2012-09-24 22:00 | カテゴリ:外道無量院(インカレ)
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※全8レースが消化され、両クラスとも終ってみれば戦前に名前があがった有力選手が上位に名前を連ねる形では終った。総合はスナイプの最終レースのマーク毎に優勝校が入れ替わる「関関早・三つ巴」の大激戦であった。
それでは、両クラスのレース経過を振り返り、今大会を総括する。

◎470クラス

初日の3レースを終えた時点で、トップにたったのは1・2・4(3着艇が海上計測~審問の結果、DPIがつき3点)着の6点で日大・若林艇だった。大きく差はなく、早稲田・山口が9点、同志社・豊田が11.3点(後述)、関大・濱田が12点、関学・松下が15点と続いた。
一方、大方の方が本命視した日経・波多江艇は苦手の微・軽風に苦しみ、27点/9位と調子がでない。

二日目に入り、朝から北系5~6mほどの良い風が吹く中、O旗があがった第4・第5レース(第3マークでR旗掲揚)では日経・波多江艇が息を吹き返して連続のトップフィニッシュで追い上げるも、風が落ちた第6・第7レースは6・10着と午前中のようには行かず、初日の出遅れを挽回しての首位争いまでには至らず。
一方、初日に首位に立った日大・若林艇も、第4レースを5着とまとめてここまでは首位を守ったものの、続く第5レースのピンエンドスタート直後にアウターボートのアンカーラインに引っ掛かって痛恨の沈!何とか再帆走したものの、漂流中にアウターボートと接触し、そのペナルティー未解消であった為に運営艇からプロテストが出て、審問の結果、DSQで優勝争いから完全に脱落。

同志社・豊田艇は、前日の第3レースのDPI(フィニッシュ後の海上計測で、「アンカーロープの太さが0.5mm足りない」、というプロテストをレース委員会から受け、夜遅くまで審問に係わった)の影響なのか、タリー忘れ(PTP)に加え、二桁着順3本と全く冴えずにこちらも脱落。
一方、早稲田・山口は第4レースで12着と崩れかけたが、残る第5・第6・第7レースを2・1・2着とほぼ完璧に走って首位に立った。
昨年の女王、関学・松下艇も譲らずにこの日の4本を2・3・2・4着とまとめて首位とは1点差の2位につけた。
関大・濱田も、オールシングルでまとめて3位につけ、首位とは5点差と可能性を残す。

1本が残った最終日は生憎の雨模様。北系の風3~5mで、風速も方向振幅が大きくも50度ほども振れ回る難しい条件での最終決戦となった。首位に立つ早稲田・山口艇は第1マークからトップにたって、余裕のビクトリーラン。一方、1点差で追う関学・松下艇は第1マークを大きく出遅れて13、4番手回航と苦しい展開。首位を5点差で追う関大・濱田艇は、第4マーク手前で2番手をいく日経・波多江艇が42条違反の笛を吹かれてペナルティーを解消中にとらえ、2番手にまで這い上がるが、先頭を行く山口を捉えるには至らずフィニッシュ。

先行された早稲田や関大とは「総合」優勝争いも掛かる関学・松下艇も、自身のクラス優勝は絶望的な状況の中、懸命に追い上げるが9着どまり。結局、前日の2位と3位がひっくり返って、首位は変らず。早稲田・山口/谷口組の優勝が確定した。


それと同時に、続くスナイプには、クラス優勝争いとともに、「総合優勝」争いについても、前日には2位・関大に14点、3位・早稲田に15点差で首位に立っていた関学を関大、早稲田がともに7点差という「射程圏」にとらえ、余談を許さぬ状況となった。


◎スナイプクラス&総合


初日の3レースを終えて首位に立ったのは10・3・1着・14点と尻上りに調子をあげた龍谷大・塩田艇。続く2位には1・2・12着・15点の甲南・善本艇、3位には新艇に乗って気合を見せる東京海洋・舩原艇が15点タイで並ぶ。4~5位も19点タイで関大・藤井艇、関学・樫原艇と続いた。以下も、9位までが首位とは10点以内という早くも混戦模様となった。

2日目は、470とは異なり、1本(第4レース)のみが良い風の中でのレース実施となった。のこりの3本は軽風。第4レースは、ジャストスタートを決めた明治・山口艇(初日36点・10位)がスタート直後から大きく飛び出して第1マークから独走してトップフィニッシュを決めると、続く第5レースも連続でトップフォーンを鳴らし、第6レースも4着と猛チャージだったが、第7レースで15着(前にDSQがいて14点)と失速。
一方、初日トップにたっていた龍谷・塩田艇は10・13(前にDSQ艇がでて12点)と今ひとつの後の第6レースで、チャーリー・「C旗」が上がって変更になった第2上マークを間違えて旧マークを回り、痛恨のDSQで完全に脱落した。
初日2位の甲南・善本艇は3・11・11・7着、同3位の東京海洋・舩原は5・19(前にDSQ艇が出て18点)・9・19着、同4位の関学・樫原が15・3・5・4着となって上位陣が全く安定しない。第4・第5レースを6・9着とまとめた早稲田・山口艇も第6・第7レースを23(前にDSQがいて22点)・1着と大波賞なみのデコボコ。
一方、初日の3レースで40点・13位と大きく出遅れた関東チャンプ艇の日大・持田艇が7・2・3・3着と一挙に浮上してきた。
第4・第5レースを13・18(前にDSQが出て17点)着と崩れた関大・藤井艇も、第6・第7レースは1・6着と息を吹き返す。
結果、押し出されるように首位にたったのは、関学・樫原艇で46点、2位には甲南・善本艇・47点、3位日大・持田艇・55点、4位・関大・藤井艇・56点、5位・明治・山口艇・56点、6位・早稲田・山口艇・62点という状況で最終日の1レースを残す形で終った。


