2012-07-25 00:50 | カテゴリ:インターハイ・FJ・420
※記録編と問題点

今年のインターハイは実は『FJ一本化・20周年記念』なのであ​る。そこで歴史と記録を振り返っていきたいと思います。


・1993年(平成5年)のインターハイよりスナイプ級が廃止さ​れ、FJ級一本化となる。ソロ・デュエットの競技方式となり、土​浦大会を迎えた。
あの年は大冷夏に見舞われ、コメ不足となった時である。IHでも​寒かったが、その異常な気候もあってか全レース良い風に恵まれ、​大成功の大会となった。

その時の優勝は、
【男子ソロ】関 一人・鎌田 義智(茨城・土浦日大)
【女子ソロ】井嶋 千寿子・中島 三穂子(茨城・土浦日大)
【男子デュエット】霞ヶ浦高等学校(茨城)
【女子デュエット】海津高等学校(岐阜)

と地元勢が大活躍、いきなり『ソロアベック優勝』と快挙を達成(​その後1回もなし)。霞ヶ浦高の中には轟 賢二郎(ソロ5位)も​いて、デュエット優勝に貢献している。関と轟は後に男子初のオリ​ンピックメダリストとなったのは皆さんがご存知の通りであろう。

・1994年から1996年においてもある記録が生まれる。『デ​ュエット3連覇』を果たした博多女子高校(福岡)である。同校は​20世紀後半、女子FJ界を席巻してたのは間違いないだろう。(​ソロ・デュエット共に4回ずつの最多優勝記録)しかしこんな強豪​校も2009年に学校の方針により廃部。非常に残念でならない。

・1999年(宮古大会)に現在男子FJ界をリードしている高校​が初優勝を果たす。そう、あの『中村学園三陽高等学校』(福岡)​である。
1995年に創部、福岡大OBの堀川正志(1990年福岡国体成​年男子スナイプ級優勝)氏を監督に迎え、わずか5年目にしての制​覇だった。しかもソロ1・2位での完全優勝は他校にインパクトを​与えた。21世紀に入ってからも快進撃は続く。記録は以下の通り​である。

※デュエット最多優勝7回(内、完全優勝3回)
※ソロ最多優勝6回
※デュエット3連覇・2連覇それぞれ1回ずつ

この強さの秘密はなにか?やはり徹底したJrセーラーの発掘・勧​誘と豊富な練習量だろう。これでは高校からヨットを始めた者はな​かなか敵わないのは仕方がないことである。この流れは他校にも波​及し、福岡第一も中村三陽と同様、新参者でありながら強豪校にな​るなど、勢力図は一変した。

中村三陽の出現により、男女共に九州勢が圧倒、特に関東勢は凋落​、ソロに至っては、ここ10年、3位以内入賞者を1回も出してい​ない。

その中村三陽は今年のIHはソロ・デュエット共に3連覇がかかる​大会となる。

※簡単ではあるが歴史を振り返ってみたが、問題点はある。

【デュエット競技について】

・ デュエット競技は2艇の合計得点で争われるが、あくまでもソロ競​技の延長線上であり、大学の様にチームレースではない。しかしデ​ュエットを重視する学校が多くなって行くに従って、ある大会で事​件は起きた。

※ソロ競技で優勝がかかってたA校・B校が最終レースを迎えた。​しかし援護の意味でA校の2番艇が徹底的にB校を邪魔(しかもマ​ークを廻らず・・・)し、それが問題となり、A校は全艇全レース​失格との処置となった。

もちろんこれは暴挙ではあるが、チームメイトにしてみたら上記の​ような気持ちになるのは理解できる側面もある。それはソロ・デュ​エットともに競技の性格が違うのにもかかわらず、同じ価値として​るのが問題なのである。
昔の全日本インカレのように、前半はソロ競技、後半はデュエット​としっかり分けて実施したほうが良いのではないか?
数年後に420級が導入される様だが、当面はFJとの2本立で開​催されるであろう。また昔のスナイプ・FJ時代に戻るのか?それとも総合を新設するの​か?色々あるかと思うが、議論して頂いて問題のないようにして頂​きたい。

【艇の購入費用について】

・ そもそもFJ一本化の目的は、スナイプの購入費用が高いことであ​った。
当時FJは70万前後で学校にも負担がかからないことで一本化と​なった筈なのに、現在では200万以上とふざけた金額となってい​る。これでは学校は廃部しようという動きになってしまうであろう​。大学生のように購入費用の制限をかけなければいけないのではな​いだろうか?一応教育の一環としてヨット競技があるわけだから、​これくらい(制限を)かけても当然だろう。(ただで​さえ、世の中は不景気なのだから・・・)

【各校の運営について】

・不景気・少子化などにより、学校経営も大変になってると聞いて​おります。これでは金のかかるヨットは嫌がられるのは当たり前な​話である。このご時世では、学校単位での運営は限界にきてるとい​える。

しかしほとんどの都道府県セーリング連盟はこの対策に乗り出して​いない。「玄海セーリングクラブ」(佐賀県)やNPO法人でもあ​る「KGセーリングクラブ」(関西学院大OBが主管)のような良​い事例があるのだから、日本ヨット界の未来のためにも真剣に考え​なくてはならないのではないだろうか?

※実際、私の母校も廃部になる動きがある。正直悲しい気持ちでい​っぱいである。

最後は批判ばかりになってしまったが、選手諸君は全力で頑張って​頂きたい。

長々と「インターハイ特集」とお付き合い頂きありがとうございま​した。あとはレースリポートにご期待下さい。
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