2017-05-16 11:00 | カテゴリ:インカレ
※早稲田大が逆転総合優勝!

今年度を占う、最初の学生ヨットの大レース関東学生ヨット春季選手権大会は、5/14~15に決勝シリーズが開催。初日は大雨のコンディションで1レース、最終日は順調に4レース、計5レースで決着した。
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【雨が上がった2日目のスタートシーン】

注目の総合は、全日本三連覇中の王者・早稲田大が、苦しい展開ながらも最終レースで逆転し、春インカレ3年ぶりの総合優勝に輝いた。

※入賞校は以下の通りである。



※【470級最終結果】 (15校)

※チームレースに徹した勝利!

①早稲田大    120点(35-21-29-14-21)
(岡田奎樹/深田龍介・秦 和也、元津志緒/永島慶也、田中美紗樹/岩井俊樹)
※早稲田大は4年ぶり11度目の470級優勝!
②慶應義塾大   156点(29-15-27-37-48)
③明海大     157点(9-40-37-46-26)
④法政大     157点(28-43-24-25-37)
⑤日本大     162点(39-31-26-34-32)
⑥中央大     198点(36-41-42-37-42)

※【参考】個人成績ベスト6
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【明海大のエースに成長した楠瀬/玉井ペア(明海大) 楠瀬は高校時代、榊原隆(中央大)のクルーでインターハイデュエット優勝の実績を持つ。岡田奎樹・榊原隆の偉大な先輩達を上回った】

①楠瀬 和旺/玉井 瑛士  (明海大)  13点(1-1-2-5-4)
②榊原 隆太郎/岩田 慧吾 (中央大)  23点(3-7-5-7-1)
③田中 美紗樹/岩井 俊樹 (早稲田大) 31点(10-3-4-11-3)
④岡田 奎樹/深田 龍介  (早稲田大) 33点(13-2-3-2-13)
      /秦 和也
⑤柳内 航平/出口 廣智  (慶應義塾大)40点(8-6-9-3-14)
⑥永井 涼介/盛田 冬華  (法政大)  41点(4-12-1-12-12)



※【スナイプ級最終結果】(14校)

※完璧な優勝!

①慶應義塾大    83点(9-12-13-21-29)
(越川智博/片山拓哉、太中 賢/関口舜一、小澤 駿/畠 広樹)
※慶應義塾大は3年連続7度目のスナイプ級優勝!
②早稲田大    110点(18-14-46-13-19)
③中央大     179点(58-34-15-46-26)
④日本大     234点(92-28-41-40-33)
⑤明治大     270点(55-41-65-55-44)
⑥明海大     278点(45-62-59-48-64)

※【参考】個人成績ベスト6
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【トップフィニッシュはなかったものの、安定したスコアで個人成績トップの太中/関口ペア(慶應義塾大)】

①太中 賢 /関口 舜一  (慶應義塾大)21点(4-2-2-9-4)
②岸 祐花 /斎藤 健斗  (中央大)  22点(7-6-5-3-1)
③小澤 駿 /畠 広樹   (慶應義塾大)27点(3-1-1-8-14)
④永松 礼 /川上 健太  (早稲田大) 27点(1-14-11-2-9)
      /神宮 泰祐
⑤井嶋 博之/村上 義龍  (日本大)  30点(6-5-3-11-5)
⑥松尾 虎太郎/坂上 宗輝 (早稲田大) 30点(5-3-8-6-8)



※【総合成績】 (11校対象)
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【春インカレは3年ぶりの総合優勝、早稲田大チーム。全日本四連覇へ向け好スタート!?】

①早稲田大     230点(120+110)
※470級(岡田奎樹/深田龍介・秦 和也、元津志緒/永島慶也、田中美紗樹/岩井俊樹)
※スナイプ級(永松 礼/川上健太・神宮奉祐、入江裕太・岩月大空/三宅功輔、松尾虎太郎/坂上宗輝)
※早稲田大は3年ぶり9度目の総合優勝!
②慶應義塾大    239点(156+83)
③中央大      377点(198+179)
④日本大      396点(162+234)
⑤明海大      435点(157+278)
⑥法政大      471点(157+314)

※各クラス入賞校はシード校となり、秋に開催される「第84回関東学生ヨット選手権大会」の予選シリーズが免除される。



※【レース回顧】

5/13(土)  天候・雨   最高気温 20度


決勝初日、大荒れの予報となっていたが、葉山沖は全くといっていいほど風がない。一度ハーバーバックし、15時過ぎに5m/secの風が入り、ようやくレースが始まる。

470級では、いきなり1-2-5の8点と会心のレースをみせた明海大が暫定首位。法政が健闘の2番手、慶應が3番手、注目の早稲田はレースプランが微妙に狂い、4位スタートと意外なオープニングであった。

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【第①レーストップフィニッシュの永松/川上ペア(早稲田大)】

スナイプ級では2度のゼネリコで日大2艇、中央1艇が失格。初っ端から優勝戦線脱落と、まったくもってお粗末なレース排除であった。そんな中で慶應が2-3-4の9点と完璧なレースで首位、早稲田が1-5-12の18点で続き、明らかに力の違いをみせつけるのであった。

たった①レースではあったが、早くも総合は慶應、早稲田の様相となる。しかし470級は明海・法政の頑張りもあり、非常に興味深い展開である。


5/14(日)  天候・曇り  最高気温 20度

雨も上がり、風速もまずまずとなった最終日。順調に4レース実施された。


第②レース、470級では慶應が4-5-6の15点と完璧なレースをみせ、明海を逆転、暫定首位に立つ。4点差で明海、早稲田は2-3-16の21点とまずまずのレースで首位とは8点差の3位となる。

