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2018-09-25 12:00 | カテゴリ:インカレ
学生全日本第二弾である日建・レンタコムカップ 第27回全日本学生女子ヨット選手権大会は、不安定な風に悩まされ、難しいコンディションの中での戦いとなり、470級5レース、スナイプ級3レースの成立で決着した。

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【日大の三連覇を阻止!総合5勝目の関西学院大チーム】

470級では得意風域を生かし、二強に勝利した小泉志織/本田有咲(関西学院大)が優勝。スナイプ級でも軽風域で抜群のスピードをみせた側田晴楽/森嶋衿香(立命館大)が、ライバル強豪校を破り、見事栄冠に輝いた。

注目の総合は、唯一の総合三連覇校である関西学院大が、自らが日大の三連覇を阻止する形になり、5度目の総合優勝を果たした。


※入賞チームは以下の通りである。




※【470級上位成績】 (37艇)

※会心の勝利!
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【勝負強さをみせ優勝した小泉/本田ペア(関西学院大)】

①小泉 志織/本田 有咲  (関西学院大)13点(6-3-2-1-1)
※関西学院大は3年ぶり4度目の470級優勝

②中山 由紀美/工藤 彩乃 (日本大)  19点(2-1-1-10-5)
③川邉 朱里/北林 風花  (鹿屋体育大)37点(8-6-10-5-8)
④赤嶺 華歩/盛田 冬華  (法政大)  38点(1-2-3-9-23)
⑤宮野 菜々/岡村 保乃加 (日本大)  38点(4-5-8-11-10)
⑥鄭 愛梨 /比嘉 みなみ (九州大)  39点(3-4-15-15-2)




※【スナイプ級上位成績】(39艇)

※劇的な勝利!
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【勝負強さも光った!優勝した側田/森嶋ペア(立命館大)】

①側田 晴楽/森嶋 衿香  (立命館大)  8点(2-1-5)
※立命館大は13年ぶり5度目のスナイプ級優勝

②岸 祐花 /谷 美月   (中央大)  10点(4-2-4)
③石川 満里奈/尾井 恵子 (関西学院大)18点(1-5-12)
④花本 菜美/仁杉 衣里  (明海大)  20点(5-14-1)
⑤仲 美南 /松岡 嶺実  (早稲田大) 22点(10-4-8)
⑥川野 真依/髙島 理奈子 (九州大)  28点(14-8-6)




※【総合成績】(15校対象)
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【スナイプ最多勝の笠井美帆(旧姓増川)コーチ(中央)の存在はやはり大きい】

①関西学院大学   31点(13+18)
※関西学院大は4年ぶり5度目の総合優勝

②明海大学     62点(42+20)
③日本大学     64点(19+45)
④法政大学     67点(38+29)
⑤九州大学     67点(39+28)
⑥甲南大学     83点(51+32)




※【最優秀選手賞】
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【最優秀選手賞を獲得したクルーの松岡嶺実(早稲田大)スキッパーの仲は2年生で初入賞】

毎年申し上げているが、この賞はスポンサーの意向により、全日本個人戦のように優勝スキッパーが選出される訳ではなく、さまざまな角度から選考され、ある意味敢闘賞的な扱いとなっている。

今年は早稲田大松岡嶺実選手が受賞。彼女は全日本女子委員長として、この大会の為に奔走し、しかもレースでもクルーとして5位入賞となったことが理由である。一昨年も同校から市川夏未が同じような経緯で受賞しているが、再度同じ大学から選ばれることは珍しく、松岡が選ばれたということは、相当な働きがあったのだと私は勝手に想像する。


※優勝及び入賞チームの皆さんおめでとう!続いて簡単に総括。




※【470級総括】
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【470級スタートシーン】


9/22(土) 天気・晴れ 気温28℃ 風向280~320° 風速7~10m/sec
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【悲願の優勝には届かなかったが、強風域で圧倒!準優勝の中山/工藤ペア(日本大)】

開会式後、午後からレースが始まる。初日から強風域のコンディションで2レース成立、この風域ならば予想通り赤嶺/盛田(法政大)・中山/工藤(日本大)と優勝候補筆頭の2チームが圧倒!それぞれワンツーを分け合い、同点首位に立つ。

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【最後も勝負したが、コースが裏目に・・4位入賞の赤嶺/盛田ペア(法政大)】


9/23(日) 天気・晴れ 気温29℃ 風向250° 風速3m/sec
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【安定したスコアで3位入賞!川邉/北林ペア(鹿屋体育大)】

