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2018-09-17 22:00 | カテゴリ:インカレ
全日本個人戦に続き、学生全日本第二弾は、女子学生による華やかな祭典、日建・レンタコムカップ、第27回全日本学生女子ヨット選手権大会だ。今年・来年は東京五輪関連の都合により、5年ぶりに今年の全日本インカレの開催地・愛知県蒲郡市にある豊田自動織機・海陽ヨットハーバーで開催される。(9/22~24開催・8レース制)

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【今年は両クラスで全水域からエントリー!どのようなドラマが生まれるのか?】  ※羽田氏より


※本題へ入る前に、全日本個人戦直後の大型台風21号による関西直撃や、北海道地震で被災された皆様には、謹んでお見舞いを申し上げる次第でございます。新西宮ヨットハーバーの甚大な被害は大変心配したが、先日予定通り関西インカレは開催され、一安心だったことだろう。

そして地震は本当に怖い。全日本北海道予選は、続く余震や停電などにより混乱し、延期を余儀なくされた。今回、津波による被害はなかったが、選手の皆さんは、いつどこで地震が起きるか本当にわからない事から、大会期間中に起きることを想定し、避難経路位は確認することをお勧めしたい。(幸い三谷温泉などハーバー北側は高台となっている)

北海道及び関西水域の皆さんは本当に大変だったと思うが、是非とも頑張って頂きたい。


気を取り直して展望へ入ることにする。


今年の出場は44校、しかも全9水域からの出場、さらに両クラス共にすべて揃ったのはおそらく初めてのことである。これは非常に喜ばしいことであり、このまま各校は努力を続けて頂きたいと願っている。というのも先日の世界選手権や、アジア大会470級で金メダルを獲得した吉田 愛(日本大・旧姓近藤)/吉岡美帆(立命館大)を始め、特に21世紀以降、女子オリンピック代表のほとんどが学連出身だ。ある意味この大会が彼女達を育てたと言っても過言ではなく、それだけ重要な大会であり、夢見る女子セイラーの為にもこの大会を大切にして欲しい。


※今大会は大記録がかかるチームも存在し、この辺りも注目ではないのか?早速クラス毎に解説してみよう。


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【昨年ワールドカップが開催された海陽ヨットハーバー】※ハーバーHPより





※【470級展望と解説】 (37艇出場予定)


※激戦!
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【毎年激戦!470級スタートシーン】

昨年は初日から突っ走った村瀬海里/皆川綾菜(慶應義塾大・卒業)が同校初の470タイトル獲得となり、幕を閉じた。ここ10年の470級優勝スキッパーを振り返ると、2014-15年の松浦朋美(関西学院大)の連覇以外は毎年優勝者が違い、いかに勝つことが難しいのか?もお判り頂けるのではないだろうか?今年のエントリーを見てみると、昨年の入賞チームを始め、実績あるチームが多数おり、激戦必至である。


※二艇とも実力十分!
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【調子に乗ると怖い花井/ラミレスペア(明海大)一気にタイトル獲得なるか?】

今大会出場チームの中で昨年の最高位は、明海大の花井静亜/ラミレス・アラナ・イオナ(3年・海津明誠/1年・別府翔青)の3位であった。2年生スキッパーでこの順位は大健闘であろう。インターハイ420級準優勝の実績もある花井は、順調に成長しており、420ワールド出場の経験もある優秀なルーキーをクルーにして一気に頂点を目指す。

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【春女子インカレでタイトル獲得!鍋岡/青木ペア(明海大)】 ※BHMより

同じ明海からは関東春インカレで優勝した鍋岡 薫/青木美優(4年・羽咋工業/2年・磯辺)を忘れてはならない。2年連続7位と惜しくも入賞を逃しているが、今年は入賞、いや一気に頂点を目指せる所まで来てると言えるだろう。総合で日大に勝つためには、アドバンテージを得るためにも両艇の入賞は不可欠だろう。


※優勝候補筆頭!
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【最後のチャンス!優勝候補筆頭の中山/工藤ペア(日本大)】

