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2018-10-04 11:00 | カテゴリ:国体
※山口県が2年ぶりの天皇杯獲得!
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【男女総合優勝となった山口県選手の皆さん】 ※この記事の写真は花田氏より

日本セーリング界のビッグイベントの一つである第73回福井しあわせ国体セーリング競技は、台風24号の影響により大幅な日程変更となったが、実質2日間で全種目成立し、幕を閉じた。

注目の男女総合はダブルハンド3種目で高得点を叩き出した山口県が2年ぶりの制覇。女子総合は成年女子2種目で優勝した地元福井県が制覇となった。


※各種目の入賞チームは以下の通りである。





①【成年男子470級】 (35艇)

※圧巻の3勝目
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【ますますパワーアップ!3度目の優勝・岡田/吉田ペア(佐賀)】

①岡田 奎樹/吉田 雄悟  (佐賀)    5点(1-2-(3)-1-1)
②磯崎 哲也/野田 友哉  (福岡)   11点(3-1-5-2-(BFD))
③出道 耕輔/中川 大河  (福井)   13点(2-6-2-3-(9))
④小泉 颯作/松尾 虎太郎 (山口)   14点((13)-4-1-5-4)
⑤市野 直毅/長谷川 孝  (和歌山)  19点((12)-5-6-6-2)
⑥元津 大地/今村 公彦  (鹿児島)  21点(5-3-(12)-10-3)
⑦河合 龍太郎/中澤 太郎 (神奈川)  23点(4-(12)-10-4-5)
⑧奈良 充規/中野 弘之  (徳島)   30点(7-7-(19)-8-8)


※予想通り、現在470界の上位二強である岡田/吉田(佐賀)と磯崎/野田(福岡)の争いとなり、3度のトップフィニッシュを取った岡田/吉田の圧勝となった。岡田は成年になってから5回目の出場にして早くも3勝と記録王に相応しい素晴らしい成績だ。

現在、注目の東京五輪代表争いは、事実上岡田と磯崎の争いは濃厚であり、どうなるのかは私も楽しみである。

そして地元出道/中川(福井)が3位に入り、このメンバーの中では本人達も納得いく成績だったのではないだろうか?十分地元開催の責任を果たしたと言えるだろう。





②【成年男子レーザー級】 (47艇)

※パーフェクトで二連覇達成!
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【パーフェクトでの連覇は見事!優勝した瀬川和正(鳥取)】

①瀬川 和正  (鳥取)    3点((1)-1-1-1)
②南里 研二  (三重)    9点((DSQ)-2-5-2)
③樋口 碧   (神奈川)  10点(4-(5)-3-3)
④安田 真之助 (京都)   13点(6-(12)-2-5)
⑤児玉 洋輝  (岐阜)   14点(3-(9)-4-7)
⑥永井 久規  (愛知)   19点(2-8-9-(11))
⑦杉山 航一朗 (静岡)   19点(7-3-(11)-9)
⑧西尾 勇輝  (和歌山)  20点(5-11-(12)-4)


※今年のアジア大会代表であり、昨年も圧勝した瀬川(鳥取)がパーフェクトで見事二連覇を果たした。昨年彼を異色の存在の選手と紹介したが、関係者の話によると日頃のトレーニングが半端でないらしい。詳しい内容はここでは述べないが、かなり追い込んでいることは間違いなく、今後も進化することだろう。是非とも地元ワールドでは上位を目指して頑張って欲しい。




③【成年男子国体ウインドサーフィン級】 (37艇)

※前人未到の10勝達成!

①富澤 慎   (新潟)    3点((1)-1-1-1)
②倉持 大也  (福井)    9点(3-(7)-3-3)
③三浦 圭   (山口)   10点((5)-4-2-4)
④勝木 太陽  (京都)   11点((8)-3-6-2)
⑤板庇 雄馬  (滋賀)   12点(2-(11)-5-5)
⑥福村 拓也  (愛知)   18点(4-(12)-8-6)
⑦広津 秀治  (鹿児島)  19点(9-6-4-(12))
⑧山﨑 大輔  (神奈川)  22点(12-2-(20)-8)


※国内ウインド界第一人者である富澤 慎(新潟)が、前人未到の10勝目を見事パーフェクトで華を添えた。しかも同一種目での達成は驚異的であり、この記録が破られることはないだろう。目指すはもちろん五輪であるが、是非ともメダルを獲得できるよう頑張って頂きたい。