昨日とはうって変わって、軽風の苦しいコンディションとなる。午前にレースが始まったもののノーレースとなり、一度ハーバーバック後、再度出艇、2レース成立となる。

第③レースでは中山/工藤(日本大)が2度目のトップフィニッシュ。初日4位発進だった小泉/本田(関西学院大)が続き、赤嶺/盛田(法政大)が3位フィニッシュとなる。

ところが続く第④レースで中山・赤嶺両チームは、苦しいレースとなってしまう。このレーストップフィニッシュした小泉/本田(関西学院大)が逆転し、2点差の首位に立つ。2点差で中山/工藤、3点差で赤嶺/盛田でこの3チームによる最終決戦になるのであった。

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【強風域で健闘!5位入賞の宮野/岡村ペア(日本大)】


9/24(月) 天気・晴れ 気温29℃ 風向250~260° 風速3m/sec
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【最終日2位フィニッシュで6位入賞の鄭/比嘉ペア(九州大)】


最終日も全く風が無く、ようやく11時頃に3m前後のコンディションとなる。軽風域ながら安定しており、最終となった第⑤レースが始まるのであった。

注目3チームのスタートは法政・関学共にまずまずであったが、日大は出遅れる。しかし第①マークではコース取りが良かった小泉/本田がトップ回航、中山・赤嶺両艇は10番手以降と苦しい展開となってしまう。レースはそのまま進み、小泉/本田が優勝のトップフォーンを鳴らし、文句なしの優勝となる。2位は中山/工藤(日大)、3位には4度のシングルとまとめた川邉/北林(鹿屋体育大)が入り、4位に赤嶺/盛田(法政大)、5位は前半健闘した宮野/岡村(日本大)、そして6位には2日目は順位を落としてしまったが、最終日に2位フィニッシュした鄭/比嘉(九州大)が、見事6位入賞となり、決着した。


※価値ある勝利!
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【満面の笑み!優勝クルーの本田有咲、右はスナイプクルー尾井恵子(※小泉さんごめんよ)】

以上のように優勝したのは関西学院大の小泉志織/本田有咲の4年生ペアであった。勝因はもちろん軽風域の快走はもちろんのこと、強風域でも二強に喰らいつけたことではなかったのか?最終レースでも勝負強さを見せ、トップフィニッシュできたことは文句なしの勝利であろう。

スキッパーの小泉は別府青山高時代にはインターハイデュエット競技で優勝は経験しているが、個人ベースでみればその時の優勝メンバーであった赤嶺華歩や足立茉莉花(共に法政大)ほどの活躍ではなかった。同校入学後も470に乗り始めたが、苦戦を強いられ、女子インカレではここ2年間はスナイプに回されるなど、470での出場は初めてなのであった。

クルーの本田も新湊高時代は上位で活躍できた訳ではない。しかし大学入学後は成長し、常に団体戦でレギュラーとして活躍してきた選手なのである。女子インカレでも昨年は惜しくも準優勝と涙を呑んだが、見事雪辱を果たした。

熾烈な470級でありながら、力勝負で勝ったことは評価に値するだろう。最終レースのスタートでも勝負強さもあることをみせつけた見事な勝利であった。


※優勝おめでとう!





※【スナイプ級総括】
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【スナイプ級のスタートシーン、このレースが成立していればかなり熱い展開だったのだが・・・】


9/22(土)
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【ある意味不運だったが4年連続入賞は立派!準優勝の岸/谷ペア(中央大)】

スナイプ級も良いレースとなるコンディションであったが、第①レース途中で風速がターゲットMAXを超えたためノーレース。その後も実施されることなく初日を終えた。

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【最初の2レースが成立していれば・・・かなり不運><7位の中村/宮本ペア(大阪大)】


9/23(日) 天気・晴れ 風向250° 風速3-2m/sec
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【総合優勝に大きく貢献!3位入賞の石川/尾井ペア(関西学院大)】

470級同様、スナイプ級の第①レースはまたしてもノーレース。ようやく午後に2レースが成立する。しかし風速は弱い。

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【大記録達成はならなかったが、やはり最強コンビであった池田/林ペア(日本大)】

第①レースでは昨年6位の石川/尾井(関西学院大)と3連覇を狙う池田/林(日本大)の順でフィニッシュ。3位には側田/森嶋(立命館大)が続いた。

第②レースは風速が徐々に弱くなっていく非常に苦しいコンディション。第①レース3位だった側田/森嶋がトップフィニッシュし、暫定トップに躍り出る。そして岸/谷(中央大)、池田/林の順でフィニッシュ。但しこのレース、大量DNFで大荒れとなってしまう。