そしてタイトルに手が届きそうで届かないのが、2年連続入賞・日本大の中山由紀美/工藤彩乃(4年・唐津西/3年・芦屋)である。強風下の関東予選では他を圧倒してのトップ通過。そしてクルーは現在ヤマハで五輪キャンペーンをしている工藤だ。なんとしても勝ちたいと思っているに違いない。エントリー中クルーのレベルもトップクラスであり、まさに優勝候補筆頭である。

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【順風域までなら面白い!宮野/岡村ペア(日本大)】

同じ日大からは全日本個人戦にも出場した宮野菜々/岡村保乃加(4年・磯辺/1年・芦屋)もおり、風域が合ったならば、活躍できることは間違いないだろう。日大勢も2艇入賞を狙うと共に470級では11年ぶりの優勝を狙う。


※逆転できるか?
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【法政久しぶりのタイトル獲得となるのか?直前の関東女子でも優勝の赤嶺/盛田ペア(法政大)】

そして久々の全日本タイトル獲得が現実的なのは法政大ではないのか?昨年5位入賞の赤嶺華歩/盛田冬華(3年・別府青山/2年・磯辺)は、関東予選では中山に続く2位通過、そして直前の関東秋女子インカレでもオールトップで快勝と、必ず優勝争いには加わるだろう。また昨年6位入賞の足立茉莉花/伊藤七瑠(4年・別府青山/2年・磯辺)は、順風域までならさらなる上位進出となるのか?法政勢は、伝説の女子セイラー・山下美香以来となる24年ぶりの優勝を狙う。


※入賞を目指す!
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【実力がなければ関東470でトップは取れない!小野/水石ペア(東京大)】

関東勢はこの6チームが中心だが、あと一チーム挙げるとしたら関東470の第①レース(高橋雅之メモリアル)でトップフィニッシュした東京大の小野万優子/水石さおり(3年・西南学院/4年・筑波大附属)だ。順風域までなら前を走れる力はあり、直前の関東秋女子インカレでも初の入賞を果たした。この全日本でも入賞となるのか?


※関東勢に対抗できるのか?

西のほうに目を向けていくと、近北水域5チームの中で期待したいのが、京都産業大の高仲みなみ/大丸琴美(3年・霞ヶ浦/2年・高松商業)だ。女子イン初出場の高仲はインターハイFJ級優勝クルーであったが、スキッパーに転向しても各種大会で健闘しており、どこまで通用するのか?クルーがこちらもインターハイ4位だった大丸とのペアは非常に楽しみである。

そして女子イン第2の勢力である関西水域は、昨年・一昨年とスナイプでの出場だった関西学院大の小泉志織/本田有咲(4年・別府青山/4年・新湊)である。関西予選では余裕のトップ通過を果たし、実力十分。特にクルーの本田は、昨年準優勝と悔しい思いをしており、このペアは満を持しての勝負コンビにみえる。優勝に手が届くのか?

同じ関西学院から昨年14位ではあったが、高校時国体準優勝の池淵砂紀/伊東里菜(2年・境/2年・啓明学院)も期待でき、今年は上位進出を狙う。


※九州勢にも注目!
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【昨年は出場できなったが、入賞できる力は十分!鄭 愛梨(九州大)】

そして虎視眈々と上位を狙っているのが九州二チームだ。昨年8位鹿屋体育大の川邉朱里/北林風花(3年・碧南/1年・海津明誠)と九州大の鄭 愛梨/比嘉みなみ(4年・芦屋国際/4年・那覇国際)である。

前者ペアは地元地区の出身、何度も当地でのレース経験があり、クルーの北林は昨年のインターハイ準優勝であることから、ある意味チャンス。また後者は3回目の出場であり、先日の全日本個人戦でも健闘した実力派だ。この2艇の活躍によっては全体のレース内容が変わるといっても過言でないだろう。


※【470級結論】

コンビネーションのレベルが1枚上の中山/工藤(日本大)、赤嶺/盛田(法政大)の力は抜けており、圧倒的優位、従ってある程度風が吹いてしまったら、両者による優勝争いは間違いない。しかし順風域以下ならこの2チームに加え、有力チームなら上位の可能性があると私はみており、激戦模様となるのか?そうなった場合、明海2チームと九州2チームを始め、多数のチームが上位進出の可能性が出てくる。しかしこれはレースをしてみないと全くわからない。