昨年のチャンピオン倉持大也(福井)は富澤には及ばなかったが、地元開催の責任を果たした準優勝、そして初出場の三浦 圭(山口)が3位と大健闘。三浦は山口ユースアカデミーで発掘された有望選手。ユースワールド代表にもなっており、今後の成長が楽しみである。




④【成年女子セーリングスピリッツ級】 (26艇)

※ベテランが殊勲の勝利!
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【二人とも記録的な優勝となった、鴨川(右)/廣田ペア(山口)】

①鴨川 雪代/廣田 英恵  (山口)   7点(3-(6)-3-1)
②山本 佑莉/木村 沙耶佳 (鳥取)   8点(1-1-6-(13))
③中山 由佳/宮﨑 歩美  (佐賀)   9点((5)-4-2-3)
④岩本 沙織/上村 陽子  (福岡)  12点((10)-5-1-6)
⑤藤井 あゆ美/大熊 典子 (福井)  14点((11)-3-5-6)
⑥伊藤 有希/日比野 絵美 (岐阜)  18点(4-2-12-(15))
⑦河合 由香/山下 かおり (大阪)  20点(7-(11)-11-2)
⑧髙橋 友里/田村 愛子  (広島)  22点(2-(18)-10-9)


※昨年4位の山本/木村(鳥取)が好スタートを切ったものの、第④レースでベテランスキッパーの鴨川/廣田(山口)が逆転し優勝となった。鴨川は歳は怒られるので言えないが、高校時代から活躍してきた息の長い選手であり、シングルでは2度の優勝を果たしている。今回の優勝はおそらく女子では最年長記録となるのではないのか?そしてクルーの廣田は、3年前の岩手国体ではスキッパーとしても優勝しており、こちらもスキッパー・クルー両方の優勝はある意味記録であろう。それくらい素晴らしい優勝であった。そして3位には中山/宮崎(佐賀)が入った。

展望でも述べたとおり、年々この種目のエントリー数が少なくなっているが、後ほど問題提起させて頂くことにする。




⑤【成年女子レーザーラジアル級】 (30艇)

※国体3勝目!
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【国体3勝目!冨部柚三子(福井)】

①冨部 柚三子  (福井)    4点(2-1-(3)-1)
②岸 祐花    (神奈川)   9点(1-2-(11)-6)
③松苗 幸希   (北海道)  10点(6-(8)-1-3)
④丸田 杏    (大阪)   16点(7-5-4-(10))
⑤池田 樹理   (東京)   17点((20)-10-5-2)
⑥多田 緑    (三重)   17点(3-6-8-(16))
⑦小屋 英美里  (山梨)   19点(4-3-12-(13))
⑧菅沼 汐音   (千葉)   21点(8-4-(9)-9)


※地元期待の冨部柚三子(福井)が安定した強さで5年ぶりのシングル3勝目を飾った。東京から福井に移籍してからは初の出場だったが、世界で戦っていることもあり大きく成長したと言えるのではないだろうか?

その冨部に喰らいついたのは学生スナイプ級で活躍する岸 祐花(神奈川)であった。国体は少女以来であったが、これは健闘だろう。




⑥【成年女子ウインドサーフィン級】 (26艇)

※悲願の初優勝!
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【この初優勝は弾みがついたことだろう、優勝した伊勢田愛(福井)】

①伊勢田 愛   (福井)    4点(1-2-1-(3))
②小嶺 恵美   (愛媛)    5点((2)-1-2-2)
③須長 由季   (東京)    8点(3-4-(UFD)-1)
④原 百花    (兵庫)   10点(4-3-3-(5))
⑤山辺 美希   (福岡)   14点(5-5-(UFD)-4)
⑥堀川 智江   (神奈川)  19点(7-(8)-4-8)
⑦渡邊 純菜   (山口)   21点(9-(13)-6-6)
⑧錬石 恵子   (埼玉)   22点(8-6-8-(9))


※三強による熾烈な優勝争いになったが、第③レースでトップフィニッシュした須長がリコールとなったことで伊勢田が一歩リードする。結果的に最終となった第④レースで小嶺がトップを取れなかった時点で伊勢田の初優勝が決定した。
やはり五輪経験者による力勝負は見応えがある。次の東京五輪代表は誰になるのか?は実に楽しみである。




⑦【少年男子420級】 (35艇)

※インターハイに続き二冠!
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【堅いレースで二冠達成!国見/金光ペア(神奈川)】