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【第②・③レース連続トップフィニッシュの小澤/畠ペア(慶應義塾大)】

スナイプ級では首位慶應がまたしても1-2-8と完璧なレース、2位早稲田も3-4-7のオールシングルと対抗、僅か9点差と大激戦。3位以下は既に大きく離れており、レベルの違いが顕著であった。

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【第③レーストップフィニッシュの永井/盛田ペア(法政大)】

第③レース、470級では、首位慶應は6-9-12の27点とまずまずのレースに対し、追い上げる早稲田は3-4-22の29点と岡田、田中は上位に来るものの、元津の調子がいま一つだが、それでも10点差とまだ射程圏内。明海も楠瀬がここまで1-1-2と好調なこともあり、3位後退となったが、首位と11点差と優勝は狙える位置であった。

スナイプ級では慶應の勢いが止まらない。またしても1-2-10の12点と完璧なレースをみせたのに対し、2位早稲田は8-12-27の47点と不覚のレース。ここまでトータルは慶應34点、早稲田78点と既にダブルスコアの差。またこのレース、4-5-6のグッドレースとなった中央が3位と見せ場を作る。

ここまで総合の慶應・早稲田との差は58点。残りレースを考えると早稲田は苦しくなったと思われたが・・・。

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【第④レース、元津/永島のトップフィニッシュ。岡田艇がしっかりガード】

第④レース、470級では14点差を追う早稲田は、1-2-11の13点とようやくエンジンが掛かってくる。しかもトップフィニッシュはここまで調子の上がらなかった元津と逆転優勝へ希望が見えてくる。一方、慶應は3-15-19の37点とついに首位を明け渡してしまう。

スナイプ級では慶應が4-8-9の21点に対し、早稲田も2-5-6の13点と意地をみせるも、8点しか縮まらず、余程のことがない限り、慶應のクラス優勝は濃厚になる。

このレースで総合は慶應が首位を守るも、2位早稲田とは28点差。時間的に残りは1レースが濃厚とあって、早稲田の逆転は苦しいと思われたが・・・。

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【第⑤レーストップフィニッシュの岸/斎藤ペア(中央大) 岸は女子スキッパーながらも他2艇を牽引する実力者】

そして最終となった第⑤レース、スナイプ―470の順でスタートし、スナイプ級では首位慶應は4-11-14の29点と今シリーズワーストスコアも見事クラス制覇となる。2位早稲田はクラス優勝は厳しくなったが、総合逆転の為には少しでも縮めておきたい所である。
そんな重要な局面で2-8-9の19点に抑え、この時点で総合は18点差まで縮まる。

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【まず大きなスコアは叩かない、田中/岩井ペア(早稲田大)】

そして470級では、ようやく首位に立った早稲田は、女子スキッパー田中・元津が3-5、エース岡田も13位の21点に抑え、クラス優勝。ところが慶應はこの局面で9-14-25の48点を叩いてしまう。従って早稲田は逆転総合優勝と劇的な幕切れであった。

470級3位争いは、慶應に1点差まで迫った明海・法政が同点。楠瀬の連続トップが決め手となり、明海3位、法政が4位となる。スナイプの3位は大きく離れたものの、中央が3位の結果となった。

※以上簡単であったがレースを振り返ってみた。



※早稲田・慶應の差は?
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【団体戦でにおけるリーダーらしい計算し尽くされた走り岡田/深田ペア(早稲田大)】

470級は早稲田が序盤苦しみながらも最後はきっちり逆転。最初のレースこそ失敗レースとなってしまったが、同じような順位だった所をみればレースプランがきっちり共有されているのが良くわかる。さらには絶大なるリーダー岡田艇は今回派手なレースはなかったが、他2艇の動向をしっかり把握し、計算し尽くされた優勝だったのではないのか?と私は見ていて強く感じたのである。

両クラス共に3番艇のレベルアップが課題とはなったが、スナイプではルーキー松尾虎太郎も活躍し、昨年よりは良いスタートといえるのではないだろうか?


スナイプ級は慶應が三連覇となったが、今年はスキッパー陣は総入れ替えだったのにもかかわらず、この強い勝ち方は立派である。この要因はクルー陣によるところが大きいだろう。片山拓哉、関口舜一、畠 広樹がそれぞれのスキッパーを牽引する。これが本来の理想系である。春の段階でこうなのだから、秋にはどうなってしまうのか?非常に楽しみである。

470も十分健闘したが、明海・法政に追いつかれた所をみると点数的にみれば大きな差ではなかったものの、レベルアップが必要ではないかと感じるのであった。

※今年も早・慶が中心となるのがはっきりしたが、戦力的に整っている470の明海・法政・中央、スナイプの中央、そして今回は不本意なレースで全く見せ場がなかった日大と、どこまで巻き返せるか?が楽しみである。

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【シード権獲得とはならなかったが、十分全日本出場レベル!好成績の菅原/浅川ペア(東京大)】

また展望でも気になっていた今年の全日本出場枠である8位以内に470級では昨年も出場した千葉大が8位、東京大が9位。スナイプ級では東京大が7位、法政大が8位とこの辺りが一歩リードしているように見える。特に東大は経験者も数名おり、期待できる状況ではないのか?

※春のシリーズは終了し、次回は6月下旬の関東学生ヨット個人戦である。今年からは関東の全日本出場枠が広がる。是非とも頑張ってほしい。


以上