※【470級エントリー表】
470女子

※エントリー表(スキッパー過去成績入り)




※【スナイプ級展望と解説】 (39艇出場予定)
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【昨年のスナイプスタートシーン】 ※羽田氏より


※史上初の快挙達成となるのか?
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【史上最強コンビ!快挙達成なるか?池田 紅葉/林 佳奈ペア(日本大)】

スナイプ級では過去5年を振り返ると優勝チームは全て関東勢であり、圧倒してきたといえるだろう。もちろん今年も中心であり、その中で圧倒的な強さをみせ、女王に君臨しているのは、この大会2連覇中・日本大の池田紅葉/林 佳奈(4年・横浜創学館/3年・日本工業大駒場)である。今年もし優勝すれば史上初となる同一コンビによる同一クラス3連覇の偉業がかかる一戦なのである。

※女子インカレの歴史で3回勝った選手は4名存在する。近藤 愛(日本大)はスナイプ-470-470で3連覇、スナイプ最多勝の増川美帆(関西学院大)は3勝しているが3連覇ではない。岡田風美(日本大)は、スナイプのクルーで2回・470のスキッパーで1回制覇とある意味大記録。尚クルーでは高須智子(日本大)が唯一の3連覇達成者である。しかし四者ともに同一コンビでの制覇ではない。従って達成すれば史上初となる。

同一コンビ3年目であるからして、優勝候補筆頭なのは間違いないが、今年に入って女子インカレでは一度も勝利してない所が少々不安ではある。さらにこのような大記録達成がかかる一戦ともなるとプレッシャーもさることながら、必ず阻止に燃えるチームが出てくることは宿命なのではないのか?その逆転候補が関東2チームである。


※決着をつける!
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【勝って卒業したい!岸/谷ペア(中央大)】

まずその筆頭が1年次には最優秀選手賞を受賞した昨年準優勝・中央大の岸 祐花/谷 美月(4年・相模原/1年・横浜女学院)である。過去3年間は3-3-2位とすべて上位であり、いつ優勝してもおかしくなかったが、この2年は池田を上回ることができなかった。ただ先日の全日本個人戦では女子スキッパー最上位であり、やはり力はある。勝って有終の美を飾りたい所だろう。


※絶対勝つ!
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【明海大初の全日本女子タイトルとなるのか?花本/仁杉ペア(明海大)】

そして今年この2チームを上回っているのが昨年3位・明海大の花本菜美/仁杉衣里(4年・聖光/4年・熱海)である。関東春女子イン・全日本関東予選ともに優勝と確実に力はつき、本当に強くなった。コンビ的にもお互いの信頼は厚く、明海初の全日本タイトルホルダーになれるのか?


※いつみてもこの関東三強は強く、この中から優勝チームが出るのはほぼ間違いないのだが、先日の全日本個人戦ではこの3名は思ったより苦戦を強いられ、1チームも入賞できなかったのは意外であり、他チームにもチャンスがあるように思える。


※関西勢は?
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【昨年6位入賞の石川/尾井ペア(関西学院大)】

その筆頭はやはり関西勢である。まずは昨年6位入賞の石川満里奈/尾井恵子(3年・広島なぎさ/3年・啓明学院)であろう。本来の実力が出てきたという所であり、今年はさらなる上位を目指す。総合奪還の為には是非とも三強に喰らいつきたい所だ。


※上位進出間違いなし!
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【2年生以来のコンビ、昨年7位&最優秀選手賞となった中村/宮本ペア(大阪大)】

そして要注目なのは、関西予選で優勝した昨年の最優秀選手・大阪大の中村 葵/宮本 華(4年・鷗友学園女子/4年・大阪教育大附天王寺)である。全日本個人戦出場は惜しくも逃したものの、全日本スナイプでは18位とあのメンバーで10番台の成績は見事だろう。さらには先日の関西インカレでもチームリーダーとして活躍し、2年連続の全日本出場に大きく貢献した。また今年のクルーは昨年とは違い、4年生の宮本だ。これは入賞どころか優勝を狙うとのメッセージなのか?昨年より大きくレベルアップしていることは間違いなく、非常に楽しみである。


