2017-11-06 19:00 | カテゴリ:インカレ
※同志社大が4年ぶりの総合優勝!
第82回全日本インカレ 106
【出艇前の若狭和田マリーナ】

学生ヨット最高峰の大会である第82回全日本学生ヨット選手権大会(団体戦)は、不安定なコンディションで大会不成立の危機に直面するも、なんとか規定の③レース成立し、決着した。

注目の総合は4連覇の記録を持つ同志社大が、地元地区リーダー校の意地を見せ、早稲田大の4連覇を自身で阻止し、4年ぶり9度目の総合優勝の栄冠に輝いた。

470級は慶應義塾大が悲願の初制覇。スナイプ級では同志社大が記念すべきスナイプ級10勝目の制覇で幕を閉じた。


※入賞校は以下の通りである。



※【470級最終結果】 (24校)
23130756_1693137384072028_6520362832336635953_n.jpg
【ついにクラス制覇!470級優勝の慶應義塾大のみなさん】※同校FBページより

①慶應義塾大    133点(35-46-52)
(村瀬 志綱/樫本 達真、斎藤 文人/江頭 英翔、柳内 航平/出口 廣智)
※慶應義塾大は470級初優勝

②同志社大     164点(55-34-75)
③早稲田大     172点(59-80-33)
④関西学院大    190点(76-40-74)
⑤法政大      226点(113-32-81)
⑥明海大      249点(119-97-33)

※水域別入賞数・・・関東4・近北1・関西1


※【470級個人成績TOP6】(スキッパー交代は含まない)
第82回全日本インカレ 147
【個人成績トップの村瀬/樫本ペア(慶應義塾大)】

①村瀬 志綱/樫本 達真  (慶應義塾大)  19点
②岡田 奎樹/秦 和也   (早稲田大)   21点
③柳内 航平/出口 廣智  (慶應義塾大)  29点
④矢田 奈津美/高柳 彬  (日本経済大)  36点
⑤藤野 流星/上野 翔大  (同志社大)   46点
⑥河原田 健介/長尾 創真 (九州大)    47点



※【スナイプ級最終結果】 (24校)
第82回全日本インカレ 177
【4連覇阻止の立役者!杉山/大川ペア(同志社大)】

①同志社大     150点(26-66-58)
(杉山 航一朗/矢沢 友香・大川 在一、奥 晴志朗/三輪虹輝、松尾 光暉/岡 儀法)
※同志社大は5年ぶり10度目のスナイプ級優勝

②日本大      171点(80-50-41)
③早稲田大     182点(37-94-51)
④関西学院大    209点(68-53-88)
⑤中央大      211点(97-40-74)
⑥九州大      238点(137-77-24)

※水域別入賞数・・・関東3・近北1・関西1・九州1


※【スナイプ級個人成績TOP6】(スキッパー交代は含まない)

①杉山 航一朗/矢沢 友香 (同志社大)   20点
        大川 在一
②松尾 虎太郎/坂上 宗輝 (早稲田大)   21点
③高山 達矢/内藤 大敬  (九州大)    22点
④太中 賢 /関口 舜一  (慶應義塾大)  24点
⑤井嶋 博之/村上 義龍  (日本大)    30点
⑥岸 祐花 /清田 司   (中央大)    33点
       齋藤 健斗



※【総合成績】 (17校)
23270302_1629062960486457_5930115765729149946_o.jpg
【自らが早稲田の4連覇を阻止!総合優勝の同志社大のみなさん】※BHMより

①同志社大     314点(164②+150①)
(470級・・矢野 航志/原田 勇毅、渡辺 駿/黒木 彩花・山形 純平、藤野 流星/上野 翔大)
(スナイプ級・杉山 航一朗/矢沢 友香・大川 在一、奥 晴志朗/三輪 虹輝、松尾 光暉/岡 儀法)
※同志社大は4年ぶり9度目の総合優勝

②早稲田大     354点(172③+182③)
③慶應義塾大    376点(133①+243⑧)
④関西学院大    399点(190④+299④)
⑤九州大      513点(275⑧+238⑥)
⑥日本大      521点(350⑮+171②)

※優勝および入賞されたチームの皆さんおめでとうございます。続いて総括。



※【レース回顧】
23213305_1793652707319655_1614059057645092316_o.jpg
【470級スタート風景】 ※近北学連より

私は展望で「今回の大会会場は全日本初開催であるからして何が起きるかわからない」と述べたが、残念ながら悪い意味で的中してしまった。

レース初日(11/2)は午後からレースが始まったものの、トップ艇がターゲットタイム内にフィニッシュできなかったことからノーレース。

レース2日目(11/3)も初日同様、午後にようやく第①レースが成立し、同志社が好スタートを切る。しかし第②レースで波乱が起こる。両クラス共に大量BFDで失格艇が続出。その中には早稲田が両クラス共に1艇ずつ失格(※スナイプ級は明らかに出ていなかったが、何故か読まれてしまう。救済要求も通らず)となってしまい、4連覇達成に黄色信号が灯る。しかもまたしてもノーレースでこの日も終了となり、失格艇は翌日の再レースには出場できないなど、とんでもない事態となってしまう。

3日目(11/4)の予報は前線通過もあり、大荒れの様相。しかしレースを行う決断をしてしまう。案の定、突風が吹き荒れ、艇体放棄も出る始末。もちろんレースは成立せず、未だ①レースと大会不成立の危機となってしまう。