①国見 有 /金光 浩志 (神奈川) 11点(1-(13)-2-2-6)
②谷  望 /松島 広輔 (千葉)  12点((14)-6-1-4-1)
③玉山 義規/高菅 峻  (山口)  18点(4-1-12-1-(UFD))
④大石 駿水/青木 武斗 (茨城)  20点((UFD)-5-5-6-4)
⑤森本 迅 /笠木 崚矢 (大分)  23点((24)-2-11-7-3)
⑥南野 仁 /小澤 諒真 (滋賀)  24点(6-7-6-5-(BFD))
⑦長谷川 真大/藤村 龍也(香川)  28点((13)-3-4-11-10)
⑧黑木 唯斗/中村 航  (宮崎)  30点(5-(15)-8-12-5)


※予想通り関東三強+山口勢の争いとなるも、大石/青木(茨城)はいきなりリコールで脱落。最終レースを残し、玉山/高菅(山口)が2回のトップと優勢だと思われたが、最終第⑤レースで痛恨のBFDとなり、国見/金光(神奈川)が谷/松島を1点差で下し、インターハイに続く二冠を達成した。

420級がインターハイ・国体で導入されてから4度目のシーズンだったが、二冠達成したのはこれで3度目となった。しかも2年生コンビであり、来年は2年連続二冠の偉業に挑戦する。




⑧【少年男子レーザーラジアル級】 (43艇)

※少年種目史上初の4連覇達成!
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【今後はオリンピックを目指す!鈴木義弘(山口)】

①鈴木 義弘  (山口)    3点(1-(2)-1-1)
②桐井 航汰  (東京)    6点(3-1-2-(DSQ))
③前田 海陽  (広島)   11点(4-(10)-5-2)
④西尾 拓大  (和歌山)  17点(2-11-4-(15))
⑤冨永 祐大  (香川)   20点(11-(28)-6-3)
⑥松原 穗岳  (愛知)   20点(8-(15)-8-4)
⑦福田 廉   (三重)   23点(9-9-(11)-5)
⑧水田 隆文  (兵庫)   23点(6-(14)-7-10)


※少年種目4連覇の大記録がかかる鈴木義弘(山口)が見事達成!とてつもない記録が誕生した。彼についてはもうインターハイなどで幾度となく紹介したので割愛させて頂くが、二度と出ない記録なのは間違いあるまい。何故ならまず中学生制覇が一番難関であるからだ。今後はスタンダートにも乗り、五輪を狙うことだろう。是非とも頑張ってほしい。




⑨【少年女子420級】 (31艇)

※ライバルを破る!
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【圧勝!優勝した夛田 (右)/林ペア(香川) 】

①夛田 晴香/林 千華   (香川)  6点(3-1-2)
②青山 瑞希/福田 桃奈  (茨城) 15点(8-3-4)
③今村 紗栄/米田 真尋  (長崎) 18点(5-12-1)
④小菅 楓 /橋本 歩波  (広島) 18点(7-4-7)
⑤平木 美帆/坂口 陽音  (石川) 26点(13-7-6)
⑥山本 茜 /和田 桃佳  (愛知) 32点(4-13-15)
⑦笹木 彩那/本堂 優香  (福井) 32点(15-8-9)
⑧盛合 汀紗/高橋 知華  (岩手) 36点(9-ARB-11)


※唯一カットが入らなかった種目であったが、インターハイ準優勝の夛田/林(香川)が圧勝!インターハイ優勝の青山/福田(茨城)にお返しとばかりに今回は香川勢に女神は微笑んだ。また入賞チームをみてみると、6位山本/和田(愛知・インターハイ3位)を除いて、インターハイとは違う顔ぶれであり、3位今村/米田(長崎)は躍進したのを始め、1年生の小菅/橋本(広島)が4位入賞や石川・福井の北信越勢が健闘したといえるのではないだろうか?




⑩【少年女子レーザーラジアル級】 (35艇)

※二冠達成!
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【二冠を達成した三浦凪砂(静岡)、左は中学生で準優勝の三浦帆香(千葉)もちろん姉妹ではない】

①三浦 凪砂  (静岡)   5点(1-3-(7)-1)
②三浦 帆香  (千葉)   9点(3-1-5-(19))
③中山 由菜  (佐賀)  13点(10-(12)-1-2)
④松尾 華   (広島)  13点(6-5-2-(10))
⑤須田 英実子 (滋賀)  14点(2-4-(14)-8)
⑥須永 笑顔  (神奈川) 15点(5-(7)-4-6)
⑦抜井 理紗  (兵庫)  17点(7-(8)-3-7)
⑧石田 穂之香 (香川)  18点(8-2-8-(15))