※姉妹対決!
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【姉・紅葉とは最後の勝負!昨年4位入賞の池田樹理/川口ペア(明治大)】

そして上位候補は昨年ルーキーで4位入賞、明治大の池田樹理/川口莉子(2年・東海大高輪台/1年・長崎工業)は、大健闘であった。姉は日大の紅葉だが、高校時代も国体などで姉妹対決があったように、最後の勝負となる今回は姉に勝利することはできるのか?


※入賞候補は?
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【法政の総合制覇へはこのチームの入賞は必須、北林/松山ペア(法政大)】

他には、昨年5位入賞、法政大の北林妙恵子/松山 暁(4年・磯辺/3年・日大第二)が2年連続の入賞を狙う。法政の総合制覇の為には入賞は不可欠であろう。

また上位候補としては、惜しくも2年連続入賞を逃している立命館大の側田晴楽/森嶋衿香(4年・宮津/4年・四天王寺羽曳丘)、そして今年は総合上位を狙っている鹿屋体育大の此上友唯/伊藤愛梨(4年・星林/4年/海津明誠)や、昨年総合入賞にも貢献した九州大の荒河風夏/鹿野千尋(4年・甲南/3年・呉三津田)も入賞候補であり、上位進出を狙いたい所であろう。


※よくよく考えてみれば昨年の上位は全て下級生であり、特に4年生のレベルが高いことはお判り頂けるだろう。好レース必至である。


※【スナイプ級結論】

※関東三強中心も?

上記に述べた通り、力的には関東三強中心のレースとなるのは間違いないが、先日の個人戦の内容を見る限り、決して絶対的ではない。逆転候補を挙げると、一番の注目は中村/宮本(大阪大)である。あの全日本スナイプのレース内容なら三強に割って入っていける可能性は十分だ。他にも上記に挙げた有力チームが上位に絡むことが出来れば、大激戦になることだろう。大記録達成か?悲願のタイトル獲得か?殊勲の勝利なのか?以上どのフレーズになるのかは私も全く想像がつかない。


※【スナイプ級エントリー表】
スナイプ女子

※エントリー表(スキッパー過去成績入り)




※【総合展望】

※日本大と明海大の争いか?
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【三本の優勝旗+最優秀選手賞旗、それにダイヤモンドネックレスと女子インカレは豪華だ。男子学生はいつも嘆いている・・・】


※470・スナイプ各校上位一艇ずつの合計得点で争われる総合。その対象となるチームを北から挙げていくと・・・?

明海大・中央大・日本大・東京工業大・法政大・京都産業大・富山大・滋賀大・大阪大・甲南大・関西学院大・広島大・徳島大・九州大・鹿屋体育大 以上15校である。

どうやら3年連続で両クラス優勝候補が存在する日本大明海大の争いが濃厚である。過去2年同様、僅かな差で決着すると思われる。過去2年の日大は、スナイプでのアドバンテージが連覇の要因でもあったが、今年は明海スナイプの力が接近しており、昨年までのようにはいかないだろう。ただ470での力は上であることから、若干ではあるが日大が有利なものの、関東では明海が2連勝してることもあり、互角と申し上げておくことにする。日大が勝てば総合8勝と最多勝を更新すると共に関西学院大に続く2校目の総合三連覇達成、明海が勝てば悲願の初優勝となる。この両校に加え、直前の関東秋女子インカレで明海に僅か1点差と迫った法政大までが抜けているだろう。

そして入賞争いは激戦模様である。候補としては両クラス共に入賞の可能性がある関西学院・九大・鹿屋体育・阪大・中央この5校が候補であろう。


※5年前の蒲郡大会は風に恵まれず、僅か3レースでの決着となったが、今週末はまずまずの風に恵まれそうだ。今年は全てのレースを消化できることを祈って、皆さん頑張って頂きたいと思う。


※女子学生セイラーの健闘を祈る!


以上


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