ここで陸に上がってから、運営役員側から初日の470アンカーロープ・0.5mmの件、に続き、残念に思う行為があった。レース委員会から、首位を1点差で追う甲南・善本艇に対し、何とも不可解な「プロテスト」が出たからだ。

その内容は、「マークタッチ後、ペナルティー解消の為の360度回転中、後続艇の進路を妨害した」、と言うもの。その「妨害された艇」からはその時に「プロテスト」の声も掛けられず、また、上陸後にその艇から善本艇へのプロテストも出されていない。マークタッチしてペナルティーを解消しないまま行ったならともかく、「妨害された」とする艇からは何のプロテストの手順(『プロテスト』と声を掛ける」~「フィニッシュ後に運営艇に申告する」~「抗議書を提出する」)も為されていない。その「プロテスト」を提出した運営役員は何を考え、何をしたかったのかい???

勿論のこと、この「プロテスト」は却下とはなったが、そのおかげで当然に夜遅くまで無駄な待ち時間を含む審問になり、1点差で優勝を争うナーバスな場面での翌日への影響が心配されたからだ。ましてや、甲南は前週に関西インカレで熾烈な「3位争い」の激戦を戦い抜いて疲労困憊で葉山にやってきたというのに・・・・。

さて、雨の最終日。首位に立つ関学・樫原艇は自身のクラス優勝とともに、3連覇がかかる総合を考えると前を行く470クラスのスピンの並び順も気になる状況。

また、一方で1点差で追う甲南・善本艇は前日の審問で疲労困憊か?

そんな中、第1マークをトップで回ったのは明海・田上艇。続いて関大・田中艇、関大・加藤艇、早稲田・山口艇、関大・藤井艇、甲南・善本艇など。首位に立つ関学・樫原艇は10番手と、クラス優勝とともに、関大、早稲田に7点差と追い詰められた総合優勝争いでも苦しい展開になった。このままの順位でフィニッシュすると、クラス優勝は甲南・善本に、そして総合優勝も関大の逆転優勝となる。


総合では、早稲田にまで抜かれて3位転落までの悪夢も脳裏をよぎったに違いない。しかし、コース引きから状況判断まで担当するクルーの末繁が冷静だった!?

この艇を見る限り、スキッパーの樫本は風に合わせて舵を引くだけのヘルムスマンに徹し、あとの事はクルーの末繁が引き受けているように見えたからだ。無理に前の甲南・善本艇に仕掛けず、「7点差」ある総合の方を考えてコースを引いたように見えた。ようは、関大や早稲田がトップで入ろうと、7着以内で入れば総合は1点差で逃げ切れると冷静に考えたのだろう。結果、目論み通りに7着で入ると同時に、クラス優勝を争う甲南・善本艇が9着と自滅してくれたおかげで、思いもよらなかったクラス優勝という「オマケ」まで付いてきたのだ。


女子インカレ史上初の「総合3連覇」が、関西学院により達成された。


スナイプ優勝が「オマケ」、というのは、私のカングリ過ぎだろうか?

いや、トップフィニッシュもなく、8レースで53点・1レース平均で6.625着という何ともハイスコアの優勝である。クラス優勝よりも総合優勝を考え、「堅く堅く」走った結果、クラス優勝というご褒美が転がり込んだのではないだろうか?


総合は、優勝した関学から2点差で2位・関大、さらに2点差で3位・早稲田という稀にみる大接戦であった。21年に及ぶ全日本女子インカレも、「ダイヤモンド」がかかるクラス優勝争いとともに、「総合」でも各校が年間目標とするに値する戦いになっていた、と実感した次第であった。


念願の「ダイヤモンド」を手中にした470クラス優勝の早稲田、総合3連覇達成とスナイプの優勝旗を2年ぶりに取り戻した関西学院の諸君、おめでとう。

また、1年間の活動自粛・休部状態に耐えて健闘した関大は、両クラスで複数艇が入賞するという快挙を成し遂げた。甲南・善本艇は最後日の最終マークまで母校に「初の全日本タイトル」の夢を見させてくれる健闘を見せた。



来年は蒲郡での開催となる。海陽ヨットハーバーで会おう!



合掌



外道無量院


※全日本女子総合成績
2012全日本女子総合
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