最終日(11/5)は、予告を大幅に早め実施。波残りが心配されたが、なんとか出艇できる状態となり、無事2レースが実施される。

事実上総合優勝争いはBFDとならなかった同志社・慶應・関西学院の3校に絞られるも、早稲田も両クラス2艇ずつとなった第②レースで意地をみせ、踏みとどまる。

時間的に最終となった第③レースでは、関学が両クラスで大きくスコアを叩き脱落、慶應は好レースだったものの、スナイプ級で痛恨のBFD、早稲田は40点届かず、従って英語をつけなかった同志社大に軍配があがった。2位の早稲田は4連覇ならず、3位は470クラス優勝した慶應、両クラス4位だった関西学院が4位、国立大の筆頭九州大が2年ぶりの5位入賞。そしてスナイプ級で2位となった日本大が6位入賞となった。

クラス別でみてみると、470級では法政大が6年ぶりの5位入賞。明海大が日経大と同点となり、規定により明海6位、日経大はインカレ参戦以来の連続入賞記録がストップ。

スナイプ級では中央大が8年ぶりとなる5位入賞。九州大が2年連続となる6位入賞は本当に立派である。



※4連覇を阻止した同志社大
第82回全日本インカレ 194
【勝利の部旗を掲げる同志社大】

まずは9度目の総合優勝、スナイプ級10勝の大台に乗せた同志社大の選手諸君及び関係者の皆さんに「おめでとう」と申し上げる次第である。勝因はなんだったのか?もちろん英語をつけなかったことは最大の要因だが、スナイプ級の健闘が大きかったのではないのか?オープニングレースでリーダー杉山艇が3番艇松尾艇を引き上げるチームレースならではの戦術をみせつけた。

また展望でも述べたが、当地で積極的に練習し、「何としても早稲田の4連覇を阻止しなければ」とOB達の気迫も伝わってきた。今大会の雰囲気も同志社が他校を支配しているように見受けられたのが率直な感想である。


※ついにクラス優勝!

悲願の総合優勝とはならなかったが、ついに470級クラス優勝を勝ち取った慶應義塾大の諸君にも「おめでとう」と申し上げたい。
特に昨年の4年生は1年生からレギュラーの選手が多かったが、今年のメンバーは初めてレギュラーの選手ばかり。しかも早稲田や同志社を破っての優勝は価値ある勝利だろう。斎藤文人・村瀬志綱は高校時から研究熱心であり、柳内航平は慶應高校初のメダル獲得をするなど、努力していたからこそ栄冠を掴んで欲しいと、私は思っていた。

残念ながらスナイプ級でBFDとなってしまい、悲願の総合優勝とはならなかったが、まずはクラス優勝することが重要なのだ。来年も村瀬・柳内は残り、さらなる飛躍に期待である。




※大会会場の選定ミスでは?
第82回全日本インカレ 114
【ハーバー出口・少しでも波が立てば出艇できない】

僅か3レースに終わった今大会であったが、色々考えさせられるシリーズであった。風光明媚で水もきれいな若狭湾だったが、様々な問題を露呈してしまった。最大の問題点は大会会場はここでよかったのか?ではないのか?

風が弱くてレースができないのは致し方ないが、ある程度吹いてしまうと波が立ってしまい、ハーバーから出艇できないのが致命的だ。今回は福井国体の予行的な開催の側面もあったが、普段このハーバーで大学生はもちろん、地元高校生、地元強化選手も練習していない。はっきりいって誰も何もかも把握できていないのが実情だったのだ。案の定、3日目の前線通過は地元漁師の皆さんはわかっていた模様であり、安全面からいっても無理があったのではないのか?


※インターハイのように固定開催すべきでは?

5年前の琵琶湖全日本インカレで私は江の島・蒲郡・西宮・小戸に開催限定すべきでは?と提言した。しかしこの時期は風が吹かないのは皆さんもご存知の通りであり、予定レースを消化できないのが現状である。21世紀に入ってから今年で17回目の開催だったが、全レース消化できたのは僅か3度だけであり、しかも全て蒲郡なのである。従って蒲郡固定開催すべきでは?と私は思うのである。

インターハイでは和歌山固定開催となってからは、優秀な運営によるところも大きいが、一つの成功例だろう。

評議会などでこの話題は出てくるようだが、悉く却下されている模様である。地元地区で開催されないのは不満だからというのが、大方の意見なのだろう。しかし学生諸君、特に4年生はこれに全てを懸けているのである。それが今年のように3レースで終わってしまうのでは気の毒としかいいようがないだろう。

蒲郡で風が吹かなかったら「仕方ない」と諦めもつくが、他ではそうはいかないだろう。地元有利不利もないに等しい。まずはテスト形式で5年連続の蒲郡開催を提唱したい。(※個人戦は持ち回りに変更する)

※ここまで悪い話題ばかりだったが、全日本インカレでもスマホでヨットレースが導入されたのはうれしい話題であったのではないのか?来年以降も是非とも導入して頂きたい。


※今年の学生レースも終了した。特に今年の4年生は、彼らの高校時代にインターハイ・国体の解説した縁で知っている選手も多く、大学でも続けた選手の成長をみてきたつもりである。様々な困難もあったことだろう、辞めたくなるときもあっただろう。4年間続けてきた皆さんは社会人になってもこの経験が生かされることは間違いあるまい。活躍を期待するばかりである。

※来年の83回大会は蒲郡開催である。現役の諸君は明確な目標を立て、精進して欲しい。


以上

※【第83回蒲郡全日本インカレ水域枠数(予定)】
2018年枠数

※470級は関東が4校入賞した為、7位の日経大(九州)・8位の九州大(九州)まで対象となり、九州が+2となる。
スナイプ級は関東が3校入賞した為、7位の京都大(近畿北陸)までが対象となり、近北が+2となる。