瀬ペア(日本大)】

第⑦レースでは暫定首位の松尾/海老原(早稲田大)と2位加藤/斎藤(慶應義塾)によるマッチレースとなり、そのままフィニッシュ。しかし前日2位だった矢野/吉永(日本大)は2度目の大きな順位となり、優勝戦線から脱落してしまう。

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【関東2位の実力を発揮!総合6位入賞の入江/原ペア(早稲田大)】

最終第⑧レースでは早慶最終決戦。松尾艇は上位を狙う必要がなかったことから、順位度外視で加藤艇を徹底マーク。かなり苦しいレースとなったが、加藤艇に先着し見事2年生スキッパー初の優勝を果たした。初日首位だった高山/齋藤(中央大)が最終日巻き返しメダル獲得の3位。入賞争いは熾烈となり、初日こちらも首位だった松世/小野山(慶應義塾大)が4位。最終日に4-4とまとめた村上/村瀬(日本大)が5位、そしてまずまずの順位にまとめていた入江/原(早稲田大)が6位入賞で決着した。


※マルチな選手!

史上初となる2年生スキッパーで優勝したのは松尾虎太郎/海老原崇ペアであった。昨年もルーキーイヤーで準優勝もある意味快挙であったが、今年は堅い走りで早くも頂点に立ったことは本当に見事である。

スキッパーの松尾は広島セーリングスクール出身であり、高校は山口・光高校へ進学。1年次にはクルーとしてユースワールドに出場しメダル獲得。2年次にはインターハイ・国体420級初代チャンピオンとなり、3年次は国体も連覇している実績ある選手だ。

早稲田大入学後は当然470に乗るものと思っていたが、チーム事情もありスナイプに乗り始めた。最初は苦戦すると思っていたが、すぐに頭角を現し、前述の通り昨年は準優勝を勝ち取る。しかし今シーズンは、有望な1年生の教育も兼ねて春インカレは470のクルーで出場し、チームの総合優勝に貢献した。、

これだけの選手ならまず転向は嫌がるはずなのだが、いつも笑顔で楽しく乗っており、本当にヨットが好きなんだなと私は感じていた。それだけでなくもちろん研究熱心であり、ここまで真面目に取り組む姿勢を持っている選手も珍しいのではないだろうか?

クルーは当初昨年の全日本スナイプ優勝した神宮の予定だったが、けがの影響により3年生の海老原が抜擢された。海老原も470優勝の野田と同様に大学から始めた選手である。高校時代はアメリカンフットボール部だったことから、非常に良い体格をしており、体幹もしっかりしているに違いない。基礎能力に長けていれば、経験が浅くとも優勝できることを教えてくれたのではないだろうか?

それぞれ2年生・3年生とこれからもどのように成長していくのか?は非常に楽しみであり、今後の団体戦も中心になるのは間違いあるまい。


※快挙達成おめでとう!



※【全体総括】

レース全体を通して、オールラウンドの条件となった今大会だったが、今年も下級生の入賞が目立った。特にスナイプ級の1~3位スキッパーは全て2年生とこれもある意味快挙なのではないだろうか?各校の総合力を見る上でも良い大会ではあったのではないのか?


※勝手に敢闘賞
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【最終第⑧レースでトップフィニッシュした岩本まなみ/堀江 哲ペア(岡山大)、最終日の難コンディションを終始快走したのは見事であった。もし敢闘賞があれば受賞しただろう。ちなみに岡山大は先日の関東470ミッドサマーレースでも高橋美歩/則友開路ペアが総合3位と2名の女子スキッパーが奮闘している!】



※新しい開催場所の仲間入り?
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【今回のレース委員長は東京都連や学連でも活躍している山本俊貴氏(左手前)】

今回初の若洲開催だった訳だが、レース海面も狭く、レース運営も難しいかと思われたが、風にも恵まれたこともあり、全レース消化できたことは良かったのではないだろうか?少なくとも力のある選手が勝ったのがその証明でもある。特に東京都連の全面的なバックアップも心強く、少なくとも普段の関東インカレよりスムーズな運営だったと思われる。

選手の皆さんはどのように感じたかはわからないが、少なくとも関東では江の島だけでなく、若洲も全日本インカレ開催地候補の仲間入りをしたことは間違いあるまい(※私自身はここで団体戦を観てみたいと思った)


※シングルハンドレガッタはどうするのか?

今回一つだけ思ったことは、シングルハンドレガッタについててある。1999年から蒲郡開催時には実施されてきたが、20年経っても未だ正式種目とはなってない。もちろん艇種変更には多額の金額が掛かり、各校そんな余裕はないことから、なかなか改革に乗り出せないのが実情だろう。

しかしインターハイではついにシングルハンドが導入され、大きく変わった。従ってそろそろ真剣に考える時期に来ているのではないだろうか?今後の五輪のことを考えるなら(少なくともパリ五輪はレーザー関連は残る)導入すべきだし、ヨットはどの艇種でも関係ない(一緒)という考え方ならば、このシングルハンドレガッタはスパッと止めてしまった方が良い。現状のままならあまりにもレベルに差がありすぎである。

この開催時に「アジア大会セーリング4つの金メダル」のニュースが飛び込んできた。ダブルハンド6名全ての選手が学連出身だ。これをみても学連は重要な組織であり、今後どうしたら良いか?の結論は私が言うまでもないだろう。是非とも議論して頂きたいと思う。


※今年の個人戦では昨年の全日本インカレ同様に初めてスマホでヨットレース(トラッキングシステム)が導入され、選手はもとより、全国の皆さんにもお楽しみ頂けたことだろう。是非とも三大全日本では引き続き導入して頂きたいと思う。

学生全日本第一弾は無事に閉幕した。しかし今年は日程が詰まっていることもあり、学生は本当に大変だが、是非とも健康に留意し頑張って頂きたい。(※既に東北は決定しているが)来週末からはいよいよ全日本インカレ予選の季節だ。近北・関西といきなり注目水域で出場校が決定する。そして全日本女子インカレだ。どのようなレースになるのか?今から楽しみである。



以上


※【全日本インカレ出場校決定日】
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※【470級最終成績表】
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※【スナイプ級最終成績表】
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※【シングルハンドレガッタ最終成績表】
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