※さらに第①レースの件で池田/林は、スタート時のケースで石川艇から抗議され、長い審問の末に失格となり、大記録達成の夢は潰えてしまう。従って優勝争いは、側田/森嶋、岸/谷、石川/尾井この3チームに絞られた。


9/24(月) 天気・晴れ 風向250~260° 風速3m/sec
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【最後はトップフィニッシュで意地をみせた4位入賞の花本/仁杉ペア(明海大)】

優勝はどのチームになるのか?時間的に最終となった第③レース、優勝争いの3チームは、岸/谷(中央大)が5番手回航とまずまずなのに対し、暫定首位の側田/森嶋(立命館大)や、石川/尾井(関西学院大)は中盤と大ピンチであり、岸/谷の優勝はほぼ決まりか?と思われたが、なんと側田/森嶋は2上で一気に上がってくる。最終的には岸の直後でフィニッシュし、劇的な優勝を飾ったのであった。

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【2年連続総合入賞に貢献!6位入賞の川野/高島ペア(九州大)】

2位の岸/谷は惜しくも優勝できなかったが、見事な4年連続3位以内の記録。3位には石川/尾井が入り、4位は最終レースでトップを取った花本/仁杉(明海大)、そして5-6位には安定した順位でまとめられた仲/松岡(早稲田大)-川野/高島(九州大)以上が入賞し、決着した。


※軽風域に自信!
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【立命館15年ぶりの優勝!側田(右)/森嶋ペア】

劇的な勝利であった。優勝したのは立命館大の側田晴楽/森嶋衿香ペアであった。ノーレースとなった2レースに助けられた感はあったものの、軽風域では抜群のスピードをみせての制覇であった。しかも最終レースでは諦めず、中央まで追いついた所も決してフロックではないことを証明した優勝ではなかったのか?

スキッパーの側田は京都・宮津高の出身であり、オリンピアンでもある池田 正氏に指導を受けていた。しかしインターハイ・国体では上位に進出することはできなかった。大学入学後も470級で乗り始めたが苦戦、スナイプにコンバートされてしまう。しかも同校は3年連続で全日本進出を逃すなど以前の強いイメージからすると信じられない状況の中で入学したある意味苦労人なのである。
ただ先日の全日本近北予選では、他艇のミスをカバーし大活躍。その好調の中で一気に頂点に登りつめたのは見事でなかったのか?

クルーの森嶋は大学から入学してからヨットを始めた選手である。しかも本来は470級のクルーなのである。これは本当の急造コンビで優勝してしまったのだ。クルーワークをみてもそこまで見劣りせず、非常に器用な選手であることもうかがえるのではないだろうか?

この女子インカレが始まった頃は立命館が西の中心であった。特に21世紀初頭は複数艇が入賞するほど強く、これはある意味復活をも意味する勝利だったのではないだろうか?


※劇的な勝利おめでとう!




※自らが日大の三連覇を阻止!
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【私は何もしてなーい!という笠井美帆コーチ、そんな訳ないでしょうよ・・・。左は宮川英之コーチ、右は21回大会スナイプチャンピオン・樫原梨乃OG】

まずは総合5勝目を飾った関西学院大選手の諸君並びに関係者の皆さんにはおめでとう!と申し上げたい。勝利のポイントは470級の優勝はもちろんのことではあるが、やはり、スナイプの審問で日大に勝ったことだろう。ここで全ては決した。

トータル的な力では日大の方が上だったが、スナイプ第①レースでトップフィニッシュした石川艇は即フィニッシュ本部艇に申告したのが印象的であった。トップを取ったなら抗議は避けるのが大半だと思われる。下手すると失格してしまう中で、結果的にライバルに勝利したのは、絶対日大の三連覇を阻止せねばならないとの執念がそうさせたのだろう。
仮に出さなかったら日大が勝っていた訳だから、この判断は正しかったといえるのではないだろうか?


※今回優勝した小泉/本田は卒業だが、下級生も充実しており、また来年も総合優勝候補に挙がることは間違いないだろう。





※【最終総括】

今年の大会は全水域から尚且つ、両クラス共に全て揃ったのは初めてのことであった。そのような意味では成功の大会ではなかったのか?しかしまだまだ女子選手が沢山いるのは私は知っている。ただ日程の都合や、遠征費の問題などで出場できないのが大きな原因なのではないだろうか?

また今回大学からヨットを始めた選手が随所に活躍している場面も多く見られた。トータルでは通用しなくとも是非とも女子選手はこの大会を目指して欲しい。


※来年も女子インカレは蒲郡で開催予定である。



以上






※【470級最終成績】
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※【スナイプ級最終成績】
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※【総合成績】
総合

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