※インターハイ優勝の三浦凪砂(静岡)に対し、互角に渡り合ったのは一緒にラジアルユースワールドに出場した中学生の三浦帆香(千葉)だった。少年女子初の中学生優勝か?と期待が高まるも、苦手な軽風域となった第④レースで苦戦、一方凪砂がトップを取った事により勝負は決し、見事インターハイに続く連覇を達成した。3位には昨年の420級優勝・中山由菜(佐賀)が入った。




※計画的な育成
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【男女総合で表彰を受ける小泉颯作(山口)】

男女総合優勝を勝ち取った山口県選手団及び関係者の皆さんにはおめでとう!と申し上げたい。同県は2年ぶり10度目の制覇となった。勝因はやはりダブルハンド3種目の高得点はもちろんのことだが、男女ウインドサーフィンの入賞もポイントだったと思われる。しかし全ての下地は少年時代にある。その転機は地元2011年の山口国体であった。

470級スキッパーの小泉颯作はその時にSS級優勝、ここから光勢はインターハイでも上位へ復活するのであった。その地元出身の選手に加え、クルーの松尾虎太郎は広島から門を叩き、インターハイ・国体初代チャンピオンならびに二冠達成。また少年男子420級3位となった玉山義規のように他県から光に入りたいと門を叩く選手も多くなる。そして厳しい練習で鍛えられていくのである。

少年4連覇を果たした鈴木義弘は、やはり練習量が多かったからこそ達成できたこともお判り頂けるのではないだろうか?

さらにウインドサーフィンは、ジュニアアカデミーで発掘した三浦 圭や渡邊 純菜両者共に入賞したのも特徴だろう。そしてベテランの鴨川や教員として戻ってきた廣田と、非常にバランス良いチーム構成が優勝をもたらしたといえるのではないのだろうか?

今後もこの流れは続くだろうし、来年も優勝候補に名乗りを挙げることだろう。


※優勝おめでとう!




※追い上げて皇后杯獲得!
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【女子総合初制覇!福井県選手団の皆さん】

今回の開催県である福井は男女総合は届かなかったものの2位、そして皇后杯は見事山口を上回り、同県初の栄冠となった。展望でも述べたとおり、成年女子3種目は強力なのは当然としても、少年女子420級の笹木彩那/本堂優香ペアの7位入賞は大きく貢献したのではないだろうか?

昨年の愛媛もそうだったが、成年を集めることは出来ても、少年種目が頑張らなければ栄冠までは辿りつかないことを教えてくれてるのではないだろうか?


※初の獲得おめでとう!





※二度とこんな事故は起きてはならない!

レース自体は成立したことは良かったことであるが、運営艇と報道艇が衝突し、運営艇が沈没してしまうとの報道があった。詳しくは私も知らないが、沈没してしまう位の衝突とは普通のレース運営ではありえない事のように思える。幸い死者が出なかったものの、もしそうなっていたら二度と開催できない自体になっていたことも間違いなく、対策を立てなければならないのではないだろうか?

特に五輪へ向け、わが競技もワールドカップのイルカ事件のようにちょっとしたことでも注目されてしまう。選手が頑張っていても運営サイドがこんなことではダメだろう。選手同様、緊張感を持ってやって頂きたいと切に願う。





※セーリングスピリッツ級はこのままでいいのか?

2015年より現行の種目に改正されたが、何故かSS級だけが成年女子種目に残った。様々な諸事情があるのは理解しているつもりだが、何故470級を採用しないのだろうか?現在の五輪艇種でもあり、パリ五輪でもMIX種目で残る可能性があるのに?である。

出場数が少なくなっている原因は学生が練習できないことなのである。またSSの大会もほとんど存在しないのも問題だ。これが470級に変更されれば、間違いなく学生は出場し、艇数は増えることだろう。そして男子のように盛り上がることは間違いないのではないだろうか?

確かに49erなどのスキフ種目の入門艇としての目的は理解できるが、もし残したいなら学連で採用するくらいの意気込みでやらねばならないだろう。(※現状では難しい話である)

インターハイ・国体でも420やラジアルと艇種が統一され、非常に良い方向へ向かっているのだから、是非とも考えて頂きたいものである。


※来年の国体は私も一番ゆかりがある茨城県で開催となるが、今までインターハイなどで開催された土浦市でなく、阿見町に特設会場を設けて開催予定である。もちろん霞ヶ浦ではあるのだが、レース海面も少し沖合いとなり、どのようなレースになるのかは非常に楽しみである。


以上